チンチラは人を噛むの?
そもそもチンチラは噛むのかという話ですが、生き物である以上、防衛本能や自己主張のため噛み付いてくる場面もあります。
チンチラは頭の良い生き物であり、飼い主さんに懐いていても愛情表現として甘噛みしてくることもあります。
また、小動物特有の臆病な面もあるため危険を察知したときや他人に対して警戒心が強い個体は、自分を守るためにガブリ!ということもあります。
チンチラの歯はまっすぐに尖っており、たとえ甘噛みでも噛まれるとかなり痛いです。
傷が深いと流血することもあるため、しつけなどの対策をしっかりとしておく必要があります。
まずはチンチラの歯の特徴について、紹介して行きましょう。
チンチラの歯の特徴
チンチラは、齧歯目であり一生歯が伸び続ける生き物です。
チンチラは特に前歯だけでなく、奥歯にあたる臼歯も伸び続けるため定期的なメンテナンスが必要になります。
硬い種子や木の実などをすりつぶして食べるためには頑丈な歯が必要不可欠です。
チンチラは固い植物を大量に噛んですりつぶしながらご飯を食べるため、臼歯の伸びが早いという特徴があります。
歯が伸びすぎてしまうと口の中を傷つけてしまい、感染症やストレスの原因にもなります。
歯が伸びすぎないようにチンチラは、何かを齧りながら歯のお手入れをしているのです。
◆歯が伸び続ける
前述したように、チンチラの歯は前歯だけでなく臼歯も一生伸び続けます。
モルモットやリスが前歯だけ伸びるのとは違い、チンチラは全部の歯が伸びるのです。
これはチンチラの体が他の齧歯目に比べて大きい点や、寿命が10年前後と長いことから歯全体が伸びるよう進化したのではと言われています。
固い種子をすりつぶして食べるチンチラは臼歯の消費も激しく、伸びるスピードも早くなります。
伸びたまま放置しておくと口内環境が悪くなり、攻撃的になったり痛みから噛みついてくるケースもあります。
◆犬歯が無い
チンチラは犬歯がありません。
本来犬歯とは、肉などを噛み砕くために使う歯であり、草食動物であるチンチラには必要がないため退化したと考えられています。
その代わりに前歯は齧歯目特有の鋭さと長さがあり、前歯を使い固い種子や木の皮などを噛み砕いて食べます。
◆歯が鋭い
前歯も鋭く、噛まれると非常に痛いチンチラの歯ですが、特に前歯は犬の犬歯のように尖った形状をしています。
仮に前歯で噛まれた場合には、流血する恐れもありますので注意が必要です。
固い枕木や噛めるおもちゃなどを与えて、歯の長さをお手入れできるように飼育スペースを整えてあげましょう。
チンチラが甘噛みする理由と対策
チンチラが飼い主さんに懐いていても、たまに噛んでくることがあります。
なんで噛むのかな?と気になる飼い主さんもいるかもしれませんが、愛情表現のひとつとして甘噛みしてくれることがあります。
飼い主さんを甘噛みすることで、信頼関係を築いてコミュニケーションを取ってるのです。
また、もう一つ甘噛みする理由としてストレス発散が挙げられます。
枕木やおもちゃなどを齧ることにより、リラックスしてストレスを溜めないようにしているのです。
さらには、チンチラは頭が良い生き物ですので部屋んぽの時間や飼育スペースが汚れていたりすると飼い主さんに知らせるためにケージを噛んで知らせることもあります。
飼い主さんとのコミュニケーションから甘噛みしてくる時には、噛むのはいけないことと幼少期から躾を行うことが重要です。
チンチラとのコミュニケーションは大切な時間であり、チンチラにとっても安心できる時間です。
甘噛みするからとコミュニケーションの時間を少なくしたり、閉じ込めてしまうと逆にチンチラのストレスが溜まり、本気噛みに発展してしまう可能性もあります。
チンチラが甘噛みしてきたらすぐにやめさせて、ダメ、やめてなどの短い言葉で制止を促しましょう。
それでも遊びの中などでヒートアップしてしまい、なかなか甘噛みがやめられない場合にはチンチラの安全を確保してからその場を少し離れましょう。
飼い主さんに構って欲しい心から甘噛みしてしまうこともあるので、相手にされないと理解できれば自然と甘噛みの回数が減っていきます。
