もふもふの毛と飼いやすさが魅力!ジャージーウーリーの色、性格、飼い方は

2021.06.09

もふもふの毛と飼いやすさが魅力!ジャージーウーリーの色、性格、飼い方は

ジャージーウーリーといううさぎをご存じですか?小型で毛がもふもふした、日本ではちょっと珍しい品種のうさぎです。ゴージャスな見た目と穏やかな性格で人気が高まっていることもあり、うさぎ専門店でもしばしば見かけるようになりました。ジャージーウーリーはどんなうさぎなのでしょうか。特徴、飼い方、かかりやすい病気などについて説明していきます。


ジャージーウーリーの歴史

ジャージーウーリー(Jersey Wooly)は、世界中で人気の高い小型のうさぎです。ジャージウイリーとも呼ばれます。

「ジャージー」はアメリカ・ニュージャージーのことで「ウーリー」は羊毛を意味します。ジャージーウーリーは、名前のとおりウール(羊毛)のようなふわふわした毛を持つアメリカ原産のうさぎです。

ジャージーウーリーは1970年代に、ニュージャージー州のブリーダー、ボニー・シーリーによって開発されました。ボニーは「小型で、綿毛のようにふわふわした毛並で、手入れが難しくない品種を作りたい」と考え、ネザーランドドワーフにほかの品種をかけ合わせてこの品種を誕生させました。

そして、このジャージーウーリーは1984年にフロリダで開催された「ARBA」(アメリカのウサギ協会)の大会で初めて紹介され、1988年にARBAの公認品種として登録されました。

ARBAに登録されているうさぎの品種は約50種あり、その中でもジャージーウーリーは比較的歴史の浅い品種といえるでしょう。

日本ではまだなじみの少ない品種ですが、小さくて愛らしいボディとゴージャスな長毛に魅了され飼い始める人も増えてきていますよ。


ジャージーウーリーの特徴・性格

ジャージーウーリーの特徴・性格について詳しくみていきましょう。

◆特徴

ジャージーウーリーの体の大きさは、体長が20~25cm、理想体重は1.3㎏前後とされ、うさぎの中では小さめです。

体の被毛は5~7.5cmとかなり長く、もふもふしてボリュームが感じられます。外側にある長いガードヘアと内側にある細くて柔らかいアンダーコートが密集しているため、被毛が綿毛のようにふわふわし、心地よい手触りを作り出しているのです。

顔は丸くて耳が短く、ネザーランドドワーフと近い顔立ちをしています。頭頂部にはウールキャップと呼ばれる長い毛がありますが、顔の毛は短いため、表情や目鼻立ちははっきりとわかります。

外見の特徴は、ひとことで表すと顔はネザーランドドワーフ、体は長毛種のうさぎ、といった感じです。

◆性格

ジャージーウーリーはのんびりした穏やかな性格をしています。

とてもおとなしいですが、人に興味を示さないマイペースな性格なのかというと、そうではありません。スキンシップを好み自分から人に寄ってくる子も多いです。

またオスのほうが甘えん坊で、メスのほうが自立心が高いともいわれます。

ただし性格には個体差があり、同じジャージーウーリーでも個性はそれぞれ違います。

◆価格

ジャージーウーリーの価格は個体によって異なりますが、5~7万円が相場です。ただし、お店によってはそれ以下またはそれ以上の値段になることがあります。


ジャージーウーリーの毛色

ジャージーウーリーの基本的なカラーバリエーションはほかの品種と同じです。ジャージーウーリーの場合、長い被毛が作り出す色合いが美しく色の種類が豊富なので、好みのルックスでうさぎさんを選ぶ醍醐味があります。

ジャージーウーリーのカラーバリエーションにはどのようなものがあるのか、呼び方をチェックしておきましょう。

◆セルフ

・ブルーアイドホワイト

セルフとは単色のことです。ブラック、チョコレート、ブルーの色などがあります。

◆アグーチ

・チンチラ

アグーチは1本の毛に複数の色が混ざった状態を指します。チェスナット、オパール、チンチラなどの色があります。

◆ブロークン

・ブラック

ブロークンは、体全体が白い毛で色の違うぶち模様が入るものです。模様の色にはブラック・ブルー・チェスナットなどの色があります。

◆シェイデッド

・セーブルポイント

シェイデッドは、鼻のまわり、お尻、耳や足の先などの色が濃く、ぼかしたようなグラデーションになっているものです。

セーブルポイント、トータスシェルなどの色があります。

◆タンパターン

・ブラックオター

タンパターンは、体毛がセルフでおなかと目の周り、耳の中、あごの下、しっぽが白いものです。

白い毛が差し色で入るマーチン、白い毛の代わりにオレンジ色の差し色が入るオターなどがあります。

◆AOV

・オレンジ

「AOV=エニーアザーバラエティ」はそれ以外に分類される色です。


ジャージーウーリーの寿命・病気

おうちにお迎えしたジャージーウーリーには、元気で長生きしてもらいたいですよね。ジャージーウーリーがかかりやすい病気を理解し、適切な健康管理をおこないましょう。

◆寿命

ジャージーウーリーの寿命は5~10年です。これはうさぎの平均的な寿命と変わりありません。

最近のうさぎさんは寿命が延びており、健康に気をつけて丁寧に飼育すれば平均寿命よりも長生きさせることは十分に可能です。

◆かかりやすい病気

ジャージーウーリーを飼う時は、ほかのうさぎと同様に消化管うっ滞、不正咬合、ソアホックなどの病気に注意が必要です。また、長毛種に起こりやすい病気の「毛球症」「皮膚炎」にかかることがあります。

