オコジョはペットとして飼える?どんな動物か知りたい!

2022.12.31

オコジョはペットとして飼える?どんな動物か知りたい!

つぶらな瞳が愛らしく、冬には真っ白な姿が人気のオコジョは登山などで遭遇できる可能性がある動物です。 オコジョが家にいたら可愛いですが、ペットとして飼育できるのか紹介いたします。


オコジョはペットとして飼えるのか

オコジョサイズ変更
instagramより@n.h.x.x様ご提供

つぶらな瞳とスマートなスタイルがとても可愛らしいオコジョ。一度見れば、その可愛らしさに「ペットとして飼いたい」と思う方も多いのではないでしょうか。

しかし、残念ながらオコジョはペットとして飼育することはできません。

また、現在は動物園などにもオコジョはいないので、野生の個体を山で見かけるというのが唯一オコジョに会える方法になります。

オコジョは、絶滅危惧種に指定されており法律でペットとして飼育を禁じられています。
仮にオコジョを捕獲して飼育すると、罰せられてしまいますので、絶対に辞めましょう。

そもそも、可愛らしく愛らしい見た目とは裏腹にオコジョは肉食性であり攻撃的な性格をしています。
人にも慣れることはなく、警戒心が強く凶暴なためペットには全く向いていません。

長野県では、天然記念物にも指定されており、会うこと自体が困難とも言えるでしょう。
登山家の中には、そのオコジョの希少性に魅力を感じてオコジョと会うために登山する方もいるようです。

オコジョの生態について、紹介していきます。


オコジョについて知ろう!

基本的なオコジョの生態について、まとめてみました。
オコジョにきょうみのある方は、参考にしてください。

◆オコジョとは

オコジョはネコ目イタチ科イタチ属に分類される動物であり、つぶらな瞳と細長い身体が特徴です。
日本国内では、北海道と長野県に生息しており、2亜種が確認されています。

オコジョは上記でも紹介しましたが、非常に警戒心が強く単独行動を好む生き物です。
山間部の岩陰や木のウロなどを寝床にしています。

また、肉食性でありネズミや時には自分の身体より大きなライチョウやウサギなどを捕食します。
同じく希少価値の高いライチョウを捕食することがしばしば話題になっており、ライチョウの保全のために山の一部に保護ネットが貼られるなどオコジョがライチョウを捕食しない対策もされています。

◆オコジョと人の歴史

オコジョはヨーロッパを中心に世界中からその良質な毛が愛されており、貴族などの上流階級の間では毛皮としての需要が非常に高かった動物です。

外套やストールの縁取りとしても、その毛皮は人気であり、コートの裏地としても使用されました。

オコジョの毛皮はアーミンと呼ばれ、貴族の肖像画などにも書き込まれています。
特に冬毛の白い毛は好まれ、何枚ものアーミンを縫わせてコートの裏地にすることが人気でした。

そのため、過去の乱獲などによりその数は激減してしまい、現在の絶滅危惧種に指定された経緯があります。

さらには、イギリスの貴族院の議員の正装にもアーミンが用いられており、トランプのキングやクイーンの毛皮部分はアーミンであると言われています。

その純白の姿が神秘性が高いとたびたび伝承などにも、オコジョは登場しておりルネサンス期には白い毛を汚すぐらいならば死を選ぶと信じらており、純潔の象徴とされました。

日本でも神の使いとして、祀られている地域もあり、山でしか会えない希少性も人気の一つです。

◆オコジョの特徴

オコジョは同じイタチ科の中でも小さく、全長13センチ〜22センチ前後、体重は150グラム〜300グラム程度になります。

換毛期は2回あり、夏毛は背面が茶色で腹部は白く、冬毛は全身白色になります。
尾の先端は黒いのが特徴です。

山に紛れやすいような色味をしており、特に冬毛の白さは雪山では溶け込みやすく、獲物を捕らえるのに効果的です。


オコジョの死のダンス

オコジョは胴長短足の体を生かして、しばし獲物の周りで飛び跳ねたり、忙しくて周りを回ってみたりする行動が見られます。

この一連の行動は死のダンスと呼ばれており、狩りの過程になります。
奇抜な動きに獲物が気を取られている隙に一気に間合いをつめて、喉元に噛みつき仕留めるのです。

しばし変わった動きをするこの死のダンスも、オコジョ好きには魅力的であり、可愛らしい見た目とは裏腹にハンターとしてのオコジョを見ることができます。


日本にいるイタチの仲間

日本にはオコジョ以外にもイタチの仲間がいます。
日本にいるイタチの仲間を紹介します。

◆ニホイタチ

ニホンイタチは、日本固有種のイタチであり本州やネズミ駆除を目的として、佐渡島には人為的に移住した経緯があります。
北海道でもその姿を見ることができますが、北海道では偶然移住したとみられています。

