デグーの飼育に最適な「床材」の選び方!それぞれのメリット、安全性と清潔度を比較

2022.01.19

デグーの飼育に最適な「床材」の選び方!それぞれのメリット、安全性と清潔度を比較

近年、ペットとして人気上昇中のデグー。そんなデグーの飼育に不可欠な「床材」には、様々な種類があります。 「床材をどう選べば良いかわからない…」「今の床材が合っていないかも…」と思っていませんか? 当記事では、様々な床材を選ぶ際のポイント、メリット&デメリットをご紹介。最適な床材を選んで、デグーと過ごす毎日をより快適なものにして下さいね。

【目次】
1.デグーってどんな動物?
 1.チリのアンデス地方出身の草食動物
 1.ペットとして人気上昇中

2.デグーの飼育には何が必要?
 2.デグーに合った飼育設備を用意しよう

3.デグーの床材にはどんな種類がある?
 3.ペレットタイプ
 3.チップ・フレーク・おがくずタイプ
 3.牧草タイプ
 3.ペットシーツ
 3.敷かない(金網)

4.床材選びで注意すること
 4.飼い主のアレルギー
 4.清潔を保てるか
 4.安全性に問題がないか

5.床材の特徴とメリット・デメリット、交換方法
 5.ペレットタイプ
 5.チップ・フレークタイプ
 5.牧草タイプ
 5.ペットシーツ
 5.金網(何も敷かない)

6.飼い主とデグー両方の快適さを考え色々試してみよう!

7.これからデグーを飼おうかな?と考えている方へ

8.まとめ


デグーってどんな動物?

デグー

◆チリのアンデス地方出身の草食動物

デグーは、齧歯目テンジクネズミ亜目デグー科デグー属の動物です。原産国は、南米チリのアンデス山脈西部。日本から見ると、ちょうど地球の反対側ですね。
デグーは、ネズミやハムスター、モルモットとは異なり、完全草食動物です。体長は約12.5~19.5cm、体重は約170~350g、寿命は約5~8年が目安です。
野生のデグーは、家族単位で群れをつくり、植物の葉、種子、根、枝などを食べて生活しています。

◆ペットとして人気上昇中

デグーは、近年、ペットとしても人気が出てきています。ペットショップや、ホームセンターなどの小動物のコーナーでも、よく見かけるようになりました。それほど体が大きくはないため、犬や猫に比べると比較的小さめのスペースで飼育をすることができます。
元々は野生動物ですが、上手に慣らせば、飼い主とコミュニケーションも取ることができますよ。
多様な美しい鳴き声で感情を表現することから「アンデスの歌うネズミ」とも呼ばれています。一緒に暮らすと、色々な鳴き声を聴くことができるかもしれませんね。

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デグーは個体差がありますが、よく鳴く動物だといわれています。同じサイズの小動物であるハムスターやリスなどよりも人に良くなつき、様々な声を出したり、歌を歌ったりしてくれます。そんなデグーの鳴き声には意味があり、鳴き声からその時の感情がわかるんです。意思疎通ができる小動物ってかなり珍しいです。 今回は、そんな不思議な動物デグーはどんな動物なのか、鳴き声の意味などを紹介していきます。

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デグーの飼育には何が必要?

◆デグーに合った飼育設備を用意しよう

デグーは、活発に運動する動物です。高さと広さの十分なケージを用意し、ケージ内には、寝床、かじり木、回し車などを設置しましょう。
また、デグーは体を清潔にするために「砂浴び」を行います。砂浴び専用の容器を用意し、一日に一回を目安に、砂浴びをさせてあげて下さい。ただし、砂浴びの容器をケージ内に入れたままにすると、トイレにされてしまう可能性が高いので、おすすめできません。デグーは、トイレを覚えることが難しい動物なのです。
したがって、砂浴びの容器は、使用するときだけケージ内に入れることをおすすめします。

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デグーの砂浴びは、身体を清潔に保つ目的だけでなく、ストレス発散や運動不足解消にも繋がります。では、なぜ砂浴びがそのような効果に繋がるのでしょう?飼っているデグーが砂浴びしない時にはどうしたら良いでしょうか。この記事ではデグーの砂浴びについて深堀していきます。

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●おすすめ商品
デグー砂浴び バスハウス

乾燥地に住むデグーにとって、砂浴びはストレス解消に欠かせないものです。
デグー砂浴びハウスは、思いっきり転がれる内部空間で、大好きな砂浴びが存分に楽しめる、置き型タイプの砂浴び容器です。
小さい出入り口で、体に付いた砂が外に散らばりにくい構造になっています。
また、付属の天井キャップを取り付ければケージのお掃除中等、短時間でのスペースとして使うこともできます。

購入


デグーの床材にはどんな種類がある?

