1.うさぎにいちごを与えても大丈夫?
1-1.いちごに含まれる主な成分
1-2.期待できる効果は?
2.いちごの与え方
2-1.常温
2-2.水洗いをしてしっかり水分を拭き取る
2-3.ドライフルーツ
3.うさぎにいちごを与える時の注意点は?
3-1.与える量
3-2.与える頻度
3-3.与える時期
3-4.与えた後の注意点
うさぎにいちごを与えても大丈夫?
まずは最初に、「そもそもうさぎにいちごを与えても大丈夫なのか?」について説明をしていきます。
結論から申しますと「与えてOK」です。
しかし、他の果物や野菜と同様に水分量や糖質の影響を受ける可能性があります。
この後ご説明するような注意点や条件をしっかり守って与えるようにしましょう。
◆いちごに含まれる主な成分
いちごは甘酸っぱくて美味しく、とても人気のある果物です。
いちごの旬の季節は冬~春の間で、12月~5月にかけて多く出荷されます。
飼い主さんの中でもお好きな方は多いのではないでしょうか?
うさぎも、いちごが大好きな子は多いです。
それでは、いちごには主にどのような成分が含まれているのかについてご説明していきます。
・ビタミンC
いちごはビタミンCをとても多く含んでいます。
ビタミンCは風邪予防、疲労回復、肌荒れに効果のある栄養素です。
「美容によいフルーツ」と言われているのもこういった効果があるためです。
品種によって多少の差異はありますが、100gにつき50~80g程のビタミンCが含まれています。
人間の場合は7粒ほど食べることで1日に必要とされる量が賄えると言われています。
・アントシアニン
アントシアニンはいちごの赤い色素を構成している栄養素です。
ポリフェノールの一種であり眼精疲労回復、視力回復に有効とされています。
また活性酸素を減らす作用もあるため、がん予防にも効果があると言われています。
アントシアニンの含有量は、色が濃いものほど多く果肉自体が赤いものに多く含まれています。
・カリウム
カリウムは神経や筋肉の機能を正常に保つ作用がある、ミネラルの一種です。
カリウムは加熱により破壊されやすいという特徴がありますが、いちごの場合は生で食べるため効率よく摂取ができます。
・キシリトール
キシリトールは、歯磨き粉やガムに多く配合されているため、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
虫歯予防として優れた働きを持っています。
また、砂糖と同等の甘さがあるにも関わらずカロリーが砂糖よりも大幅に低いといった特徴があります。
・食物繊維
いちごには食物繊維も豊富に含まれています。
大腸の働きを活発化させる効果や、善玉コレステロールを増やす働きがあります。
・葉酸
葉酸は妊娠前、妊娠中に摂取を促される成分です。
葉酸が不足すると神経系の障害を持つ子供が生まれるリスクが高まるとされています。
この他にも悪性貧血、動脈硬化を引き起こす原因となる恐れがあります。
また、葉酸はビタミンCと一緒に摂取することで活性化されるといった特徴があります。
そのため両方の成分が豊富に含まれているいちごは積極的な摂取が望ましいとされています。
◆期待できる効果は?
いちごには様々な栄養素が含まれていることがわかりました。
では、うさぎにいちごを与えることで具体的にどのような効果が期待できるのでしょうか?
先ほどご説明したような抗酸化作用、虫歯予防が期待できます。
この他にも免疫力を向上させることで感染症に対する抵抗力の向上や血液を健康な状態に保つ効果も期待できます。
メスのうさぎの場合は、妊娠期に与えることで葉酸の効果から健康な子どもの出産につながるでしょう。
いちごの与え方
続いていちごの与え方についてご紹介していきます。
◆常温
いちごは私たち人間が食べる場合には冷蔵庫で冷やして食べることが多いと思います。
しかし、うさぎが毎日食べているものは基本的に常温のものが多いです。
ですから急に冷やしたいちごを与えると胃腸に負担がかかり下痢を引き起こす恐れがあります。
いちごは常温で与えるように気をつけましょう。
◆水洗いをしてしっかり水分を拭き取る
無農薬のいちごを選んで与えることが理想的ですが、農薬が使われているかどうかを見極めるのはなかなか難しいと思います。
いちごはよく水洗いをして綺麗にし、ヘタと種を取り除きましょう。
与える前にはしっかりと清潔なキッチンペーパー等で水分を拭き取りましょう。
◆ドライフルーツ
うさぎのおやつ用として様々な商品が販売されています。
ドライフルーツは、生のいちごよりも糖分が濃縮されています。
肥満予防のためにも、与える量は少なめにしましょう。
また、食べすぎや喉詰まりを防ぐためにも小さく細かく切り分けて与えることをおすすめします。
可能ならば加糖されていないタイプを選ぶとよいでしょう。
うさぎにいちごを与える時の注意点は?
