【掲載:2022.08.24 更新:2024.10.04】
ペルビアンモルモットとはどんなペット?
モルモットは、ペットとしてもおなじみの動物。ペルビアンモルモットは、その名のとおり、モルモットの品種の1つです。
とはいえ、ペルビアンモルモットといわれても、どのような子か分からない、という方も多いのではないでしょうか。
ここでは、ベルビアンモルモットについて、ご紹介していきます。
◆歴史
ペルビアンモルモットは、別名「アンゴラモルモット」ともいわれ、やわらかく長い毛が特徴のモルモットです。
ペルビアンモルモット自体は、本来、野生では存在しない種類で、1886年頃、モルモットの品種の1つであるイングリッシュ種をペット用として、フランス(パリ)で品種改良したことにより作り出された品種といわれています。
◆性格
モルモット自体はとても神経質で臆病な性格ですが、飼い主さんとのコミュニケーションを通じて、確実に懐いてくれる動物です。そのなかでも、ペルビアンモルモットは、飼い主さんに忠実な子が多い品種といわれています。
モルモットは声でコミュニケーションを取る動物なので、飼い主さんが鳴き声を通じて気持ちを理解して接してあげたり、驚かせたり不安にさせたりすることのないように接してあげたりすることで、比較的早く、信頼関係を築けるでしょう。
◆特徴
ペルビアンモルモットの最大の特徴は、柔らかく、光沢のあるシルクのような美しい毛質とその毛の長さ。ペルビアンモルモットの長い毛は10cm以上、個体によっては30cmになるとも言われています。
また、ペルビアンモルモットの毛色はバリエーションも豊富で、毛質もストレートや巻き毛などさまざまなタイプがあります。
なお、ペルビアンモルモットは体質として、体内でビタミンを作ることができないため、ビタミンバランスのよい食生活を心がける必要があるといわれています。
◆他のモルモットとの違い
ペルビアンモルモットは、他の品種に比べて、とても長い被毛を持つのが特徴です。
ペルビアンモルモットの被毛は「モップ」に例えられるくらい長く、しかも身体だけでなく、顔にも長い毛が生えているのが特徴で、被毛のお手入れが必須な品種です。
ペルビアンモルモットのお手入れは、長い毛が絡まないよう、1~2日に1回くらいはブラッシングが必要です。手入れをしない状態で過ごすと、身体中にゴミやホコリが絡まってしまうことになります。
ペルビアンモルモットの寿命
一般的に、モルモットの平均寿命は、3~5年といわれています。しかし、モルモットのなかには、7年以上生きた個体も報告されています。
なお、モルモットを診てくれる動物病院は、そう多くありません。何かのときのためにも、モルモットの診察が可能な動物病院は、早めに見つけておくようにしましょう。
ペルビアンモルモット特有の注意点
ペルビアンモルモットは、どのモルモットと比べても長く、美しい被毛が特徴の品種です。
しかし、その長い被毛から、他のモルモットとは違う注意が必要になります。
ここでは、ペルビアンモルモット特有の注意点について、ご紹介します。
◆毛にゴミやホコリが絡まりやすい!
ペルビアンモルモットの長い毛は、知らず知らずのうちにゴミやホコリなどを回収しています。しばしばモップに例えられますが、それも頷けるほどです。
特に毛質が巻き毛の場合は、回収したゴミやホコリが絡みついてしまうため、毛自体が絡まるのを防ぐだけでなく、絡みついてしまったものを除去するためにも、1~2日に1回くらいのブラッシングが必要になります。
ゴミが絡みついたままにしておくと、不衛生なだけでなく、ダニなどの害虫がつき、皮膚炎などを起こすことがあります。
ペルビアンモルモットは、美しい毛並みが魅力的な品種ですが、他の種類のモルモットに比べて、マメなお手入れが必要です。
◆おしっこやうんちで汚れやすくにおいの原因に!
