ハムスターに綿は危険?床材に使用するときのメリットとデメリット

2023.03.01

ハムスターに綿は危険?床材に使用するときのメリットとデメリット

ペットショップなどでも販売されている「綿」は、ハムスターのケージ環境を整える上で使ったことがあるという方も多いかもしれません。しかし、綿のよくないウワサや賛否両論の意見が分かれているため、床材に綿を使っても良いのか迷ってしまう方も少なくないでしょう。本記事では、綿をハムスターの床材に使用すると、どのような効果と危険性があるのかをまとめています。綿の床材は実際に必要なアイテムなのでしょうか?また、代わりになる床材は、他にどのような種類があるのかを合わせてご紹介します。

【目次】
1.ハムスターの床材に綿を使うのは危険なの?
 1-1.賛否両論あるのが事実

2.床材に綿を使用するメリット
 2-1.保温性がバツグン
 2-2.遮音性、遮光性が高い
 2-3.寝心地がいい

3.床材に綿を使用するデメリット
 3-1.口に詰め込んだり、食べてしまったりする
 3-2.足に引っかかって骨折する危険性がある

4.綿を上手に使えるハムスターと、そうではないハムスターがいる
 4-1.何も問題なく使用できる子もいる
 4-2.ある日突然綿を食べだす子もいる
 4-3.高齢ハムスターには不向き

5.綿以外の床材の種類
 5-1.木製チップ
 5-2.紙製チップ
 5-3.牧草チップ
 5-4.コーンチップ
 5-5.新聞紙

6.まとめ

ハムスターの床材に綿を使うのは危険なの?

ハムスター

◆賛否両論あるのが事実

実際にペットショップでは、ハムスター用の綿を取り扱っていることが多いため、簡単に手に入れることができます。気温が下がってくれば、ハムスター用の綿を目にする機会も増えるため、ハムスターの寒さ対策をしてあげたいと思う飼い主さんも多いでしょう。
一般的に使われることも少なくない綿ですが、ハムスターの思いもよらぬ行動で危険な目に合わせてしまう事例があるため賛否両論の意見が分かれています。
では、実際に綿を床材に使う場合は、どのようなメリットとデメリットがあるのかを見ていきましょう。


床材に綿を使用するメリット

◆保温性がバツグン

綿の良さは「保温性」と「吸湿性」に優れていることです。ハムスターは寒さに弱い種類も多いので、とくに気温が下がる冬に綿を使用すれば寒さから身を守ることができます。
冬は熱を逃しにくい効果がある一方で、夏はじめじめとした湿気を吸収してくれる役割もあります。
綿を床材に使用すると、年間を通して快適に過ごすことができるため、急激な温度変化や湿気を苦手とするハムスターにとっては便利なアイテムです。

◆遮音性、遮光性が高い

ハムスターは人間の聴覚のおよそ4倍にもなる音域を聞き取ることができると言われています。
厚みがあり遮音性がある綿を床材として使用することで、ハムスターの嫌がる音を抑え、ストレスを和らげられるのがメリットです。
人にとっては問題のない生活音でもハムスターによっては大きな負担になっている場合があります。日常の音を抑えたいときは綿を床材として活用してみるのも良いでしょう。

また綿には遮光性も抜群です。密度がある素材のため、綿に埋もれると光が遮られるので、潜って寝るのを好む子もいます。
部屋の明かりはハムスターには眩しすぎるのでは?と心配している方の悩みが解消できそうな床材です。

◆寝心地がいい

本来、ハムスターは夜に活発に行動する夜行性の動物なので、日中寝ていることがほとんどです。
柔らかく暖かい綿を巣箱に入れてあげれば、寝心地の良い寝具となり、寒さを感じずに眠ることができます。
また、ふわふわと弾力のある綿は、保温効果だけでなく、床材に活用すると、はしごや回し車からハムスターが落下した際に体への衝撃を守ってくれる役割もあります。


床材に綿を使用するデメリット

柔らかく保温性のある綿は、ハムスターのケージ内で活躍する面がある一方で、いくつかの危険なデメリットも存在します。
綿が危険視されているのは、ハムスターが生活する上で健康に問題を引き起こすような事例があるからです。命にも関わる危険性があるため、十分に綿のデメリットを理解した上で様子を見ながら使用するようにしましょう。

◆口に詰め込んだり、食べてしまったりする

注意したいのは、ハムスターが綿を口に入れて誤飲してしまう可能性があることです。
ハムスターの大きな特徴でもある頬袋は、餌をたくさん詰め込めるようになっています。
綿は巣材としても活用できるため、綿を頬袋に入れて運ぼうとしますが、その際に綿を口に入れて誤って飲み込んでしまうと、喉に詰まって窒息する恐れや腸が詰まる「腸閉塞」を引き起こす可能性があります。

◆足に引っかかって骨折する危険性がある

細い繊維が絡み合ってできている綿は、ハムスターの小さな手足に引っかかりやすいのも難点です。
大きな綿の塊をそのままケージ内に入れると、巣の材料として使えるように、ハムスターがほぐしたりちぎったりします。
活発に動いている最中に手足に絡まると、抜け出そうと暴れた拍子に骨折やケガをしてしまうケースもあります。綿を床材として使用する場合は、絡まりにくい形状で作られている「ハムスター用の天然綿」を用意すると良いでしょう。


綿を上手に使えるハムスターと、そうではないハムスターがいる

ハムスター

今まで綿を使ってきたけれど、何も問題なく危険性を感じられなかったという方も多いのではないでしょうか。綿のメリットとデメリットの意見がはっきり分かれているのは、ハムスターの種類や年齢によって綿との相性に個体差があるからです。

