1.ハムスターがケージを噛む理由
1-1.①ケージの外に出たいと感じでいるためです。
1-2.②ストレスを感じているためです。
1-3.③飼い主さんに構ってほしいと思っているからです。
1-4.④空腹で餌が欲しいと思っているからです。
1-5.⑤本能的に噛む習性があるためです。
2.ハムスターがケージを噛む行為、健康に害はないの?
2-1.口の中が傷つく
2-1.ストレスがたまる
3.ハムスターがケージを噛むときの対処法
3-1.散歩をさせる
3-2.ケージを広くする
3-3.ストレスの原因を取り除く
3-4.飼育環境を清潔に保つ
3-5.かじり木等のかじって良いものを用意する
3-6.餌の時間を固定する
3-7.餌を金網越しに与えない
3-8.ケージの素材を変更する
3-9.しつけ用の薬を使用する
ハムスターがケージを噛む理由
まずはハムスターがどうしてケージを噛むのか、その理由についてご紹介します。
①ケージの外に出たいと感じでいるためです。
ケージを噛む理由として最も多いのがこのケースです。
一度、お部屋の中等のケージの外で散歩をしたハムスターは、外の世界に出たがる傾向があります。
散歩後、ケージに戻した後にケージを噛んでいる場合はこの原因である可能性が高いです。
好奇心が旺盛なハムスターや、ケージ外での散歩を頻繁に行っているハムスターや、逆に散歩が少なすぎるハムスターに見られる傾向があります。
②ストレスを感じているためです。
ハムスターは繊細な動物であるため、ささいなことでストレスを感じやすいです。
ストレスが溜まっている状態で放置をしていると、病気にかかりやすくなります。
ハムスターのストレスの原因には様々なものがありますが、主に以下が挙げられます。
・ケージのレイアウトや床材が変わった
・掃除をしたことで自分のにおいがしなくなった
・別のハムスターのにおいがする
・気温、湿度が適切に保たれていない
・ケージの周りの環境がうるさい
③飼い主さんに構ってほしいと思っているからです。
飼い主さんとの生活に慣れてきて、一緒に遊ぶことの楽しさを覚えると「構ってほしい」とアピールをすることが増えます。
飼い主さんがケージの付近を通る際に、ケージを噛み始める場合はこの理由である可能性が高いです。
ケージを噛んだ後に飼い主さんが気づいて構ってくれた場合には、それを覚えて更に噛むようになります。
④空腹で餌が欲しいと思っているからです。
ケージを噛んだ後に餌をもらった経験がある場合には、餌がほしくてケージを噛んでしまうようになります。
ケージを噛んでいる時には、餌をあげるといった反応はしないようにしましょう。
⑤本能的に噛む習性があるためです。
ハムスターの歯は一生伸び続けます。
歯が伸び続けないように何かを噛むことで歯の長さの調節を行います。
それゆえに、ハムスターは興味本位で目の前にあるものを何でも噛んでしまう習性があります。
しかし、ケージの中に噛んでよいおもちゃや噛み応えのある餌がない場合にケージを噛んでしまう場合があります。
ハムスターがケージを噛む行為、健康に害はないの?
