ハムスターのあくびは独特!?特徴、知っておきたい注意点について

2023.04.30

ハムスターのあくびは独特!?特徴、知っておきたい注意点について

ハムスターのあくびを見たことがない方は、ハムスターがあくびをする様子はあまり想像がつかないかもしれませんね。実は、ハムスターも時々あくびをしているんです。しかもけっこうインパクトがあります。ハムスターは、いつ、どんな理由であくびをするのでしょうか。この記事ではハムスターのあくびの特徴、飼い主さんが知っておきたい注意点をまとめました。

【目次】
1.ハムスターはあくびをする?
 1-1.ふと見るとしていることがある!
 1-2.大きな口を開けてあくびをする姿は「モンスター」と呼ばれることも?

2.ハムスターがあくびをする理由
 2-1.眠い
 2-2.目を覚ますため
 2-3.リラックスしている

3.ハムスターのあくびには実は2種類ある
 3-1.生理現象のあくび
 3-2.生あくび

4.ハムスターの生あくびの原因は
 4-1.疲れている
 4-2.緊張や不安を感じている
 4-3.体調が悪い
 4-4.低血糖、低血圧
 4-5.病気の可能性

5.あくびのついでに健康チェックしよう!
 5-1.歯が伸びすぎていないか
 5-2.口内炎やできものがないか
 5-3.歯茎は綺麗か
 5-4.口の中や頬袋に食べ物が詰まっている様子はないか
 5-5.舌の色

6.まとめ


ハムスターはあくびをする?

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あくびは、ほとんどのほ乳類にみられる生理現象といわれます。ですから、私たち人間、犬や猫、動物園にいる動物があくびをするように、ハムスターも口を開けて「ふあーっ」とあくびをします。

ただ、あくびに関する研究は進んでいますが、あくびの役割やそのメカニズムは完全には解明されていません。脳に酸素を供給するため、口を大きく開けて深呼吸をする動きが起こるのではないか、と考えられています。

◆ふと見るとしていることがある!

ハムスターはいつあくびをするのか、どうすれば見られるのか気になりますよね。

実はハムスターはあまりあくびをしない動物なので、その瞬間を見る機会は多くありません。

ハムスターは1日にあくびを2~3回するといわれています。私たち人間は1日に7~8回するといわれているので、ハムスターのあくびはそれほど多くないことが分かります。

ただ、ふと見た時にハムスターがあくびをすることがあります。毎日こまめに観察していれば、ハムスターがあくびをするタイミングが分かってくるかもしれません。

◆大きな口を開けてあくびをする姿は「モンスター」と呼ばれることも?

ところで、ハムスターのあくびはかなりインパクトがあるということをご存知でしょうか。

ハムスターは小動物とは思えないような豪快なあくびをするので、その姿はモンスターと呼ばれることがあるのです。

大きく裂けた口、鋭い前歯、まるで猛獣が吠えているような迫力があります。しかし、あくびをし終わると何事もなかったように、いつもの可愛いハムちゃんに戻ります。

普段の可愛い姿とあくび中の姿のギャップが大きすぎるため、初めて見た時にショックを受ける人が続出しているようです。


ハムスターがあくびをする理由

ハムスターも、私たち人間と同じような理由であくびをするのでしょうか。ハムスターがあくびをする理由についても考えてみましょう。

◆眠い

人間が眠くなった時にあくびをするように、ハムスターも眠い時にあくびをします。

眠い時にあくびが出るのは、脳や体の筋肉をリラックスさせる作用があるためだといわれます。

動物は、活動する時間と休息する時間を繰り返しながら生きています。活動を続けると疲れるので、休息が必要になります。すると、睡眠をとるため自然に眠気が起こります。その際、眠りにつきやすくなるよう、あくびが出て脳をリラックスさせているのだと考えられています。

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◆目を覚ますため

ハムスターは寝起きにあくびをすることが多いです。これも人間と同じです。

目が覚めた時にあくびが出るのは、脳を覚醒する作用があるためだといわれます。あくびをして脳に新鮮な酸素を供給することで脳がリフレッシュし、休息モードに入っていた体が活動モードに切り替わりやすくなるのです。

ハムスターが全身を思い切り伸ばしながら大きなあくびをしていると「あー、よく寝たーっ」という声が聞こえてきそうに感じます。

◆リラックスしている

ハムスターは、リラックスした状態になっている時にあくびをします。

基本的にハムスターは警戒心が強い動物なので、飼育環境に慣れるまでは緊張していてあくびをすることはありません。

しかし、自分のいる居場所が安全で外敵がいないと分かると、次第にリラックスした様子がみられるようになります。

飼い主さんの前であくびをしたら、それは安心しきっていると考えてよいでしょう。
ハムスターが寝ぼけた顔でふわーっと大きなあくびをしたり、あくびをしてから幸せそうに眠りに落ちる姿を見たりすると、嬉しい気持ちになりますね。


ハムスターのあくびには実は2種類ある

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眠い時や寝起きにみられるあくびは生理現象、どのハムスターにもみられる普通のあくびです。

ハムスターはこれ以外にも、眠気に関係ない「生あくび」をすることがあります。生理現象のあくびと生あくびは、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。

◆生理現象のあくび

ハムスターが、体を伸ばしたりそらしたりしながら気持ちよさそうに大あくびをしていれば、それは生理現象のあくびです。

生理現象のあくびは、脳に酸素を供給するために起こると考えられています。あくびをすると脳の血行が促進され、より多くの酸素が送り込まるので覚醒して頭がスッキリします。そのため、眠い時、疲れた時、人間の場合は退屈した時などに、リフレッシュさせるためのあくびが出やすくなります。

