アカハライモリの特徴と飼い方を紹介!必要なグッズやお世話の注意点

2021.08.20

アカハライモリの特徴と飼い方を紹介!必要なグッズやお世話の注意点

アカハライモリは、ペットショップなどでもよく見かける赤いお腹をしたイモリです。丈夫で飼いやすいですが、個体によって模様や色見が異なり個性的であり、のほほんとした仕草がとても可愛らしくて癒されます。アカハライモリの特徴や飼育方法について紹介します。


アカハライモリとは?

アカハライモリ11

◆見た目の特徴・色・サイズ

アカハライモリは黒い体と、名前の通りお腹が赤色をしています。
色は個体差があり、紫がかった体色をしていたり、お腹もオレンジ色に近い発色をしていたりすることもあります。

カエルと同じ両性類ですが、ほとんど水の中で暮らすため、泳ぎに適した平たい尻尾を持っています。
大きさはオスの成体で7~11cmほど、メスの成体で8~14cmほどで、メスのほうがオスより大きくなりやすいです。

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◆原産国・生息地

アカハライモリは日本の固有種であり、別名Japanese newt(ニホンイモリ)と呼ばれます。
環境省のレッドリストでは準絶滅危惧種に指定されていますが、飼育に規制等はありません。

本州、四国、九州、その周辺の島などに分布しています。
生息環境は水田や池、小川など水がきれいで流れが穏やかな場所です。

地域によって色合いや体型が異なります。

◆特徴・性格

アカハライモリは丈夫で飼いやすい種です。
個体差はありますが、物怖じせず、食欲も旺盛であるため、餌付けの問題も起こりにくいです。
同じ両生類のカエルと異なり、鳴くこともないので集合住宅でも飼育の許可が下りやすいです。

野生のアカハライモリは夜行性ですが、飼育時には日中でも活動します。

生命力が高いことでも知られており、手足や尻尾だけでなく、目などの器官も再生できるといわれています。
そのため、アカハライモリは医療用の研究分野でも活躍し、私たちの生活に貢献してくれています。

◆寿命

飼育下では15~20年生きると言われています。

ペットショップなどで簡単に手に入れることができますが、計画を持って飼育を始めることをお勧めします。

もし何らかの理由で飼育をやめたくなった場合は、水場に放流せず、近くのペットショップ等に相談しましょう。
アカハライモリは水場の生態系では比較的上位に存在する捕食者です。
生命力が高いことや、毒をもっているため捕食者に狙われにくいこともあり、少数の放流でも簡単に生態系が変化してしまいます。
逃がすことは絶対にやめましょう。


アカハライモリの値段

ペットショップや、通販サイトでは一匹当たり数百円で販売されています。
サイトによっては複数匹でまとめて売られていたりします。


アカハライモリは多頭飼いできる?

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◆多頭飼いの目安は?

多頭飼いは可能です。
水槽の広さに合わせ、過密になりすぎないようにする必要があります。
例としては、60cm水槽で5匹前後です。

極端に体の大きい個体同士を選ばない、逃げ隠れることのできるシェルターをいれておく、などの工夫をすると良いです。

◆多頭飼いのトラブルと対処法は?

体の大きさや性格などで優劣がついてしまい、給餌量は十分でも餌が食べられず、やせてしまう個体が出ることもあります。
また、餌を食べる際に誤って噛みついて、ほかの個体がケガをしてしまうこともあります。

その場合は、痩せてしまった個体やケガをした個体をすぐに隔離してあげる必要があります。
痩せた個体は十分に餌を与え、様子をみます。
ケガをした個体はなるべく清潔な水で治療をします。

アカハライモリは再生力が高く、手なども再生することができますが、ケガをした場所に水カビなどがつくこともあります。
水カビがついた場合はピンセットで丁寧に取り除き、水温を少し高めの25℃程度にすることで代謝をあげたり、熱帯魚用の薬浴剤を使用したりすると効果的です。


アカハライモリの飼育に必要なグッズ

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◆水槽

水槽やプラケースなどで問題ありません。

注意点はフタをしっかりできる容器を選ぶことです。
昆虫飼育用のプラケースはフタがしっかり閉まるためオススメですが、サイズに自由度がないことが難点です
アカハライモリは水槽上部まで多少距離があっても、わずかなスキマから脱走することがあります。

脱走して皮膚が乾いたりすると、最悪の場合死んでしまうこともありますので、飼い主の責任としてしっかりフタをしましょう。

幼体はエラ呼吸をしますが、成長すると肺呼吸と皮膚呼吸をするようになります。
そのため、息継ぎができない環境や水がなく皮膚が乾く環境では窒息してしまうことがあります。
水は水槽上部まで張らず、アカハライモリが水面に出て呼吸しやすいようにしてください。

◆フィルター

餌の食べかすや脱皮などにより水を汚しやすいので、フィルターがあると良いです。
投げ込み式であれば水量が少なくても使用でき、エアレーションも兼ねるため、比較的少数の飼育に適しています。

