1.アビシニアンモルモットはどんな生き物?
1-1.特徴
1-2.サイズ
1-3.原産国・生息地
1-4.性格
1-5.寿命
1-6.アビシニアンモルモットは頭の良い動物?
アビシニアンモルモットはどんな生き物?
アビシニアンモルモットは体毛に個性的な特徴があるモルモットです。ロゼットと呼ばれる巻き毛の様なものが体の複数箇所に現れ、その数が左右対称であると美しいとされています。また毛の色も黒、灰色、焦げ茶、薄茶色、白色とあり、こういった色が様々な柄を作り上げる事でパターンは無数に広がります。
一方でアビシニアンモルモットは飼い主に慣れると人懐っこく好奇心旺盛になり、鳴き声を出して甘えてきたり体によじ登ろうとしてきたりします。平均的には6〜7年、飼育が上手く行けば10年くらい一緒に過ごせるので、あなただけの愛らしいアビシニアンモルモットをペットショップで見つけてみてください。
◆特徴
アビシニアンモルモット最大の特徴はロゼットと呼ばれる巻き毛が体の複数箇所に現れる事です。その為、まるで羽毛が舞い上がったかのような優雅な見た目をしています。
体毛の長さは短毛種と長毛種との中間とされているので、比較的長いです。その為、定期的なブラッシングをしてあげましょう。また、ロゼット弾性が強く直毛なのが特徴で、水に濡らしても独特の癖が残ります。
加えてアビシニアンモルモットは毛質や毛の色もバリエーション豊かです。毛質に関してはノーマルタイプとより艶が出るサテンタイプがあります。
また体毛の柄に至っては目の周りだけ黒毛であとは白毛だったり、胴体にベルトの様に茶毛が覆っていたりと、それぞれの個体に個性があります。是非あなただけのお気に入りのアビシニアンモルモットを手に入れてください。
◆サイズ
アビシニアンモルモットの体長はオスとメスと共通で20〜30cm程になります。一方で体重に関してはオスは900〜1200g、メスは700〜900gが標準的とされています。
栄養が上手く摂取出来ていなかったり、あるいは栄養過多だったりするアビシニアンモルモットは基準の値から大幅にずれるので、与えるエサの種類や量を調節しましょう。
◆原産国・生息地
アビシニアンモルモットは原種のモルモットを品種改良して生まれた品種なので、原産地や野生での生息地がありません。ただしアビシニアンモルモットの歴史は長く、1860年代からイギリスで飼われていたようです。愛玩動物として100年以上世界中で愛されている品種です。
◆性格
アビシニアンモルモットは環境の変化に弱く、初めて見るものには臆病で聞き慣れない音を聞くとすぐ物陰に隠れてしまいます。
しかし徐々に環境に慣れて飼い主とコミュニケーションが取れるようになると人懐っこく温厚な性格になります。飼い主を認識するとアビシニアンモルモットはエサを欲しがったり甘えたりして「キューキュー」と鳴き声を出します。
次第に好奇心も旺盛になってきます。手を近づけると指を甘噛みしたりペロペロしたりします。更には飼い主の顔に乗っかったり足によじ登ってきたりしてきます。アビシニアンモルモットはとても愛らしく魅力的なペットなのです。
◆寿命
平均的な寿命は6〜7年とされています。しかし飼育環境が合えば10年以上長生きさせる事も出来ます。そこでアビシニアンモルモットの長寿の秘訣をご紹介します。
まず重要なのは可能な限りストレスを与えないことです。とはいえ家に連れてくる時にどうしても環境が変化してしまうのでいち早く慣れさせる事でストレスを軽減させる事を目指しましょう。また、温度や湿度が高まるとアビシニアンモルモットのストレス源になってしまうので、特に梅雨時や夏場はエアコンを使って温湿度を一定に保つ様にします。
その次に重要なことは腸内細菌を活発にする事です。その為、食物繊維豊富な野菜や果物も定期的に食べさせてあげましょう。懐くととても可愛いペットなので、飼育環境には十分気をつけてアビシニアンモルモットと一緒にいられる時間を増やしましょう。
◆アビシニアンモルモットは頭の良い動物?
アビシニアンモルモットは私達の想像以上に賢い動物です。ある事がきっかけで袋から餌がこぼれると、そのアビシニアンモルモットは袋を振れば餌が出てくるという事に気が付きます。
そうすると、目の前に同じ袋が落ちていると餌が出てくるまで色々な角度から袋の端を口で加えて首振りします。餌が溢れると一心不乱に食べ始め、それ以降は首振りをしなくなる為、単なる遊びではなく「袋の中に餌が入っている」事を学習したもの思われます。
アビシニアンモルモットの価格は?
アビシニアンモルモットは1頭あたり5000円程で販売されています。ただし、ロゼットの数が多い、あるいは左右対称で整っている場合は7000円程に跳ね上がる事があります。また、全体が白くメラニン色素が欠落しているアルビノタイプは非常に希少価値が高いため、更に値が上がります。
最もポピュラーなイングリッシュモルモットは2000〜4000円で手に入れられるので、アビシニアンモルモットは比較的高価な品種と言えます。
ほかのモルモットとの違い
アビシニアンモルモットにはつむじの様な巻き毛が体の複数箇所に現れています。これがイングリッシュやテッセル等他のモルモットとの1番の違いになります。
テッセルの様にふんわり柔らかな毛質ではなく、クセのある硬い直毛なのも他の品種にはない特徴です。また、アビシニアンモルモットは短毛種と長毛種との中間的な存在なので、最もポピュラーなイングリッシュよりも毛が長いのも異なる点です。更に、スキニーギニアピッグの様にオス・メスのどちらかが極端に少ないという事も無いです。
アビシニアンモルモットの鳴き声はうるさい?
