1.ヤドクガエルってどんなカエル?
1-1.生態
1-2.生息地
1-3.寿命
1-4.食性
1-5.特徴
2.ヤドクガエルの種類
2-1.イチゴヤドクガエル
2-2.コバルトヤドクガエル
2-3.キオビヤドクガエル
2-4.マダラヤドクガエル
ヤドクガエルってどんなカエル?
沢山いるカエルのなかでもペットとして人気の高いヤドクガエルは、ヤドクガエル科に属しているその名の通り毒を持ったカエルです。非常に鮮やかな色味が特徴です。
ヤドクガエルの基本的な生態について、紹介していきます。
◆生態
ヤドクガエルは低地の熱帯雨林から、高地の雲霧林を好んで生活しています。
ヤドクガエルは、種類により繁殖方法がさまざまであり、通常のカエルのように池や沼に産卵する種類もいれば、葉っぱのわずかな水分や着生植物など限られた環境で産卵するものもいます。
また、幼生が栄養不足にならないように各自生体まで餌を食べないで成長する種類、雌の産んだ無精卵を食べて成長する種類などそれぞれに特徴があります。
親カエルが幼生や卵を背負って移動することもあり、成長を促すため、さまざまな対策が見られる品種です。
◆生息地
生息地は北アフリカ大陸南部、南アメリカ大陸、ハワイなど温暖な気候を好み生息しています。
熱帯雨や高地など種類によりその分布先は異なりますが、いずれも湿度の高い気温な高めの環境を好んで生活しています。樹の上やわずかな水溜りでも生活できることから、品種により広範囲に生息しています。
◆寿命
ヤドクガエルの寿命は平均して10年と言われています。
飼育下では飼育環境に適応して安定した場合の寿命であり、そのヤドクガエルにあわせた飼育方法を確立することが重要になります。
飼育環境に適応できないと、衰弱死してしまう可能性もあり5年以内に亡くなるというケースもあり、個体により寿命に開きがあります。
◆食性
食性は肉食性であり、ハエやコオロギなどを主食にして生活しています。ペットショップで入手しやすいエサとしては、コオロギがおすすめです。
さらに、主食だけでは補えないカルシウムなどの栄養素を摂取するために、栄養添加剤などを活用して、全体の栄養バランスを考えてあげる必要があります。
◆特徴
ヤドクガエルの特徴はその鮮やかな体色です。大きさは品種により違いがありますが、1.5センチ前後〜6センチ前後です。
ヤドクガエルは小型の品種であり、赤や青などカラフルな色合いをしており、有毒性をアピールする警戒色であると考えられています。
ヤドクガエルの毒性は、アルカロイド系の神経毒であり、取り扱いには十分に注意しなければ人の命に関わるケースもあります。
ヤドクガエルの中でも特に、フキヤヤドクガエル属の三種類は最も危険とされており、命の危険がある強毒性のカエルです。
一方で、上記の3品種以外はそのまで強い毒性はなく、無毒性のヤドクガエルも存在します。
ペットとして流通しているヤドクガエルは、毒性を排した無毒性のヤドクガエルであることが多く、ショウジョウバエやコオロギなどを主食にして入りはヤドクカエルは、毒性がなく安全であることがほとんどです。
ヤドクガエルの種類
ヤドクガエルの中でもペットとして流通している品種について、紹介します。ヤドクガエルをお迎えしたいと考えている方は、参考にしてみてください。
◆イチゴヤドクガエル
イチゴヤドクガエルは、その名の通り鮮やかな赤い身体が特徴です。実は赤の他にも青やオレンジなどその体色は多岐に渡り、同じ品種だと言われてもわからない程の個体差があります。
鮮やかな色味から、ペットとしての流通数も多いため、比較的お迎えしやすい品種です。
黒の斑点があったり、手足が黒かったりと個体により模様の出方がさまざまな点が魅力です。
成長すると、1.7センチ〜2センチ前後になり小型です。
◆コバルトヤドクガエル
南アメリカのスリナムに生息するヤドクガエルであり、コバルトブルーの美しい体色が魅力です。
雄は卵が孵化するまで背中に乗せて移動し、孵化すると幼生を背中に乗せて移動して、スリナムの水溜まりなどで育てる面白い繁殖方法が特徴です。
成長すると2センチ前後になります。
◆キオビヤドクガエル
コロンビア、ベネゼエラ、ブラジル北部に分布するヤドクガエルであり、黄色の帯状の模様が特徴です。
黄色と黒のコントラストがひときわ目を惹くヤドクガエルであり、ペットとしての流通するも多いです。