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デグーの床材には様々な種類があります。ペットショップ、ホームセンター、通販などで購入できます。なお、製品は「うさぎ・小動物用」などのジャンルで販売されていることが多いようです。

◆ペレットタイプ

乾燥した木材を細粉し、圧力をかけて円筒形に圧縮成形したものです。

POINT

木質ペレットは、原料の木材の部位により、3種類に区分されます。
・木部ペレット(ホワイトペレット):樹皮を含まない木質部分を主体とした原料から作られる。
・樹皮ペレット(バークペレット):樹皮を主体とした原料から作られる。
・全木(混合)ペレット:樹皮付きの丸太(または木部と樹皮を任意の割合で混合した原料)から作られる。

◆チップ・フレーク・おがくずタイプ

乾燥した木材を細かいチップ状、フレーク状などに加工したものです。

◆牧草タイプ

「バミューダグラス」や「チモシー」などのイネ科牧草です。

◆ペットシーツ

うさぎ、ハムスター、モルモットなどの小動物用のペットシーツです。不織布、吸水性ポリマー(高吸水性樹脂)、消臭材、防水材、紙などを何層にも重ね合わせて作られています。

◆敷かない(金網)

何も床材を敷かず、ケージの金網をそのまま使います。


床材選びで注意すること

以下では、床材選びで注意するポイントを解説します。現在デグーを飼っていて、床材の変更をお考えの方や、これからデグーを迎え入れることを検討されている方は、ぜひ参考にして下さいね。
 

◆飼い主のアレルギー

木質ペレットの原料である「スギ」「マツ」「ヒノキ」などの針葉樹や、イネ科の牧草は、人によっては、アレルギー症状を引き起こすことがあります。(例:くしゃみ、鼻水、目の症状など)もしアレルギー症状がみられた場合は、使用を控えた方が良いでしょう。
また、飼い主さんの症状だけでなく、デグーの様子に異変がないかどうかも注意してあげて下さい。デグーも個体によってはアレルギー症状を起こす可能性があるようです。

◆清潔を保てるか

デグーは、トイレを覚えることができません。ケージ内のどこにでもトイレをしてしまいますから、その都度、掃除をしましょう。不衛生な環境で過ごすと、デグーが病気になってしまう可能性があります。いつでも清潔を保てるように、掃除や交換のしやすい床材がおすすめです。

◆安全性に問題がないか

デグーの足に負担が少なく、誤食や怪我の危険の少ない床材がおすすめです。デグーは、歯の伸びすぎを防ぐために「かじる」習性があります。したがって、デグーがかじっても(食べてしまっても)安心な床材を選んだ方が良いでしょう。


床材の特徴とメリット・デメリット、交換方法

以上の注意点を踏まえた上で、それぞれの床材の特徴についてご紹介します。
どれを選んでも、「全交換」(全体の取り換え)を一週間に一度は行った方が衛生的でしょう。カビや不快な臭いの発生を防ぐことができます。製品に記載されている「使用方法」をよく読んで、適切な頻度で交換し、ケージ内を清潔に保つように気を付けましょう。

◆ペレットタイプ

ZERO PXリター Air 7L

パイン材の樹皮を取り除き、吸収性に優れた木質部のみを低圧縮して使用!パイン材の持つ物質”フィトンチッド”と、配合されているクエン酸の優れた吸収性・消臭力・殺菌作用で、オシッコの強力なアンモニア臭を1分間で99%消臭します。軽量化により、日々のお手入れ&おでかけにも持ち運びラクラクです。天然素材を100%使用していますので、小動物が口に入れても安心安全なトイレ砂(敷材)です。

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スギ・マツ・ヒノキなどの針葉樹にアレルギーを持つ方は注意が必要です。
心配な方は、広葉樹や紙を原料とするものが販売されていますので、そちらを試してみてください。

  • 清潔度:水分をよく吸収します。天然木材による消臭効果が期待できます。汚れた部分のみを交換可能です。
  • 安全性:クッション効果があり、足への負担が少なそうです。木材のため、かじる可能性がありますが、大きな問題はないでしょう。

◆チップ・フレークタイプ

ZERO ビーチウッドフレーク

針葉樹に比べ、アレルギーや刺激性が少ない、小動物用の広葉樹フレークです。
吸水性、吸収性に優れており、100%天然素材のため、安心・安全です。
衛生的でホコリが立ちにくいです。

