ハムスターはどんなときにストレスを感じる?身近なストレスの原因と解消方法

2022.06.21

ハムスターはどんなときにストレスを感じる?身近なストレスの原因と解消方法

皆さんはペットとして人気であるハムスターがどのようなときにストレスを感じているかご存じでしょうか。 またストレスがかかるとどうなってしまうと思いますか? ご家庭で飼育しているハムスターのストレスを解消するにはどうしたらよいのでしょうか。 今回はハムスターのストレスの原因、解消法についての詳細をご紹介していきます。

【目次】
1.ハムスターにストレスがかかるとどうなる?
 1-1.平均寿命より早死にしてしまう
 1-2.普段と違う行動をするようになる
 1-3.毛並みが悪くなる、ハゲができる

2.ハムスターのストレスの原因
 2-1.気温の変化
 2-2.音
 2-3.光、明るさ
 2-4.家や巣材が無い、食べ物や水が足りない
 2-5.他のペットの存在
 2-6.人間との過剰なかかわり
 2-7.におい
 2-8.運動不足

3.ハムスターのストレス解消法
 3-1.ケージの中が汚れていないか見直す
 3-2.飼育環境を見直す
 3-3.回し車を用意する
 3-4.おもちゃを用意する
 3-5.ケージの外で散歩させる
 3-6.過度なスキンシップを避ける

4.種類によってストレスの感じ方に差異はある?

5.まとめ

【掲載:2021.06.08  更新:2022.06.21】


ハムスターにストレスがかかるとどうなる?

ハムスターのストレス

◆平均寿命より早死にしてしまう

体の小さいハムスターは、警戒心が強く私たちが想像している以上にストレスに弱い生き物です。
ストレスを過剰に感じることで、寿命を迎える前に早死にしてしまうことが多いともいわれています。

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◆普段と違う行動をするようになる

ハムスターはストレスを感じると以下のような行動をとります。

  • 顔や体の掃除をする
  • 逃げる
  • 巣箱や物陰に隠れる
  • 金網を噛む
  • ケージの天井の金網を雲梯のように渡る
  • 鳴く
  • フリーズする
  • 脱走する
  • 体を低くする
  • 糞尿を漏らす
  • 下痢をする等の病気の症状がみられる

寒さが原因のストレスの場合は動きが鈍くなり、活動しなくなる、散歩をしなくなる、回し車で遊ばなくなるといった行動が見られます。

このような行動を引き起こしている原因を突き止めて、ストレスとなっている部分を解決するよう心掛けることが大切です。

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◆毛並みが悪くなる、ハゲができる

ストレスが原因でハゲてしまったり、毛並みがパサパサになってしまうこともあります。
このような見た目の変化が起きた場合、ストレスでケージを噛むことによる鼻の頭のハゲや、過剰に体をなめる行動による皮膚炎、ご飯をを十分に食べないことで栄養不足による被毛のゴワつきなど、ストレスが原因の行動と結びついていることが多いです。

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ハムスターのストレスの原因

続いてハムスターのストレスの原因についてご説明していきます。
野生のハムスターであれば、天敵に狙われるといったような生死に関わる危険な状態でストレスを感じます。

ペットとして飼われているハムスターはそのようなストレスはありませんが、飼育環境や飼い主さんから与えられるストレスを感じることがあります。
ストレスの原因としては、具体的には以下が挙げられます。

◆気温の変化

ハムスターは気温の変化に弱い動物です。
ハムスターの飼育に適した室温は20~26度ですが、夏場に暑さ対策を、冬場に寒さ対策をしていないと体調を崩しストレスを感じてしまいます。

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◆音

ハムスターは音に敏感な動物です。
ペットとして飼われているハムスターは人間との生活において常に多くの音にさらされています。
多くの生活音を「安全」「危険」と聞き分けて判断をし続けているため、常にストレスを感じやすい状態になっています。
特に突然大きな音を出された際に多くのストレスを感じますので、なるべく静かな環境で過ごさせてあげましょう。

◆光、明るさ

人間は規則正しい生活を送れないと体内時計が狂い、病気やストレスへの耐性が低くなりますが、ハムスターも同様です。
夜行性のハムスターは野生の環境下では暗闇の中で生活をしています。
夜にケージ内が明るい、昼に暗いといった環境ではストレスを感じやすくなります。

