まずは文鳥のケージ選び
ケージは1羽サイズから複数の鳥が暮らせる大型サイズなど、さまざまな種類が販売されています。
ケージの設置場所や、おもちゃの数などのケージレイアウトに合わせて文鳥が過ごしやすいケージの選び方を解説していきます。
◆どのくらいの大きさを選べばいいのか
ケージが広ければ、文鳥が自由に動けるスペースが広がるので運動不足にならず、おもちゃも複数設置できるのでレイアウトの幅が広がります。しかし、各ご家庭で設置できるスペースは限られているかと思います。
大きすぎても手入れが大変ですし、文鳥に対して小さいケージは健康的な生活が送れません。
適度にスペースがあり、清潔感と運動量を確保できることが最優先ポイントとなります。
文鳥のケージの大きさを選ぶ目安は3つです。
- 文鳥が羽を広げ、ケージ内を安全に移動できるか
- 止まり木に段差を付けられるか
- 最低限の飼育用品を設置できるか
鳥は急にケージを変えるとストレスになる場合があるので、できるだけ買い替えなくて済むように設置スペースとケージの大きさを確認してから購入しましょう。
◆金網(鳥かご)タイプかアクリルタイプか
ケージの素材には金網の組み立て式のタイプと、アクリルケースのタイプがあります。
それぞれにメリットがありますので、飼育しやすいケージを選びましょう。
金網タイプ(鳥かご)のメリット
文鳥の飼育で1番スタンダードなケージです。金網タイプは1万円以下の手頃な値段で購入することができます。金網の網目を掴んで文鳥が移動することができるので、ケージ全体を使って運動することができます。
ケージレイアウトに使えるおもちゃなどのグッズは金網に接続させるものが多く、幅広いケージレイアウトを組むことができます。
アクリルタイプのメリット
サイドが金網で前面と背面が透明なアクリルで作られているものが主流です。
アクリルは金網に比べ、保温性に優れているので冬場や若鳥・老鳥が過ごしやすい環境を作りやすいケージです。サイドが金網になっているので、止まり木やおもちゃなども高さを調節して設置することができます。
文鳥は水浴びが大好きな鳥なので、アクリル面が濡れてしまうと掃除する場所が増えてしまうかもしれません。
一方で、餌の飛び散りを最小限に抑えてくれる効果も期待できます。
金網タイプよりもやや高価ですが、透明なアクリル越しなら文鳥の様子がみやすく、写真や動画の撮影がしやすいので、最近人気のケージです。
文鳥のケージレイアウトに必要なもの
文鳥のケージレイアウト用品は、大手メーカーをはじめ、文鳥に優しいナチュラル素材のハンドメイドおもちゃまでたくさんの商品が販売されています。ケージは文鳥のお家なので、適度な広さを確保しつつ、必要最低限の飼育用品とおもちゃをバランスよく配置することが大切です。
おもちゃは1~2個程度で、エサ入れなどは文鳥が使いやすいシンプルなものから用意していきましょう。
初めて文鳥を飼う方におすすめの定番ケージレイアウト用品をご紹介します。
◆エサ入れ・水入れ
エサ入れと水入れは毎日洗って中身を交換します。餌の減り具合を確認しやすい透明でシンプルなものがおすすめです。カバーがついたタイプなら飛び散りを軽減することができます。
文鳥はセキセイインコよりも小型の鳥なので、深さのない小さなエサ入れがおすすめです。
1日分の餌が入る小型のエサ入れにすることで、栄養のバランスをコントロールして餌をあげることができ、体重・体調管理がしやすくなります。
◆止まり木
文鳥のケージレイアウトのポイントは、2本の止まり木の高さを変えて段を作ることです。
段差が広いと止まり木の行き来ができなくなってしまうので、離れすぎない適度な段差が必要です。
文鳥は小型の鳥の為、止まり木が太すぎると足で掴むことが出来ません。太さが1.2㎜の止まり木を設置してください。高さの調整がしやすい2本セットの止まり木がおすすめです。
止まり木は文鳥が止まるほかに、顔をこすりつけたり、かじって口ばしを研いだりするのに必要な用具です。
プラスチック製ややすり付きのものだと、文鳥がケガをしたり嫌がる可能性があるので、ナチュラルな天然の木材を使用した止まり木が安心です。フンがついたらブラシなどで掃除しましょう。
◆水浴び器
文鳥は水浴びが大好きな鳥です。小さな体全身で水浴びをしている文鳥の姿はとても可愛らしいので是非設置してあげましょう。水は長時間置いておくと雑菌の繁殖により、文鳥が皮膚炎などの病気に感染する危険性があります。水は1日1~2回は交換してあげましょう。
スペースに余裕があるケージの場合は、床に置く陶器タイプの水浴び器が設置できます。
綺麗な状態を保つ為に、必ずフンが入らない場所に設置しましょう。
床にフンが落ちてこないスペースを確保できないケージの場合は、金網部分に設置できる外付けの水浴び器がおすすめです。ケージの外から水の交換ができるので、手を怖がる文鳥でもストレスを与えることなくお手入れをすることができます。外付けの水浴び器はカバーがついているので、水の飛びはねも軽減できます。
