1.ハムスターってどんな動物?
1-1.ハムスターの種類
1-2.ハムスターとネズミは同じじゃないの?
1-3.ハムスターはどうやって生活しているの?
1-4.ハムスターは穴掘り名人!
2.ペットのハムスターと穴掘りとの関係
2-1.ハムスターケージと地中生活
2-2.ケージで暮らしているのに穴掘りをするのはどうして?
2-2.どんな床材を敷けばいいの?
2-4.穴掘りと体調管理
3.ハムスターが健康で快適に生活するために
3-1.ハムスターにはおなじみのあの行動も
3-2.ハムスターの巣箱もチェックしよう
ハムスターってどんな動物?
◆ハムスターの種類
小さな体にふわふわの毛が特徴の、手のひらサイズのかわいいハムスター。
誰もが一度はペットショップで見かけたことがあるのではないでしょうか。
ハムスターは、げっ歯類のキヌゲネズミ亜科に属しており、その名の通り、絹のような毛をまとっているのが特徴です。
毛の種類や色、大きさも豊富で、ジャンガリアンハムスターやゴールデンハムスター、ロボロフスキーハムスターなど、ハムスターにはたくさんの種類が存在しています。
◆ハムスターとネズミは同じじゃないの?
私たちが普段一般的にネズミと呼んでいるハツカネズミやドブネズミは同じげっ歯類ではありますが、ネズミ亜科に属しており、分類上ではハムスターとはまったく別の種類ということになります。
ハムスターは単独で生活をすることがほとんどですが、ネズミは群れを作って生活するなど、生態も大きく違いますよね。
ちなみにげっ歯類とは、口を開けた時に長く見える門歯という歯が絶えず伸び続けることが特徴で、哺乳類のなかでも一番種類が多く、動物園で人気のカピバラも、ハムスターと同じげっ歯類なんですよ。
◆ハムスターはどうやって生活しているの?
ペットショップで見ることのできるハムスターは日本で生息していませんが、野生のハムスターは主にアジアやヨーロッパの乾燥地帯に生息しています。
夜行性であるため、普段は地下に穴を掘ってその中で生活しており、夜になると巣穴から出てきて、食べ物を探していることが多いようです。
食べ物を見つけるとほお袋に入れて、巣穴に持ち帰ります。
昼間、ハムスターが寝ていることが多いのは、夜行性であるからなんですね。
◆ハムスターは穴掘り名人!
前述のとおり、ハムスターは自分で穴を掘って巣穴の中で生活をします。
なんとその巣穴には、食べ物を貯蔵する保管庫、寝室、トイレなどそれぞれの部屋を作って生活しています。
なんだかアリの巣にも似ていますが、単独で生活しているハムスターは一匹でこのような立派な巣穴をを作ってしまいます。なかには地下2メートルになるものもあるのだとか。
自分の快適な暮らしのために、あんな小さな体で大きな巣穴を作ってしまうなんて、驚きですよね!
ペットのハムスターと穴掘りとの関係
◆ハムスターケージと地中生活
ハムスターは本来、地中で穴を掘って生活しているということをお話ししました。しかしペットとして飼われているハムスターは、穴の中では生活していません。ずいぶん生活スタイルが違う気がするけど、それで大丈夫なのでしょうか?
まずは、おうちのハムスターをよく見てみましょう。
ハムスターのケージ内を覗いてみてください。
トイレ、巣箱、フード皿。
先ほどお話ししたハムスターの地中生活のスタイルが、ハムスターの巣穴の環境と似ている気がしませんか?
普段ペットショップで売られているこれらのケージ内のセットは、ハムスター本来の生活と近くなるように作られているのです。
そしてハムスターたちも、私たちが教えることなくとも自分で眠くなったら巣箱に行き、排せつはトイレで済ませ、フード皿から食事を摂っていますよね。
ハムスター用ケージはすでに、ハムスターの地中生活と近い環境で生活することが可能となっていることがわかります。
2階建てや3階建て、トンネルのような通路があるケージなどは地中の生活に合わせて、ハムスターの行動に基づいた形で作られているのです。
見た目はちょっと違うけれど、これならハムスターも安心です。
◆ケージで暮らしているのに穴掘りをするのはどうして?
そもそもハムスターは土の中で暮らす動物。
穴を掘ることは、天敵から身を守るためでもあります。
夜行性のため、明るい光や騒音も好みません。
どんなにケージの周りの環境が安全であっても、本来のハムスターの習性が、この行動を引き起こしているのです。
穴掘りは、ハムスターにとってとても自然な行動です。
いつでもハムスターが安心して暮らせるよう、ハムスターが自由に潜れる深さまで、床材を敷いてあげてくださいね。
たっぷりふかふかに敷かれた床材は、ハムスターがぐっすり眠るための温かいベッドでもあるんです。
◆どんな床材を敷けばいいの?
