リスザルとは?
リスザルはオマキ属リスザル科に分類されるサルの一種であり、霊長類です。
動物園でもよく見かける親しみのあるリスザルはどのような特徴があるのでしょうか?
基本的なリスザルの特徴について紹介します。
◆見た目の特徴
リスザルは名前にリスがついていますが、サルの仲間でありリスではありません。
体長は29センチ前後、尻尾は41センチと長いのが特徴です。
体重は1kg前後であり、見た目よりも軽いです。
手足は黄色味がかった毛色をしており、薄茶色〜グレーの色味が特徴です。
身軽な身のこなしで木から木へと飛び移りながら木の上を中心に生活しています。
顔はシャープな小顔であり、つぶらな瞳が愛らしい印象を与えます。
愛らしい顔つきからもペットとして人気があり、ブリーダーによりペットとして繁殖した個体が流通しています。
◆原産国・生息地
中南米の森林に群れをなして生活しており、熱帯の環境を好みます。
湿度も多少高めの暑い地域に生息しています。
◆特徴・性格
リスザルは「最も飼育しやすいサル」と言われており、そのコンパクトな見た目や愛くるしい仕草から世界中でペットとして人気があります。
しかし、もっと飼育しやすいという表現はサルの中でという意味であり、実際にペットとして飼育するのは難しい分類になります。
リスザルは運動量も多く、群れで生活するため単独での飼育ではストレスが溜まり破壊行動やしきりに鳴き続けるなどのトラブルに発展する可能性があります。
一般家庭で飼育する場合には、十分に運動できるスペースとリスザルの体調管理やストレスを溜めないための環境づくりが大切になります。
そのためエキゾチックアニマルの飼育経験がある霊長類の知識に明るい経験者が飼育することが推奨されるペットであり、安易に初心者が飼育するとトラブルを抱える要因になります。
性格は、サルの中では大人しい部類になり人馴れもしやすい品種です。
好奇心旺盛で遊び好きで陽気な一面があり、群れで暮らしている性質から飼い主やその家族に対してはフレンドリーに接してくれる子が多いです。
知能も高く、簡単な芸を覚える子もいますが一方で自我がはっきりとしており気分屋の面があります。
独立心も強いため、機嫌の悪い時や飼い主に対しての嫉妬から攻撃してくることもあるため注意が必要です。
基本的には1人よりは群れでいることを好むため、家族が集まる場所にいてふれあうことを好みますが、犬や猫のような距離感で接してしまうと怪我をする原因にもなります。
その子の性格や行動パターンを把握して、適度に距離を保ちながら接することが大切になります。
◆寿命
リスザルの寿命は15年前後と言われていますが、飼育下では外敵により襲われる心配もないため20年前後生きる個体もいます。
長く一緒に過ごせることは嬉しいことですが、長い期間お世話が必要になり終生飼育の覚悟を持って計画的にお迎えする必要があります。
リスザルの値段
リスザルは最も流通量の多いサルであり、40万円〜60万円前後で購入可能です。
取り扱うペットショップも多いため、比較的手に入りやすいですがエキゾチックアニマルに明るい専門店から購入するのが安心です。
リスザルをお迎えする前に信頼できる購入元をリサーチして計画的にお迎えするようにしましょう。
リスザルの飼育環境(必要なグッズ)
基本的なリスザルの飼育に必要な用品を紹介します。
リスザルの飼育に興味のある方は参考にしてください。
- ケージ
- 登り木
- 食器
- エサ
- 紫外線ライト
- 首輪
- リード
- おもちゃ
リスザルは活動量の多い生き物ですので、身体の大きさよりも2まわりほど広いケージが必要になります。
高さのある大型のオウム用のケージやリスザルに適したケージを専門店で購入しましょう。
食器はリスザル専用のものはなかなかないため、小型犬や猫用の食器で代用可能です。
リスザルは木の上で生活しているため、ケージ内で運動できるように登り木などを置いてあげるとストレス軽減に効果的です。
また、寒さが苦手なのでエアコンやヒーターなどで飼育スペースの周りを保温しておくのがポイントです。
温度の目安としては約25から30℃がリスザルにとって快適な気温とされています。
エサに関してはリスザルは、雑食性でありモンキーフードを主食に果物や野菜、昆虫やササミなどの動物性タンパク質をバランスよく与えましょう。
リスザルは寂しがり屋な一面があり、飼い主さんと十分なふれあいがないとストレスを感じてしまいます。
