1.ハムスターにトマトを与えてもいいの?
1-1.少量であれば大丈夫
1-2.与えてもいい量
2.トマトの栄養素
2-1.ハムスターへの効果は?
2-2.ハムスターにはミニトマトの方がおすすめ
4.ハムスターにトマトを与える時の注意点
4-1.大量に与えると下痢の原因に
4-2.種やヘタは与えない
5.小動物用ドライトマトを与えるのがおすすめ
5-1.人間用のものは与えない
5-2.トマトジュースはハムスターに不向き
5-3.ケージの食べ残しは早めに回収する
ハムスターにトマトを与えてもいいの?
◆少量であれば大丈夫
結論から言うと、基本的に雑食であるハムスターはトマトを食べること自体問題はありません。
しかし、トマトは水分量が多い野菜なので、体の小さなハムスターが一度にたくさんの量を食べると下痢を引き起こし、体に大きな負担をかけてしまう恐れがあります。
トマトを好んで食べてくれたとしても必ず少量に留めておくことが鉄則です。頻度としては毎日のように与えるのではなく、週に一度くらいの間隔は必ず空けるようにしましょう。
◆与えてもいい量
ハムスターにトマトを与える際、具体的にはどれくらいの量を与えても良いのでしょうか?一回に与える量は、「5mm~1cm程度の大きさ」が目安となります。小さく感じてもハムスターにとっては大きな水分の塊ですので、過剰に与えないことがとても重要です。
ハムスターの種類によっては体のサイズが異なるため、小さいハムスターで5mm角。比較的大きいサイズのゴールデンハムスターは1mm角が与えても良い目安量です。ハムスターの小さな両手で持てるくらいの大きさにカットし、適量を与えてあげましょう。
トマトの栄養素
トマトには「リコピン」という栄養成分が豊富に含まれていることで有名ですよね。トマトが成熟すると赤や黄色に変化するのは、リコピンが色素成分を持っているからなんです。リコピンの働きは、「抗酸化作用」「メラニンの生成を抑制」「老化防止」などに効果があります。
特に抗酸化作用は体のサビを防ぎ、皮膚の健やかな状態を保つなどの健康をサポートしてくれます。
このような体に嬉しい効果は、トマトに含まれるビタミンも大きく関係しています。加熱することによって失われてしまうビタミンですが、「生トマト」を食べることで効率よく摂取できるのです。
◆ハムスターへの効果は?
体に嬉しい効果が期待できるリコピンですが、ハムスターの健康な体を維持するためにはトマトだけでは十分な栄養を補うことはできません。しかし、トマトに含まれているリコピンの様々な効果はマウス実験から確認されているものです。ハムスターがトマトを食べることで少なからず健康面のサポートに役立つでしょう。
◆ハムスターにはミニトマトの方がおすすめ
ミニトマトは、通常のトマトと比べると果肉に含まれている水分量が低く、栄養価も通常のトマトより多く含まれています。実も小さくカットがしやすいのでハムスターにはミニトマトの方がおすすめですよ。
与える際に水分をある程度取り除いても、ハムスターには十分な水分量となります。トマトはあくまでも副食なので、栄養を摂取させるというよりかは「水分補給」や「嗜好品」を目的に与えてあげたいですね。
食べさせられるトマトの状態は?