ハムスターがケージを噛む行為は体に良くなさそうなイメージがありますが、健康に害はないのでしょうか。
この行為は放置をしていると、以下のような問題が発生し最悪命に係わる事態に発展する恐れがあります。
◆口の中が傷つく
金属製の硬いものを噛むことで前歯がずれて嚙み合わせが悪くなります。
嚙み合わせが悪くなることで不正咬合という病気を引き起こす恐れがあります。
不正咬合になってしまうと餌をうまく食べられなくなってしまい、歯が削れずに伸び続けてしまいます。
最終的には餌を食べられなくなって衰弱してしまいます。
また、過長歯と呼ばれる切歯が長く伸びた状態になる大きな原因にもなります。
◆ストレスがたまる
ケージの外に出たい気持ちや餌が欲しい気持ちを、ケージを噛むことで表現したものの、ケージ外に出られなかったり、餌をもらえなかったりするとストレスがたまります。
ハムスターはストレスに弱い動物です。
ストレスがたまっている状態が長く続くことで、体調を崩してしまう恐れがあります。
ハムスターがケージを噛むときの対処法
ここまで、ハムスターがケージを嚙む理由とそれによって引き起こされるリスクをご紹介してきました。
続いてハムスターにケージを噛ませないための対処法をお伝えしていきます。
対処をするには、ケージを噛んでいる原因を調べて対策をするのが望ましいです。
しかし、原因を特定することはなかなか難しい為、実施しやすい方法を試していくことをおすすめします。
◆散歩をさせる
ハムスターは縄張り意識が強い動物であり、散歩の回数が少ないとストレスを感じやすいです。
普段生活している中で自分の視界に入る範囲への散歩を望んでいることが多いです。
可能ならば毎日時間を決めて散歩をさせてあげましょう。
◆ケージを広くする
ハムスターは野生環境では縄張りが広いです。
ジャンガリアンハムスター等のドワーフハムスターだと60cmの広さを、ゴールデンハムスターだと10m~15mもの広さを持ちます。
ドワーフハムスターではこの広さのケージを用意することも可能ですが、ゴールデンハムスターの場合は難しいです。
そのため、ゴールデンハムスターの場合は特に散歩をさせてあげましょう。
◆ストレスの原因を取り除く
「ハムスターがケージを噛む理由」の②で、ストレスによりケージを噛むことがあるとお伝えしました。
そこでご紹介をしたようなストレスの原因を取り除いてあげましょう。
◆飼育環境を清潔に保つ
ケージ内の掃除があまり行われておらず清潔感がなかったり、床材の素材が合わない場合にハムスターはストレスを感じます。
ケージの掃除の頻度を見直し、飼育環境を清潔に保つようにしましょう。
それでもケージを噛むことをやめないようであれば、床材の素材を変えてみましょう。
◆かじり木等のかじって良いものを用意する
ケージ内に歯を削るためのものがない場合に、ケージを噛む場合も少なからずあります。
かじり木を用意したり、ケージを木製のものに変えることをおすすめします。
かじり木を使ってくれない場合は、ニンジン、リンゴなどのハムスターの好きな食べ物のにおいをつけると使ってくれるようになります。
◆餌の時間を固定する
餌の時間が定まっていない場合や量が少ないと感じている場合に、ケージを噛むことでアピールをする場合があります。
まずは餌を与える時間を固定し、量を増やして様子を見てください。
またケージを噛んでいることに気づいてすぐに餌を与えてしまうと「噛んだら餌がもらえる」と思わせてしまいます。
アピールをしてきても収まるまでは無視をするようにしましょう。
◆餌を金網越しに与えない
餌を金網越しに与えてしまうことで、「ケージを噛むこと=餌がもらえる」という認識をさせてしまう恐れがあります。
必ず金網の内側から餌を与えるようにしましょう。
◆ケージの素材を変更する
金属製のケージを使用している場合は水槽型のケージに変えてみましょう。
もともと金網部分を噛んでいるハムスターにとっては効果があるでしょう。
しかし、ストレスで噛んでいる場合は根本的な解決方法にはならないので、他の方法を試してから行ってください。
すぐにケージを交換することが難しい場合は、ケージの内側に下敷きのようなものを貼るのも有効です。
あくまでも応急処置のような方法なので、なるべく早くケージを交換してください。
◆しつけ用の薬を使用する
どの対処法を試しても解決しない場合は、ハムスターのしつけ用の薬を使ってみてください。
ハムスターの体には害はなく、嫌な思いをさせることで行為をやめさせることが目的です。
しかし、過度に使用するとストレスの原因にもなるので、様子を見つつ使用をしましょう。
最後に、ハムスターはケージを噛んでいる時にやってはいけない対処法をお伝えします。
ハムスターを怒ったり、驚かせたり、怖がらせることは決してしないでください。
ハムスターは臆病であるため、怖い存在であると一度認識してしまうと関係の修復に時間がかかります。
決して大きな声で怒らないようにしてください。
まとめ
今回はハムスターがケージを嚙む理由、それによって起こるリスク、対処法をご紹介してきましたがいかがでしたか。
飼っているハムスターがケージを噛んで困っている飼い主さんの参考になれば幸いです。
ハムスターにとって歯はとても大切な器官ですが、ケージを噛むことで歯の健康が脅かされてしまいます。
ハムスターの健康の維持のためにも、ケージを噛んでいる場合には早急に対処をしましょう。
すぐにハムスターのケージ噛みをゼロにすることは、なかなか難しいと思います。
まずは今よりもケージ噛みの頻度を減らすことを目標に、あまり神経質になり過ぎないように対処をしていきましょう。
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