1.セキセイインコの性別を見分けるのは難しい?
2.セキセイインコのヒナの性別の見分け方
2-1.雄のセキセイインコのヒナの特徴
2-2.雌のセキセイインコのヒナの特徴
3.セキセイインコの成鳥の性別の見分け方
3-1.「ろう膜」とは?
3-2.雄のろう膜
3-3.雌のろう膜
4.ろう膜以外の見分け方は?
4-1.動きを観察する
4-2.足の色を観察する
4-3.頭の形を観察する
4-4.動物病院で相談する
セキセイインコの性別を見分けるのは難しい?
セキセイインコはインコの中でも、比較的性別を区別しやすい鳥です。コザクラインコなどは性別の区別がとても難しく、産卵して初めて、飼育しているインコが雌だったとわかることも珍しくありません。
セキセイインコは一般的には「ろう膜」という、くちばしの付け根部分の色で性別を判断します。しかし、性別の区別がしやすいと言われるセキセイインコも、ヒナの時期や個体によって、かなり大きくなるまでその性別が分からないということもあります。そのため、希望していた性別でないということも、珍しくありません。セキセイインコの飼育の際には、個体の性別にこだわらずに飼育することを心がけましょう。
セキセイインコのヒナの性別の見分け方
性別の区別がつきやすいセキセイインコですが、生後3カ月を過ぎるまで、一般的に性別の判断材料になるろう膜の色ははっきりとしません。そのため、セキセイインコがヒナの状態での性別の判断は、絶対的なものではありません。あくまで、参考までにと考えていただければと思います。
◆雄のセキセイインコのヒナの特徴
セキセイインコの雄のヒナは、ろう膜の色がうすいピンク色で、鼻孔の色もうすいピンク色をしているのが特徴です。ろう膜全体と、鼻孔の中が同じうすいピンク色ならば、雄のヒナであると考えます。
◆雌のセキセイインコのヒナの特徴
セキセイインコの雌のヒナも、ろう膜の色はうすいピンク色をしています。しかし、鼻孔の周りや鼻孔の中の色が白っぽいという点が雌の特徴です。一見ろう膜の色が雄と同じに見えますが、鼻孔の中を覗き込める角度から、色を確認してみてください。
セキセイインコの成鳥の性別の見分け方
セキセイインコは、生後10か月を過ぎると成鳥となります。生後10か月を過ぎると、ろう膜の色がハッキリとしてきて、雌か雄か判断がつきやすくなりますよ。
◆「ろう膜」とは?
くちばしの上の部分にある、人間でいう鼻にあたる部分のことをいいます。セキセイインコだけではなく、ハト目やオウム目の鳥にあります。セキセイインコはろう膜が特に発達している鳥です。セキセイインコのくちばしは、雄も雌も黄色で成長しても色の変化はないのに対し、ろう膜は性ホルモンの影響を受けて色が変化します。そのため、セキセイインコの性別を知るには、ろう膜の色で判断する方法が主流です。
◆雄のろう膜
セキセイインコの雄のろう膜は、成鳥に近づくにつれて青みがかってきます。繁殖期を迎えると、明るい青や藤色になり、性別が雄であることが明確になります。しかし、一度性別が明確になったにもかかわらず、ろう膜が薄茶色に変化してきた場合は、体調不良が考えられます。自分で餌を食べられているか、吐き戻しはないか、便の状態に異常はないかなど、細かく観察してください。少しでも異常があれば、かかりつけの動物病院で診察を受けることをおすすめします。
また、セキセイインコのなかでも劣勢とされる品種の個体は、性別が雄でも赤みがかったろう膜を持つセキセイインコもいます。飼育しているセキセイインコが、セキセイインコの中のどの品種なのかを把握することも大切です。
◆雌のろう膜
セキセイインコの雌のろう膜は、繁殖期を迎える前には白みがかってきます。個体によっては薄い青色の場合もあるので、雄との区別が難しいかもしれません。しかし、繁殖期を迎えると、ろう膜の色が茶褐色に変化するので、セキセイインコの性別が雌であることが明確になります。また、繁殖期には色だけでなくろう膜が分厚く固くなるのも、雌のセキセイインコの特徴です。茶色く分厚くなったろう膜は、発情期を終えると剥がれ落ちます。突然の変化に驚かれる方もいますが、飼育しているセキセイインコが生後10か月を過ぎて繁殖期にあたるかどうか調べてみてくださいね。
ろう膜以外の見分け方は?
