1.ハムスターの平均寿命
2.ハムスターが亡くなる前兆
2.元気がなくなる
2.ごはんを食べなくなる
2.毛艶がなくなる
2.寝てばかりいる
2.体温が低くなる
3.ハムスターの死亡確認方法
3.死後硬直の有無を確認
3.体温を確認
3.目や口を確認
3.体液や排泄物の漏れを確認
3.呼吸を確認
4.死亡確認後にすべきこと
4.遺体の安置
4.埋葬・火葬の手配
ハムスターの平均寿命
ハムスターの平均寿命は2~3年、実は小動物の中でもハムスターの寿命はそれほど長くないのです。
もちろん寿命には個体差があり、長生きする子もいれば、病気や不慮のけがで早くに命を落としてしまう子もいます。
いずれにしてもハムスターは体が小さく繊細なため、いつどのような理由で体調を崩し亡くなってしまうか分かりません。だからこそ、ハムスターが急に動かなくなった時に飼い主さんが慌てないよう、ハムスターの死の前兆とはどのようなものか、また死亡後にどう対応すればよいか考えておきたいものですね。
ハムスターが亡くなる前兆
ハムスターの死因はさまざまですが、ハムスター衰弱して死期が近づくと「死の前兆」と思われる症状がみられるようになります。亡くなる前兆にはどのような特徴があるのでしょうか。
◆元気がなくなる
ハムスターは少々具合が悪くても隠そうとする傾向があります。そのため、もし目に見えてハムスターの元気がなくなっているならば、かなり衰弱していることが考えられます。
死期が近くなると、全身の機能が低下しているために動きは鈍くなり、あまり動かず、ぼーっとしていることが多くなります。
◆ごはんを食べなくなる
元気なハムスターは食欲旺盛で、エサを見ればどん欲に頬袋へ詰め込もうとしますが、体調不良や老衰になったハムスターは食が細くなります。ほとんどご飯が食べられないならば、食べる力も残っていないほど生命力がなくなっていることが考えられます。
ごはんを食べなければ痩せて体重も減ります。極端に食欲が低下した、体重が減っていく、という場合は注意が必要です。
◆毛艶がなくなる
死の近いハムスターは毛並みが乱れ、毛艶も悪くなってしまいます。
毛並みや毛艶の良し悪しは、健康のバロメーターです。老衰、栄養不足、病気などによって衰弱すると新陳代謝が低下するため、毛に栄養が行き渡らなくなります。また、自分でお手入れできなくなるので毛並みも乱れてしまいます。
◆寝てばかりいる
老衰や病気などで全身の機能が低下しているハムスターはほとんど動かなくなります。巣穴にもぐってずっと姿を見せない場合は、その可能性が考えられます。
◆体温が低くなる
生き物は死が近づくと体温が徐々に低下していきます。死期が近いハムスターを触ると、いつもより体温が低いように感じることがあるかもしれません。
ハムスターの死亡確認方法
ハムスターが動かなくなり亡くなっているように見えた時はショックですが、本当に亡くなってしまったのかきちんと確認して次のステップに進まなければなりません。以下の方法で死亡確認したうえで適切な対処をしましょう。
◆死後硬直の有無を確認
ハムスターの体が硬くなっていれば亡くなっていることは明らかです。
遺体が硬くなるのは、亡くなるとしばらくして「死後硬直」という現象が始まるためです。死後硬直が起きているハムスターは皮膚や筋肉がこわばり、手足が突っ張った状態になります。
ハムスターの場合は死亡して10分から2~3時間くらいで筋肉の硬直が始まり、12~24時間ほどで筋肉が弛緩します。
◆体温を確認
動物は死亡すると体で熱が作られなくなるので、生きている時よりも体温が低下し、遺体を触るとひんやりした冷たさを感じるようになります。
◆目や口を確認
ハムスターの目や口は閉じられなくなり、半開きになった状態になることがあります。
◆体液や排泄物の漏れを確認
動物の遺体は死後硬直が解けた後に、体液や排泄物が体外に漏れてくることがあります。
◆呼吸を確認
ハムスターが亡くなっているのか判断できない場合は、呼吸をしているかどうか確認しましょう。
動きがなければ亡くなっていますし、生きていれば、かすかにゆっくりと胸が上下に動いているのが分かるはずです。
死亡確認後にすべきこと
残念ながらハムスターの亡くなっていることが確定した場合は、すぐに遺体の安置、供養の手配に進みましょう。
◆遺体の安置
動物の遺体は腐敗が始まります。そのまま放置しておくと遺体の変化が進み、飼い主さんが残念な思いをすることになるので、すみやかに遺体の処置を行いましょう。
2.遺体をティッシュなどで包んで、箱の中に寝かせる
3.腐敗を防ぐため、保冷剤やドライアイスで遺体を冷やす
4.供養するまで涼しい場所で安置する
ハムスターの亡きがらは、感謝の気持ちを持って丁寧に弔ってあげましょう。
◆埋葬・火葬の手配
ハムスターの遺体を供養するため、埋葬または火葬の手配を行います。
おうちにお庭がある場合は、庭にハムスターを土葬してお墓を作ってあげるとよいでしょう。ハムスターはやがて土に還ります。また、ハムスターは体が小さいのでプランターの土に埋める「プランター葬」をすることも可能です。
ただし、埋葬をする場合は遺体からにおいが出たり動物に掘り返されたりしないよう十分に注意してください。
