亀はどんなときに鳴くの?ピカチュウの声に似てるって本当?

2022.02.20

亀はどんなときに鳴くの?ピカチュウの声に似てるって本当?

ゆっくりした動作で鳴かないイメージを持たれがちの亀ですが、ときに口から鳴き声や音を発することがあります。 これは、亀からの何らかのサインかもしれません。 今回は亀の鳴き声の種類や意味について迫ってみます。

【目次】
1.亀ってどんな性格をしている?

2.亀のコミュニケーション方法について

3.亀は鳴くってホント?!
 3-1.声帯がない亀
 3-2.亀の鳴き声は“鳴く”というよりも“音”

4.亀の鳴き声の種類と対策とは?
 4-1.まるで笛!?少し高めの音「ピーピー」「ピューピュー」
 4-2.カエルの鳴き声みたい「グエッグエッ」
 4-3.たとえるなら時計の音「カチカチ」

5.亀の呼吸音とは?
 5-1.音というよりも空気音「シュー」「シャー」「プシュー」
 5-2.呼吸音を出すときの心理とは?
 5-3.呼吸音を聞いた時の対策
 5-4.呼吸音は健康上問題ない

6.番外編|水槽と爪から発する音

7.亀の鳴き声を聞いたときはどうすべき?

8.まとめ


亀ってどんな性格をしている?

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“幸福”や“長寿”のイメージのある亀。
日本では、古くから縁起の良い動物として親しまれ、ペットとしても古くから人気があります。
亀の性格は、種類によって傾向が少し異なります。

亀の種類のなかでも、おとなしいと言われているのが「クサガメ」です。
臆病で警戒心があり、懐くまでに時間がかかるものの、人に懐きやすい性格をしています。

ミドリガメ」は好奇心が旺盛で活発です。
亀の種類のなかでも少し気性が荒い傾向にあると言われています。

種類によって性格の傾向は異なります。
また、個体差があるので、「おとなしい」と思っていたら活発だったというケースもあるでしょう。

いずれも、ペットショップで“ペット用”として入手したのなら、飼い主さんが愛情を注いで育てることで、時間はかかっても人間や環境に慣れていくでしょう。

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亀のコミュニケーション方法について

動物たちは言葉が話せないため、それに代わる方法でコミュニケーションを取ろうとします。

しっぽを振って甘える犬、自分からスリスリとすり寄ってくる猫…など、犬や猫の場合、仕草や動き、鳴き声、表情を微妙に変えながら飼い主さんに甘える様子を見せます。

でも、表情や仕草から読み取ることが難しい亀は、「コミュニケーションがとりづらい」とも思われています。

亀は臆病なところがあり、環境に慣れないうちは、飼い主さんが近づいても甲羅に閉じこもったままのこともあります。
怖がりなため、噛みつくような攻撃性を見せることもあるでしょう。

ただ、そんな亀も慣れてくれば、首を出して周囲を見渡したり、飼い主さんに自分から歩み寄ったりなどもします。

特に、「エサを食べたい・お腹がすいた」というような空腹時、「水が汚れていて不快」というような何かを訴えたい時などは、近くに寄って来てアピールすることもあります。


亀は鳴くってホント?!

亀は、人間のように声を出すことがありません。
しかし、亀と共に暮らしている人の多くは「鳴き声を聞いている」と言います。
いったいどういうことなのでしょうか。

◆声帯がない亀

「声帯」とは、声を出すために欠かせない器官です。
私たち人間が、日常生活で声を出すためにいつも活躍している部分です。

声帯は、単に呼吸をしているだけで声を出さないときには開き、声を出すときには閉じられています。
そして、声門と言われる隙間を通り抜けるときの振動で声が出るという構造です。

これまでは、亀には、このような声帯がないため、そもそも鳴くことはないと言われていました。

しかし、最近では亀をペットとして飼う人も増え、「鳴く」という話もよく聞くようになりました。
しかし、声帯がないのに鳴き声が聞こえる…というのはどういうことなのでしょうか。

◆亀の鳴き声は“鳴く”というよりも“音”

亀から聞こえる鳴き声は、実は鳴いているというよりも“音”と言った方がしっくりくるかもしれません。

亀は生きるうえで、人間と同じように呼吸をします。
その空気が鼻、気管支などを通過するときに聞こえるとき、「鳴いている」と感じるケースが多いようです。

また、亀はくちばしを動かすときに擦れるような音を出します。
実際に声帯を使って鳴いているわけではありませんが、自身の何らかの意識と連動して発生させている音です。

それを知っておくと、より亀との暮らしが楽しくなるでしょう。


亀の鳴き声の種類と対策とは?