また、給餌後や脱皮後など気づいた時にネットでごみを掬ってあげると換水頻度を抑えられます。

アカハライモリは水田や池、小川など水流が穏やかな場所に棲む種ですので、強い流れが発生しないようにしましょう。

◆ヒーター、クーラー

アカハライモリは日本に生息している種なので特段温度管理は必要ありません。
窓辺など直射日光があたったり、温度が変化しやすい場所だったりしなければ問題ないです。

アカハライモリは低温より高温に弱いので注意しましょう。
水槽用の小さなファンなどが販売されているので使用しても良いでしょう。

アカハライモリは野生では冬眠をします。
屋内で飼育している場合は室温にもよりますが、冬眠しなくて正常です。
冬眠は失敗するとそのまま死んでしまうことが多々あります。
繁殖を狙う場合など特別な理由がない限り、冬眠させない方が好ましいです。

◆その他装飾品

アカハライモリは時々水面から出てきます。
ストレスのない飼育環境のために、陸地を用意しましょう。
アクアリウム用の流木や亀用の浮島が便利です。

また、水草を入れる場合は、カボンバやアナカリスといった丈夫な種を選ぶと良いです。
水草があるとアカハライモリが掴まって休んでいる姿が見ることができたり、産卵時に使用したりします。
水中の有害物質を吸収し、水質を安定させる効果もあります。

アカハライモリは肺呼吸をするので、水面が装飾品や水草でいっぱいだと溺れてしまうこともあります。
呼吸しやすいようなスペースは確保してあげましょう。

底砂など床材はあってもなくてもかまいません。
床材を敷く場合はアカハライモリの体を傷つけないもの、餌を食べる際に飲み込まない大きさのもの、水質に影響を与えない材質のものが好ましいです。
床材があると有益なバクテリアが棲みつき、水質を安定させてくれます。

◆餌

野生のアカハライモリは水生昆虫や巻貝、オタマジャクシなどを捕食します。
飼育下ではアカハライモリ用の飼料やイトミミズや赤虫などを給餌します。

イトミミズや赤虫は、乾燥したものやキューブ状に冷凍されたものが販売されています。

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水の中に入れてしばらくすると柔らかく食べやすい状態になります。

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飼料はウーパールーパーや底生熱帯魚(肉食)用のものでも構いませんが、アカハライモリの口の大きさに合わせて砕いてあげる必要があります。

水田などでオタマジャクシ等を捕獲して与えても食べますが、農薬などで汚染されている場合もあります。
別水槽にて数日糞抜きなどを行ってから与える必要があります。
特別なこだわりがない限り、市販の餌を飼育する方が望ましいです。


アカハライモリの飼い方

◆日常のお世話

水を汚しやすいので週に1回程度換水します。
アカハライモリの皮膚を傷めるので必ずカルキ抜きをした水を使用してください。

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給餌は数日おきに行います。
体つきなどをみながら餌やりのペースを決めますが、若い個体の方が頻繁に餌をあげる必要があります。

◆アカハライモリのオスとメス

前述の通り、メスのほうがオスより体が大きくなります。
他の特徴として、尻尾の形がオスのほうが幅広く、メスのほうが細長い形になります。
また、オスは尻尾の付け根が膨らみます。

◆繁殖

アカハライモリは野生化では春から初夏の暖かい時期が繁殖期です。
飼育下では水温がいったん下がり、再度水温があがることで繁殖が誘発されることがあります。

繁殖期にはオスは婚姻色といって紫がかった色合いになり、メスにアピールします。

卵は水草などに100個ほど産み付けます。
後ろ肢で抱き着くようにして生むため、丈夫なアナカリスなどの水草が適しています。

孵化した幼生はオタマジャクシやウーパールーパーのような見た目をしています。
口が小さいため、ブラインシュリンプというプランクトンの一種を与えます。
ブラインシュリンプはペットショップでも購入可能ですが、塩水を調整して自分で孵化させる必要があります。
ある程度大きくなれば成体と同じ餌で大丈夫です。


アカハライモリの飼育の注意点

アカハライモリの特徴的で派手な色は毒を持っているという警告色です。
フグ毒と同じテトラドトキシンを持っていますが、アカハライモリを食べたりしなければ大丈夫です。
犬、猫を飼っている家庭や、小さなお子様がいる家庭では注意が必要です。

耳の付近からも別の毒を分泌するため、アカハライモリを触った後は目などをこすらず、すぐに手を洗いましょう。

アカハライモリは人間の体温で火傷になるため、基本的には触らないほうが良いです。


まとめ

いかがでしたでしょうか。

日本の固有種であり、きれいでかわいい見た目の裏腹に文字通り毒を持つアカハライモリ。
あなたもアカハライモリが、愛くるしく泳いだり、水草につかまりながらボーっとしていたり、元気いっぱい餌を食べる姿をみて癒し&元気をもらいませんか。

丈夫で飼いやすく、長生きするので脱走に気を付けながら大切に飼いましょう!



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