ストレスは問題行動や早死にの原因にもなるため、1日1、2度はケージから出してあげふれあいを楽しみましょう。
ふれあう際の逃走防止や外出するときには首輪やハーネスの使用が安全です。
嫌がる子もいますが、幼少期から徐々に慣らすことで抵抗なくつけてくれるようになりますよ。
リスザルの飼い方
リスザルの飼い方について紹介します。
十分な飼育スペースとリスザルをケアできる環境がは必要になりますので、飼育環境をしっかりと整えてからお迎えするようにします。
◆基本的なお世話について
リスザルが十分に運動できるように高さのあるケージを設置します。
登り木は動かないようにしっかりと固定して、リスザルが激しく動いても問題ないように準備しましょう。
ケージは日当たりの良いある程度風通しが良い場所に設置します。
群れることを好むリスザルはリビングなど家族の集まる場所の一角に飼育スペースを作ってあげるのが、おすすめです。
1日2回ほどケージから出して30分〜1時間前後ふれあいや家の中を散歩させてストレスを溜めないようにします。
リスザルを家の中に離す際には、リスザルが誤飲しないように小さな部品などは全て取り除きます。
また、リスザルはイタズラ好きでありヤンチャな面があります。
家の家具などを傷つけたり、備品を壊してしまう可能性もあるため壊されて困るものはリスザルを離す部屋には置かないようにしましょう。
◆ご飯について
雑食性であるリスザルの食事はモンキーフードを主食にリンゴやバナナ、小松菜、にんじんなどの野菜などをバランスよく与えましょう。
1日2回、朝と夕、食べ切れる量を与えます。
コオロギやミルワームなどの動物製タンパク質も健康な身体作りのためには大切ですが、モンキーフードを与えていれば栄養素は補えてますので、無理に与える必要はありません。
また、あくまでもモンキーフードを主食とする食生活にするために果物などの与えすぎには注意が必要です。
特に果物は甘味が強く、嗜好性も高いですがそれしか食べなくなる可能性もあるので少なめに与えましょう。
果物に含まれる果糖は肥満の原因にもなるため、量は調節しながら与えるようにします。
残した餌は腐敗すると悪臭やリスザルの体調不良の原因にもなるため、その都度取り除くようにしましょう。
◆臭いについて
賢いリスザルは簡単な芸を覚えたり、飼い主さんやその家族を認識したりしますが、樹上性の動物のため残念ながらトイレのしつけはできません。
そのため、ケージ中にトイレをするためこまめに掃除しないと悪臭の原因になります。
特にリスザルの適温は30℃前後と高温多湿になりやすく、エサなどの腐敗も進みやすい環境のため臭いがでやすい面があります。
リスザル自体にはそこまで体臭がありませんが、お尻周りが汚れていると臭いが気になることもあるため、定期的にブラッシングして綺麗にしてあげるのが良いでしょう。
◆かかりやすい病気について
リスザルは紫外線不足により骨の変形や関節の異常が見られる、くる病にかかりやすいと言われています。
紫外線ライトを使用して紫外線を適量あびることで予防することができます。
また、リスザルは寒さに弱く冬場は低体温症に注意が必要です。
動きが鈍い、食欲不振、下痢や嘔吐などの症状が見られた場合にはすぐに室温を確認して、獣医さんの診察を受けましょう。
リスザルなどのエキゾチックアニマルを見てくれる動物病院は限られてくるため、できれば、お迎え前にエキゾチックアニマルに明るい獣医さんをリサーチしておき、かかりつけ医を決めた上でお迎えすると安心です。
リスザル飼育の注意点
リスザルの飼育の注意点を紹介します。
飼育にお悩みの方やリスザルに興味のある方は参考にしてください。
◆温度設定
リスザルは熱帯地域で暮らすサルであり、適温は30℃前後と高温になります。
さらには湿度も高めを好むため一年を通してエアコンなどの空調設備が必須になります。
また、上記でも触れたようにくる病の原因にもなるため紫外線ライトを用意して日光浴の代わりに飼育スペース内に紫外線を当てる必要があります。
さらには、ヒーターは必須であり飼育スペースの温度が下がらないように注意が必要です。
まとめ
リスザルの飼育について紹介しました。
愛らしいリスザルは可愛らしい容姿や懐きやすさからペットとしてサルの中では飼育しやすいです。
しかし、細かな配慮が必要であり、飼育も長期的になるため覚悟持ちと環境をしっかりと作ってお迎えする必要があります。
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