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亀の鳴き声のパターンはいくつかあります。
鳴き声によって原因や対策が異なります。

健康上問題のない鳴き声もあれば、病気の可能性が高い鳴き声もあります。
あらかじめ、鳴き声のパターンと対策を頭に入れておくと安心です。

◆まるで笛!?少し高めの音「ピーピー」「ピューピュー」

亀は、「ピーピー」「ピューピュー」「ヒューヒュー」「キューキュー」と鳴くことがあります。

例えると、口笛のようなイメージです。
アニメのピカチュウが発する声にも似ているように聞こえるかもしれません。

ピーピー、ピョッなど、亀は鳴かないと思っていたところで聞こえてくると「本当に亀の鳴き声なの…!?」と耳を疑うほどですね。

どちらかというと“高い音”で可愛らしく、元気な証拠ではないかとさえ感じます。

しかし、これらの高音ボイスは、病気のサインの可能性があります。
特に考えられるのが肺や気管など呼吸器のトラブルと言われています。

ただ、これらの音が聞こえたからと言って、すぐに病院に連れていくべきか悩みどころですよね。
でも、放置して病気が悪化するのも心配ではないでしょうか。

病気かどうかのチェックポイントとしては、「鳴き声の継続」や「ほかの症状があるか」です。
鳴き声が少しでおさまらず、「何回も高音を発し続けている」「1日も2日もずっと鳴き続けている」などは、温湿度の環境が原因で肺炎や気管支炎を起こしているケースもあります。

また、ほかの症状があるかどうかもチェックしてみてください。
亀も風邪や鼻炎になりますから、高音を発すると同時に「鼻水が垂れている」という症状も見られることもあるでしょう。

いずれにしても、断続的に高音を発していたり、呼吸器系の異常の可能性があったら、早めに動物病院を受診することが大事です。

「食欲が落ちている」など音以外の様子も観察しましょう。
いつも食欲旺盛な亀が「ほとんど食べない」などなら病気の可能性が考えられます。

ただし、食欲がないのは、

●水槽の汚れがひどい
●室温や水温が低い
●ストレス
●エサが気に入らない

などのケースもあります。

これらの要因を改善したうえで、さらに「高音の鳴き声が続く+エサを食べてくれない」のであれば病気かもしれません。
早めに動物病院に連れていきましょう。

◆カエルの鳴き声みたい「グエッグエッ」

エサを食べた直後、エサを消化するときなどに、お腹に溜まったガスが抜けていくときに「グエッグエッ」という音を出す場合があります。

どうしてこんな音が出るかは明確な理由が分かっていませんが、亀を飼っている飼い主さんのなかでは「よく出す音」「健康には問題ない」と言うケースが多いです。

◆たとえるなら時計の音「カチカチ」

亀のくちばしが擦れるときに、カチカチと聞こえることがあります。
鳴き声というよりも音です。

亀が意識的に鳴らしているというよりも“音”で、自然現象のような感じと言えるでしょう。


亀の呼吸音とは?

音というよりも、空気がもれるような音を出すことがあります。
どんな音で、どんな時に出すのか見ていきましょう。

◆音というよりも空気音「シュー」「シャー」「プシュー」

亀は「シュー」「シャー」「プシュー」などの音を出したりもします。

鳴き声というよりも“音”で、亀を飼っているとよく耳にします。
例えるなら「鼻息」「溜息」「呼吸音」といったイメージです。

◆呼吸音を出すときの心理とは?

