ミナミヌマエビとは?
ミナミヌマエビは淡水生のエビの一種であり、十脚目ヌマエビ科に分類されます。
アクアリウムで飼育するエビの中でも、ポピュラーな品種であり比較的リーズナブルに購入できる点も魅力です。
一生を淡水域で生活する小型のヌマエビです。
日本(琵琶湖以南)、朝鮮半島や台湾、中国に分布しています。
東南アジアを中心にペットとしてブリードされたものが主に日本で流通しており、ホームセンターやペットショップでも購入可能です。
ミナミヌマエビの特徴
ミナミヌマエビの最大の特徴は、ヤマトヌマエビよりも小柄であり、額角は長く鋸歯状の棘が上縁に8〜20、下縁には9個ほど棘がありますが、先端付近にはないです。
5対の歩脚は長くうち2対には小さな鋏があるのが特徴です。
背中の真ん中に白い線がお腹まで走り、ハの字の模様が並んでおり他の種類と区別はつきやすいです。
若いうちは半透明の身体をしているため、他のエビと区別しにくいですが、成体になると茶色や緑黒色の個体となり、変異が大きくなります。
ミナミヌマエビの種類
一生を淡水域で生活する小型のヌマエビです。
日本(琵琶湖以南)、朝鮮半島や台湾、中国に分布しています。
東南アジアを中心にペットとしてブリードされたものが主に日本で流通しており、ホームセンターやペットショップでも購入可能です。
①レッドチェリーシュリンプ
その名のとおり、真っ赤な身体が美しいミナミヌマエビの亜種であるシナヌマエビから作出されたエビになります。
目を惹く赤い身体が美しいレッドチェリーシュリンプですが、ミナミヌマエビのノーマル同様飼いやすい点も人気です。
価格は150円前後で購入可能であり、ペットショップでも比較的手に入りやすい品種になります。
②ブルーベルベットシュリンプ
レッドチェリーシュリンプとは違い、青みがかったブルーの身体が特徴です。
個体差がありますが、濃い青色の個体もおり、色の濃淡を楽しむことができる品種でもあります。
飼育も比較的容易であり、初心者の方にも飼育しやすいエビになります。
300円前後で購入可能です。
③レッドファイヤーシュリンプ
レッドチェリーシュリンプよりも赤い身体がまるで火に見えることからこの名前がつきました。
レッドチェリーシュリンプよりも水槽の中で目立つ色味で、一際目を惹く存在です。
スーパーレッドチェリーシュリンプ、極火蝦などの別名もあります。
200円前後で購入可能です。
ミナミヌマエビは全体的に飼育しやすく、丈夫ですので初心者の方にもおすすめです。
安価で購入できるのも、魅力の一つになります。
ミナミヌマエビの寿命・病気
ミナミヌマエビの平均的な寿命は、2年前後になります。
野生下では1年前後と言われていますが、飼育下では少し長生きする傾向にあります。
ミナミヌマエビがかかりやすい病気について紹介します。
飼育の参考にして下さいね。
①水カビ病
ミナミヌマエビの身体が傷つき、抵抗力が弱っていると水カビが発生して体表に綿埃みたいなものが付着します。
水質の悪化や急激な温度変化が原因で発生します。
対処法としては、水換えを定期的に行い水質を悪化させないようにメンテナンスをすることです。
甲殻類は薬浴をすることにより逆に弱ってしまうことがあるので、注意が必要です。
②エビツノヤドリムシ
ミナミヌマエビの頭部に寄生する糸状の寄生虫です。
ミナミヌマエビ自体に害はありませんが、突然死の原因や頭部に動いている寄生虫が確認できるため、見た目の悪さがあります。
寄生された個体は隔離されて飼育するようにします。
同じ水槽で飼育を継続することにより、増えていくので水換えを行い、水質をきれいに保ちましょう。
外部から持ち込まれる寄生虫のため、購入時に注意してお迎えしましょう。
③脱皮不全
栄養不足や成長過程の異常によりうまく脱皮ができずに身体が変形したり、発育不全になる可能性があります。
抵抗力が弱くなり、衰弱死や早死の原因になるため、水質・水温を一定に保つようにします。
定期的に水槽のメンテナンスを行い、水質を維持しましょう。
④食欲不振
