うさぎを飼いたい!うさぎをお迎えするときの心構えと大切なこと

2022.11.02

うさぎを飼いたい!うさぎをお迎えするときの心構えと大切なこと

「かわいいから」、「動物を飼いたいと思ったから」など、さまざまな理由でうさぎのお迎えを検討されている方がいらっしゃると思います。 しかし、お迎えには、責任が伴うことを忘れてはいけません。 ここでは、うさぎを飼いたいと思ったときに必要な心構え、環境や費用など、飼育するうえで大切なことについてご紹介します。

【掲載:2022.02.12  更新:2022.11.02】


うさぎを飼いたいと思ったら考えるべきこと

うさぎ

昔からペットとして愛されているうさぎ。
うさぎは、とにかくかわいいだけでなく、鳴き声や匂いが気にならない飼いやすいペットのイメージをもたれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、うさぎは生き物です。うさぎを飼いたいと思ったら、まずは、責任をもってきちんと飼い続けられる環境かどうかをよく考える必要があります。
ここでは、うさぎを飼いたいと思ったとき考えておかなければならないことについて、ご紹介します。

◆家はペットを飼える環境か

まずうさぎを飼育する上で、ペット飼育可能な住居であることが前提となります。
ペット飼育禁止の賃貸物件での飼育はできません。

また季節ごとの気温差の大きい日本では、うさぎは室内で飼うのが望ましいといえます。
うさぎは、環境や気温の変化に弱い動物です。また、熱中症や寒さによる体調不良を防ぐためにも、ケージは、うさぎの適温(18~24度)を保てる環境下に設置し、温度差がないようにしてあげましょう。うさぎが安心して過ごすためにも、ケージ置き場は、できるだけ静かで風通しがよく、直射日光が当たらない場所が望ましいです。

また、うさぎは、運動不足とストレスを解消するためにも、1日に1度はケージから出し、お部屋内を散歩(へやんぽ)させてあげる必要があります。

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ちなみに、うさぎは柱や家具、コードなど何でもかじってしまう習性があります。そのため、うさぎを散歩させるときは、サークルを用意したり、かじられては困るものを片づけたりするなど、うさぎにとって安全で、飼い主さんにとって安心な環境を整えてあげなければいけません。

うさぎを飼いたいと思ったら、お家がうさぎを迎えてあげられる環境か、まずはしっかりと確認しましょう。

◆金銭的余裕があるか

うさぎを飼いたいと思ったら、当然、お金のことも考える必要があります。
ケージなど、うさぎを飼いはじめるときに揃える飼育用品にかかる費用だけでなく、餌代、光熱費(冷暖房等)といった毎月かかる費用、医療費や保険料、ペットホテル代といったその時々にかかる費用など、うさぎの飼育には、年間平均8~9万円くらいかかるといわれています。
うさぎの寿命は8年くらいといわれています。その間、安心して飼い続けるためにも、金銭的に問題がないか、もう一度考えてみましょう。

◆時間的余裕があるか

うさぎは手がかからないペットと思っている方も多いと思います。
しかし、うさぎには、1日1度のへやんぽが必要です。また、ケージの掃除や爪切りなど、うさぎへのケアもしなければいけません。体調が悪ければ病院に連れて行かなければいけないこともあります。
うさぎを飼いたいと思ったら、ある程度の時間的余裕も必要です。
せっかくお家に迎えたのに、一緒に過ごす時間が少ないのは、うさぎにとっても飼い主さんにとっても寂しいことです。しっかりと面倒が見られるかどうか、時間的余裕があるかどうか、是非、考えてみてください。

◆同居家族を説得できるか

うさぎを飼いたいと思ったとき、一人暮らし以外の方は、まず同居家族みんなが賛成してくれるかどうか、確認する必要があります。
うさぎの毛やうさぎの主食となる牧草は、アレルゲンになります。これらのアレルギーをもつ同居家族がいた場合、終生飼養は難しいといえるでしょう。

また、小さなお子さんがいらっしゃる場合にも注意が必要です。ケージの中に手を突っ込んでしまったり、へやんぽの際に追いかけたり、驚かせたりすることで、うさぎに噛みつかれてしまうこともあります。
うさぎにとって、最も幸せな環境は、家族が喜んで迎えてくれること。必要に応じて、同居家族を説得するくらいの覚悟で、うさぎのお迎えを検討してください。