ハムスターの床材に、ペットショップではたくさんの種類が売られています。
牧草、ウッドチップ、紙製チップなどがありますが、ハムスターにとって負担がないものを選びましょう。
飼い主さん自身が取り扱いしやすいものであることも重要です。
牧草や木材などはハムスターがもし食べてしまっても安心ですが新聞紙などの紙を使用する場合は、ハムスター自身にインクがついてしまったり毛づくろいの際に、口に入れてしまう可能性があるため注意が必要です。
また、野生に近い形での飼育を実現できる、ペット用の土も床材として販売されています。
土を使用することで野生に近い形での飼育を実現することができますが、
初心者には取り扱いが難しいため推奨されていません。
ウッドチップなどは汚れたところだけ交換することが可能ですが、土はどこが汚れているのか判断しにくく、雑菌の繁殖など不衛生になりやすい可能性があるため気を付けましょう。
◆穴掘りと体調管理
おうちのハムスターは、どこで穴掘りをしていますか?
床材や砂場、あちこちで穴掘り姿が見られますよね。
ハムスターはとても繊細な動物。
私たち以上に環境によるストレスを感じてしまうことも少なくありません。
穴掘りは身を守る行動でもありますが、それ以前にハムスターのストレス解消や体調管理にも役立っています。
ストレス解消のために毛づくろいをする動物は多く見られますが、ハムスターの場合は毛づくろいのほかに、穴掘りをすることで気持ちを落ち着かせているようです。
もし砂場で穴掘りをしていることが多いのなら、そのハムスターは砂浴びをしていることが考えられます。
乾燥地帯で暮らすハムスターにとって、砂浴びも穴掘りと同じように大切な行動です。
一見穴掘りして遊んでいるようにも見えますが、きれい好きなハムスターの体表の汚れを取ったり、
皮膚病を予防したり、私たちがお風呂に入るのと同じように、健康でいるためには必要な行為なのです。
もし砂浴び用の砂が汚れてしまっていたら、気持ちよく使えるように新しいものに取り換えてあげましょう。
ハムスターにとって穴掘りは、様々な面から健康との関係が深いのです。
ハムスターが健康で快適に生活するために
◆ハムスターにはおなじみのあの行動も
かわいい仕草を見せてくれるハムスターの行動は、野生で生活するハムスターに由来していることがわかりました。
昼間はのんびり寝ているハムスターですが、実はとっても行動的。
夜になると回し車を回したり、ケージの中を歩き回ったり。
これも乾燥地帯で生活しているときの行動そのものです。
野生のハムスターは夜になると土の中から地上に出てきて、多い時は一晩で10km~20kmもの距離を移動しながら餌を探します。
ハムスターが回し車を回すという行動は、この長距離移動に基づくものであり草原や砂漠を走る行為と同じこと。
私たちから見ると、回し車で同じところを走っているだけに見えてしまいますがハムスターは数キロもの距離を走って、実は達成感を覚えているのかもしれません。
たまに立ち止まってキョロキョロする姿は、確かに野生動物の動きに似ています。
もちろん回し車は運動不足の解消にも大いに役立っているため、ハムスターが回し車をスムーズに回すことができるかなど、常に点検も必要です。
◆ハムスターの巣箱もチェックしよう
ハムスターが巣箱に帰る時、頬袋いっぱいに食べ物を持ち帰ることはありませんか?
野生のハムスターと違い、フード皿にはいつも新鮮な食べ物があるはずです。
それでもハムスターは本来の習性によって、巣箱に食べ物を持ち帰ってしまいます。
ハムスターが巣箱を離れているとき、掃除もかねて巣箱の中もよく見てみましょう。
一度頬袋に入れて湿気を吸ってしまった栄養満点のフードは梅雨の時期などは特に傷みやすく、カビなどの原因にもなるためこまめに取り除いてあげることも大切です。
せっかく持ち帰ったのにかわいそうな気持ちもありますが、常にフードに新鮮な食べ物を用意しておけば大丈夫。
大切なハムスターの健康のためだと思って、綺麗にしてあげてくださいね。
まとめ
ハムスターの穴掘りには、ハムスターの生態が大きくかかわっていることがわかりました。
健康で快適な生活を実現するには、ハムスター本来の生活を理解してケージの中でも同じように暮らせるように、工夫が必要です。
ハムスターの穴掘りは、ハムスターにとってとても自然なことです。
必死に掘っている姿を見ると、なんだか心配になってしまうこともありますが行動には何の心配もありません。
よりハムスターが健康で快適な暮らしができるよう、
床材やトイレ、巣箱の様子などこまめにチェックしてあげることでもしハムスターの体調に異変があった時も、すぐに気づいてあげることが可能になります。
言葉で気持ちを通わせることはできませんが、ハムスターの様子を観察しているうちにハムスターが今いったいどんな気持ちなのか、理解できるようになるはずです。
大切な家族だからこそ、いつも健康で安心した生活を提供してあげたいですね。
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