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ペレットタイプと同様に、針葉樹にアレルギーを持つ方は注意が必要ですが、広葉樹や紙を原料とするものも販売されています。

  • 清潔度:水分をよく吸収します。木材による消臭効果が期待できます。汚れた部分のみを交換可能です。ペレットタイプよりも細かいため、周囲に飛び散りやすいかもしれません。
  • 安全性:尖った木材が混ざっている可能性もあるので、使用前にチェックした方が良いでしょう。圧縮されているタイプのものは、ほぐして使用します。ふわふわとした感触でクッション効果が高く、足への負担が少なそうです。木材のため、かじる可能性がありますが、大きな問題はないでしょう。

◆牧草タイプ

牧草物語(ハーブ入り) 900g

競走馬の飼育に使用されてる牧草の王様チモシーを使用。ノミが嫌いなハーブを入れました。

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イネアレルギーを持つ方は注意が必要です。

  • 清潔度:牧草は水分を吸収しないので、ペレットやチップの上に敷くと良いでしょう。汚れた部分のみを交換可能です。
  • 安全性:牧草を食べる可能性がありますが、主食も同じ牧草なので、大きな問題はないでしょう。

◆ペットシーツ

ヒノキア ボリュームワイドシーツ 8枚

幅広いケージトレイに対応。両面吸収+除菌消臭!ウラ周りした汚れも吸収。汚れやすいコーナー部に届く!

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  • 清潔度:水分吸収性がとても高く、消臭剤成分による消臭効果も期待できます。ケージに備え付けのトレイの上に敷いて使用することが多いようです。
  • 安全性:デグーがペットシーツをかじる可能性があります。ペットシーツには、吸水性ポリマーや防水材などの高分子製品が含まれています。それ自体は危険なものではありませんが、通常食べるものではありませんから、ちょっと心配ですよね。ペットシーツの上には、ペレットやチップ、牧草など別の床材を敷いた方が良いでしょう。

◆金網(何も敷かない)

  • 清潔度:排泄物で金網が汚れてしまうので、掃除が大変かもしれません。
  • 安全性:クッション効果は期待できません。また、金網のサイズによっては、足やしっぽなどが挟まる、引っかかるなどの危険がないとは言えません。

飼い主とデグー両方の快適さを考え色々試してみよう!

床材を選ぶ際には、無理のない範囲で、様々な床材を「試行錯誤」してみて、飼い主さんとデグーに最も合うものを選ぶのがおすすめです。単独での使用のほか、複数の床材を組み合わせるのも良いかもしれませんね。
犬や猫、ハムスターなどに比べると、デグーを飼っている方の数はそれほど多いとは言えません。したがって、まだまだ情報が少ない面もあります。
今後、デグーを飼う方がもっと増えてくると、飼育用品のラインナップや、口コミ情報などが、より一層、充実してくるのではないでしょうか。


これからデグーを飼おうかな?と考えている方へ

デグーを迎え入れる前に、飼育費用のこともしっかり考えておきましょう。
デグーはトイレを覚えることができないため、床材の掃除や交換などのお手入れが高頻度で発生します。床材の他にも、フードやケージ、かじり木なども必要です。デグーの飼育には年間でどの程度の費用かかるのか、飼い始める前に一度、試算してみることをおすすめします。
また、デグーは平均5~8年生きる動物ですから、その間にご自身の環境変化があっても、飼い続けられるかな?と考えてみるのも重要なことです。
小さな命も、かけがえのない大切な命です。どうか終生大切に育てて下さいね。


まとめ

当記事では、デグーの飼育に不可欠な「床材」についてまとめました。
床材には様々な種類があり、ペットショップ、ホームセンター、通販などで購入できます。代表的な床材としては、木質ペレット、チップ、フレーク、牧草、ペットシーツがあります。
床材を選ぶ際は、飼い主のアレルギーの有無、清潔を保ちやすいかどうか、安全性に問題がないかなどを十分に考慮し、比較検討するのがおすすめです。複数の床材を組み合わせるのも良いでしょう。適切な頻度で床材を交換し、常に清潔に保つことを心掛けましょう。
当記事が、「床材をどう選べば良いかわからない…」「今の床材が合っていないかも…」というデグーの飼い主さんや、これからデグーを飼おうとしている方に、参考になれば嬉しいです。
デグーが少しでも長く健康で過ごせるように、快適な環境を用意してあげたいものですね!



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SONAERUわんにゃん

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元保護猫の白茶トラ「ダニエル」と生活しています。 ライターの他に、ペット保険の仕事もしています。 2級愛玩動物飼養管理士の資格あり。 趣味は、猫の「切り絵」作りです。


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