◆終生飼養は可能か

うさぎを飼いたいと思った理由が、「ペットを飼いたいから、飼いやすそうなうさぎを飼おう!」とか、「鳴き声もなく、においの少ないペットだからうさぎを飼いたい!」であった場合は、本当に最期まで面倒がみられるかどうか、もう一度、考えてみてください。
うさぎの飼育には、適した環境も必要です。また、お金もかかります。鳴き声やにおいの心配が少ないとはいえ、うさぎは生き物です。体調を崩したり、ケガをしたり、病気になったりすることもあります。
うさぎの寿命は8年くらいといわれていますが、10歳を超えるうさぎも珍しくありません。人間同様、年を取るにつれて足腰が弱ってきますし、小さなころと比べて出来ないことも増えてきます。食事や排せつが自力でできなくなった時には介護も必要となってきます。
本当にうさぎが飼いたいのか、本当に終生飼養は可能か、しっかりと考えてうえで、迎えてあげてください。

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◆アレルギーなど健康の問題はないか

飼い主さんや同居家族がアレルギー体質であったり、ぜんそくなどの持病を持っていたりする場合は、うさぎを迎え入れることができるかどうか、事前に検査などで確認しておくことをおすすめします。
なお、うさぎを飼うことで起こり得るアレルギーには、次のようなものがあります。

  • うさぎアレルギー:うさぎの毛やフケなどに反応
  • イネ科アレルギー:うさぎの主食であるチモシー(イネ科の牧草)の花粉などに反応
  • ダニアレルギー:室内の温度・湿度が常に一定に保たれていることによって繁殖するダニに反応

これらがアレルゲンとなる可能性はないか、事前に検査しておくのもよいでしょう。
しかし、アレルギーは、突然発症する場合もあります。うさぎを飼い始め、しばらくしてから、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・咳・蕁麻疹といったアレルギー症状が出た場合は、速やかに医師の診察を受けてください。その際は、「うさぎを飼っている」ということを伝えるとよいでしょう。

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うさぎを迎え入れる初期費用

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うさぎを飼いたい!と思ったら、まずは、飼育のために必要なものを準備する必要があります。
うさぎをお迎えするためには、どのようなものを揃える必要があり、その費用はいくらくらいになるのでしょうか。
そして、そもそも、うさぎ自体はいくらくらいするものなのでしょうか。
ここでは、うさぎを迎え入れるときに必要な初期費用についてご紹介します。

◆うさぎ自体の代金

うさぎの値段は、一般的に、ミックスよりも純血種の方が高くなります。さらに、純血種のなかでも、品種やカラーによって値段が変わります。
うさぎを飼いたいと思ったら、まずは、品種を検討しましょう。
ここでは、人気のうさぎ3品種の価格についてご紹介します。

・ネザーランドドワーフ

ネザーランドドワーフは、うさぎのなかで一番人気の品種です。値段は、20,000~100,000円くらい。30,000円前後が一般的です。

・ホーランドロップ

ホーランドロップは、たれ耳が特徴的な品種です。値段は、20,000~110,000円くらい。30,000円前後が一般的です。

・ミニウサギ

ミニウサギは、品種ではなくミックスのうさぎの総称です。値段は8,000~20,000円くらい。10,000円前後が一般的です。

なお、ペットショップの場合は、幼い子の方が高く、成長するにしたがって値段は下がっていきます。毛色や柄、血統書付きか否かによっても変わってきます。

◆ケージなどうさぎが暮らす環境にかかる費用

うさぎをお迎えするためには、どのようなものが必要になるのでしょうか。
飼うことが決まったら、できるだけ快適な飼育環境を用意してあげたいものです。ここでは、必要な飼育用品と一般的な価格についてご紹介します。

・ケージ

ケージは、うさぎのお家です。一般的に10,000円前後で購入できます。

・トイレ

トイレは、プラスチック製のもの、または、陶器製のものをおすすめします。一般的に、500~1,000円前後で購入できます。

・フード入れ、給水器

フード入れは、かじったり、ひっくり返したりすることを防ぐためにも陶器製のものをおすすめします。一般的に、1,000円前後で購入できます。
給水器はケージに取り付けられるものが便利です。

・牧草入れ

いつでも好きな時に牧草が食べられるよう、牧草入れは常に設置しておきます。一般的に、1,000円前後で購入できます。

・給水ボトル

いつでも好きな時にお水が飲めるよう、給水ボトルも常に設置しておきます。サイズは、300ml~500mlくらいのものがよいでしょう。一般的に、1,000円前後で購入できます。

・トイレシート、トイレ砂

おしっこのにおいが気にならないようにするためにも、消臭効果のあるトイレシートやトイレ砂を準備しておきましょう。トイレシートもトイレ砂も、一般的に、1,000円前後で購入できます。なお、トイレ砂は、うさぎ専用のものを使用することをおすすめします。

・掃除用品、お手入れ用品/span>

ケージクリーナーやトイレのにおい消しなど小動物用の掃除用品が販売されています。ケージの中は常に清潔を保ってあげてください。
また、うさぎのブラッシングブラシや爪切りなども必要になってきますのではじめに準備しておくのがおすすめです。ブラッシング用品は換毛期の前には必ず購入しておきましょう。
このような用品は1,000円~2,000円程で購入できるでしょう。

