1.ハムスターケージに床材を入れる理由
2.ハムスター用床材の種類
2-1.ウッドチップ
2-2.ペーパーチップ
2-3.コーンチップ(サンド)
2-4.牧草
2-5.新聞紙やキッチンペーパー等の紙類
2-6.土や砂
2-7.布や綿などの化学繊維
3.ハムスターの床材に新聞紙を用いてもいい?
3-1.基本的には大丈夫
3-2.インク写りに注意
3-3.虫の卵など付着していないか確認
ハムスターケージに床材を入れる理由
ハムスターを飼育するケージには、ウッドチップ・牧草・キッチンペーパー・新聞紙などの床材を入れてあげます。
ハムスターのケージに床材を入れてあげるのには、次の3つの理由があります。
- ハムスターの性質に合わせる
- 極力ハムスターの生息地に近い環境を作る
- 滑る・落ちるなどによるケガの防止
ハムスターは、本来、巣穴を掘って生活する動物です。床材を入れてあげることで、穴を掘り、身体を隠すことができるようになるため、ストレスを軽減することができます。
また、寒さが苦手なハムスターにとって、床材は寒さがしのげるだけでなく、湿気も吸収してくれるため、心地よい環境を作ることができます。
さらに、床材を敷くことで、ハムスターがプラスチック製のケージで滑ってしまったり、巣箱や回し車などから落ちてしまったりしたときの衝撃やケガから身を守ってくれます。
ハムスター用床材の種類
ハムスター用の床材として、さまざまな種類の床材が市販されています。また、床材専用に市販されているものだけでなく、キッチンペーパーや新聞紙などの紙類を使うことも可能です。
ここでは、ハムスター用の床材として一般的なものをご紹介します。
◆ウッドチップ
ウッドチップは、広葉樹や針葉樹などの木材をチップにしたものです。保温性・吸湿性に優れており、ハムスター用の床材として最もよく使われる素材です。
種類も多く、ペットショップだけでなく、スーパーやホームセンターなどで、比較的安価で購入できます。
ただし、アレルギーを起こしてしまうハムスターもいるので、注意が必要です。
Zero コニファーチップ クラシック 900g
天然の有機繊維のみ使用!ドイツ国内で森林認証されたモミ・トウヒのみを使用しています。化学物質は一切添加していません。
◆ペーパーチップ
ペーパーチップは、紙をチップにしたものです。保温性・吸湿性に優れており、アレルギーが出にくい床材といわれています。さらに、白いペーパーチップにすると、排泄の状態が分かりやすく、ハムスターの健康管理がしやすくなります。
ただし、ウッドチップよりも金額は高めで、ペットショップ以外ではあまり販売されていません。
ZERO 消臭パルプエコマット
ホコリが出にくい無漂白バージンパルプを使用しています。
ヤシ油から抽出した消臭成分配合で、強力消臭します。
エコで安心・安全な床材です。
◆コーンチップ(サンド)
コーンチップやコーンサンドは、とうもろこしの芯や粒を細かくしたものです。食べ物で作られているため、万が一ハムスターが食べてしまっても問題ありません。
ただし、ペットショップでの取り扱いも少なく、金額も高めです。
また、常に清潔にしていないと、カビが発生してしまったり、床材自体が腐ってしまったりすることがあるので注意が必要です。
小動物のコーンフロアサンド 4.5L
トウモロコシの穂軸で作った小動物専用の床材。
◆牧草
牧草は、チモシーなどイネ科の牧草を乾燥させたものです。本来は、エサやおやつとして与えるものなので、万が一食べてしまっても問題ありません。
ペットショップだけでなく、スーパーやホームセンターなどでも購入できます。
ただし、掃除しにくく、まれに茎の先でケガをしてしまうこともあるので注意が必要です。
牧草物語(ハーブ入り) 900g
競走馬の飼育に使用されてる牧草の王様チモシーを使用。ノミが嫌いなハーブを入れました。
◆新聞紙やキッチンペーパー等の紙類
新聞紙やキッチンペーパーなど、水に溶けにくい紙類を細かくちぎって床材にすることもできます。また、新聞紙などの紙類は、ハムスター自身がちぎることもできるので、ストレス解消にもつながります。特に新聞紙は保温性が高く、湿気も吸収してくれます。
ただし、インクの色がハムスターに写ってしまったり、アレルギーを起こしてしまったりすることがあるので注意が必要です。
◆土や砂
野生のハムスターは、土や砂を掘って生活しています。ハムスターを本来の姿に近い環境で飼育してあげたいと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、土や砂には細菌類が含まれていることが多く、万が一、その細菌がケージ内で大量繁殖してしまった場合には、ハムスターの健康を害する恐れがあります。
このような理由から、室内で飼育するハムスターのケージに、土や砂を利用することはおすすめできません。
◆布や綿などの化学繊維
布や綿などの化学繊維は保温効果があるため、床材として検討されている方もいらっしゃるかもしれません。確かに、「ハムスターの布団」として販売されているものもあります。
しかし、綿を誤って食べてしまい腸閉塞などの消化管の疾患を起こしたり、布からほつれた糸が誤って足に絡まるなどしてケガをしてしまったりすることもあります。
このような理由から、布や綿などの化学繊維は、ハムスターの床材として向いている素材とはいえません。
ハムスターの床材に新聞紙を用いてもいい?
