1.ハムスターの適正体重を種類別にご紹介!
1-1.ロボロフスキーハムスター
1-2.ジャンガリアンハムスター・キャンベルハムスター
1-3.ゴールデンハムスター・キンクマハムスター
2.ハムスターの体重をはかる方法
2-1.キッチンスケールとトレーではかる
2-2.ケースに入れてはかる
2-3.ハムスター用の体重測定アイテムを使う
3.体重測定をするメリット
3-1.体重管理することで肥満を防げる
3-2.餌を食べているか・カロリーは適切か分かる
3-3.体調管理にも繋がる
ハムスターの適正体重を種類別にご紹介!
ハムスターは、太りすぎでも痩せすぎでも健康のためによくありません。おうちのハムちゃんに元気に長生きしてもらうためには、適正体重を維持することが大切なんです。
ハムスターを飼育する際は、まず適正体重がどれくらいかを知り、定期的に計量して体重を管理することが必要になります。
ハムスターは種類によって体の大きさが違い、適正体重もそれぞれ異なります。種類ごとに平均体重をチェックしてみましょう。
◆ロボロフスキーハムスター
ちょこまか動き回る姿がキュートな「ロボロフスキーハムスター」は、ドワーフハムスター(小型ハムスター)の中でも最も小さい種類にあたります。
ロボロフスキーハムスターの体重:15~40g(オスのほうがわずかに重い)
40gを超えると肥満体形です。
◆ジャンガリアンハムスター・キャンベルハムスター
ドワーフハムスターの「ジャンガリアンハムスター」と「キャンベルハムスター」は近縁種で互いに外見はよく似ており、ジャンガリアンのほうが少し大きめです。
ジャンガリアンハムスターの体重:オス 35~45g / メス 30~40g
キャンベルハムスターの体重:オス 30~40g / メス 30~40g
体重が50gを超えると肥満体形です。
ドワーフハムスターの中で最も多く飼育されているジャンガリアンハムスターは、メスよりもオスのほうが体が大きめです。
ジャンガリアンは肥満になりやすく、体重が50g台、60g以上になるぽっちゃりさんもいます。特に、パールホワイト、プディングなどの品種改良種は肥満になる傾向があるようです。
一方、キャンベルは糖尿病になりやすいといわれているので、糖尿病のリスクを高める肥満にならないよう体重を管理する必要があります。
◆ゴールデンハムスター・キンクマハムスター
ハムスターの中で最も有名な「ゴールデンハムスター」は、ペット用ハムスターの中で最も体が大きく、体重はドワーフ種の3倍くらいあります。体は、オスよりメスのほうが少し大きめです。
人気種の「キンクマハムスター」はゴールデンハムスターを品種改良して作られたもので、体つきや大きさは基本的にゴールデンと同じです。
ゴールデンハムスター・キンクマハムスターの体重:オス 85~130g / メス 95~150g
オスの体重が180g、メスの体重が200gを超えると肥満体形です。
ハムスターの体重をはかる方法
ペットを飼育したらスケール(はかり)で体重をはかる習慣をつけましょう。
スケールには、大きく分けると目盛りの数字を読み取るアナログ式と重さが数字で表示されるデジタル式があります。小動物を計量する際は、1g単位で計量でき一瞬で数字が表示されるデジタル式のスケールがオススメです。
なお、ハムスターは体がとても小さいため、1g単位で重さが分からないと体重をはかる意味がありません。お手数でも、1g単位で重さがはかれるスケールをご用意ください。
◆キッチンスケールとトレーではかる
家庭で小動物の体重測定をする際によく使用されているのがキッチンスケール(クッキングスケール)です。体重をはかる時は、キッチンスケールの計量皿に容器(トレー、ボウルなど)のせ、その中にハムスターを入れるとよいでしょう。
キッチンスケールは名前のとおり、食品や調味料をはかるために使うキッチン用品です。
人間用の体重計や一般的なはかりと異なり、コンパクトで小動物の重さをはかるのにちょうどよく、目量(目盛りの単位)が小さいのでペレット、果物や野菜をグラム単位ではかる際に重宝します。
キッチンスケールに容器をのせると、容器の重さが数字に反映されますが、スケールは風袋引き(容器をのせた状態で数字をゼロ表示にすること)ができるようになっています。ですから、数字をゼロに合わせてからハムスターを容器に入れて計量すると、ハムスターの体重だけが測定できます。
なお、アナログ式のキッチンスケールは100円ショップでも売っていますが、目盛りが20g単位になっているなど、ハムスターの体重測定やエサの計量には適していません。ハムスターを飼育する際は簡易な仕組みのスケールではなく、1g単位ではかれるデジタル式のスケールを用意しましょう。
◆ケースに入れてはかる
ハムスターをトレーにのせて計量するのが難しい場合は、ハムスターをケースに入れてケースごと重さをはかる方法をおすすめします。
透明なプラケースにハムスターを入れて計量する方法は、動物病院の体重測定でも行われています。ハムスターが逃げる心配がありませんし、ケースが透明なのでハムスターの体に異常がないか観察することもできますよ。
まずは、ケージ内のハムスターをケースに誘導し、その中へ入ってもらいます。おやつを使ってケースの中に誘導するとハムちゃんがすんなり入ってくれるでしょう。
次にハムスターの入ったケースごとスケールで計量し「ケース+ハムスター」の重さをメモしておきます。
ハムスターをケージに戻したら、ハムスターの入っていないケースだけを計量し、ケースの重さをメモします。そして「ケース+ハムスター」から「ケースのみ」の重さを差し引くと、ハムスターの体重を求めることができます。たとえば「ケース+ハムスター」が95g、「ケースのみ」が60gなら、ハムスターの体重は95―60=35で、35gとなります。