◆ペット保険

うさぎも病気やケガをすることがあり、当然、病院にかかる機会も出てきます。
ペットには公的保険制度がないため、入院・手術はもちろんのこと、通院にかかる医療費も人間に比べて高額です。うさぎを飼いたいと思ったら、ペット保険への加入も検討するとよいでしょう。
ペット保険は、主にペットの病気やケガの治療でかかった医療費を補償する保険です。保険料は、保険会社、ペットの年齢やプランなどによっても変わりますが、うさぎの保険料の相場は、月額2,000~4,500円くらいになります。
なお、ペット保険では、加入できる年齢が決められています。うさぎの年齢、また、病歴によっては保険に加入することができない場合もあるので、注意してください。
動物病院によって、保険証を見せれば窓口で清算できる保険と後日清算となる保険があります。お近くの動物病院がどのペット保険に対応しているかも事前に調べておくとよいでしょう。


うさぎ飼育の月間費用

うさぎを飼いたいと思ったら、まず、うさぎのために月にどのくらいの出費があるかが分かっていると安心です。
うさぎの飼育で必要な消耗品は、えさ(フード、牧草、おやつなど)代、トイレ砂やトイレシート代、光熱費が挙げられます。
では、これらはそれぞれどのくらいの出費になるのでしょうか。
ここでは、うさぎを飼育するのに、毎月どのくらいの飼育費用がかかるのかについてご紹介します。

◆えさ、おやつ代

うさぎには、ペレットと呼ばれるうさぎ専用のえさを与えます。ペレットの消費量は、値段として月に600〜1,200円くらいといわれています。
また、その他に、チモシーなどのイネ科の牧草を与えます。牧草の消費量は、値段として月に700〜1,500円かかります。
その他、おやつなどを与えることを考慮すると、一般的に、月額2,000〜5,000円と考えておくとよいでしょう。

◆トイレシート、トイレ砂代

トイレシートにするかトイレ砂にするか、まとめ買いをするかによっても変わりますが、1日に1回のお掃除を想定すると、トイレシートの場合、月に約30枚使用することになり、月に1,000円前後の出費と考えられます。

◆おもちゃ代

常に歯が伸び続けるうさぎのおもちゃとして、かじり木を与える場合があります。かじり木自体は、200円〜700円くらいで購入可能です。
なお、かじり木は完全に使い切っていなくても、危ないと感じたところで買い替えてあげましょう。

◆暖房、冷房代

うさぎは、温度変化に弱く、常に一定の温度で飼育することが求められます。
そのため、夏の暑い時期や冬の寒い時期、たとえ飼い主さんが外出していたとしても、うさぎが家にいる場合は、常にエアコンをつけておく必要があります。
季節にもよりますが、月々にかかる電気代はプラス2,000円くらいみておくとよいでしょう。

◆医療費

うさぎは消化器系の疾患に罹りやすいといわれており、そのような場合は、月に1,000~2,500円くらいの医療費がかかるといわれています。
体調を崩したり、病気を持っていたりしない場合でも、シニア期に入ると当然、病気になるリスクも高まり、医療費も高額になる可能性があります。
また、病気をもっていない場合でも、ペット保険に加入している場合は、その保険料がかかります。


衝動買いしないこと

ペットを飼育する飼い主には、「その動物が命を終えるまで適切に飼養する「終生飼養」の責任がある」ということが「動物愛護管理法」という法律で明確化されています。
うさぎを飼うということは、それだけの責任が伴うということをしっかりと理解しなければいけません。
うさぎは、ケガや病気もしますし、部屋のなかのものをかじったりすることもあります。また、正しくお世話をしなければ、匂いもします。当然、お金もかかります。
かわいいから飼いたい!では、難しいこともたくさんあります。決して衝動買いなどせず、よく考えてから決断することが大切です。


まとめ

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うさぎは、見た目もとても可愛らしいだけでなく、比較的飼いやすいペットとして、長く親しまれています。
しかし、動物を飼うということは、命に対して責任をもつということです。
うさぎが快適に暮らせるよう、環境を整えたり、お世話をしたりすることができるか?病気やケガをしたときに適切な治療を受けさせることができるか?7~8年といわれる寿命が尽きるその時までちゃんと面倒がみられるか?もう一度、考えてみましょう。
うさぎは、懐いてくれるかわいい動物です。うさぎも飼い主さんも、ずっと幸せでいられるよう、無理なく飼育できる環境で迎えてあげてください。



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こどもの頃から、爬虫類、小動物、ワンコなど、さまざまな動物と共に生活してきました。 今まで出会ってきた動物たちとの経験を活かしながら、新しい情報、役立つ情報をキャッチし、ご紹介していきたいと思います。


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