モルモットに野菜はあげられる？食べていい野菜・ダメな野菜とは

モルモットに野菜を与えても大丈夫？

モルモットはあるルールさえ守っておけば、野菜を食べても問題ありません。

そのルールとは野菜はあくまで「おやつ」として与えること。そして、玉ねぎやにら、ねぎといったモルモットにとって有害となる野菜は与えないということ、です。

モルモットの食事は主食、副食、おやつの３つに分けられます。

主食は牧草などの乾草で、繊維質を摂ることを目的としています。
副食として、ビタミンCなどの足りない栄養を補給するためにペレットを与え、嗜好品(おやつ)として野菜や果物、モルモット用のおやつを食べます。

モルモットの主な食事は乾草やペレットですが、それでは足りない栄養素を補ったり、食事の楽しみを与えたりする為にもむしろ「おやつ」として野菜を与えることは大切なのです。

モルモットにとって必要な栄養素は食物繊維とビタミンCです。
特に、モルモットは体内でビタミンCの生成ができない為、ペレットや野菜で意識的に摂る必要があります。
ビタミンC不足になると食欲不振や毛並みの悪化、歯肉や関節が弱るといった悪影響を引き起こします。
モルモットが元気に暮らせるように、栄養バランスを考えたごはんを与えましょう。

ただし、ビタミンCを含む野菜なら何でも与えていいという訳ではありません。
モルモットは好き嫌いなく何でも食べてくれますが、中には命に関わるような中毒を引き起こす野菜もあります。
モルモットにあげても大丈夫な野菜かどうか、しっかり調べた上で与えるように注意しましょう。

モルモットが食べていい野菜とは

モルモットに与えても良い野菜は、以下の3点をなるべく満たしたものです。

・食物繊維が豊富
・ビタミンCが豊富
・カルシウムが少ない

農薬がついている可能性がある野菜はよく洗って、しっかりと水気をとってから与えてくださいね。
ここでは具体的に、モルモットが食べても良い野菜を5つご紹介します！

◆キャベツ

キャベツはモルモットがよく食べる、大好きな野菜として知られています。
飼い主さんも手に入れやすく、手軽に与えられる野菜ですよね。
しかし、実はキャベツはビタミンCを豊富に含んでいるものの、繊維質が少なく水分が多めなので、モルモットがお腹を壊してしまう恐れもあります。
よく食べるからといって与え過ぎには注意しましょう。

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◆ピーマン

苦味があり、子どもが苦手な野菜として挙げられることも多いピーマンですが、実はモルモットは美味しく食べることができます。
ビタミンCが豊富でカルシウムの少ないピーマンは、モルモットに与えるのに最適な野菜なのです。

ちなみに、カルシウムは骨を強くするのに大切な栄養素ですが、モルモットが摂りすぎると尿路結石を発症してしまう可能性が高く、危険です。
そのため、なるべくカルシウムの少ない野菜を選ぶことは大切なのです。

◆にんじん

モル飼いさんの中には「にんじんときゅうりはモルモットに与えてはダメ」という情報を目にしたことのある方もいるでしょう。
確かに、これまでにんじんときゅうりはビタミンCを破壊してしまうからダメだという説がありました。

しかし、結論からお伝えすると、にんじんもにゅうりもモルモットに与えることができます。
近年、これらの野菜に含まれるアスコルビアーゼ酵素はビタミンCを「酸化型ビタミンC」に変化させてしまうものの、体内での健康効果はほぼ同じということが分かってきました。
適量を与える分には全く問題ありませんので、安心してあげてみてくださいね。

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◆きゅうり

前述の通り、きゅうりはモルモットに与えることができます。
暑い時期になるとよく食べるという飼い主さんも多いはずです。

モルモットと一緒に冷たいきゅうりを食べたいと考えることもあるでしょう。
しかし、ただでさえ水分が多いきゅうりは与えすぎると下痢になりやすいと言われています。
冷たいまま与えるとモルモットがお腹を下してしまう可能性が高まるので、常温に戻してから与えるようにしてくださいね。

◆小松菜

緑黄色野菜は水分が少なく栄養素が豊富なため、モルモットに与えると良いでしょう。
なかでも小松菜やチンゲン菜は手に入れやすく、比較的リーズナブルなのでおすすめです。
ただし、小松菜やチンゲン菜はカルシウムも豊富に含んでいるので与え過ぎには注意してくださいね。

5つの野菜をご紹介しましたが、モルモットによって好みの野菜、合う野菜は異なります。
まずはごく少量を与えて、お家のモルモットの様子を見ながら判断するようにしましょう。