また、甘噛みのしつけは幼少期が肝心でありお迎え当初から重点的に対策していくのが、ポイントです。
もし、普段よりも甘噛みをやめない、変な時に噛んでくるなど普段の行動と違う点がある時には、歯の異常や口内の病気の可能性もあるため、動物病院を受診しましょう。
チンチラが本気噛みする理由と対策
チンチラは警戒心が強くとても臆病な性格です。
激しい雨の音や生活音、何か大きな音がしたり、気になるものや驚いたときに噛むことがあります。
特にお迎え直後や飼育環境に変化があると、ストレスから怯えて噛んでくることが多いです。
生物的な威嚇により、鳴きながら噛んで意思表示することもあるでしょう。
飼い主さんが強引に触ろうとしたり、いきなり抱っこしようとすると、危険を感じて噛みついてくる可能性もあります。
またチンチラは発情期に入ると気性が荒くなり、攻撃的になり噛みつくことがあります。
避妊や去勢をすることで発情期に攻撃的になるのを防ぐことが、可能です。
個体差もあるため、全く噛まなくなるわけではありませんが、繁殖の予定がない場合には、対策すると他の病気の予防にもなります。
その個体の性格により噛みやすい瞬間や行動パターンが変わってくるため、よくその子を観察してできるだけ噛み付くことのない状況を飼い主さんが作り出してあげることがポイントになります。
さらには、噛みつきやすい子にはその原因を特定することが大切です。
運動不足やお留守番の時間が長いなど、ストレスから本気噛みをしてくるのであれば、おもちゃや噛みごたえのある枕木などを入れてやり、おもちゃなどでストレス発散できるようにしましょう。
どうしても性格上噛んでしまう、抱っこが嫌いなど問題点のある場合には、見守りを中心に間接的な飼育に切り替えます。
チンチラは本来、コミュニケーションを取るのが好きで人に懐きやすい生き物です。
しかし、小動物特有の警戒心の強さもあるため個体差があります。
過度なふれあいは噛まれるリスクもあり、チンチラにとっても飼い主さんにとってもストレスとなる可能性もあります。
適度な距離感を模索しつつ、双方が快適に過ごせる環境を整えていきましょう。
チンチラに噛まれないようにするには
チンチラに噛まれないようにするために1番大切なことは、チンチラが噛む状況をなるべく作らないことです。
特にお迎え直後の接し方はその後の生活を左右するため、あまり過度に触れ合わずに見守るようにしましょう。
可愛らしい容姿に構いすぎたるなる気持ちも理解できるのですが、お迎え直後は、チンチラは極度の緊張状態にあります。
加えてすぐなからず、環境の変化によりストレスを感じています。
ストレスから噛んでしまう可能性の高い時期ですので、チンチラの様子を見ながら必要最低限のお世話だけして様子を見るようにしましょう。
徐々に距離を詰めていき、コミュニケーションを取ること、甘噛みはしてはいけないことをしつけをして噛む状況をなるべく作らないようにします。
さらには、シニア期になってくると認知症などを発症して急に攻撃的になり噛んでくることがあります。
病気や怪我の痛みなどから噛むこともありますので、定期的な健康診断を受けましょう。
チンチラの飼育として課題になるのが、エキゾチックアニマルを診察してくれる動物病院が少ないことです。
チンチラは伸び続ける歯から口内トラブルを起こしやすい生き物でもあります。
できればお迎え前にかかりつけ医を見つけておき、動物病院にならしておきましょう。
動物病院に事前に慣らしておくことで、治療中に嫌がって看護師さんや獣医さんを噛んでしまうというトラブルを避けることもできますよ。
まとめ
チンチラが噛み付く時の対処について紹介しました。
チンチラは人に懐きやすい魅力的なペットですが、歯のメンテナンスと噛みつきぐせをしつける必要があります。
噛みつかれないように普段の行動をよく観察して、適度な距離感で飼育をしていきましょう。
本記事がチンチラに興味のある方やチンチラが噛んできて困っている方の参考になれば、幸いです。
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