うさぎを抱っこに慣れさせよう!失敗しない抱っこの仕方・練習方法は

2023.04.16

うさぎを抱っこに慣れさせよう!失敗しない抱っこの仕方・練習方法は

うさぎはおとなしい動物なので、素直に抱っこさせてくれるイメージもありますが、実際のところは暴れてなかなか抱っこをさせてくれません。うさぎを抱っこしたいのにできなくて困っている飼い主さんも多いでしょう。どうすれば、うさぎを抱っこできるようになるのでしょうか。この記事では、うさぎがストレスなく抱っこをマスターできるようになるための、抱っこの仕方、練習方法について紹介していきます。

【目次】
1.うさぎは抱っこできるペット?
 1-1.実は抱っこが苦手なペット
 1-2.抱っこが好きな子もいる
 1-3.抱っこは短時間でもできたほうがいい

2.うさぎの抱っこの仕方、練習方法
 2-1.必ず床に座って行うこと
 2-2.まずは自由に歩かせてリラックスさせる
 2-3.体に触られるのに慣れてもらう
 2-4.声をかけつつ正面から撫でる
 2-5.お腹とお尻の下に手を入れてそっと持ち上げる
 2-6.自分の体に引き寄せて、落とさないように背中を支える

3.抱っこの練習は毎日してもいい?
 3-1.毎日少しずつ練習するのが理想
 3-2.うさぎの性格や様子を見ながら、無理強いはしない
 3-3.いきなり本格的に抱っこするのもまたストレス

4.まとめ


うさぎは抱っこできるペット?

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うさぎを飼う前は、もふもふしたうさぎを抱っこしたら癒されるだろうなあ…とうさぎの抱っこに憧れますよね。

しかしながら、実際にうさぎを飼ってみるとうさぎはなかなか抱っこをさせてくれません。うさぎの抱っこは意外に難しいと驚く方も多いのではないでしょうか。

◆実は抱っこが苦手なペット

うさぎは基本的に抱っこが苦手です。抱っこしようとするとひょいっと逃げたり、抱っこすると暴れて激しく抵抗したりすることも珍しくありません。

私たちがスキンシップのつもりでうさぎを抱っこしても、抱っこでうさぎに愛情が伝わるわけではなく、うさぎからするとただ迷惑なだけ、ということもあるのです。

人は、ペットを触ったり抱っこしたりするとオキシトシンというホルモンが分泌され、幸せな気持ちになることが分かっています。だから、うさぎを抱っこするとほっこりした気持ちになるし、うさぎを見ると抱っこしたい気持ちになるのでしょう。

また、動物も仲間同士でスキンシップをとることでオキシトシンが分泌され、絆を深めているといわれています。

うさぎもスキンシップ、特に撫でられることは好みます。ですが、抱っこは苦手です。これは、体を抱きかかえられる体勢が天敵に捕食される様子に似ていて、本能的に恐怖を感じるためとされています。

ですから、うさぎの中に抱っこが苦手な子が多いのは自然なことでもあるのです。抱っこをさせてくれないからといって、その子が決して「飼いにくいタイプ」「人になつきにくいタイプ」というわけではありません。

◆抱っこが好きな子もいる

抱っこの好き嫌いには個体差もあります。中には素直に抱っこをさせてくれる子、むしろ抱っこが好きな子もいます。

また、抱っこできる場合でも、初めから抱っこを全く嫌がらない子もいれば、初めはできなかったけど練習してできるようになった子もいて、それはうさぎの気質や人との関わり方によっても変わってきます。

抱っこできるうさぎは「抱っこは怖いものではない」と認識している子です。本質的には抱っこは苦手ですが、多くのうさぎは「抱っこされても大丈夫なのだ」ということが分かれば、おとなしく抱っこをさせてくれるようになります。

◆抱っこは短時間でもできたほうがいい

うさぎが体を拘束されることはストレスになるので、普段はわざわざ抱っこをする必要はありません。

むしろ、無理にうさぎを抱っこするとその後の信頼関係が崩れてしまう可能性があります。うさぎと遊びたい時は、抱っこ以外のコミュニケーションをとって触れ合うようにするとよいでしょう。