また、寝る前は脳をリラックスさせて眠りにつきやすくするためにあくびが出ます。

これらは意志に関係なく反射的に起こる生理現象で、ハムスターがモンスターのような怖い顔であくびをしていても特に心配はいりません。むしろ、あくびをするのはリラックスできている良い証拠といえるでしょう。

◆生あくび

ハムスターが眠りにつく前や寝起きではないのに急にあくびをしていたら、それは生あくびの可能性があります。

生あくびは、眠気がないのに出る中途半端なあくびのことです。人間だけではなく、ハムスターを含む動物にもみられます。

生あくびは、脳の酸素が不足してパフォーマンスが低下している時に出やすくなります。また、生あくびが頻繁に出る時は、なんらかの疾患が原因になっていることもあります。

体調不良やストレスが原因で出ることが多いので、普通のあくびと違って「あまり出ないほうがよいあくび」といえるでしょう。


ハムスターの生あくびの原因は

ハムスターが生あくびをした時には、どのような原因が考えられるのでしょうか。

◆疲れている

ハムスターが動き回った後、回し車で走った後などにあくびをしたら、それは疲れたために生あくびをしたことが考えられます。

人間も過度に疲れると脳のパフォーマンスが低下して生あくびが出ます。休息が必要な状態なので、ハムスターが生あくびをしていたら、ゆっくり休めるようにそっとしておいてあげましょう。

◆緊張や不安を感じている

ハムスターが眠そうでもないのに急にあくびをしたら、緊張や不安を紛らわすために生あくびをした可能性も考えられます。

動物は緊張した時に、自分の気持ちを落ち着かせるために生あくびをすることがあります。これは「カーミングシグナル」と呼ばれる現象で、犬や猫がすることでも知られます。

ハムスターが緊張や不安を感じているようであれば、リラックスできるように原因を見つけて取り除く必要があります。また、お迎えして間もないハムスターは緊張が解けていないので、慣れるまではあまりかまわずそっとしておきましょう。

◆体調が悪い

ハムスターの生あくびは、体調不良が原因になっている可能性もあります。

人間と同じように睡眠不足や過度のストレスが原因で体調を崩すことがあるので、ハムスターが生あくびをしていたら、接し方や飼育環境に問題がないか確認してみることをおすすめします。

◆低血糖、低血圧

人間の場合は、低血糖や低血圧が原因で、生あくび、めまい、吐き気、ふらつきなどが起こることがあります。

ハムスターは体調不良などで低血糖を起こすと、ふらついたりぐったりと元気がなくなったりします。ただし、血糖値や血圧が低下しているのかどうかは見た目だけでは判断できないので、受診して獣医師に診断してもらうことが必要となります。

◆病気の可能性

ハムスターが繰り返し生あくびをする場合は、疾患が原因になっている可能性も考えられます。

人間の場合は脳疾患が原因で生あくびが出ることもあります。ハムスターが眠気に関係なく生あくびを繰り返し、ふらつきや食欲不振などほかの症状を伴う場合はどんな疾患が原因になっているのか分かりにくいので、受診して詳しく検査をしてもらうことをおすすめします。


あくびのついでに健康チェックしよう!

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ハムスターはあくびをした時は健康チェックのチャンス!口の中にトラブルがないか確認する習慣をつけるとよいでしょう。

◆歯が伸びすぎていないか

ハムスターの前歯(切歯)は一生伸び続けます。普段は硬いものをかじって歯を適度にすり減らしていますが、前歯が伸びすぎる「過長歯」やかみ合わせが悪くなる「不正咬合(ふせいこうごう)」が起こる場合があります。

歯にトラブルが起こると物が食べられなくなったり、曲がった歯が粘膜を傷づけたりたりするので、歯の異常を見つけたらすぐ受診して治療を受けさせましょう。

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◆口内炎やできものがないか

ハムスターは口内炎や腫瘍にかかる場合があります。口の中の粘膜に腫れや赤み、できものがないか確認しましょう。

◆歯茎は綺麗か

ハムスターの歯茎もチェックしましょう。健康なら綺麗なピンク色をしていますが、腫れや出血があったら歯肉炎や歯の根元に膿がたまる歯根膿瘍などの病気が心配されます。

◆口の中や頬袋に食べ物が詰まっている様子はないか

ハムスターは頬袋に食べ物をどんどん詰め込んでいくので、詰め込み過ぎると食べ物が頬袋の入口に引っかかってスムーズに吐き出せなくなることがあります。

食べ物が入ったままだと頬袋や口の中に炎症が起こりやすくなるので、なるべく早く見つけて対処をしましょう。

◆舌の色

舌の色は健康のバロメーターでもあります。

健康なハムスターの舌の色はピンク色をしていますが、舌の色がいつもよりも紫っぽく見えたら、血液中の酸素が不足している可能性があります。呼吸器の病気などが原因になっていることもあるので、ほかに気になる症状がないか確認して受診されることをおすすめします。


まとめ

ハムスターも人間やほかの動物と同様に、眠い時やリラックスしている時にあくびをすることをご紹介しました。ハムスターが無防備にあくびをしている姿は、とてもほほえましいものです。

ただし、ストレスや体調不良であくびをしている場合もあるので、ハムスターのあくびを見たら、具合が悪そうにしていないかチェックすることもおすすめします。



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うさ北

うさ北

2019年までうさぎを3代飼育、現在はブルーサファイアハムスター(ジャンガリアン)を飼育中。栄養学、人や動物のコミュニケーションを中心にライティングや企画などのお仕事をしています。


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