家庭で食べられる頻度が多いトマトですが、冷蔵庫で保存していても消費ができていないと腐ってしまうこともあるでしょう。果肉の状態が良くなければ、当然ハムスターにも食べさせることはできません。
●中身が出て異臭がする
●虫食いで穴が空いている
●白や黒のカビが生えている
「形が崩れるほど柔らかい」「割れ目から中身が出ている」「異臭がする」といった状態のトマトは、全体的に腐敗が進んでしまっています。また、トマトを長時間置いておくことでヘタの部分に白カビや黒カビが付着することもあるでしょう。白カビよりも黒カビの方が毒性が強いと言われていますので、残念ですが黒カビが生えていたら処分しなければなりません。
保存期間が少ないトマトでも水分が蒸発して表面に多少のシワがつくことがありますが、カットして中身に異常がなければハムスターに食べさせても大丈夫です。
しかし体が小さいハムスターが腐ってしまったトマトを少しでも食べてしまうと体調を崩してしまうので、与える際は新鮮なトマトを選んだ方が安心です。
ハムスターにトマトを与える時の注意点
水分量の多いトマトをハムスターに与える際は、量だけでなく与え方も工夫する必要があります。以下のポイントに配慮しながら食べさせてあげましょう。
◎水分をふき取って与える
◎完熟した果肉のみを与える
◎トマトに味付けをしない
◎食べ残したトマトは回収
◆大量に与えると下痢の原因に
トマトは与え方次第でハムスターの小さな体に負担をかけてしまうので、ハムスターが健康で元気な時は様子を見ながら少しだけ与えるようにしましょう。トマトはとても水分量が多い野菜ですので、与え過ぎてしまうとお腹を壊して下痢をしてしまいます。
ハムスターに与える際は、トマトを丁寧に水洗いをして表面についている汚れを落しましょう。農薬が気になる場合は皮を取り除いて与えます。カットしたらそのまま与えずに、キッチンペーパーを使って水気を切ってから食べさせるようにしましょう。
◆種やヘタは与えない
少量の完熟したトマトの果肉部分であればハムスターに食べさせることができますが、下記の部分はハムスターの体に毒となる「トマチン」という毒成分が含まれているため、ハムスターには絶対に与えてはいけません。
◎未熟な青いトマト
◎ヘタ、茎、葉の部分
トマチンは、トマト以外のナス科の野菜に多く含まれていて、人が食べると食中毒を起こす可能性のある有害な成分です。体が小さいハムスターであれば、少しの量でも口にすると命に関わる危険性があります。
また、「トマトの種」に毒成分は含まれていませんが、ハムスターが消化しにくい部分ですので少量の熟した果肉のみを与えてあげて下さいね。
小動物用ドライトマトを与えるのがおすすめ
トマト食べさせるならハムスター用の「ドライトマト」を選ぶのがおすすめです。小動物のフードやおやつには様々な製品がありますが、フリーズドライ製法で素材の栄養をそのままに凝縮されているので水分がほとんどありません。水分の摂りすぎを気にせずに副食やおやつとして安心して与えることができますので試してみると良いでしょう。ペットショップでは販売されている場所に限りがありますが、Amazonや楽天、Yahoo!ショッピングなどのネット通販では簡単に手に入れることができますよ。
◆人間用のものは与えない
人の味覚と同じように味付けしたトマトをハムスターに与えることは絶対にやめましょう。塩やドレッシングなどの調味料をトマトに加えて食べさせると「塩分」「油分」を過剰摂取し、健康に悪影響をもたらしてしまいます。
また、人用のおやつにも素材を生かした自然派のドライトマトがありますが、人の味覚に合わせて作られていることや油分が含まれていることが多いため、ハムスターには小動物専用のドライトマトを与えたほうが安心です。
◆トマトジュースはハムスターに不向き
トマトジュースは生のトマトを食べるよりもリコピンを効率よく吸収しやすいといった特徴があるため、ハムスターにも飲ませてあげたいと考える方もいるかもしれませんね。ですが、100%のトマトジュースでも「糖質」や「塩分」が多く、人も飲みすぎてしまうとむくみや体重増加に繋がってしまうものです。ハムスターにとっては水分過多だけでなく、添加物などで体に負担をかけてしまうため、与えないようにしましょう。
◆ケージの食べ残しは早めに回収する
トマトは水分量が多く、とても腐りやすい野菜です。ハムスターが食べ終わった後にケージに残したトマトが落ちていないか確認をするようにしましょう。そのまま放置してしまうと空気中の雑菌が落ちたトマトに付着し、カビが生えて傷みます。
ハムスターが食べたらお腹を壊してしまう恐れもありますので、見つけたらすぐに回収してあげましょう。
また、トマトを食べ終わったら、飼い主さんがハムスターの様子に気を配ることも大切です。「糞の状態は正常か?」「体調を崩している様子はないか?」など合わせてチェックをしてあげましょう。
まとめ
ハムスターにトマトを与えても大丈夫ですが、無理に与える必要はありません。水分量が多いトマトは、ハムスターの体調によってはお腹を壊してしまうこともありますので、必ず健康状態が良好な時に様子を見ながら食べさせるようにしましょう。
また、完熟した果肉以外は毒性が強いため、与え方を間違えてしまうとハムスターが体調を崩してしまいます。小動物用に販売されているドライトマトの方が栄養を摂りやすく、安心して与えることが出来ますので、まずは専用のものから試してみることをおすすめします。
人にとっては栄養豊富なトマトですが、ハムスターにはあくまでも副食やおやつのカテゴリーとして与えるようにしましょう。主食には栄養バランスのとれたフードをきちんと与え、トマトを与える際は食べさせ方に気をつけながらながら嗜好品のひとつとして取り入れてみて下さいね。
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