計算が必要になりますが、ハムスターが逃げる心配がないので焦らず計量できる点がメリットといえるでしょう。私も飼っているジャンガリアンにこの方法を使っており、ケージの扉を開けてプラケースを差し出すと自分から興味を示して入っていくので、スムーズに計量ができています。
◆ハムスター用の体重測定アイテムを使う
ハムスターはちょこまかと動き回る動物ですし、ケージから取り出されて何をされるのか分からないので、びっくりして逃げようとする子もいるでしょう。どの子もすんなり体重測定に協力してくれるとは限りません。
そこで、もっとスムーズに体重測定したいという場合には、ハムスター用のスケールの使用もおすすめします。
ハムスター用のスケールは、計量皿がハムスターの入れるボールになっているのでハムスターが逃げる心配がなく、重さが0.1g単位ではかれる、といった工夫がなされています。
ハムスター専用のスケールがあれば、定期的な体重測定がかなり楽になるのではないでしょうか。
体重測定をするメリット
体重はハムスターの健康のバロメーターです。ハムスターを飼育したら、1週間に1回程度の頻度で体重測定することをおすすめします。
ハムスターの体重を把握することは、健康管理の面でどのようなメリットがあるのでしょう。
◆体重管理することで肥満を防げる
ペットのハムスターは、全般的に肥満になりやすい傾向があります。しかし、肥満は内臓や関節に負担をかけ、さまざまな病気のリスクを高めてしまうため、ハムスターが肥満体形になるのはよいことではありません。
肥満の原因は食べ過ぎと運動不足なので、肥満を予防するためには飼い主さんがしっかりと体重を管理することが必要になってきます。
ハムスターの体重や体形の変化は、見た目だけでは的確に判断できません。体が柔らかいハムスターは姿勢によって太って見えたりスリムに見えたりしますし、頬袋にエサが入っているか入っていないかによっても見た目の大きさが違って見えるからです。
ハムスターの体重を測定すれば、ハムスターの体重が適正な範囲におさまっているかどうか、体重が増えすぎていないかがはっきりと把握できます。もし肥満の傾向があるならダイエットが必要です。おやつの量を減らしたり運動できるように飼育環境を見直したりして体重の増加を抑えましょう。
◆餌を食べているか・カロリーは適切か分かる
体重を定期的にはかることで、ハムスターは餌をきちんと食べているか、体に必要なエネルギー(カロリー)がとれているのかが把握できます。
ハムスターの食事の量は体重の5~10%が目安とされているので、目安を元に毎日ペレットや副食を用意します。
ただ、ハムスターはほかの動物と違って頬袋に入れて巣穴へ持ち帰りため込む習慣があるため、実際にどれくらい食べているのか正確に把握できないところがありますよね。
十分な餌を用意しているはずなのに体重が減っている場合は、餌を食べずにため込んでいる可能性があります。また、成長期なのに体重がなかなか増えない場合は餌の量が足りていないかもしれません。
餌を食べない場合は、ペレットが硬くて食べにくい、同じ食べ物ばかりで飽きているといった理由も考えられるので、食事の内容を見直してみると餌を食べてくれるようになる可能性があります。
栄養が不足すると、体の小さなハムスターは体力を維持することが難しくなってしまいます。毎日一定量の餌を与え続けるのではなく、体重の推移に合わせて食事の内容も微調整していきましょう。
◆体調管理にも繋がる
体重の変化が病気を発見するきっかけになることもあります。
体重が徐々に減ってくるのは、ストレスや体調不良による食欲不振が原因になっている可能性があります。
また、体重が急に増えてきた場合は、妊娠、腹水や胸水、腫瘍が原因になっている場合もあります。
体重の変化が不自然だと感じた場合、ほかに気になる症状がある場合は、動物病院で受診して、健康上の問題がないか原因を見つけましょう。
ハムスターの体重をはかる時の注意点
ハムスターの体重測定については、いくつかの注意点があります。飼い主さんはどのような点に気を付ければよいのでしょうか。
◆ニオイに気を付ける
ハムスターをスケールの上にのせる際は、スケールについているニオイに気を付けましょう。ほかの生き物のニオイ、食べ物の強いニオイが付着していると、嗅覚の鋭いハムスターはストレスを感じます。
スケールは使うたびにきれいに洗う、ペットにも使える消臭剤をスプレーするなどし、汚れやニオイが残らないよう清潔に保ちましょう。
◆脱走や落下に気を付ける
体重測定で最も気を付けたいのが、ハムスターがスケールの計量皿から落下したり逃げたりするトラブルです。ハムスターが脱走してケガをする、お部屋で行方不明になる、といったトラブルが起こりやすくなります。
ハムスターはじっとしてくれないので、計量することに気を取られ過ぎず、ハムスターからも目を離さないようにしましょう。
まとめ
ハムスターの体重について説明いたしました。
ハムスターは基本的に丸っこくてむちむちしたボディをしていて、頬袋にエサを入れている時と入れていない時でもフォルムが変わります。
そのため、見た目だけで体形を判断するのは難しい面もあります。
「丸々しているけど、ハムスターはこれくらいでちょうどいいかなあ」と思っていたところ、体重をはかってみたら適正体重の範囲を超えて肥満体形だった、ということもあり得ます。体重は定期的に測定しましょう。
なお、ハムスターの体重測定に必要なスケールはエサの計量にも使えて便利です。おうちにスケールがない方は一台用意して活用してみてください。
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