ここまで、さまざまな種類のハムスター用床材についてご紹介してきました。
ケージ内を常に清潔に保つためにも、できるだけ安価で手に入りやすい床材を選びたいものです。
では、最もこの条件に当てはまる床材といえる「新聞紙」は、ハムスターの床材として使用してもいいものなのでしょうか?
ここでは、ハムスターの床材に新聞紙を使っていいのか?について解説します。
◆基本的には大丈夫
ハムスターの床材に新聞紙を用いてもいいものかどうか?結論からいいますと、基本的には使っても構いません。
ただし、新聞紙の場合、市販の床材のように必ずしも品質が保証されているわけではありません。新聞紙のような紙類にはダニなどの虫もつきやすいため、虫や卵などが付いていないか、安心して使用できる新聞紙かどうかを飼い主さんが事前にしっかりとチェックする必要があります。
また、新聞紙を食べたり、舐めたりすることで、アレルギーを起こしてしまうハムスターもいます。床材を新聞紙にした場合は、常に安全を確認しながら、しばらくは様子をみてあげるとよいでしょう。
◆インク写りに注意
ハムスターの床材に新聞紙を使用することでの最も分かりやすいデメリットは、被毛にインクが写ってしまうことです。特に、巣箱のなかに新聞紙を入れてしまうと、色が写りやすくなってしまうため、気を付けましょう。
なお、インク写りを避けるためには、床材に使う新聞紙をできるだけ細かくちぎってあげることをおすすめします。
さらに、カラーインクの部分は、インク写りだけでなく、ハムスターの体に害のある成分が含まれている可能性もあるため、新聞紙のカラーインクの部分は、床材には使用しないようにしましょう。
◆虫の卵など付着していないか確認
新聞紙のような紙類には、虫がつきやすく、卵などが付着している可能性があります。
特に、ケージ内を清潔に保っていない場合、排泄物により床材の湿度も高くなり、新聞紙についていた卵から虫が大量発生してしまうことがあるため、十分に注意が必要です。
ダニなどの虫が大量に発生してしまうと、ハムスターの皮膚に非常に強いかゆみや炎症が出てしまったり、吸血性のダニの場合はハムスターが貧血を起こしてしまったり、アレルギーを起こしてしまったりすることがあります。当然、ハムスター以外の生き物(人間も含む)にも寄生する可能性もあります。
床材に新聞紙にする場合は、飼い主さんが事前にしっかりとチェックしてから使用するようにしましょう。
市販の床材を使うメリット
ハムスターの床材に新聞紙を使う場合の注意点についてご紹介しました。市販の床材の場合、確かにコストはかかりますが、品質は保たれます。
かわいいハムスターに安全な生活を送らせてあげるためにも、市販の床材を使用する方がいいのでは?と感じられた飼い主さんもいらっしゃるでしょう。
では、実際に、市販の床材は安心して使用できるのでしょうか。
ここでは、市販されている床材を使うメリットについてご紹介します。
◆安全性が高い
市販の床材には、どのような素材でできているかなどが明記されています。
そのため、特にアレルギーをもつハムスターのケージに入れてあげる床材の場合は、アレルギーを起こさない素材かどうかを選ぶことができたり、ハムスターの健康に気を使っている場合は、農薬や添加物など体に害のあるものが使われていないかなどを確認することができたりするので、安心して購入することができます。
また、ハムスターの生態を考えて作られているため、安全性が高いのも特徴です。
◆見た目がきれい
市販の床材は、新聞紙やキッチンペーパーを使うよりもケージの見た目がきれいになります。特に、白いペーパーチップは、排泄物も分かりやすくなるため掃除のタイミングも分かりやすく、万が一、ケガなどで出血した場合でも早く発見できるなど、ハムスターの健康状態が把握しやすくなります。また、見た目も明るくなります。
汚れが分かりやすいと、気になってマメに掃除するようにもなるので、一石二鳥ともいえます。
まとめ
今回は、ハムスターの床材としてどのような種類のものがあるのか、新聞紙は床材として適しているのかについて、ご紹介してきました。
床材は、ハムスターが心地よく生活するために必要なアイテムで、ハムスターの体質に合わせたものを選んであげる必要があります。
また、飼い主さんにとっても、掃除や健康管理のしやすい床材を選ぶことをおすすめします。
新聞紙は、コストパフォーマンスもよく、処分もしやすいお手軽な床材といえますが、市販の床材には、アレルギーが出にくいもの、ほこりが立ちにくいもの、吸湿性や保温性に優れたもの、吸水性の良いもの、脱臭や抗菌効果のあるものなど、さまざまな特徴のものがあります。
是非、ハムスターの喜ぶ床材を選んであげてください。
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