◆ブランコ・鏡などのおもちゃ
おもちゃはかじったり、つつくことで文鳥のストレス解消になります。一方でおもちゃを怖がってしまう文鳥もいます。文鳥のおもちゃは性格や性別、ケージの広さによって適切な選び方をする必要があります。
せっかくなら、選んだおもちゃで楽しそうに遊んでいる姿が見たいですよね。
文鳥のおもちゃには大きく3つの種類があります。文鳥の性格に合わせて、楽しく遊んでくれるおもちゃを選びましょう。
・鏡
鏡が大好きな文鳥は、鏡に向かってつついたり鳴いたりとても楽しそうにします。しかし、鏡は発情を誘発しやすく文鳥の負担になってしまうことがあります。発情行動があった場合は撤去するなど、様子を見ながら設置してあげましょう。
・ブランコ
運動が大好きで活発な文鳥はブランコやはしごなどのアスレチックが大好きです。
ブランコはスペースを使うおもちゃなので、ケージを購入する際にブランコを設置できる高さがあるか確認しましょう。最初は上手に止まれず、パニックになってしまう文鳥もいるので、文鳥が慣れるまで設置したら見守ってあげましょう。
・ビーズやひもをつないだおもちゃ
好奇心旺盛な文鳥は嘴で遊ぶのが大好きです。文鳥に優しいナチュラルな天然素材のおもちゃがおすすめ。
塗装がされているものや誤飲の可能性がある鳥用以外のキーホルダーなどは文鳥にとって大変危険です。
必ず鳥専用のおもちゃを用意しましょう。
どのおもちゃも文鳥が気に入ってくれると、とても楽しそうに使ってくれます。
しかし、文鳥は怖がりな性格でもあるので、ケージ内にいきなり新しいおもちゃが増えると警戒してしまいます。
最初はケージの外など放鳥時に慣れてもらい、怖がらないおもちゃをケージの中に設置してください。
◆温度計
文鳥を飼育するのに必須の飼育用品です。
文鳥は暖かい地域の鳥なので、極度な寒さに弱い生き物です。換羽期や体調不良の際には温度管理が命に直結する場合があります。また、夏場は熱中症の危険性もありますので、文鳥のケージ内の温度が分かるようにケージに温度計を設置しましょう。
◆ヒーター
文鳥は寒さに弱い鳥です。冬場の人がいない時間帯の部屋は温度が下がりますので、文鳥のケージは一定の温かさを保てるようにヒーターを設置しましょう。温度管理と、火災防止の為にヒーターとセットでサーモスタッドを併用してください。
ヒーターは外付けのものと、内部に設置できるものがあります。
内部に設置できるタイプは文鳥が暖をとりやすい反面、やけどの危険性があります。外付けのタイプはやけどの危険性が低く、ケージ内をしっかり温めることができます。外付けの場合、カバーなどに触れてしまうと火事の危険性があるので、設置場所はしっかりと確認しましょう。
健康な成鳥で温度を上げ過ぎてしまうと、1年中発情しやすい環境になってしまうので、適度な寒さも必要です。温めすぎないように注意しましょう。
雛・病気の文鳥:25~28℃
雛や病気の場合、寒さは命に関わります。常に25℃以上を保てるように必ずヒーターでケージを温めましょう。温めすぎると熱中症などのリスクがあるので、パクパクしていないか、羽を膨らませて寒そうにしていないか、温度計とあわせて、文鳥のことも観察しながら温度管理することが大切です。
ケージレイアウトの費用目安
文鳥のケージレイアウトに必要な飼育用品のイメージはできましたか?
これらを揃えた場合の総額を解説します。
- ケージ本体:8,000円~
- エサ入れ・水入れ:それぞれ400円~
- 止まり木:800円~
- 水浴び器:800円~
- おもちゃ:500円~
- 温度計:100円~
- ヒーター:5,000円~
合計 16,000円~
エサ入れ・水入れ、止まり木はケージに付属していることがあります。ケージの付属品を確認して少しずつ文鳥の好みに合わせてあげる方法もあります。
文鳥ケージの適切な置き場所
文鳥が快適に過ごしやすく、寂しくない場所が最適です。具体的におすすめ場所とNGな場所を解説します。
◆おすすめの置き場所
家族みんなが集まるリビング
人の話し声で適度に賑やかで、人が過ごしやすい温度に保たれていることが多いリビングがおすすめです。
ただし、テレビの近くや出入りが激しいドア付近だと文鳥のストレスになってしまいます。
◆NGの置き場所
台所
火や刃物を使う場所で、バタバタとしがちな台所は文鳥にとって危険な場所です。放鳥時に中毒性のある食べ物を食べてしまったり、テフロン中毒など命に関わる危険が非常に多いです。衛生的にもあまりおすすめではありません。
玄関
昔のご家庭では、鳥やペットは玄関で飼育されていました。しかし、玄関は薄暗く、人の気配もあまりありません。冬場はとても寒いので文鳥にとって過酷な環境となってしまいます。
まとめ
たくさんの飼育用品が販売されているので、ケージレイアウトを考えるのはとても楽しい時間です。
お迎えする大切な文鳥が快適に過ごせるようなケージレイアウトを作りましょう。
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