ミナミヌマエビは丈夫なエビですが、エサを食べているのか分かりづらいという点があります。
餌を食べずに栄養失調により突然死してしまう可能性もあるため、ミナミヌマエビがきちんと餌を食べているかどうかチェックするようにしましょう。
タンクメイトとして入れている場合には、ミナミヌマエビように餌を与えなくても良いという意見もありますが、ミナミヌマエビを長生きさせるためには少量でも餌を与えるのが良いでしょう。
ミナミヌマエビの値段
ミナミヌマエビは比較的安価で購入することができます。
50円〜100円前後で購入可能です。
レッドチェリーシュリンプなどの品種はノーマルのミナミヌマエビより高価になります。
ミナミヌマエビの飼育方法
ミナミヌマエビの基本的な飼育方法について紹介します。
飼育を検討している方は参考にして下さいね。
◆用意するもの
・ろ過フィルター
・底砂
・エビの餌
・隠れ家
・照明器具
・ヒーターなど
ミナミヌマエビは小型のエビのため小さな水槽でも飼育可能です。
タンクメイトとして、他の熱帯魚と混泳させる場合には30センチ以上の水槽を用意するのがおすすめです。
ろ過フィルターはミナミヌマエビが吸い込まれないように、吸い込み口にスポンジフィルターなどをつけるのがおすすめです。
ミナミヌマエビは狭い場所が好きですので、水草や隠れ家を設置して休憩できる場所を作ってあげるのが良いでしょう。
水草とも相性が良いため、葉の細かい水草を入れてあげると休憩場所として利用する姿が見られます。
照明器具はなくても問題ありませんが、照明を入れることによりグッと華やかになりますよ。
◆餌
餌はミナミヌマエビが数分で食べ切れる量を与えます。
エビ用のエサを用意すれば問題ありませんが、コケや他の熱帯魚の食べ残しを食べてもらうタンクメイトとしてミナミヌマエビを入れる場合には、少なめにエサを与えるようにしましょう。
沈下性の餌を3日に1度ぐらいの頻度で与えるようにすれば良いでしょう。
餌の食べ残しは、水質悪化につながるためその都度きれいに取り除くようにします。
◆最適な水温
ミナミヌマエビは丈夫であり、日本の気候にもよく馴染むことができます。
比較的適温の範囲は広く5~28℃前後まで適応できますが、30℃を超える高水温、5℃を下回る低水温には対応できません。
適応できる水温の幅は広いですが、水温の変化が激しいとミナミヌマエビが弱る原因にもなるため水温はなるべく一定になるように管理しましょう。
他の熱帯魚と混泳させる場合には、熱帯魚の適温に合わせて水槽を設定すると良いでしょう。
ミナミヌマエビのみの飼育であれば、保温器具は必要ありませんが冬場は低温になりやすいので、ヒーターなどを使用して温度管理しましょう。
◆混泳できる?
ミナミヌマエビの魅力として、タンクメイトとして他の熱帯魚との混泳が可能です。
コケや食べ残しを食べてくれる掃除屋としても優秀であるミナミヌマエビは色々な魚との混泳を楽しめますよ。
一つ注意したいのは、ミナミヌマエビは非常に小型のエビであるため、エンゼルフィッシュやシクリッドなどの中型の熱帯魚や気性の荒い熱帯魚との混泳は不向きです。
食べられてしまう可能性もあるため、グッピーやネオンテトラなどの小型の熱帯魚と混泳するようにしましょう。
また、エビ類としてヤマトヌマエビも人気があります。
しかし、ヤマトヌマエビはミナミヌマエビよりも大型になるため、ミナミヌマエビと混泳させると捕食されたり攻撃されてしまう可能性があります。
ヤマトヌマエビを飼育する場合には、ミナミヌマエビと一緒にはしない方が無難です。
まとめ
ミナミヌマエビの飼育や特徴について紹介しました。
ミナミヌマエビは丈夫かつ安価で購入できるため、初心者の方にもおすすめです。
ミナミヌマエビはノーマル以外にも色鮮やかな品種がいますので、自分好みの水槽にレイアウトすることができます。
本記事を参考に是非ミナミヌマエビの飼育に挑戦して下さいね。
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