ただし、うさぎのお世話をする際には、じっとしてもらうため抱っこが必要になってきます。

例えば、爪切りやブラッシングをする時、動物病院を受診する時、体調不良で投薬や強制給餌が必要になる時などは、うさぎが動かないよう体を抱きかかえて「保定」をしなければなりません。

そのようなお世話が必要になる際に、もしうさぎが抱っこに全く慣れていないと、うさぎは怖がって暴れ、うさぎや飼い主さんがケガをしたりパニックで必要なケアができなくなったりします。

うさぎの健康管理のためにも、体が固定できるようにしておいたほうがよいので、普段から少しずつ練習をして、抱っこに慣らしておくことをおすすめします。


うさぎの抱っこの仕方、練習方法

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うさぎの抱っこはどのように練習すればよいのでしょうか。

うさぎは警戒心が強くて体を触られるのが苦手なので、まずは体を触られることに慣れてもらってから、抱っこの練習に進む必要があります。

正しい抱っこの仕方を覚えて、少しずつ練習をすすめていきましょう。

◆必ず床に座って行うこと

うさぎは低い所で抱っこをするのが鉄則です。抱っこの練習をする際は、必ず床に座って行いましょう。

うさぎは、骨が細く、ちょっとしたことで骨折してしまう動物です。慣れていないうさぎは、抱っこに驚いて飛び降りたり暴れて落下したりすることがあります。もしも高い位置で抱っこしていると、床に落ちた衝撃で骨折する危険性があります。

椅子くらいの高さから落ちた衝撃を受けてもうさぎの骨は折れる可能性があるので、立ったまま、椅子に座った状態で抱っこをするのは避けましょう。床に座って正座して、膝の上でうさぎを抱っこするのが一番安全です。

◆まずは自由に歩かせてリラックスさせる

抱っこの練習を始める際に、いきなりうさぎを抱き上げようとしてはいけません。うさぎは何をされるのかと戸惑って警戒心を強めます。

まずは、うさぎをケージの外に出して自由に歩かせてリラックスさせましょう。その間、飼い主さんはうさぎの様子を見守っておきます。

なお、おうちに迎えたばかりのうさぎは飼育環境に慣れていません。まだ警戒心が解けていないので、迎えて1週間くらい経ってからケージの外に出すようにするとよいでしょう。

◆体に触られるのに慣れてもらう

体を触られるのに慣れていないうさぎは抱っこ自体が難しいので、まずは体に触られる練習から始めましょう。なついているうさぎは撫でられると喜びますが、慣れていないうさぎは体に触られるだけでも緊張します。

◆声をかけつつ正面から撫でる

撫でようとして急にうさぎに手を近づけたり後ろから触ったりすると、うさぎが驚いて怖がることがあります。うさぎを撫でる時は、うさぎに声をかけてから正面から撫でましょう。うさぎが安心して身をゆだねてくれるようになります。

なお、うさぎの体には、触っても大丈夫な場所と触られるのを嫌がる場所があります。

触っても大丈夫な場所は頭、顔、背中です。耳はとても敏感なので、引っ張ったりつかんだりするのはNGです。

うさぎは、おでこを撫でられるのが好きなので、初めはおでこから撫でて、徐々に撫でる範囲を広げていくと良いでしょう。慣れると、自分からおでこを飼い主さんの手に押し付けてきたり、背中や腰のほうまで触らせてくれたりします。それから抱っこの練習に入るとスムーズに進みます。