シュー」「シャー」「プシューなど荒い鼻息のような音が聞こえたら、威嚇行動の可能性があります。
亀には「ゆっくり」「のろい」というイメージがあるため、どこか穏やか系の印象を受ける人は多いのではないでしょうか。

でも、普段穏やかな亀でも、四六時中機嫌が良いとは言えません。
人間と暮らしていると身体を触られることもあり、それが亀の怒りスイッチに触れることもあるでしょう。
「突然触るなんて!」と怒って威嚇してくることはあります。

威嚇で音を出しているとき、亀の神経は過敏です。
無理を突き通して触れようとすると、怒りモードから攻撃モードになることもあります。
威嚇行動が見られたときに引き下がらないと、飼い主さんのケガにもつながるので注意しましょう。

また、威嚇ではなく、「びっくりした!」「怖いよ…」など、引き気味なときもあります。

◆呼吸音を聞いた時の対策

ペットとして亀を迎えると触れたくなるものですよね。
スキンシップで仲良くなりたいとも思うのではないでしょうか。

でも、犬や猫のように“触る”ことが亀にとってのベストなコミュニケーションではありません。
ベタベタと触られ過ぎるとストレスになり、「威嚇」「びっくり」「怖い」という気持ちを引き起こし、シュー、シャーなどの呼吸音が出てきます。

いずれにしても、空気音を発しているときには亀の精神もナーバスです。
無理に亀との距離をつめないでくださいね。

神経過敏になっている亀は、自分の身を守ろうと噛んだり引っかいたり攻撃的になることもあります。
できるだけ、「そっとしておく」を心がけましょう。

「水槽の掃除をするために触らなければならない」という事情があるなら、少しでも早く切り上げるといいですね。

◆呼吸音は健康上問題ない

呼吸音は、亀の興奮状態の現れです。
原因があってのことですから、継続して音が鳴るわけではありません。

「一瞬呼吸音が聞こえた」「触ろうとしたら呼吸音を鳴らした」など、一時的、かつ原因が分かっているなら特に問題ないでしょう。


番外編|水槽と爪から発する音

ここまでは、亀の呼吸音やくちばしが擦れる音を紹介しました。
“亀”本人から発する音ですね。
亀から発せられた音ですから、「鳴く」と表現しても間違いではありません。

でも、なかには亀の飼育環境により、亀以外のところから聞こえてくることもあります。

たとえば、 亀が爪を使って水槽の壁面を「カリカリ」としているとき、それがまるで鳴いているかのように聞こえるケースもあるでしょう。
「キュッキュッ」と聞こえてくると、鳴き声と間違ってもおかしくありませんね。

また、亀には甲羅がありますから、その音が聞こえることもあります。
飼育スペースで暴れん坊になると、水槽の素材によっては「カンカン」「ゴンゴン」「ドタンドタン」などと聞こえてくるかと思います。


亀の鳴き声を聞いたときはどうすべき?

犬や猫のように鳴き声をコミュニケーション手段とする動物と違い、亀は何かを伝えようと鳴いてくることはないでしょう。

声帯がないので、基本的には空気が漏れる音、亀の身体が何かにぶつかったときに出る音が「鳴き声」と表現されます。

亀から鳴き声らしき音が聞こえても、まずは冷静にその時の状況を確認してくださいね。

「継続して音が聞こえる」「まったくエサを食べなくなる」などほかに気になる症状があったら動物病院で受診した方がいいでしょう。

ただ、動物病院は近くにたくさんあっても亀を診察してくれないケースもあります。
ホームページの確認や電話などで「亀を診てくれるかどうか」は事前に調べておくべきです。


まとめ

声帯がなく、「鳴かない」と思われていた亀。
飼っていると「ピーピー」「グエッグエッ」「シュー」などの音を聞くことがあります。
鳴き声によって「病気の可能性」や「心配がいらない」というケースまでさまざまです。

いずれの鳴き声の場合でも、基本的に「エサを食べる」「元気がいい」のであれば、あまり心配がいらないことが多いでしょう。

ただし、「ピーピー」「ピューピュー」「ヒューヒュー」「キューキュー」など少し高い音がするときには、風邪の可能性もあります。

亀から発する鳴き声や呼吸音を聞いたら、「どんな状況で発しているか」も確認しましょう。
ふだんから亀の健康観察の一環として、亀から発する音にも耳を傾けておきたいものですね。



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