モルモットに与えない方が良い野菜とは

これまででカルシウムが多い野菜はモルモットに与えるのを控えるべきと分かりましたが、具体的にはどんな野菜が該当するのでしょうか。
また、他にも与えない方が良い野菜はあるのでしょうか。
ここで詳しく見ていきましょう。

◆生のサツマイモ

さつまいもは腸を活性化させるヤラピンという栄養素を持っており、少量であれば便秘の解消に効果的です。
しかし、生の状態では非常に硬いのがネックとなります。
モルモットに与えるには火を通してから十分に冷ますといった下処理が必要となりますので、注意してください。

◆とうもろこしの実

草食動物であれば喜んで食べてくれそうなとうもろこしの実ですが、実はモルモットには向かない野菜です。
とうもろこしの実にはでんぷん質が多く含まれているため、腸内で異常発酵を引き起こしたり、消化不良を招いたりしてモルモットが体調を崩してしまう恐れがあります。
たとえモルモットが欲しそうにしていても、とうもろこしの実はあげないようにしてください。
その代わり、とうもろこしのヒゲと皮は与えることができますよ。

◆絶対に与えてはいけないもの

これまでご紹介したのは「与えない方がいい野菜」でしたが、ここからは「絶対に与えてはいけない野菜」をご紹介します。
モルモットに絶対与えてはいけないのは、玉ねぎなどのネギ系・ニンニク・じゃがいもの皮と芽・生の豆・アボカドなどです。

これらはモルモットの体内に入ると下痢や嘔吐などの体調不良を招くだけでなく、最悪の場合、死に至るような中毒症状を引き起こす可能性があります。
命に関わる重要事項なので、モルモットに野菜をあげる時には与えても良い野菜なのか、今一度必ず確認するようにしましょう。

モルモットに野菜を与える時の注意点

最後に、実際にモルモットに野菜を与えるときに注意すべきポイントを3つご紹介します。
ぜひ覚えておいてくださいね！

◆与える際には新鮮なものを

モルモットに野菜を与える時は、新鮮なものを選びましょう。
人間なら野菜が少々傷んでいても火を入れることで問題なく食べられる場合もありますが、モルモットには生の野菜を与えるのが基本なので、傷んだものは避けるのがベターです。
特に、夏場は傷みやすいので注意しましょう。

また、鮮度が落ちないようにと冷蔵庫に入れていた野菜も要注意です。
冷蔵庫から出したばかりの野菜はモルモットには冷たすぎてお腹を壊してしまう可能性があります。
必ず常温に戻してから与えるようにしてください。

◆与える量には要注意

モルモットの1日に必要な野菜の量は、体重1kgあたり6g程度とされています。
これまで繰り返し「与えすぎには注意しましょう」とお伝えしましたが、想像以上に少ないですよね。
1個当たり35gが平均のピーマンなら、モルモットには1/6個で十分なのです。
飼い主さんが料理をする際に、少し残しておくくらいでちょうど良いでしょう。
野菜はあくまでも「おやつ」なので、モルモットがたくさん欲しがっても適量にとどめることが大切です。

また、一般的にはさまざまな種類の野菜を与えるのが良いと言われています。
モルモットによって好きな野菜は異なりますが、好物だけに偏らずに栄養バランスを考えて、なるべく色んな野菜を少量ずつ与えるようにしましょう。

◆野菜を食べない場合

モルモットの中には野菜を全く食べたがらない子もいます。
人間の感覚では「好き嫌いを克服させなくては」と考えてしまいますが、モルモットがおやつの野菜を食べないことは全く問題ありません。
代わりに主食である牧草をしっかりと食べて、副食のペレットでビタミンCなどの栄養素を補給できていれば十分でしょう。

ちなみに、お家のモルモットが野菜を食べなくても心配する必要はありませんが、「どうしても食べてほしい！」という飼い主さんは、ペットショップなどで売られている無添加のドライベジタブルを試してみるといいでしょう。
ドライなら食べてくれるというモルモットは案外多いようです。
常温に戻す手間もかからないため、忙しい飼い主さんにもおすすめですよ。

まとめ

いかがでしたか。この記事ではモルモットと野菜について徹底解説しました。
モルモットは基本的に主食の牧草と副食のペレットを食べていれば、問題なく必要な栄養素を補給できます。

しかし、より多くの栄養素を摂ったり、食事の楽しみを与えたりする点において、モルモットにおやつの野菜をあげることはとても大切です。
与えても良い野菜かきちんと調べた上で、いろいろな種類の野菜を少量ずつ与えればモルモットは心身ともにより健康になるでしょう。

ぜひ、この記事を参考にしてモルモットの食生活を充実させてみてはいかがでしょうか？

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