セキセイインコの性別は主にろう膜で見分けますが、成鳥の場合はそれだけではありません。他にどのような方法で性別の区別がつくのかをご説明します。
◆動きを観察する
雄のセキセイインコはとても社交的な個体が多く、よく動き回ります。また、頭を上下に動かしたり、ケージをコツコツと叩いたりする行動がみられるのも、雄のセキセイインコである可能性が高いです。
雌のセキセイインコは普段、あまり物を叩いたりする行動はみられません。しかし、繁殖期に入ると性格が一変し攻撃的になるという傾向があります。今までケージの中でおとなしく過ごしていたセキセイインコが、突然物を叩く、ケージをかじるなどの行動が増えた場合、繁殖期や産卵期を迎える雌のセキセイインコかもしれません。単にストレスを感じている場合もあるので、飼っているセキセイインコが繁殖期を迎える時期かどうか確認してくださいね。
◆足の色を観察する
セキセイインコを迎えたばかりの時期や、比較対象のセキセイインコがいないなど、動きで判断できない場合は足の色を見てください。ろう膜より信ぴょう性は低いとされていますが、足の色も性別を判断する材料になります。青みを帯びている色は、雄のセキセイインコである場合が多いとされています。うすいピンク色をしている脚は、雌のセキセイインコの可能性が高いとされています。
◆頭の形を観察する
セキセイインコが複数いる環境ならば、頭の形を比較してみてください。頭に丸みがあるのが雄、頭が平らに近い形をしているのが雌の可能性が高いとされています。しかし、1羽だけの飼育の場合は比較対象が無く、判断が難しいかもしれません。ペットショップで複数羽販売されているなどの、比較対象がある場合は、参考にしてみてくださいね。
◆動物病院で相談する
セキセイインコを飼育される方は、あらかじめ鳥の診察が可能な、かかりつけ医を見つけているかと思います。診察の折に、セキセイインコの性別について相談してみるのもよいでしょう。セキセイインコは骨盤が狭い個体は雄で、広いのが雌という判断方法もあります。また、くちばしの下の部分が狭いのは雄で、広いのが雌という説もあります。しかし、それらの判断は素人には難しいものです。診察の際にろう膜やそれらの判断材料を総合的に観察してもらい、どちらの性別なのか相談してみるのもよいでしょう。
セキセイインコは性別によって性格が違う?
セキセイインコは、広いオーストラリア大陸で集団生活していた鳥です。広い大地を飛び回っていたので翼の力がとても強く、気性が激しい個体が多いと言われています。一方で神経質な面もあり、人懐っこくもあります。集団で生活していたことから、孤独になることをとても嫌います。他の種類の小鳥とも一緒に暮らせるのも特徴です。一般的に仲間意識が強いセキセイインコですが、性別によって少し性格に違いもあります。
◆雄のセキセイインコの性格
セキセイインコの雄は、雌に比べて好奇心が旺盛で、積極的な性格の個体が多いといわれています。そのため、ものまねが上手なのも雄のセキセイインコの方が多いようです。求愛行動のために、歌うことも好むので、囀りを聞かせてくれることもあります。その反面、鳴き癖がつきやすいのは雄のセキセイインコが多いようです。発情期には縄張り意識も強くなり、攻撃的になる一面もあります。
◆雌のセキセイインコの性格
雄と比べると囀ることは少なく、機嫌によって声を発します。機嫌の悪い時は、鳴き声で怒りを伝えてくることもあるので、心地よく感じる方は少ないかもしれません。しかし、飼い主との信頼関係ができていると、機嫌良く楽しそうに鳴くこともありますよ。セキセイインコの雌は、雄に比べると気が強く、臆病な性格と言われています。しかし、それは巣を守りたいという、潜在的な意識があるからです。セキセイインコは一般的に、雄の方が飼育しやすいと言われることが多いようです。しかし雌は内向的な性格のため、一人遊びや留守番が得意であるという、飼育しやすい面もありますよ。
まとめ
セキセイインコはペットとして飼育できる小鳥の中でも、性別の判断がしやすい鳥です。ヒナの時期も、成鳥の時期も、主にろう膜の色で性別を判断します。しかし、幼鳥の時期では性別の判断が難しいので、希望していた性別ではなかったということもしばしばあります。一般的には雄のセキセイインコの方がおしゃべりで、飼育がしやすいと言われていますが、それは個体の性格や飼い主とのコミュニケーションによって大きく変わってきます。雌のセキセイインコでも機嫌よく歌ったり、おしゃべりしたりすることもありますよ。セキセイインコをペットとして迎えたい方は、個体の性別に拘らずに、毎日愛情を持って接してあげてくださいね。
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