オスとメスで大きさが異なり、オスの方がメスより大きい傾向にあります。
オスは27センチ〜37センチ、メスは16センチ〜26センチ前後になり、体重はオスが300グラム〜600グラム前後、メスが115グラム〜200グラム前後と開きがあります。

毛色は茶褐色であり、黄褐色の個体もおり個体差があります。

冬眠をしないで、一年中活動する様子が見られ、ネズミや魚、ヤマブドウなどのきのみ類も好んで食します。

◆シベリアイタチ

ニホンイタチと比べて身体が一回り大きく、世界中に分布域があるイタチです。
日本には、毛皮用に繁殖するため輸入されたものが繁殖施設から逃げ出して、定着したのでは?と考えられてたあます。

ロシアでは体毛が筆の材料として利用されており、分布域が広いことから絶滅の心配はないと言われています。

ニホンイタチよりも強く、ニホンイタチの生息域を脅かす存在としても知られており、ニホンイタチを劣勢に追い込んでいる。

また、家屋に侵入して屋根裏に糞尿などの被害やニワトリなどを捕食するとして、日本の侵略的外来種に指定されています。

全長28センチ〜39センチぜんご、体重300グラム〜600グラム前後であり、毛色は茶色、オスの方がメスより大きいです。

◆イイズナ

日本では、北海道、秋田、岩手、青森と東北地方を中心に生息するイタチの仲間であり、コエゾイタチとも呼ばれています。

気性が荒く、動きは俊敏であり肉食性の生き物です。
ネズミ類が主食であるが、死肉なども食べる雑食性の高い生き物であり、貪欲になんでも食べる傾向にあります。

森や平地にも生息しており、しばしば人里で見ることもできます。

オスは全長14センチ〜26センチ、体重は25〜250グラム前後になり、オスはメスよりやや大きめなことが多いです。

体色は茶色で、冬毛は白になります。
オコジョと似ていますが、遺伝子は大きく異なることが、わかっています。

◆エゾクロテン

北海道に生息するクロテンであり、オコジョよりも丸みがあり、身体が大きいのが特徴です。

エゾクロテンは、全長40センチ〜50センチ前後、体重1.3キロ前後になります。

明治時代までは北海道全域に生息していましたが、毛皮目的の乱獲によりその数は減少傾向にあります。

毛色は、白みがかった黄色や暗褐色、比較的他のオコジョの仲間よりも淡い色味が多いのが特徴です。

◆ミンク

世界中に分布するオコジョの仲間であり、北アメリカ原産の動物です。
ミンクは日本にも、移入分布しており全長35センチから45センチ、体重1キロ前後です。

体色は、変化に富み暗褐色や黒っぽい感じで光沢のある毛色をしています。

日本では狩猟獣に指定されており、ミンクのコートが人気です。
近年では、愛護団体による毛皮のために飼育されているミンクに対しての抗議も盛んであり、物議を読んでいます。

デンマークでは長年ミンクの毛皮の輸出が盛んであったのですが、2020年に農場で新型コロナウィルスの変異株が検出され、2021年に飼育が中止になるなど、なにかと近年話題に上がっています。


ペットとして飼えるイタチの仲間

オコジョは飼うことができませんが、ペットとして流通しているイタチの仲間がいます。
オコジョとの生活を夢見ていた方はこちらを参考にお迎えを検討して下さい。

ペットとして飼えるイタチの仲間の代表格がフェレットです。
エキゾチックアニマルの中でも飼育の歴史も長く、ホームセンターでも購入できるなど取り扱いが増えてポピュラーになっています。

フェレットは、全長38センチ前後で体重は1キロ前後であり、体色は茶褐色、白などがあります。

フェレットは、ペット用に繁殖された個体が流通しているため、避妊・去勢、臭腺の除去手術を受けた個体がほとんどです。

好奇心旺盛で人にも慣れやすく、個体によっては簡単な芸を覚えたりもします。

食性は肉食寄りの雑食性であり、フェレット用のペレットを与えれば問題ありません。

寿命は5年〜8年前後になります。


まとめ

オコジョの特徴や仲間について紹介しました。
オコジョは絶滅危惧種に指定されているため、飼育ができませんが登山などをしてオコジョを見つけたり、他のイタチの仲間を観察するのも楽しいですよね。

また、オコジョは可愛らしさとは裏腹に凶暴で俊敏なハンターであることがわかりました。

フェレットは、ペットとして飼いやすく入手しやすいので、オコジョに憧れている方はお迎えを検討してみてください。



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