イングリッシュモルモット(ショートモルモット)の特徴、飼育のポイント

2022.01.31

イングリッシュモルモット(ショートモルモット)の特徴、飼育のポイント

イングリッシュモルモットは短毛のモルモットで、"ショートモルモット"という名前でも親しまれているペットです。 本記事ではイングリッシュモルモットの特徴や寿命、価格や飼い方や多頭飼いについて紹介します。

【目次】
1.イングリッシュモルモットとは?
 1-1.見た目の特徴・色・サイズ
 1-2.原産国・生息地
 1-3.性格
 1-4.寿命
 1-5.他のモルモットとの違いについて

2.イングリッシュモルモットの値段

3.イングリッシュモルモットは多頭飼いできる?
 3-1.野生のモルモットは群れをなす生き物
 3-2.モルモット同士の相性の問題も
 3-3.多頭飼いには注意すべきことも多い

4.イングリッシュモルモットの鳴き声はうるさい?

5.イングリッシュモルモットの飼育に必要なグッズ
 5-1.ケージ
 5-2.エサ
 5-3.おもちゃ
 5-4.トイレ

6.イングリッシュモルモットの飼い方

7.イングリッシュモルモットの飼育の注意点
 7-1.適温を保ってあげる
 7-2.動物病院探しは早めに

8.まとめ


イングリッシュモルモットとは?

イングリッシュモルモット

イングリッシュモルモットは、別名ショートモルモットとも呼ばれており、ペットとして最もポピュラーなモルモットです。

短毛種であるため、ケアもしやすく一人暮らしの方にも人気のあるペットです。
イングリッシュモルモットの基本的な特徴を紹介します。

◆見た目の特徴・色・サイズ

イングリッシュモルモットの最大の特徴は短毛の毛質であり、体長20センチ〜30センチ前後に成長します。

毛色は茶色や白、黒などバリエーション豊かであり、個体差があります。
複数の色が混じっていることも多く、唯一無二の出会いができるのも、イングリッシュモルモットの魅力です。

サイズもそこまで大きくならないことから、賃貸でも飼育しやすく身近にお迎えできる点も嬉しいです。

◆原産国・生息地

イングリッシュモルモットは、野生では存在せず人の手により完全に家畜化された生き物です。
元はペルーなどに生息しているテンジクネズミを家畜化した者と言われています。

世界中でブリードされており、個体数も多く流通数も多いので、見かける機会が多いモルモットです。

◆性格

長年ペットとして人の近くで生活してきた歴史から、社交性があり人慣れしやすく飼いやすい品種です。
小動物特有の臆病で、警戒心の強さがありますが割と早く環境の変化に順応できます。

初めの準備をしっかりと行い、環境に慣れさせれば飼い主さんの顔を覚えて餌をねだったり、甘える姿を見せてくれます。

また、モルモットは鳴き声でコミュニケーションを取ることが得意であり、慣れてくるとキャキュと甘えた声を出すようになります。
特にイングリッシュモルモットは身近な存在ですので、基本的には有効に接してくれますよ。

好奇心旺盛で遊び好きな面もあり、一緒にあそんだり、部屋を散歩したりとスキンシップを楽しむことも可能です。

◆寿命

イングリッシュモルモットの平均的な寿命は5年〜9年前後になります。
大切に育てれば、それ以上長生きすることもあり、多くの時間を一緒に過ごすことができますよ。
 

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◆他のモルモットとの違いについて

イングリッシュモルモットと他のモルモットの違いは毛質です。
イングリッシュモルモットは短毛種であり、長毛種のモルモットに比べると比較的お世話しやすくなります。

さらには、流通数が最も多いため身近なペットショップですぐにお迎えできる点も嬉しいです。

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イングリッシュモルモットの値段

イングリッシュモルモットは、約5,000円前後で購入可能です。
ウサギや他の小動物と比べるとリーズナブルに購入できる点も特徴です。

特徴的な毛色の場合には、10,000円前後と少し高額になる傾向にあります。


イングリッシュモルモットは多頭飼いできる?