一般的に、モルモットはお風呂に入れてあげる必要のない動物です。
しかし、ペルビアンモルモットのように毛の長い品種の場合、自分のおしっこやうんちなどでお尻の毛を汚してしまうことも多く、そのままにしておくと皮膚炎をおこしたり、においの原因になったりします。
そのため、お尻が汚れてしまったときはペット用のボディタオルで拭いてあげるとよいでしょう。
また、汚れがひどい場合には、獣医師さんに相談してお風呂に入れてあげるのもよいでしょう。
また、お尻の周りの毛を長いままにしてしまうと、汚れやすいだけでなく、肛門に入り込んでしまい炎症を起こすこともあるため、お尻の周りの毛はできるだけ短めにカットしてあげることをおすすめします。
ペルビアンモルモットの値段
ペルビアンモルモットは、ペットショップなどで、8,000〜15,000円くらいの価格で入手することができます。
モルモットの品種のなかでは、比較的高めな価格帯といえます。
ペルビアンモルモットの飼育に必要なグッズ
ペルビアンモルモットをお迎えするにあたり、どのようなものを揃えておいたらよいのでしょうか。
ここでは、ペルビアンモルモットの飼育に必要なグッズをご紹介します。
◆ケージ
ケージは、ペルビアンモルモットのお家になります。ペルビアンモルモットは運動量の多い動物ではありませんが、適度に動けるくらいのサイズのものを準備してあげてください。
鳥用のケージでは、足を挟んでケガをしてしまうこともあるため、うさぎやモルモットなど小動物用に作られたケージにしてあげましょう。
◆巣箱
チンチラ・デグー・シマリス・モルモット・ハリネズミ等の小動物用ハウス。
生き物に合わせた3通りの設置スタイル!
モルモットは、本来、巣穴で生活する動物です。安心して過ごせるように、ケージ内に巣箱を置いてあげるとよいでしょう。
木製の巣箱にすれば、噛むことができるので、歯の伸びを抑えることもできます。
なお、かじりすぎて尖った部分ができてしまったような場合は、その部分を取り除いてあげたり、新しい巣箱を用意してあげたりするなどして、ケガを防ぎましょう。
◆床材、ペットシーツ
天然の有機繊維のみ使用!ドイツ国内で森林認証されたモミ・トウヒのみを使用しています。化学物質は一切添加していません。
床材として、木材チップやトイレ砂、スノコ、牧草などを準備します。一般的に、モルモットは排泄量が多いため、1日に1度は掃除が必要です。
床材は、飼い主さんが掃除のしやすい床材を選びましょう。
なお、木材チップには、アレルギーを起こしやすい素材のものもあるため、比較的アレルギーの発生が少ないといわれているアスペンなどの広葉樹のチップを使用することをおすすめします。
なお、床材の下にペットシーツを敷いておくと、ケージの外が汚れづらくなるので安心です。
◆フード入れ
丸みのある底でフードが皿の隅に溜まりにくい、モルモットが食べやすい形状の食器。
フード入れには、ケージに直接取り付けるタイプのものと床に置くタイプのものがあります。
特に、床に置くタイプのものの場合、かじったり、体重をかけてひっくり返してしまったりすることを防ぐためにも、陶器製のものをおすすめします。
なお、プラスチックタイプのものは、かじって食べてしまうことがあるため、避けてあげてください。
◆牧草入れ
天然木を使用した、ウサギやチンチラ、プレーリードッグ等のケージ内設置用固定式の牧草フィーダー兼、かじり木。
ペルビアンモルモットがいつでも好きな時に牧草を食べられるよう、牧草入れは常に設置しておきます。
牧草入れは陶器製、プラスチック製、木製、金属製と様々な種類がありますが、木製のものであればかじることで歯の伸びすぎ防止効果を得られます。
◆給水ボトル
モルモットは、とてもよく水を飲みます。
ペルビアンモルモットがいつでも好きなときにお水が飲めるよう、給水ボトルは、常に設置しておきます。
ケージのサイズによって、取り付けられる給水ボトルのサイズも変わってきますが、300ml~500mlくらいのものを選ぶと安心です。
◆お手入れ用品
抗菌・消臭効果のある緑茶エキスを配合!