◆何も問題なく使用できる子もいる

仔ハムスターやジャンガリアンのような「ドワーフハムスター」と呼ばれる種類の小型のハムスターは体が小さいため、綿と相性がよくありません。綿の細かい繊維が足に引っかかかり上手く抜け出せないことがあるので、血行障害やケガをしてしまうことがあるからです。
また、ジャンガリアンの種類には、全身の毛が真っ白い「スノーホワイト」がいますが、綿を床材に使ってしまうとハムスターの居場所がわかりにくいこともあるでしょう。
綿を使用するならゴールデンハムスターのような体が大きく、毛色がはっきりしているハムスターの方が適しています。

◆ある日突然綿を食べだす子もいる

一見問題がないように見えていても、ハムスターが突然に綿を食べてしまうケースもあります。巣作りのため、綿を移動させたいときは口に詰め込みますが、頬袋に食べ物が入っている状態だと一緒に綿を飲み込んでしまうことも考えられます。
ハムスター用の綿は天然のもので作られており、少しの量なら食べても問題ないと言われていますが、飲み込んでしまう量には個体差があります。綿を食べようとしていたら使用しないようにしましょう。

◆高齢ハムスターには不向き

綿を口に詰め込むのはハムスターによって個体差があるものの、誤食してしまう可能性が高いのは、認知症が高齢のハムスターと言われています。
綿を食べてしまうと口の内側に綿が貼り付き、時間差で誤飲してしまう恐れもあるでしょう。食べる量が多ければ喉に詰まらせる危険性もあるので注意が必要です。


綿以外の床材の種類

綿はデメリットばかりではありませんが、誤食の危険性があるのは一番注意しなければならないポイントです。飼い主さんが予め小さくちぎって与えたり、初めから別の素材の床材を組み合わせたりして敷いてあげるようにましょう。
ハムスター用に販売されている床材は綿以外にも種類があるので、特徴をふまえて使用すれば、より安全な環境でハムスターを飼育することができます。

◆木製チップ

一般的にハムスターのケージに使われることが多いのが木製チップです。保温性と吸収性に優れていることが特徴で、使われている原木やカットの形状には種類があります。
チップに使われている木は「広葉樹」「針葉樹」に大きく分けられていて、ペットショップでも安価で購入できるのが針葉樹を使ったチップです。
しかし、針葉樹の床材を使うと、ハムスターがアレルギーを引き起こす場合があります。
ハムスター用に販売されている市販のチップは、アレルギーを抑えるための加熱殺菌がされていて問題にならないことが多いですが、気になる場合はアレルギー反応を起こしにくい広葉樹のチップを選びましょう。

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◆紙製チップ

紙製チップは、アレルギーを起こす心配がないことや吸湿性が高いのでハムスターに適した床材です。
白い色の紙製チップは汚れが目立ちやすいので、排泄の状態を飼い主さんが把握しやすいといった健康管理の面でも役立ちます。
デメリットとしては、軽さがあるため、ハムスターが活発に動き回ったり、潜ったりすると散らかりやすく掃除に少し手間がかかる場合があります。

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◆牧草チップ

ハムスターが食べても安心な牧草のチップは床材におすすめです。ただし、細かい牧草であれば歩きやすいですが、大きめの物が混じっているとハムスターの体に牧草の先の部分が刺さってしまう可能性があるため注意が必要です。
床材として牧草を使用する場合は、飼い主さんがよくチェックをしながら敷いてあげましょう。

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◆コーンチップ

コーンチップは、原料がトウモロコシの粒や芯で作られている床材です。
メリットとしては、ホコリが出にくいことやハムスターが食べてしまっても問題がないことです。一般的に床材として多く使用される木製のチップと比べると、取り扱いがあるショップが限られてきます。
食べ物で作られているチップなので、汚れてしまうと腐りやすく、菌が繁殖しやすいといったデメリットがあるため、取り替えの頻度はこまめに行わなければなりません。

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◆新聞紙

新聞紙は細かくちぎって床材としても活用することができます。
保温性が高く、湿気を吸い取る吸湿性にも優れているので、ハムスターには適した床材です。
気になる点としては、印字されているインクが体についたり、稀にアレルギー反応を起こしてしまうケースがあることです。
また、カラーインクを使っている部分はハムスターの体には毒なので使わないようにしましょう。古い新聞紙で汚れや傷みなどが気になる場合はおすすめできません。
ハムスターの床材として使う場合は清潔な新聞紙を選ぶようにしましょう。また、新聞紙が足りないときは代わりにキッチンペーパーを代用することもできます。

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ハムスターを飼育するうえで、床材は必須というべきアイテムです。 ハムスターの床材には、さまざまな素材のものがありますが、コスパやお世話の手軽さを考えると、新聞紙のような身近なものが使えたらとても便利です。 ここでは、ハムスターの床材として新聞紙を使うことに問題があるのかどうかについてご紹介します。

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まとめ

ハムスターの床材で使用する綿は、保温性が高く吸湿性に優れていることがメリットですが、ハムスターの種類や年齢によっては、使用することで健康に悪影響をもたらしてしまう可能性があります。
綿を床材として使いたい場合は、形状を整えてから与えたり、別の種類の床材を混ぜながら敷いたりするなどの手を加えてあげるようにしましょう。

ハムスターの床材で安全に使用できる素材は綿以外にも種類があります。
少しでも不安があれば綿の使用を避けたほうが飼い主さんとしても安心です。小さなハムスターの命を守るためにも、万が一のことを考えながらケージ内の環境を整えていきたいですね。



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