アビシニアンモルモットの鳴き声は犬や猫に比べるとそこまで大きな鳴き声ではなく、ペットOKであればアパートでも気兼ねなく飼えます。ただしアビシニアンモルモットでは喜んでいる時に出す鳴き声とエサをねだっている時の鳴き声とで違いがあります。
喜んで鳴いている時は窓を閉めたりケージに戻して落ち着かせたりするなどの対策を取れば近所迷惑にはなりません。
ただし、エサをねだって鳴くときはより甲高い声を出します。その為エサを切らして空腹にさせない様にする等の対策が求められます。したがって、工夫次第でアビシニアンモルモットの鳴き声はコントロール出来るのです。
アビシニアンモルモットはなつく?
アビシニアンモルモットは飼い主に対する警戒が解けると非常になついてきます。かまってほしい時や餌をねだる時等に可愛い声を出しながら飼い主に付いて来る事があります。更に、好奇心が旺盛になってくると飼い主の顔に乗っかったり体によじ登ってきたりします。アビシニアンモルモットはとにかく甘えん坊なのです。
ただし、飼い始めてすぐは警戒心が強く、臆病な性格が現れます。そういった場合は無理にコミュニケーションを取ろうとせずに、餌を与えるときだけ対面してみる等徐々に接する回数を増やしてみてください。
アビシニアンモルモットの飼い方
アビシニアンモルモットがご自宅の環境に早く慣れてもらう為にも、ケージや床材など必要なものはきちんと揃えておきましょう。
餌はモルモット専用のペレットで十分ですが、偏食にならない様に野菜や果物も与えてください。餌は最低でも1日に2回は与え、絶食はさせない様にしましょう。
またアビシニアンモルモットの体に皮膚に異常が無いかのチェックや体重測定などをこまめに行い、予防や早期治療に努める事がアビシニアンモルモットの健康長寿の秘訣になります。
◆必要な飼育用品
アビシニアンモルモット飼育で最低限必要なものはケージと床材、隠れ家、エサの置き場やトイレスペースです。具体的にどの様なものを用意すれば良いかについて解説していきます。
・ケージ
1頭に必要なスペースは新聞紙を半分に折った広さと30cm程度の高さが必要です。そのため複数頭飼育する場合は、それ以上の床面積が必要となります。
・床材
快適でストレスフリーな環境を生み出す上で必要です。その為床材として牧草や新聞紙をちぎったもの、トイレ砂などを敷きます。また、臭いや衛生環境の悪化を防ぐ為にも床材は定期的に交換してあげましょう。
・隠れ家
飼育して間もない頃や、睡眠する時に隠れ家が活躍します。これは、品種改良される前のモルモットが、野生生活で巣穴で暮らしていた習慣の名残です。アビシニアンモルモットの体のサイズや飼育頭数に合わせて、床面積20cm×30cm以上の隠れ家を用意しましょう。スペースに余裕があるとなお良いです。
・エサの置き場
特に牧草を床材として使われる場合、エサ用の牧草と床材用の牧草とを分ける必要があります。その為、エサを置く専用スペースが必要です。こうすることでエサと一緒に床材を誤食する心配もいりません。
・トイレスペース
床材(主に牧草)に糞尿を排泄されると衛生的にも良くありませんしアビシニアンモルモットの臭いが付いてしまいます。ですのでトイレ砂を撒いたスペースをケージの一角に作りましょう。定期的にトイレ砂を交換する事で臭いの心配をする事もありません。
その他、運動器具や知育を入れる事でアビシニアンモルモットのストレスを軽減してあげる事が出来ます。更にはアビシニアンモルモットに関するSNS投稿を見て欲しいアイテムが見つかる事もあります。是非お気に入りの飼育スペースを作り上げてください。
◆えさは何を与える?
基本的には牧草あるいはモルモット専用のペレットがあれば十分です。しかしアビシニアンモルモットは体内でビタミンCが合成出来ない生き物で、不足してしまうと病気やストレスの耐性が著しく低下する事があります。
更にアビシニアンモルモットは盲腸が長い為多くの食物繊維を分解する事が出来ます。そうすると腸内細菌が活発になり、健康や長寿に繋がります。ですので補助食として食物繊維が豊富な野菜(ニンジンやキャベツなど)やビタミンCが豊富な果物(リンゴなど)を与えましょう。
◆お世話の仕方
アビシニアンモルモットのお世話で重要な事は健康管理に尽きます。アビシニアンモルモットは皮膚病にかかりやすいので、ビタミンを与えたり湿度管理を徹底したりする等の予防が重要です。また毎日可愛がるついでに隅々まで皮膚荒れなどがないかをチェックし、早期発見・治療をする様努めましょう。
またアビシニアンモルモットの食事量も大切です。特に絶食に弱くストレスに繋がってしまうので、1日に2回適量を与えるようにしましょう。
その一方で、目の前に餌があると貪るように食べ続けてしまう為、肥満になっていないかのチェックも重要です。運動器具を使ってケージ内外で運動させる事も重要ですが、毎日の体重測定も欠かさないようにしてください。平均的な体重値から大幅にずれているようでしたら餌の量を調節しましょう。
まとめ
アビシニアンモルモットはつむじの様な巻き毛が左右複数に現れる面白い特徴を持ったモルモットです。加えて毛の色や模様にもバリエーションがありあなただけの1匹がきっと見つかります。
しかしそれだけでなく性格的にも懐きやすい上に好奇心も強い非常に愛らしいペットです。是非アビシニアンモルモットを飼育して生活を豊かにしてみませんか。
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