・毛球症

「毛球症」は、飲み込んだ毛が消化器官に詰まる病気です。うさぎは自分で体を舐めて手入れをするため抜け毛を飲み込みやすいのですが、ジャージーウーリーは毛量が多く胃に毛がたまりやすいので注意が必要です。

毛球症になると消化器うっ滞を起こし、糞が小さくなる、食欲がなくなる、たまった腸ガスで痛みを起こすなどの症状がみられます。短時間で消化器官が動かなくなって死に至る場合があるので、毛球症が疑われる場合はすぐ受診することが必要です。

・皮膚炎

うさぎは皮膚がデリケートなため、被毛や皮膚が汚れたままだと皮膚炎を発症し、皮膚の赤み、ただれ、脱毛などを起こすことがあります。

特に長毛種のうさぎは毛が絡まりやすく、毛に覆われた部分の通気性が悪くなりがちで、皮膚が蒸れたり汚れがたまったりすると皮膚に炎症が起こりやすくなります。

ジャージーウーリーの被毛はほかの長毛種に比べるとからまりにくいのですが、被毛が密集していて皮膚が蒸れやすいので、こまめに被毛のお手入れをして皮膚炎にならないよう気をつける必要があります。


ジャージーウーリーの飼い方

ジャージーウーリーの飼い方はうさぎの基本的な飼い方に準じます。特に飼い方が難しいわけではありません。ただし、ふれあい方、体のお手入れについては少し気をつけたいところもあります。

◆食事

ジャージーウーリーの食事は、ほかのうさぎと同様に牧草とペレットが主食となります。

食物繊維が豊富な牧草は毎日たっぷり与えましょう。食物繊維は胃腸を動かし、飲み込んだ毛などをからめて排出を促進させるので、ジャージーウーリーがかかりやすい毛球症や消化管うっ滞の予防に役立ちます。

野菜、果物などはおやつとして少量を与えるようにしましょう。与え過ぎに注意し、コミュニケーションを取りたい時、栄養を補給したい時などにごく少量を与えます。

◆温度

ジャージーウーリーの飼育環境は、ほかのうさぎを飼う時と同様に温度18~24℃、湿度40~60%くらいに保つのが理想です。

うさぎはもともと高温と湿度に弱いので、蒸し暑くなる梅雨から夏の間はエアコンを適宜利用し、快適な環境を保ってください。

特に、長毛種は暑さに弱い傾向があります。ジャージーウーリーはアンゴラなどの長毛種ほど暑さが苦手ではありませんが、長い毛に覆われているので熱はこもりやすくなります。ケージのある部屋は、室温が28℃を超えないよう温度管理には気を配りましょう。

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◆ケージの掃除

ケージとトイレは毎日掃除し、清潔な環境を保ちましょう。ケージが汚れたままだとお尻、お腹、足の毛が汚れ、皮膚炎にかかりやすくなってしまいます。

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◆体のお手入れ

ジャージーウーリーはほかの長毛種のうさぎと同様に、毎日のグルーミングが必要となります。毎日ブラッシングしてあげることで、ふわふわした美しい被毛が保てます。

換毛期には毛がたくさん抜けるので、毛球症を予防するためにも抜け毛はこまめに取り除いてあげましょう。

ちなみに、ジャージーウーリーは毛がもふもふしているので、お手入れが大変そうに見えますよね。実は、ほかの長毛種に比べて毛がからまりにくいため、見た目のわりにお手入れはそれほど大変ではないのです。

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◆ふれあい方

ジャージーウーリーは、従順で飼いやすい品種といわれます。素直に抱っこさせてくれるので、かわいくて長時間ふれあいたくなります。ただし、あまりしつこくかまうとストレスを与えてしまう可能性があります。

ふれあいやお手入れはうさぎさんが起きている時間帯におこない、寄ってこない時に人間が無理にかまったり長時間抱っこしたりすることは控えましょう。

いくらおとなしく人なつっこいジャージーウーリーでも接し方に問題があると、人との距離を置く子になってしまう場合があります。うさぎの気持ちを考え、ストレスを与えないふれあい方を心がけましょう。


まとめ

日本ではまだ珍しいジャージーウーリーについて紹介しました。人気種・ネザーランドドワーフのルックスにぬいぐるみのもふもふ感をプラスした、うさぎ好きの心をくすぐる品種です。おとなしくて飼いやすいといわれるうさぎさんなので「見てみたい」「飼ってみたい」という方はうさぎ専門店をチェックしてみてくださいね。



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うさ北

うさ北

2019年までうさぎを3代飼育、現在はブルーサファイアハムスター(ジャンガリアン)を飼育中。栄養学、人や動物のコミュニケーションを中心にライティングや企画などのお仕事をしています。


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