1.セキセイインコの食性は?
1-1.野生のセキセイインコはどのようなものを食べる?
1-2.ペットのセキセイインコは何を中心に食べる?
2.シードとはどのような餌か
2-1.入っているもの
2-2.皮つきとむき餌の違い
4.セキセイインコのエサ量の目安
4-1.シードの量
4-2.ペレットの量
5.餌の切り替え方法
5-1.ゆっくり観察しましょう
5-2.中ヒナの頃から色々な餌を与える
6.ほかに与えたほうがいいエサ
6-1.野菜
6-2.カトルボーン
6-3.ボレー粉
6-4.塩土
6-5.サプリメント
セキセイインコの食性は?
セキセイインコは種子類を主食とする「穀食性」で、小型から中型インコに見られる食性です。
ヒエ、アワ、キビ、カナリーシード、米など、植物の種子を主食にしています。
炭水化物を多く含む食べ物のため、肥満に注意が必要です。
◆野生のセキセイインコはどのようなものを食べる?
野生のセキセイインコは、主にオーストラリアの木がまばらに生えた乾燥地帯に生息していて、木の目や木の実を食べています。虫や亡くなっている動物、果実を食べることもあります。
木々が生い茂って食べ物が豊富にあるわけではない環境ですが、セキセイインコにとっては過ごしやすい環境のようで、群れを作って生活しています。
雨期になると餌が豊富になるので、その時期に繁殖することが多いです。
◆ペットのセキセイインコは何を中心に食べる?
ペットのセキセイインコは、主に「シード」と「ペレット」、主にこの2種類が主食として食べています。
栄養のバランスは、「たんぱく質10%」、「脂質4%」です。
シードとはどのような餌か
◆入っているもの
セキセイインコ専用のシードは、主にヒエ、アワ、キビ、カナリーシードが配合されています。
シードは、色々な種類の種が含まれていて、それぞれ味が違い、嗜好性良く食べてくれます。
その反面、より好みして食べる偏食傾向があります。
◆皮つきとむき餌の違い
セキセイインコのシードは「皮つき」と「皮むき」と2種類あります。
●皮つきシード
皮がついているシードを「皮つき」といいます。
本来、セキセイインコはクチバシを器用に使って、種の皮を剥いて食べます。
皮を剥いて食べることでクチバシが伸び辛くなり、さらにクチバシをよく動かすことで、ストレス解消へ繋がります。
当然、皮つきシードを食べ後は、剥いた皮がえさ入れに入ったり、床に落ちて散らかります。
剥いた皮がえさ皿に入ったままになると、飼い主がまだ餌があると勘違いしてしまい、セキセイインコに餌を与えなくなってしまったり、衛生的にも良くありません。
1日1回は餌を交換しましょう。
毎日、餌を変えることで、インコがどれくらい食べているのか確認できて、健康チェックにも繋がります。
●剥き餌
皮なしシードを「剥き餌」といいます。
皮つきよりも少し栄養素が少なくて、劣化が早いです。
剥き餌はヒナの時期にお湯でふやかして与えたり、病気で食欲が落ちている、クチバシに異常が出て食べ辛いインコに与えるのが適切です。
皮つきだと散らかってしまうからという理由で、剥き餌を与える飼い主もいますが、健康なインコには皮つきシードがおすすめです。
ペレットとはどのようなものか
ペレットは、セキセイインコに必要な栄養素が全て入った総合栄養食です。
シードと比べて、より好みせず食べれば栄養をしっかりとることができますが、シードと比べると嗜好性が低いため食べ残してしまい十分な栄養をとれない場合もあります。
セキセイインコのエサ量の目安
◆シードの量
餌の量は体重の10%が理想とされています。
セキセイインコの体重が37ℊであれば約4ℊの餌の量が適当ということです。
それぞれのインコの特徴によって、与えるシードの量や種類を変えていくといいでしょう。
肥満気味の体型のインコであれば、ヒエ、アワ、キビなどカロリーが低めのシードを与えましょう。
痩せ気味や換羽期で栄養が必要なセキセイインコであれば、オーツ麦やカナリーシードなど、高カロリーのシードを与えましょう。
オーツ麦やカナリーシードは高カロリーなので、与えすぎないように注意が必要です。
ソバの実はときどき与える分には問題ありませんが、ヒマワリ、アサノミ、サンフラワー、ナタネ、エゴマなどは脂肪分が高過ぎるため与えないようにしてください。
◆ペレットの量
ペレットも同じく、餌の量は体重の10%が理想とされています。
ですが、ペレットはシードよりも嗜好性は低いです。
ペレット食が理想ではありますが、ペレットだけで食べるインコは少なく、ほとんどの飼い主がシードと混ぜて与えています。
ペレットだけで与えて、7割以上しっかり食べているインコであれば、ビタミン剤などサプリメントは与えなくても大丈夫です。おやつ程度に野菜を与えましょう。
ペレットはメーカーによって見た目や大きさ、味が違うので、好き嫌いがあるインコはより好みしやすくなります。