他のヤドクガエルと比べると、乾燥にも強く初心者にも飼育しやすいため、ヤドクガエル飼育の入門種としても需要があります。
成長すると、3センチ〜4センチ前後になります。
◆マダラヤドクガエル
コスタリカ、ハワイなどに生息するヤドクガエルであり、その名のとおりマダラ模様が特徴です。ハワイのオアフ島には蚊を駆除するため人為的に導入された経緯があり、生活範囲が広いヤドクガエルです。
ペットとしての流通数も豊富であり、比較的入手しやすい品種になります。
マダラヤドクガエルは、一際目を惹く帯状の模様が特徴的であり、テラリウムで飼育するのが一般的です。成長すると4センチ前後になります。
ヤドクガエルの平均価格
ヤドクガエルの平均価格は、1万円から3万円前後になります。流通するが多い個体は、1万円前後で購入可能です。
爬虫類専門店やカエルの飼育に詳しいペットショップで購入するようにします。さらには、販売実績のしっかりとしたショップで購入するようにして、健康で元気な個体をお迎えしましょう。
ヤドクガエルの飼育方法
ヤドクガエルの基本的な飼育方法について、紹介します。
お迎え前の準備の参考にしてくださいね。
◆飼育に必要なもの
ヤドクガエルの飼育に必要なものは、以下の通りです。
- ケージ
- 床材
- フタ
- 照明
- 温度湿度計
- エサ
こちらが基本的なヤドクガエルの飼育に必要なものです。
基本的には、ヤドクガエルの飼育にはビバリウムが最適です。
ビバリウムとは、自然の環境を水槽に再現した飼育方法で有り、野生のヤドクガエルに近い飼育環境にすることです。
ヤドクガエルは脱走の名人でも有り、気がつくとケージからいなくなっていた!というケースもあります。密閉性のケージを用意しましょう。
また、水辺を好むヤドクガエルには、湿り気の多い環境を作ってあげるのが良いでしょう。床材は水分が吸いやすいものを使用します。
爬虫類の飼育において、体温調節するための照明器具は必須ですが、ヤドクガエルの場合にはバスキングライトは不要とされています。
一方で、ヤドクガエルは昼行性であるため昼夜の区別をつけるために、照明器具の導入が必要になります。爬虫類用の照明器具を用意しましょう。
エサについては、後述していきます。
◆適切な飼育環境
上記で触れたように、ビバリウムの飼育環境を作るのが一般的です。
ヤドクガエルの飼育の楽しみとも言えるビバリウムは、自然の草木をレイアウトして、湿り気の多い環境を作り出します。
観葉植物は枯れにくいポトスなどを採用すると良いでしょう。また、ブロリア類を導入するのもおすすめです。
一度ビバリウムを立ち上げてレイアウトすると、細かい場所まで掃除することができなくなります。床材は浄化能力の高いものを入れて、植物のメンテナンスもあわせて行いましょう。
◆主な餌について
ヤドクガエルは肉食のカエルです。主食として、ショウジョウバエやコオロギを与えます。
主食と一緒に必ず栄養添加剤を与えて、バランスよく給餌しましょう。
初めは多めに与えて、どのくらい食べるのか量を把握するようにします。ヤドクガエルが活発な午前中のうちに給仕すると良いでしょう。
ある程度ヤドクガエルが大きくなってきたら、口のサイズに合わせたハニーワームなどを与えると、嗜好性も高くよく食べます。
ポイントは餌の確保です。ショウジョウバエなどを自家繁殖して餌を与えることは可能ですが、初心者にはなかなか難しい面があります。
近くにコオロギなどの餌昆虫が定期的に手に入るショップがあるか探しておいたり、ネット通販を使ったりといくつかの入手方法を準備してくと安心です。
また、生き餌だけではカルシウムなど不足してしまい、栄養不足により死んでしまうケースもあります。エサには必ず栄養添加剤を入れて与えましょう。
まとめ
ヤドクガエルの飼育の方法やヤドクガエルの特徴について紹介しました。ヤドクガエルは見た目も鮮やかであり、癒し効果も高いペットです。
自然界では強力な毒を持っており、人が触ると危険のある生き物ですが、流通個体は無毒のものがほとんどであり、安全性も高いです。
ビバリウムも同時に楽しめるヤドクガエルの飼育は、自分好みにレイアウトして癒し空間を作るれることも魅力です。
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