【アクア事業部監修】自由研究でも人気!アルテミアってどんな生き物?特徴、飼い方を紹介!

2022.04.25

【アクア事業部監修】自由研究でも人気!アルテミアってどんな生き物?特徴、飼い方を紹介!

みなさんはアルテミアという生き物をご存知でしょうか?一億年前から姿が変わらない、生きた化石とも言われているアルテミアは、飼育キットなども販売されており、夏休みの自由研究など子供の興味関心をひく生き物としても有名です。 そんなアルテミアについて紹介します。

【掲載:2022.02.05  更新:2022.04.25】

アルテミアはどんな生物?

アルテミア

生きた化石と言われるアルテミアについて紹介します。
アルテミアに興味のある方や飼育したいと考えている方の参考になれば幸いです。

◆特徴

アルテミアはヨーロッパを中心にした塩湖に生息している小型の甲殻類になります。
別名ブラインシュリンプとも呼ばれています。英語でブライン(brine)は「塩水」、シュリンプ(shrimp)は「小エビ」という意味で、生態そのものを表した言葉です。
アクアリウムにおいては、動物性たんぱく質を摂取するためのエサとして需要があり、水族館などでも繁殖されているようです。

体は細長く、少し弱々しい印象があります。
体色は全体に白っぽく透明感があり、第一触角は糸状に突き出しています。
第二触角はメスでは小さく、オスではメスを把握するために発達するという特徴があります。
頭の幅より広く左右後方に突き出し、それから胸の方に曲がっているユーモラスな姿をしています。

胴体は、細長く、鰓脚(さいきゃく)という脚がつく胸部と、鰓脚のない腹部の二つに分かれています。
胸部は十以上の体節からなり、各節に一対の鰓脚がありますが1番前のものが長く、後ろの足は短いです。
メスは鰓脚の最後の部分に卵の入る保育嚢(ほいくのう)を持っています。

常に水中を泳いで生活しており、姿勢を変えながら比較的自由に水中を縦横に移動する様子を確認することができます。

◆サイズ

アルテミアは非常に小さな甲殻類です。
卵から孵化したてのアルテミアは目視で確認するのが困難なほど小さいですが、脱皮をしながら15回前後の脱皮を経て成体になっていきます。
生後2週間ほどで1cmぐらいの大きさに成長します。

◆原産国・生息地

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アルテミアはフランスの塩湖や、アメリカのボンネビル・ソルトフラッツ、中国の遼東半島の湖などに生息しています。

日本の水田に発生するホウネンエビと似た形状をしています。
基本的に日本の自然環境の中では見られない生き物です。

アルテミアがいる塩湖は塩分濃度8~25%と、海水よりも高く、淡水では生きられない生き物です。海水のもとが含まれた飼育キットなどを使用すると飼育を始めることができますよ。

◆寿命

アルテミアの卵(耐久卵)は厳しい環境に耐えることができるため、卵のままであれば20年もの間生き続けることができると言われています。
ですが、卵から孵ったアルテミアの寿命は約3ヶ月になります。
アルテミアは40日で成体になり、そこから緩やかに老化がすすみます。

観賞魚のように何年も継続して飼育することは難しい生き物のため、
継続して飼育するためには定期的に孵化させて新しい個体を出していく必要がありますよ。


アルテミアを飼うなら飼育観察キットがおすすめ

アルテミアの特徴を紹介しましたが、コミカルな動きと省スペースでも飼育が可能な点から、お子様と一緒に何か生き物を飼ってみたいという方にもおすすめです。

アルテミアの飼育は何をすれば良いのかわからないという方のために飼育観察キットがあります。
アルテミアの飼育には必要なものが全て揃っており、飼い主さん自ら孵化から育てることができるので愛着も湧きやすくなります。

・アルテミア飼育観察キット

飼育観察セット アルテミア

原始的な鰓脚類と呼ばれる生物です。塩水で生まれる不思議な生物で、アルテミアの卵と飼育に必要な道具がセットになっています。

商品詳細を見る


アルテミアの乾燥耐久卵、海水の素、エサ、水槽、飼育の解説書全てがセットになっており、飼育セット一つで簡単に始められる点が嬉しいです。
初心者には難しい海水作りも、説明書に従って簡単に行えます。
何か生き物を飼育してみたいという方にも最初のペットとしてもおすすめです。

アルテミアは卵を海水に戻すことで約24時間後には孵化します。
卵から孵ったアルテミアが海水の中を自由に泳ぐ姿はとてもかわいく、孵化から終生飼育まで体験できる部分が魅力的です。

飼育キットの値段も1000円〜購入できるため、他の生き物を飼育するよりも導入しやすいのが利点です。


  

アルテミアの飼い方

アルテミアの基本的な飼育について紹介します。
アルテミアの飼育に興味のある方は是非参考にしてください。

◆水道水で飼える?

アルテミアは濃度の高い塩分を含む水で生活しています。
そのため淡水では飼育できません。
水道水のみで飼育を行うことはできないため、カルキ抜きした水道水に飼育セットに付属の海水の素を加えて作った海水を飼育水として使用しましょう。

カルキ抜きの方法は、他のアクアリウムの水槽立ち上げと変わらず、市販のカルキ抜きを使用します。

そして飼育セットの説明通りに付属の海水の素とカルキ抜きした水道水を混ぜて、アルテミアの水を作ります。
余った海水はペットボトルなどに入れて保管しましょう。濃度の高い海水ですので、間違って飲むことのないようペットボトルに必ず目立つ印をつけてください。
海水の素が無くなった際には、ペットショップやホームセンターで海水の素(人工海水と表記があることもあります)を購入して人工海水を作りましょう。

◆エサは何を与える?

