1.お迎え前に知っておきたい『ハムスターの威嚇』
2.行動から知るハムスターの威嚇
2-1.前歯を見せながら鳴く
2-2.立ち上がったり飛び掛かる
2-3.強く噛む
2-4.においで主張する
3.鳴き声から知るハムスターの威嚇レベル
3-1.短く小さな鳴き声で「ジジジッ」
3-2.長く「ジーッ」
4.ハムスターが威嚇するのはどんな時?対処法は?
4-1.初めて見る人間や物に対して
4-2.急に触ろうとした時
4-3.大きい音を立てた時
4-4.巣箱を触ろうとした時
お迎え前に知っておきたい『ハムスターの威嚇』
小さくて可愛らしいイメージのハムスターですが、身に危険を感じると『噛む』『鳴く』などの威嚇行動を取ることがあります。
また、ハムスターというのは実は小動物の中でも縄張り意識が非常に強い生き物で、自分の縄張りに侵入されたと感じた際にも威嚇行動をとることがあります。
お迎えしたばかりのハムスターにとっては全てが初めてですので、慣れるまでは当たり前に出来そうなことに対しても威嚇行動を取る子が多くいます。
ハムスターをお迎えする前に予めハムスターの威嚇行動はどのようなものなのか、どのような事に対して威嚇することがあるのかを知っておきましょう。
行動から知るハムスターの威嚇
◆前歯を見せながら鳴く
ハムスターが前歯を見せながら鳴いているのは、代表的な威嚇のポーズです。
ハムスターが鳴くというイメージはあまりないかもしれませんが、怒りや喜びを鳴き声で表現しています。
ハムスターが前歯を見せながら鳴いているときは、周囲を警戒し威嚇しています。
この時、ハムスターは後ろ足で立っていることが多いので分かりやすいと思います。
周囲に敵となる音やニオイ、気配がないかを探して警戒しているので、落ち着くまで見守りましょう。
◆立ち上がったり飛び掛かる
餌の入れ替え時や、ケージの掃除をしようとした時に、ハムスターが突然立ち上がったり、飛び掛かってくることもあります。
まだ飼い主に馴れていない時や、縄張り意識が特に強い子などが、突然のことに驚いて立ち上がったり飛びかかったりして威嚇するのです。
このように、ハムスターが素早い動きでこちらに反応する場合は、怒って威嚇している証拠です。
◆強く噛む
ハムスターが飼い主の手を強く噛むのは、恐怖を感じているときの行動です。
突然のことに驚き、強いストレスを感じたときにも強く噛むことがあります。
ハムスターの目の前に急に手を出すと、外敵だと勘違いして噛みつかれることは十分にあります。ハムスターに対して急な動きで接するのは注意しましょう。
通常、ハムスターは目の前にあるものが食べ物かどうか判断するため、軽く噛む、または甘噛みはします。ですが、強く噛むというのは、ハムスターが目の前のものを外敵と見なしたサインです。
長く飼育していて手に慣れているハムスターが突然強い力で噛むようになったら、それは病気の兆候かもしれないので、1度獣医さんに診てもらいましょう。
◆においで主張する
ハムスターは威嚇行動だけでなく、ニオイを使って威嚇することがあります。これはあまり知られていない威嚇です。
ハムスターのお腹には臭腺というものがついていて、縄張りを主張するためにこの臭腺から分泌液を出します。
鳴き声とともに独特なニオイがしたら、それはおそらく、お腹の臭腺からニオイを出し威嚇しています。
ハムスターがニオイを出すということは自分の縄張りに誰かが入ったと思って怒っているいる状態です。
他のハムスターとケージが隣り合っているだけでも威嚇として、ニオイをだします。ニオイで威嚇しているのがわかったら、なるべくハムスター同士のケージは離してあげましょう。
ハムスターの臭腺から出るニオイは、通常人間にわかるニオイレベルではないのですが、飼い主にわかるニオイであるというのは、ハムスターのストレスがマックス状態です。
できるだけ速やかにストレスの原因を取り除いてあげてください。
というのも、ハムスターはストレスに非常に弱い生き物だからです。
ストレスフルのまま生活させると、寿命を縮める恐れがあります。
実際に、飼い始めてから可愛さのあまり構い続けていたらあっという間に亡くなってしまったということがあります。気をつけましょう。
ちなみに、臭腺はメスよりオスのほうが発達しているため、オスのほうがニオイがわかりやすいといわれています。
鳴き声から知るハムスターの威嚇レベル
前述の通り、ハムスターが威嚇するときは行動と共に鳴くことよくあります。
鳴き声からみる威嚇の度合いをみていきましょう。
◆短く小さな鳴き声で「ジジジッ」
「ジジジッ」といった濁音で短めの鳴き声はハムスターが警戒しているときに出す鳴き声の特徴です。
「ジジジッ」のほかには、「ギギギッ」と聞こえる時もあります。
この声を出すと言うことは、それ以上近づくな!という警告でもありますので、そっとその場から離れましょう。
ハムスターが仁王立ちして、この声を出しているときはさらにこちらを威嚇しているので、やたらに手を近づけたり、構うと、噛まれたり飛びついてくるので気をつけましょう。
◆長く「ジーッ」
長めの「ジーッ」は、「ジジジッ」よりも警戒度が上がっています。
怖い気持ちと怒っている感情が混ざっているようなイメージで、見るからに『威嚇』というような感じです。
大好きなおやつが取られそうなときや、おもちゃを片付けようとしたときに出すことがあります。何かをされて嫌な時によく出す鳴き声です。
ハムスターが威嚇するのはどんな時?対処法は?