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◆家や巣材が無い、食べ物や水が足りない

ハムスターは隠れ家や巣材がなく安全なスペースがないと感じる場合や、食べ物や水が足りず空腹な状態になると、ストレスを感じます。
冬場は家の中に巣材を詰めることで暖を取ろうとするハムスターもいるため、冬の巣材不足は特に深刻になります。

◆他のペットの存在

ハムスターは縄張り意識が強い動物です。
1つのケージ内で複数のハムスターを飼うことで、立場の弱いハムスターは攻撃をされた際に逃げ場がありません。
キャンベルハムスターやロボロフスキーハムスター以外の種類は、その性格や習性から多頭飼いに不向きですので注意してください。

また、ハムスター以外の他のペットの存在によってもストレスを感じる傾向にあります。
野生のハムスターは、猫やヘビ、猛禽類などの、自分を食べようとする捕食者から身を守るように巣穴で生活しています。
そのような動物が家に居る場合、むやみに近づけると事故が起こる危険性があるほか、ハムスターが食べられてしまう恐怖に陥ってしまい、過剰なストレスがかかる原因となります。
特に猫がいる家庭では、リスク回避のため、ハムスターのケージに猫を近付けないよう注意を払いましょう。

◆人間との過剰なかかわり

ハムスターをご家庭にお迎えしたら、ついつい触りたくなってしまうと思います。
しかし飼い主さんのことを安全な存在と認識していない状態では、過度のスキンシップがストレスの原因となってしまう恐れがあります。
警戒心が強く繊細なハムスターは、慣れない相手とのふれあいにより緊張状態が続くことで疲れてしまいますので、コミュニケーションをとる際には時間を決めて行いましょう。

◆におい

ハムスターには、人間の約40倍の嗅細胞を持っているという特徴があります。
人間が良い香りだな、と感じるようなにおいでもハムスターにとっては苦手な臭い、悪臭である恐れがあります。
室内用の芳香剤、香水などがハムスターにストレスを感じさせてしまうことがあります。

またハムスターは嫌なことがあった時に、その時かぎ取ったにおいと嫌な記憶をセットで記憶をします。
そのため嫌なことをされていなくても、その時のにおいを嗅いだだけでストレスを感じてしまう恐れもあります。

◆運動不足

野生のハムスターは縄張りのチェックや餌の確保のために、1日に3km前後も移動するといわれています。
ペットのハムスターがこの運動量を満たすためには、ケージ内で遊ぶだけではなく、まわし車で運動をする、可能であればケージ外での散歩をすることが必要です。
こういった運動が不足した場合にハムスターはストレスを感じます。

ケージの中に上下運動ができるようなステップ付きのハウスを設置したり、歩く距離を延ばすためにパイプをつけてあげるのもおすすめです。
ハムスターが安全に運動不足解消できるような遊び場を整えてあげてください。


ハムスターのストレス解消方法

ハムスターのストレス解消方法

続いてストレスを解消する方法についてご紹介していきます。
ストレス解消法はいくつかありますが、注意をしないと逆にストレスを与えてしまう可能性もあります。
注意点も併せて確認しましょう。

◆ケージの中が汚れていないか見直す

ハムスターはキレイ好きなため、ケージ内が汚れていたり、床材が尿で湿っていたり不衛生な環境を不快に感じます。
飼い主さんが簡単に掃除をしやすいような床材に交換する、トンネルのように潜れるウッドチップを使うことで野生に近い環境で飼育をする等がおすすめです。
ウッドチップを使用した床材の場合、ハムスターによってはアレルギーで皮膚トラブルが出ることもあるため、心配な飼い主さんは様子を見ながら使用をしましょう。

定期的にケージを水洗いして、衛生的な環境を保ってあげてください。

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◆飼育環境を見直す

先ほど、気温の変化でストレスを感じるとご紹介しました。
夏場や冬場といった室内が適温外の気温になるような季節にはエアコンやヒーター、冷却材を用いてケージ内を適温に保つようにしましょう。
ひんやりとする陶器製の小屋も夏場の時期にはおすすめです。