モルモットの多頭飼い

◆野生のモルモットは群れをなす生き物

元々モルモットは群れて生活することを好む生き物です。鳴き声でコミュニケーションをとり、仲間同士で会話します。
そのため、多頭飼育も可能であり複数のイングリッシュモルモットと生活することも良いでしょう。
海外では、複数のモルモットを一緒に飼育することが多く、単一での飼育を禁止している国もあるほどです。

◆モルモット同士の相性の問題も

注意したいのは、モルモットは複数で生活することを好むと言っても相性の問題があります。
モルモットは縄張り意識が強くはありませんが、個々のお気に入りの場所は主張して、モルモット同士でリーダーを決める縦社会の生き物です。

リーダーが決まるまではイングリッシュモルモット同士で喧嘩する可能性があるため、様子を見ながら飼育環境を工夫する必要があります。
また、リーダーが決まってからも、特にオス同士は縄張り争いをしやすいため喧嘩している様子があれば、別々のケージに入れるなど対策をしましょう。

◆多頭飼いには注意すべきことも多い

もちろんモルモットは単一で飼育しても大切に育てれば飼い主さんの元で幸せに過ごせます。
また、多頭飼いをした場合のデメリットももちろんあります。上で説明した通り喧嘩をしてけがをする可能性のほか、モルモット同士で病気や感染症がうつってしまうこともあります。
下痢や嘔吐が見られた場合はいったいどの子のものなのか見極める必要があります。
オス、メスのつがいで飼育する場合、当然ですが同じケージで飼育するとどんどん子どもが増えていきます。

上で挙げた多頭飼いのデメリットはほんの一部です。
メリットも多い多頭飼いですが、実践するにはモルモットに関する知識と観察力がより必要になります。
モルモット初心者の方はまず1頭を大切に育ててあげましょう。



イングリッシュモルモットの鳴き声はうるさい?

イングリッシュモルモットの鳴き声は小さく、あまり響かないためそこまで気にすることはないですが、よく鳴くためうるさいと感じる方もいるでしょう。

イングリッシュモルモットは、鳴き声のバリエーションが豊富であり、鳴き声でコミュニケーションをとります。
そのため、何か気になることがあったり、飼い主さんに甘えたい時にはキュキュと鳴き声を発します。

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犬や猫のように響く鳴き声はしないため、賃貸でも比較的飼育しやすいですが、壁が薄いとモルモットの鳴き声や生活音が気になるかもしれません。

また、イングリッシュモルモットは夜行性であり、夜に活発に活動する動物です。
鳴き声とは別に、夜間モルモットがガサガサ動く音が気になるという方もいるかもしれません。


イングリッシュモルモットの飼育に必要なグッズ

モルモットの飼育グッズ

イングリッシュモルモットの飼育に必要な基本的なグッズについて紹介します。
イングリッシュモルモットをお迎えしたい方や、イングリッシュモルモットの飼育に興味のある方は参考にしてくださいね。

◆ケージ

通常のうさぎ用や小動物用のケージで問題ありません。イングリッシュモルモットを迎えるお店で使っているものを参考にするとよいでしょう。

イングリッシュモルモットは大きくなると体長は30㎝ほどになるため、ケージを置くスペースを考慮したうえで、できるだけ大きなケージを選んでください。
横幅60~80cm、奥行き45~60cm、高さは30~40cm前後のものをチョイスします。

モルモットの足が引っかからないような床になっているとケガが防げるので安心できるかと思います。
モルモット用のマットや足が引っかからないすのこを敷いてあげるとよいでしょう。

底面が引き出しタイプになっていて、日々の掃除が簡単にできるタイプが便利です。衛生的な環境を保てるので、イングリッシュモルモットにも清潔な環境で気持ちよく過ごしてもらえます。

◆エサ

一日の食事は、牧草75%、ペレット20%、副菜5%、プラスアルファでサプリメントの割合を目安に与えるようにします。

・牧草

牧草は新鮮なものを好きなだけ与えましょう。チモシーやオーツヘイをはじめとしたイネ科の牧草をメインにして、アルファルファなど数種類の牧草を混ぜて与えてあげるのがおすすめです。様々な食感の牧草を与えることで歯の伸びすぎ防止にもなりますし、繊維質や栄養素の違いにより健康面に良い効果があります。
常にケージの中にあっていつでも食べられるように、こまめに補充してあげましょう。