アルテミアの飼育キットに付属しているエサを与えましょう。
アルテミアは非常に小さな甲殻類であるため、爪楊枝の先につけたエサを3日に1度与えるぐらいの頻度で十分です。
エサの与えすぎは水質の悪化や、アルテミアの早死にを招きます。
万が一エサを与えすぎてしまった場合には、4~5日程間隔をあけてから与えるようにしましょう。

アルテミアのエサはきなこが利用されることが多いです。飼育セットに付属のエサが無くなった際には砂糖の含まれていないきなこか、プレコのエサをすり潰して粉上にして与えてください。
アルテミアは非常に小さいため、細かい粒子のものしか食べられないのでサイズに注意が必要です。

◆水換えは必要?

水槽の底に白い膜のような汚れが溜まってきたら、綿棒やガーゼ、ティッシュペーパーなどを使用してその汚れを取り除きます。
全体的に白く濁ってきた場合には、別容器にアルテミアと水を移し、水槽を洗剤などは使わずに水洗いします。
カルキ抜きをした海水を足したらアルテミアを戻しましょう。

水換えは全体量の3分の1程度新しい水に換えるようにします。
全部換えてしまうとアルテミアが水質の変化にびっくりしてしまい、弱ることや最悪の場合死んでしまう可能性があるため少量ずつ行います。


アルテミアのお世話は何をする?

アルテミアは飼育キットを購入すれば、育て方が書いてあるのでまずはその通りに飼育すれば大丈夫です。

アルテミアが成長してきてキットに付属の水槽が窮屈そうに見えたら、大きめな別の容器に入れ替えてあげるとより大きく育つようになります。
アルテミアのお世話は孵化したら、適切な給餌と水換えを行えば成長する姿を見ることができます。

先ほども説明した通り、餌やりの頻度は金魚や熱帯魚のように毎日必要なく、3日に1度程度で十分です。
あまりたくさんやりすぎてしまうと、水質悪化につながり、アルテミアの死期をはやめてしまう原因にもなります。

最低限のお世話だけ行い、直射日光や高温多湿に注意してアルテミアが落ち着いて過ごせる環境で飼育しましょう。


アルテミアを飼うときの注意点

◆うっかり排水溝に流してしまう可能性

アルテミアは手軽に飼育を始めることができる生き物ですが、とても小さく、孵化した当初は目で確認できるようになるまで、時間がかかることがあります。

成長してからも、アルテミアが見えず水換えの時に流してしまうなどの可能性もあるため、アルテミアをこぼさないように注意しなくてはなりません。

◆長く飼育を続けるには定期的に卵を孵化させる

アルテミアは寿命が約3ヶ月の生き物です。定期的にアルテミアの卵を足して孵化させていかない限りは継続して飼育することができません。
アルテミアの飼育を長期的に行う場合には、タイミングをみて乾燥耐久卵を水槽に入れ、数を増やしていくことが大切になります。

◆高温と温度変化が苦手な生き物

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また、アルテミアの飼育には一定の温度で行うことが必須になります。
アルテミアは高温に弱く、急激な温度変化には弱い生き物です。 夏場は水の温度が上がらないように、窓際など直射日光の当たる場所は避けましょう。
水槽の水温が30℃をこえると卵が孵化しづらく、孵化したあとのアルテミアも育ちにくくなります。

熱帯魚のようにサーモスタットやヒーター等で温度管理する必要はなく、基本的には人間が過ごしやすい室温であれば問題ありません。
逆にヒーターなど入れてしまうと、アルテミアが火傷して死んでしまう原因にもなります。
アルテミアが活動的に動いているかどうかを観察して、飼育を行うのがポイントです。
暑くならず程よく光が当たるところに水槽を置いてあげましょう。具体的にはリビングがおすすめです。

◆用水路や池にアルテミアを流さない

前述したように、アルテミアは本来日本の自然環境には存在しない生き物です。そのため、自然の中に逃がしてしまうと、元々の生態系を脅かしてしまう事態になりかねません。
いくら簡単に飼える生き物だとはいえ、最期まで責任をもって面倒をみることがアルテミア飼育の前提です。


まとめ

小型の甲殻類であるアルテミアの特徴や飼い方について紹介しました。
ワンシーズンの観察や自由研究などにもアルテミアの飼育はオススメですよ。

飼育キットを購入すればそれだけではじめることができますので、今まで生き物を飼ったことがない方も初めてのペットに検討してみてくださいね。

本記事がアルテミアに興味のある方やアルテミアの飼育でお困りの方の参考になれば、幸いです。

※こちらの記事は、ひごペットフレンドリー アクア事業部監修のもと掲載しております※
●記事監修
higopet  ひごペットフレンドリー アクア事業部

1974年に開業し西日本に36店舗を展開する総合ペットショップチェーンです。専門性にこだわった品揃え、サービスはもちろん、多くのお客様に「ペットとの素敵な生活」を営まれ、充実した日々を過ごしていただけるようにスタッフ一同がペットのアフターケアまでをお手伝いさせていただいています。
http://www.higopet.com/

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