近年は、住宅事情で埋葬が難しく、ペット供養も火葬を選択するという方が多くなっています。ペット葬儀の専門業者に問い合せ、ハムスターの火葬に対応している業者に手配するとよいでしょう。人の火葬や一般廃棄物の処理と区別してペットの火葬に対応している自治体もあります。
ただ、一般的な火葬だと体の小さなハムスターは遺骨が残らない可能性があります。もし、お骨を受け取って手元供養をしたい場合は、小動物専用のペット火葬がおすすめです。
なお、ペットの供養の仕方にはさまざまな選択肢がありますが「こうでなければペットがあの世で報われない」ということはありません。大事なのは飼い主さんの気持ちです。費用や形式にとらわれず、ぜひ飼い主さんが供養しやすい形を選んでくださいね。
要注意!死亡と見間違えやすい冬眠・疑似冬眠
ハムスターがずっと動かないと、眠っているのか死んでいるのか分からず一瞬ドキッとすることがありますよね。もし、冬に眠ったままずっと動かないならば、冬眠か「疑似冬眠」を起こしている可能性も考えられます。
ハムスターの冬眠・疑似冬眠とはどのようなものなのでしょうか。
◆ハムスターの冬眠とは
冬眠と聞くと、どなたも野生動物が冬に巣穴で眠っている様子が頭に浮かぶでしょう。まさにそのとおりで、動物が冬の厳しい寒さを乗り越えるため、春まで一時的に活動を休止してエネルギーの消耗を抑える状態を冬眠といいます。
冬眠をする動物にはリス、クマなどが知られますが、野生のハムスターも種類によっては気温が下がった時に冬眠することがあるようです。
ただし、ペットのハムスターは一年中温かい環境で過ごしているため、基本的に冬眠はしません。
◆疑似冬眠とは
ハムスターは冬眠をしませんが、それでも冬に眠ったまま動かなくなることがあります。ハムスターの場合、それは一般的な冬眠ではなく「疑似冬眠」と呼ばれる仮死状態に陥っている可能性が高いです。
疑似冬眠とは、気温が下がり過ぎた時にハムスターが体温を上げることができなくなり、エネルギーを温存するため全身の機能が低下する状態を指します。
ハムスターが冬眠しているように動かなくなることから疑似冬眠と呼ばれていますが、実際は「低体温症」によって仮死に陥っている危険な状態といえるでしょう。
ちなみに、ハムスターは気温が10度以下になると動きが鈍くなり始め、気温5度を切ると体温が低下して疑似冬眠に入る可能性が高くなります。
疑似冬眠と死亡の見分け方
残念ながら、疑似冬眠に陥ったハムスターはそのまま衰弱して亡くなってしまうことが多くなります。また、冬に動かなくなったハムスターを発見した時は体温の低下によって心臓が停止してすでに亡くなっているケースもみられます。
ただし、ハムスターがまだ生きているならば、適切な対処をすることで疑似冬眠から目覚め回復する見込みもあります。
もし冬にハムスターが動かなくなったら、ハムスターが死亡してしまったのか疑似冬眠中でまだ生存しているのかを判断することが大切です。ハムスターをケージから取り出して、体をよく観察してみましょう。以下の状況のどれかに該当すれば、生存していることが考えられます。
- 体が温かい
- 皮膚や筋肉に弾力性、柔軟性がある
- 胸がかすかにゆっくりと動いていて、呼吸していることがうかがえる
- 眼と口を閉じている
- 毛並みが汚れていない
- ひげがピクッと動くことがある
そして、もしもハムスターの生存が確認できた場合は体をゆっくりと温めます。手のひらで包んで人肌の温度で温める、ドライヤーの温風やタオルに包んだカイロで温めるなどして、目覚めるのを待ちましょう。低体温症を起こした危険な状態に変わりはないので、動物病院に相談されることをおすすめします。
疑似冬眠をさせないようにする
疑似冬眠を起こしたハムスターが復活する確率はそれほど高くはありません。ですから、ハムスターの命を守るためにはとにかく疑似冬眠をさせないことが課題になります。
冬場は飼育環境の防寒対策を徹底し、ハムスターの体温低下を防ぎましょう。真冬はもちろん、秋から春先にかけても急激に気温が低下する日が増えてくるので、その間は油断禁物です。
夜間はケージに毛布やカバーをかける、ペット用ヒーターでケージを温かくする、エアコンで暖房するなどして、ハムスターの飼育環境を適切な温度に保ちましょう。
ちなみにハムスターの飼育環境の理想的な温度は20℃~25℃くらいです。少なくとも気温が10℃を下回らないよう十分に気を付けてください。
まとめ
ハムスターのいる生活はとても楽しいですが、いつかはお別れの日がやってきます。ペットの看取りや死亡確認、供養も飼い主さんの重要なお仕事なので、心を込めてしっかりと見送ってあげたいですね。
今回の記事で取り上げたテーマの死亡確認は、飼い主さんにとってつらい作業になるかもしれませんが、ハムちゃんが元気なうちにお別れの日について考えておくと、心の準備になるのではないでしょうか。
– おすすめ記事 –
・ハムスターが外に出たがる時の仕草と理由4選!ハムを部屋んぽさせる時の注意点は? |
・ドワーフハムスターの特徴は?品種と飼い方、ドワーフ向けの注意点は |
・珍種!クロハラハムスターの飼育は可能?その魅力と飼育事情をご紹介 |
・ハムスターはどんなときにストレスを感じる?身近なストレスの原因と解消方法 |