ハムスターは実際にどんな時に威嚇をするのか、状況別に対処法も合わせて紹介します。
◆初めて見る人間や物に対して
ハムスターは縄張り意識が強い動物ですので、初めましての人やモノにはまず警戒して威嚇行動を取ることがあります。
威嚇はハムスターにとって本能的な行動で制限できるものではないので、ハムスターに環境に慣れてもらい、威嚇しなくなるのをただ見守るしかありません。
適度な距離感を保ちながら、根気よくコミュニケーションを図っていきましょう。
この場合、ハムスターには初めての人、モノに慣れてもらうしかありません。時間はかかりますが、人間から積極的に行動せずハムスターから近寄ってくるのを待つのが最善の方法です。
◆急に触ろうとした時
飼い主は可愛さのあまり触ろうとすると、ハムスターは突然のことに驚き、外敵だと思い、威嚇することがあります。
どんなに人間に慣れているハムスターでも、急に触れられることは喜びません。
触る時はまずは声をかけて、人がいることを認識させてからハムスターの正面から触りましょう。
掴むのではなく、眉間から背中にかけて優しく撫でてあげると良いですよ.
◆大きい音を立てた時
ハムスターのケージの側でなにかを落としたり、テレビから突然大きな音が流れると、ハムスターがビクッと立ち上がったりした姿を見たことはありませんか。
ハムスターは大きな音が苦手です。ケージの側で音が立てば警戒し、威嚇します。
ハムスターのケージはなるべく静かな場所で、物音があまり響かない場所を選んであげると良いですよ。
人間の大きな話し声や甲高い声にも警戒し、威嚇行動を取ることがあります。
特に小さなお子さんがいる家庭は、注意が必要です。ハムスターのストレスにもなりますので、ハムスターの前ではアリさんの声でお話してね、と教えてあげるなど、なるべく物音は立てないようにしましょう。
◆巣箱を触ろうとした時
飼い主が巣箱を触ろうとすると、ハムスターは縄張りに侵入されたと思い、威嚇してくることがあります。
威嚇だけならまだ大きな問題はないのですが、威嚇するとハムスターの体に負担がかかるのであまり無駄な威嚇をさせたくないですね。
巣箱は定期的に掃除をしてあげる必要があるので触らないという方法はありません。なので、万が一手に噛みついてきても大丈夫なように、厚手の手袋をして、ささっと掃除を済ませる、またはハムスターが大好物の餌を食べている隙に掃除を済ませるなどしてみましょう。
ハムスターも、人間が手を入れてきてもなにもされないのだ、という安全な状態が続けば、しっかり学習しますので、威嚇の頻度も減っていきます。
まとめ
ハムスターは縄張り意識が非常に強く、初めて見る人やモノにはまず警戒します。噛む、鳴くなどわかりやすい威嚇行動を取ることもあれば、ニオイで威嚇するなど、様々方法で威嚇をするハムスター。威嚇はハムスターにとって体の負担になります。威嚇はハムスターからの近づくなというサインですので、そっと見守り、驚かせず、ハムスターから近寄ってくるのを待ちましょう。
また、威嚇とは異なるのですが、お迎えしてすぐに鳴き声を出すハムスターがいます。
それは、いままで一緒にいた仲間を探して鳴いているのです。
ペットショップなどでは同じ種類のハムスターをひとつのケージで複数飼育していることが多いので、突然ひとりぼっちになったことが関係しています。仲間がいないことにはすぐに慣れるので様子を見ていて大丈夫です。
本来、ハムスターは群れで行動しないですし、縄張り意識が強い生き物なので、単体で飼育するのが望ましいのです。
初めてハムスターをお迎えすると、ハムスターが鳴いていることに驚き、戸惑うかもしれません。ですが、大抵の場合、低い声で鳴いている場合は威嚇、高い声は喜び、であることが多いので、よく観察してみましょう。
威嚇の時は、触れない、構わないが鉄則ですよ。
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