さらに海外メーカーのペレットは欠品しやすい傾向があるので、複数のペレットを準備して与えるのがおすすめです。
餌の切り替え方法
「肥満気味なので餌を替えたい」「病気予防のために餌を替えたい」「偏食気味」など様々な理由で餌を変更したい飼い主はいると思います。
切り替え方法は、今食べている餌に切り替えたい餌を少しずつ混ぜていきましょう。
ペレットに切り替えたい場合、食べない様子が続くようであれば、すり潰して粉上にして混ぜて与えるのがおすすめです。
手に慣れていて、手から餌をもらうインコであれば、切り替えたい餌を手から与えて慣れさせるのも良いでしょう。
◆ゆっくり観察しましょう
新しい餌に警戒するセキセイインコは多いです。
食べたフリをして全く手を付けなかったり、新しい餌だけ床に落とすインコもいます。
急に餌を替えてしまうと食べないのが心配ですが、餌が合わなくて消化不良を起こし体調不良が一番怖いです。
焦らずゆっくりセキセイインコのペースに合わせて、いつも食べている餌と新しい餌の配分を変えていきましょう。
◆中ヒナの頃から色々な餌を与える
今まで同じ餌を食べてきて成鳥してから餌を替えるのはなかなか難しいことです。
できたら、餌を自力で食べられるようになった中ヒナ時期から、色々な餌を食べさせて慣れさせるのがおすすめです。
特にペレットは嗜好性が悪いので、中ヒナ頃からシードに混ぜて与え、慣れさせるといいでしょう。
まだ自力で食べることに慣れていない中ヒナなのでペレットのみは厳しい場合が多く、必ずシードと混ぜて与えましょう。
ほかに与えたほうがいいエサ
シードでは、ビタミン、ミネラル、カルシウムなどは、ほとんど含まれていません。
副食を足して栄養を補いましょう。
◆野菜
ビタミンを摂るために、小松菜やチンゲン菜、豆苗など青菜を食べるさせるのもいいです。
食物繊維を摂ることで、腸の動きを整えることもできます。
野菜が苦手な子にはビタミンのサプリメントもあります。
レタスや白菜は水分が多く含まれているので、下痢をしやすい傾向があります。
ホウレン草などアクが強いものは与えないでください。
野菜はペレットのみで与えている場合でも少量であれば与えても構いません。
◆カトルボーン
イカの甲羅を乾燥させ加工したものを「カトルボーン」といいます。
カトルボーンはクチバシで削れるので、おもちゃにもなり楽しむことができてストレス解消にもなります。
ですが、なかなかカトルボーン全てを消費することは難しいです。
まだ残っていても古くなったら捨て、新しいカトルボーンに替え、衛生を保ちましょう。
◆ボレー粉
カキの殻を焼いて砕いたものを「ボレー粉」といいます。
シードを主食にしていると、カルシウムやミネラル不足になりやすいです。
鳥の胃は筋胃があります。
筋胃に鉱物を蓄えて、収縮することで食べた物を細かく砕く役割があり、ボレー粉やカトルボーンを食べることで食べた物をすり潰すことを促進させることができます。
◆塩土
ミネラルを補給するのに役立ちます。
塩土は赤土に、ボレー粉や塩分を加えて乾燥させたものです。
ケージ内の床に置くことが多いので汚れやすいです。
カトルボーンと同じで残っていても古くなったら捨て新しいもの取り換えましょう。
クチバシのケアにも役立ちます。
塩分が多いので多飲多尿になることがあるので、ときどきケージの中に設置する程度にしましょう。
◆サプリメント
シードのみの食事だとビタミンとミネラルが不足しやすいです。
足りない栄養素を考えて、サプリメントを与えましょう。
鳥用のサプリメントは乳酸菌やビタミン剤、様々な種類のサプリメントが販売されています。
鳥に必要な栄養が全て入ったサプリメントも販売しています。
特に獣医からサプリメントの指示がなければ、全て配合されたサプリメントがおすすめです。
またセキセイインコは慢性的なヨード不足による、甲状腺の病気になりやすいです。
サプリメントとしてヨードを与えるのもおすすめです。
ビタミン剤の場合は、水に溶かして与えるタイプもあります。
ビタミン剤を入れた水のほうが劣化しやすいので、こまめに水は取り換えましょう。
おうちのセキセイインコの体調によってサプリメントは工夫することが大切です。
まとめ
セキセイインコの餌の適正量は体重の10%が理想とされています。
食欲旺盛で太りやすい、反対に食にこだわりがあり痩せぎみなど、それぞれのセキセイインコによって特徴が違うので、おうちのセキセイインコに合わせて餌の量や種類は変えていきましょう。
餌の切り替えは、一気に変えるのではなく、セキセイインコのペースに合わせて、いつも食べている餌から新しい餌の配分を変えていくことが大切です。
さらに色々な副食を与えることで健康に長生きしてもらい、セキセイインコとの生活を楽しみましょう。
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