触ると嫌がる場所は、腹部、脚、しっぽです。嫌がる場所を触ると逃げてしまうので、必ず喜ぶ場所を選んでやさしく触るようにしましょう。

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◆お腹とお尻の下に手を入れてそっと持ち上げる

うさぎが体を触られても嫌がらないようになったら、うさぎを抱き上げる練習に入ります。

うさぎを抱きあげる時は、うさぎの真正面に座ります。膝の上にはタオルを敷いておいてもよいでしょう。

まず、うさぎがリラックスできるようにうさぎの体を軽く撫でながら声をかけ、それからうさぎを抱き上げます。

抱き上げる時は、片方の手のひらをお腹の下に差し入れ、もう片方の手でお尻を包み込むように支えて体を上に持ち上げます。

うさぎの体を持ち上げるのに時間がかかると、うさぎが不安を感じて暴れ出す可能性があります。ここは躊躇せず、なるべく短時間で体を抱き上げましょう。

◆自分の体に引き寄せて、落とさないように背中を支える

うさぎを抱き上げたら、すぐうさぎを飼い主さんのお腹に引き寄せて膝の上に乗せます。そして、お腹を支えていた手を背中にまわし、手のひらを背中に当ててうさぎが落ちないように体を支えましょう。

うさぎの体が飼い主さんの体にぴったりくっつくように抱っこをすると、うさぎは安心しておとなしくなります。

うさぎの抱っこの仕方には、縦抱き、仰向けなど色々な方法がありますが、初めはうさぎが立った状態で飼い主さんにお腹を密着させる縦抱きか、膝の上に伏せの状態で乗せる方法がおすすめです。

そして、抱っこを終える時は下半身のほうから先に床に下ろします。うさぎがお利口に抱っこできても、長時間抱っこすることはストレスになるので避けましょう。


抱っこの練習は毎日してもいい?

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うさぎが抱っこできるようになると嬉しいですよね。早く抱っこできるようになるためには、毎日練習をした方がよいのでしょうか。

◆毎日少しずつ練習するのが理想

抱っこを習慣づけるためには、毎日少しずつ抱っこの練習をするのが効果的です。

一度に長時間練習すると、うさぎがストレスを感じて抱っこに良いイメージを持たなくなってしまいます。うさぎが飽きない程度に、1日に1回、数分程度の練習を毎日継続するとよいでしょう。

◆うさぎの性格や様子を見ながら、無理強いはしない

基本的に、うさぎは動きを拘束されることを好みません。特に、抱っこに強い警戒心を持っている子は、抱っこできるようになるまで時間がかかります。

嫌なことを無理にさせられるのは、うさぎにとっても苦痛です。うさぎが抱っこを嫌がって抵抗する場合は、その日の練習はお休みし、翌日以降に練習を始めるようにしましょう。

なお、うさぎは蹴る力がとても強いため、もしうさぎが暴れるとうさぎ自身が脱臼や骨折をしたり、飼い主さんが蹴られてひっかき傷を負ったりする可能性があります。危ないので、うさぎが暴れ出したらすぐにうさぎを解放してあげましょう。

◆いきなり本格的に抱っこするのもまたストレス

「うさぎに毎日抱っこの練習をさせるとストレスになるのではないか」と心配される飼い主さんもいらっしゃるでしょう。

確かに、抱っこに慣れていないうさぎが毎日抱っこをさせられるのは、ストレスになるかもしれません。

だからといって普段は練習せず、もし急に抱っこが必要になった時にいきなり抱っこに挑戦したらどうなるでしょうか。かえってうさぎや飼い主さんに大きなストレスがかかる可能性があります。

動物病院やペットホテルなどを利用する際は、うさぎの抱っこが必要になります。いざという時に備えて、普段から少しずつ抱っこの練習をしておくと安心です。

抱っこの練習をする際は、練習が終わった後にご褒美として大好きなおやつをあげるとよいでしょう。「うさぎは抱っこを頑張ると、いいことがある」と認識して、毎日の練習を嫌がらずにしてくれるようになりますよ。


まとめ

うさぎは、体を拘束されることを本能的に怖いと感じるため、抱っこされるのがあまり得意ではありません。むやみに抱っこをするとうさぎがストレスを感じるので、うさぎが喜んでいないのに抱っこをすることは控えましょう。

ただし、お世話や受診などで抱っこの体勢が必要になる場面もありますよね。ですから、最低限でも抱っこができるよう、日頃から少しずつ抱っこの練習をしておくことをおすすめします。



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うさ北

うさ北

2019年までうさぎを3代飼育、現在はブルーサファイアハムスター(ジャンガリアン)を飼育中。栄養学、人や動物のコミュニケーションを中心にライティングや企画などのお仕事をしています。


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