ペルビアンモルモットの長い毛を清潔に保つためにも、汚れてしまったときはすぐにお手入れしてあげられるようにボディーシートやウェットティッシュを用意してあげましょう。
また、お風呂に入れる時のためにシャンプーを準備しておくとよいでしょう。
一番安心なのは、動物病院などで購入できるシャンプーです。その他、小動物用のドライシャンプーなど、小動物用として市販されているものを使うことをおすすめします。
◆ブラシ
ムダ毛スッキリ!玉付きソフトピンタイプで皮膚に優しい、小動物専用スリッカーブラシです。カラダについた抜け毛やホコリを簡単にお手入れできます。日々のお手入れでコミュニケーションが取れます。
ブラッシングは、できるだけ小さなうちから慣れさせてあげてください。
なお、ペルビアンモルモットのような毛の長いタイプのモルモットには、ブラシより、コーム(金属製のくし)を使用することをおすすめします。
ペルビアンモルモット飼育の注意点
モルモット自体は、ペットとして飼育されているなかでも、比較的丈夫な動物といわれています。
しかし、ペルビアンモルモットの持つ特徴から、ペルビアンモルモットだからこそ気を付けてあげたいことがあります。
ここでは、ペルビアンモルモットを飼育するにあたり注意する点について、ご紹介します。
◆室温管理を徹底して
モルモットにとって快適な室温は、18~24℃といわれています。
モルモットは、15℃以下になると活動が鈍くなり、食欲も落ちてしまいます。内臓機能が低下し、病気になりやすくなります。
また、反対に30℃を超えると、人間と同様に、熱中症になる恐れがあります。
さらに、ペルビアンモルモットのような毛足の長い品種は、特に熱がこもりやすくなるため、暑さには十分に気を付けてあげる必要があります。
このように、モルモットを飼育するうえで、室温の管理はとても重要です。
冬場や夏場は、飼い主さんが留守にするときでもエアコンをつけておくなどの対策が必要です。
◆ブラッシングはこまめに
ペルビアンモルモットにとって、ブラッシングはとても大切な習慣です。
ペルビアンモルモットの特徴ともいえる美しい長い毛並みを維持するためにも、病気の予防のためにも、1〜2日に1回のブラッシングが必要です。
こまめにブラッシングしてあげることで、毛先が絡んでいないか、ゴミが絡みついていないか、お尻は汚れていないかなどをチェックすることができ、病気の予防にもつながります。
なお、毛先が絡まるなどしたら毛をカットしたり、お尻が汚れていたらお風呂に入れてきれいにしたりといったお手入れも必要です。
また、2週間に1回くらいの間隔で、小動物用のドライシャンプーなどでお手入れしてあげるとペルビアンモルモット特有の美しい毛並みが保てます。
◆皮膚病に注意
ペルビアンモルモットは毛の長い品種のため、湿気や熱がこもりやすく、皮膚病になりやすい傾向にあります。
ケージ内は常に清潔に保つこと、こまめにブラッシングをしてあげることは、早期発見のためにも重要なことです。
さらに、食事も大事。十分にビタミンが摂れるよう、エサにも気を付けてあげてください。
なお、ペルビアンモルモットのような小動物を診てくれる動物病院は、案外多くありません。
ペルビアンモルモットをお迎えする場合は、定期的に診てもらったり、もしもの時に駆け込めたりするような動物病院を見つけておいてあげることも大切です。
まとめ
今回は、モルモットのなかでも毛並みの美しい品種として知られるペルビアンモルモットについて、ご紹介してきました。
ペルビアンモルモットの長い被毛は、ペルビアンモルモットの特徴ではありますが、その分お手入れも必要になります。
一般的に、ペットとしてイメージするモルモットよりも、お世話が大変かも?と思われた方もいらっしゃるでしょう。
ペルビアンモルモットのお迎えは、お世話に手が抜けないという点も十分に考慮して、検討してください。
手がかかる分、可愛いのもペルビアンモルモットの特徴といえるかもしれません。
– おすすめ記事 –
・モルモットにも散歩が必要!その理由と散歩時の注意点をご紹介します!】 |
・モルモットってトイレを覚えることができるの?飼い方のコツとは? |
・モルモットはどんな餌を食べる?ごはんの与え方と食べさせてはいけないもの |
・モルモットにおすすめのケージはどんなもの?おすすめのサイズやレイアウト、必要なグッズを紹介 |