続いて、いちごを与える時にどういったことに注意したらよいかをご紹介します。
いちごには危険な成分は含まれておらず、先ほどお伝えした通り様々な栄養素が豊富に含まれています。
ただし水分量が多く、高カロリーであるため与える量に注意する必要があります。
いちごは100gあたり90gが水分であり、9割が水分でできています。
この割合は果物・野菜類の中でも上位の水分含有量です。
また甘くてうさぎにも好まれやすい味をしていますが、100gあたり約7gの糖分が含まれており100gで約34kcalとなっています。
そのため、大量に与えてしまうことで下痢になる恐れがあります。
頻繁に与えることで、肥満になってしまう可能性もあります。
水分量、糖度、カロリーに注意をし量を調節しながら与えるように注意してください。
◆与える量
うさぎにいちごを与える際には、体重1kgのうさぎであれば5gほどを目安に与えましょう。
◆与える頻度
いちごを与える頻度は1~2週間に1度で十分です。
おやつとして与えるようにして、主食としては与えないように注意をしましょう。
いちごにどんなに栄養素が豊富に含まれており、よい効果があったとしてもうさぎの主食は牧草とペレットで野菜は副食にあたります。
果物も野菜同様に副食であり、食べさせたほうが良い「必要不可欠な食べ物」ではありません。
ペレットを主軸に、他の餌を補助的に与えるようにしてください。
うさぎは嗜好性がある動物であるため、おやつを与えすぎることでペレットを食べてくれなくなってしまう恐れもあります。
与える頻度には十分に注意をしましょう。
◆与える時期
うさぎに生の野菜や果物をあげるのは、離乳後2週間以上牧草をしっかり食べてからにしましょう。
早くても生後3か月以降を目安に与えた方が安全でしょう。
まだ子うさぎの間は、先ほどご紹介した量よりも少なめに1口分のいちごを与えるようにしましょう。
焦らず少しずつ慣れさせてあげましょう。
初めていちごを与えた後は、食欲や排便に影響が出ていないか数日間観察しましょう。
個体によっては体に合わず、お腹がゆるくなってしまう恐れがあります。
ゆるい便が続けて出ているようであれば、与えるのを止めましょう。
◆与えた後の注意点
いちごは水分量が多いため傷みやすく、そのようないちごを食べることで病気になってしまう恐れがあります。
うさぎは食べきれなかった餌を巣箱に持ち帰って貯蔵する習性があります。
そのため、食べきれなかったいちごはケージからすぐに取り除くよう注意しましょう。
いちごを与えてからしばらく時間が経ったらケージを確認して、残していないか、巣箱に持っていってないかを確認してください。
体調を崩した場合の対処方法は?
うさぎにとって下痢は重大な病気です。
もしも下痢の症状が見られた場合は以下のように対処をしてください。
◎動物病院に連れていく
他の病気と同様に、うさぎが下痢になった場合は早めに動物病院に連れていきましょう。
すぐに動物病院に連れていくことが難しい場合は以下の方法をすぐに試してください。
◎原因となっている物質を取り除き、ケージ内とお尻を清潔にする
餌と水を交換し、ケージ内の掃除をしましょう。
体調が悪い場合、免疫力が下がりウイルスや細菌の影響を受けやすくなっている恐れがあります。
特に水下痢の場合は清掃を念入りに行いましょう。
うさぎのお尻が下痢で汚れている場合は、乾燥した柔らかい布で拭いてあげましょう。
◎温度と湿度をやや高めに保つ
うさぎの体に負担をかけないように環境を整えましょう。
温度は25度前後、湿度もやや高めに保ってください。
うさぎは下痢をすることで体力が落ち、体温が低下してしまうのでできるだけ暖かくしてあげましょう。
◎ストレスのかからない環境をつくり様子をみる
これまでご紹介した処置を済ませたら様子をみましょう。
ある程度時間を空けながら表情や排泄物の様子を見てあげましょう。
水下痢が半日~1日続く場合は危険な状態ですので最初にお伝えしたように早急に動物病院に連れていくことをおすすめします。
水分を気にせずにいちごを与えてみたい飼い主さんは、先ほどご紹介したドライフルーツがおすすめです。
水分量が低いため、生で与えるよりも下痢になる恐れが少なくなります。
まとめ
今回はうさぎにいちごを与えてよいのか?どのようなことに注意したらよいのか?等についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
甘酸っぱくておいしいいちごが大好きなうさぎは多い為、与えることでとても喜んで食べてくれます。
そのような可愛らしい姿を見られることは飼い主さんにとっても幸せですよね。
ただし注意点に記載したような病気につながってしまう恐れもあります。
甘いいちごをうさぎは喜んで食べますが、あくまでも嗜好品です。
毎日食べるものではないということを理解し、くれぐれも与えすぎには気を付けましょう。
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