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エサを与えた後には、足りていないような様子がないかをチェックしましょう。
とはいえ、与えすぎて肥満にさせてしまうのもストレスや早死にの原因になってしまうので注意が必要です。

また給水器の中身を毎日確認し水が不足するような状況を作らないように気を付けてください。水は毎日に交換して清潔な状態を保ち、こまめに水分補給させましょう。
巣材を豊富に用意したり、中に入って休めるような隠れ家を設置して、ハムスターが自ら安心できる場所をつくれるような環境も整えてあげましょう。

◆回し車を用意する

ストレスの原因でもお伝えしたように、ハムスターは多くの運動を必要とします。
ケージ内には必ず回し車を用意してあげましょう。
回し車でまわっていると広い縄張りを確認しているような気分にもなれるため、ハムスターは本能が満たされます。

回し車はハムスターの体に合ったサイズのものを選びましょう。
ドワーフハムスターとゴールデンハムスターでは体の大きさに差異があるため、サイズを間違えないようにしっかりと確認をしてから購入しましょう。
サイズの選び方ですが、ドワーフハムスターの場合は直径15cm程度、ゴールデンハムスターの場合は直径20cm程度を目安にしてください。

メッシュ構造になっているものや足元の隙間が空いているタイプですと、ハムスターの小さな足を挟みケガにつながる恐れがあるため注意してください。

◆おもちゃを用意する

木製のかじり木をおもちゃとして与え存分にかじらせることで、ストレスを発散させてあげましょう。
ハムスターの歯は一生伸び続けるため、かじる行為により適度な長さに保ち、伸びすぎ防止効果が期待できます。
スティック形状のかじり木だけでなく、ハシゴやフェンス状のかじり木も販売されているため、ハムスターの好みに合わせて購入を検討しましょう。

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サランラップやトイレットペーパーの芯をつなぎ合わせたトンネルをケージ内に入れてあげることもおすすめです。野生のハムスターは地中に穴を掘って生活しているため、ハムスターにとって安心できる場所になります。
このようなおもちゃで遊ぶことでストレス発散につながります。

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◆ケージの外で散歩させる

先ほどももお伝えしたようにハムスターはたくさん運動をすることでストレスを発散させます。
ケージの外でお散歩をさせることでも同様の効果が得られます。

ケージから出す前には行方不明にならないように、壁や家具の隙間をふさぎましょう。
また感電やショートを防止するためにも電化製品のコードは目につかないところに隠しておくようにしてください。
それ以外にも他のペットと遭遇しないようにする、ストレスの原因となる騒音や光といった刺激の少ない環境にする、部屋に危険なものを放置しない、といった準備も怠らないよう注意してください。
お散歩後にケージに戻す際にはケガをしていないかチェックをしましょう。

◆過度なスキンシップを避ける

ハムスターが自分から興味を持って飼い主さんに近づいてくれるようになるまでは、ストレスの原因となる過度なスキンシップを避けましょう。
なるべく触らないするようにするのが一番です。

とはいえケージを掃除する際や病院に連れていくときなど、どうしてもハムスターを別のケースに入れ替えなければならないような状況もあります。
その場合には正しい持ち方をし、極力ストレスを感じさせないように工夫してあげてください。

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種類によってストレスの感じ方に差異はある?

ハムスターの種類によって、ストレスの感じ方に差があるのでしょうか。

ジャンガリアンハムスターとロボロフスキーハムスターは共にドワーフハムスターと呼ばれていますが、ロボロフスキーハムスターの方が人間に慣れにくい、多動性があるといった特徴があります。
そのためジャンガリアンハムスターよりもロボロフスキーハムスターの方がストレスに対する感受性が高いのではないか?と言われていますが科学的な根拠は見つかっていません。


まとめ

今回はハムスターのストレスの原因や解消法についてご紹介をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
ご家庭のハムスターを元気で長生きさせるためにも、飼い主さんがストレスについて理解することが大切です。
正しい情報を入手し、ハムスターの健康チェックを怠らないように心がけてください。
飼育環境や接し方に注意をしてハムスターにとって快適な環境を作ってあげましょう。



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