・ペレット

モルモット専用のペレットを与えましょう。
フルーツや野菜がミックスされているタイプではなく、ペレットのみの商品が栄養価的にも優れており、選り好みせず食べてくれるのでおすすめです。

・副菜

おやつには野菜や果物を与えることもできます。小松菜やリンゴ、にんじんなど好んで食べます。
果物は嗜好性も高くよく食べてくれますが、肥満や下痢の原因になるため、与えすぎには注意します。
食欲増進、嗜好性アップ、コミュニケーションツールとして与えてください。

また、人用の加工食品は絶対に与えてはいけません。

・サプリメント

モルモットは体内でビタミンCを作り出すことができません。モルモット用ペレットを適切な量食べることにより、ビタミンCを摂取することができますが、プラスアルファでサプリメントを用意しておきましょう。また、健康維持のためにお腹の働きをサポートする乳酸菌などのサプリメントをときどき与えるとよいでしょう。

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◆おもちゃ

モルモットは大人しい子が多く、ハムスターやうさぎと比べて動き回ったり走ったり、おもちゃを使って遊ぶことがあまりありません。
定期的な部屋んぽで自由に歩かせてあげると運動不足の解消になります。

ケージ内には階段付のハウスやテントなどを設置してあげると、モルモットが登ったりもぐったりして遊びます。
モルモットは狭いところに入り込む行動が好きなので、部屋んぽの時にトンネル型のおもちゃを用意してあげるとよいでしょう。

運動好きかどうかはモルモットの性格によって違います。飼い主さんにくっついて遊ぶのが好きな子や探検が好きな子など様々です。
無理に遊ばせる必要はありませんので、モルモットの好きなように過ごさせてあげましょう。

◆トイレ

モルモットは隅っこに排泄する習性がありますので、トイレトレーニング可能です。
うさぎ用のトイレを使用できますが、足の短いモルモットは段差を登るのが苦手なため、トイレの場所にスロープ等を設置し、トイレに行きやすい工夫をしてあげるとよいでしょう。

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深いトレイと、広い床面積を持つ、コーナー型スノコ付きトイレ。
ダブルロックでスノコはずしのイタズラ対策。
専用ナットでケージにしっかりと取り付けられます。

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イングリッシュモルモットの飼い方

イングリッシュモルモットは丈夫で初心者にも飼いやすいペットです。
ケージなど必要な道具を用意してしっかりと準備すればぐんと飼育しやすくなります。

イングリッシュモルモットは餌をたやさないようにして、新鮮な水が飲めるように水ザラを用意します。
床材は保温効果の高い新聞紙や牧草などを入れてあげます。

イングリッシュモルモットは、トイレの回数が多く、汚れたままにしておくと臭いの原因にもなるため、こまめに掃除するようにします。


イングリッシュモルモットの飼育の注意点

イングリッシュモルモットを飼育する時に注意したいことを紹介します。

◆適温を保ってあげる

モルモットの適温は、18℃〜24℃前後です。
最低気温が15℃以下、最高気温が30℃以上になると体に負担がかかってしまいますのでエアコンのある部屋で飼育しましょう。

高温多湿には弱いため、夏場は風通しの良い涼しい場所に生活スペースを作ってあげます。

注意したいのは、エアコンの冷風や温風が直接当たる場所にしないことです。
エアコンの影響を直に受けてしまうため、直接風が当たるのは避けます。

寒さにも弱く、低体温症になってしまう可能性があるため、冬場は小動物用ヒーターなどを使用して気温差がないように、一年中適温で過ごせるように工夫しましょう。

◆動物病院探しは早めに

イングリッシュモルモットを飼育する上でかかりつけの動物病院をできれば、お迎え前に決めておくようにします。
エキゾチックアニマルに明るい動物病院と獣医さんをみつけておけば、急病の時にも安全です。

定期的に健康診断などで、かかりつけ医を利用すれば、健康管理もスムーズにやりやすくなります。


まとめ

イングリッシュモルモットの飼育方法や特徴について紹介しました。
イングリッシュモルモットは、飼育しやすく体が丈夫で初心者、賃貸でも飼いやすいのが魅力です。

ペットと暮らしたいと考えている方は参考にしてくださいね。



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