1.カエルについて
1-1.カエルの特徴
1-2.カエルの種類
1-3.カエルのグループ分け
2.世界で最もでかいカエル「ゴライアスガエル」
2-1.分類
2-2.生息地
2-3.特徴
3.食用のカエル?!「ウシガエル」
3-1.分類
3-2.生息地
3-3.特徴
カエルについて
カエルは、無尾目(むびもく)に属する両生類です。
両生類のうち、幼生(オタマジャクシ)から成体(カエル)に変態する際、尾が消失するものが「カエル」の仲間とされています。
ちなみに、両生類には、「尾のない」カエルと「尾のある」サンショウウオ・イモリの2つのグループがあります。
ここでは、「両生類・尾のないグループ」にあたる「カエル」について、ご紹介していきましょう。
◆カエルの特徴
カエルは、三角形の頭と飛び出た目が特徴の生き物です。
さらに、カエルには頸にあたる部分がなく、頭と胴が直接つながっているため、ポテッとした形状をしています。
なお、カエルは種類によって、住む場所が違ったり、体色が違ったり、毒を持つものと持たないものがいたり、身体の大きさも小さなものから大きなものまでいたりなど、それぞれ異なる特徴をもっています。
ちなみに大きさについては、1cmくらいの小さなカエルから、30cmを超えるでかいカエルまで、世界中にはさまざまなカエルが生息しています。
◆カエルの種類
■ピパ科
アフリカツメガエル
■ヒキガエル科
ニホンヒキガエル・アズマヒキガエル・ナガレヒキガエル・ミヤコヒキガエル・オオヒキガエル
■アマガエル科
ニホンアマガエル・ハロウエルアマガエル
■ヒメアマガエル科
ヒメアマガエル
■ヌマガエル科
ヌマガエル・サキシマヌマガエル・ナミエガエル
■アカガエル科
ツシマアカガエル・リュウキュウアカガエル・アマミアカガエル・タゴガエル・オキタゴガエル・ヤクシマタゴガエル・ネバタゴガエル・ナガレタゴガエル・ニホンアカガエル・エゾアカガエル・ヤマアカガエル・チョウセンヤマアカガエル・トノサマガエル・トウキョウダルマガエル・ナゴヤダルマガエル・ツチガエル・サドガエル・ウシガエル・オキナワイシカワガエル・アマミイシカワガエル・ハナサキガエル・アマミハナサキガエル・オオハナサキガエル・コガタハナサキガエル・ヤエヤマハラブチガエル・オットンガエル・ホルストガエル
■アオガエル科
カジカガエル・リュウキュウカジカガエル・シュレーゲルアオガエル・モリアオガエル・オキナワアオガエル・アマミアオガエル・ヤエヤマアオガエル・シロアゴガエル・アイフィンガーガエル
◆カエルのグループ分け
ここでは、カエルを大まかに分ける際に使われる「大きさ」と「生活環境」の違いから、どのようにグループ分け出来るのか見ていきましょう。
大きさの違いにて分けられるのは小型・中型・大型の3種です。
- 1~4cmまで成長する「小型のカエル」
- 4~10cmまで成長する「中型のカエル」
- 10cm以上に成長する「大型のカエル」
小型のカエルには「ヤドクガエル」「アメフクラガエル」などが、中型のカエルには「トノサマガエル」「ハナサキガエル」などが含まれます。
一般的に大型のカエルというのは、「ニホンヒキガエル」「ウシガエル」といった10-15cm程まで成長するカエルのことを差しますが、大型カエルのなかには体長が最大30cm程になる種類のカエルもいます。
こちらの最大サイズのカエルについては後ほど詳しく紹介します。
その他、生活する場所により分類する場合は5種に分けられます。
- ほぼ水中で暮らす「水棲」のカエル
- 陸地と水中の両方で暮らす「半水棲」のカエル
- ほぼ陸上で暮らす「地上棲」のカエル
- ほぼ地中で暮らす「地中棲」のカエル
- ほぼ木や草の上で暮らす「樹上棲」のカエル
カエルと言えば、水辺に生息暮らしているイメージがありますが、実は
世界で最もでかいカエル「ゴライアスガエル」
でかいカエルといえば、世界最大の大きさを誇る「ゴライアスガエル」です。
とても片手に乗せることができないその大きさは、でかいカエル第2位といわれる「オオヒキガエル」を断トツに引き離すほどです。
あまり聞きなれないカエルですが、いったいどのくらい大きなカエルなのでしょうか。
◆分類
ゴライアスガエル(別名ゴリアテガエル)は、両生類のなかの無尾目(カエル目)、アカガエル科に分類されるでかいカエルです。
◆生息地
ゴライアスガエルは、アフリカ西部(カメルーン、赤道ギニア)の熱帯雨林の山地の渓流など、流れの速い川に生息しています。
◆特徴
ゴライアスガエルは、成長すると体長18~32cm、体重は約3.3kgと非常にでかいカエルで、小型犬の「トイ・プードル」くらいの大きさになります。
体長が32cmのゴライアスガエルが四肢を延ばすと、80cmほどの大きさになるといわれており、そうなればトイ・プードル以上の大きさです。
なお、ゴライアスガエルの平均寿命は、他の種類のカエルより比較的長く、野生でも約10~20年、飼育下になると25年という個体もいるといわれています。
食用のカエル?!「ウシガエル」
身近で見ることのできるでかいカエルといえば、「ウシガエル」でしょう。
ウシガエルは、日本列島のほぼ全域に生息しており、「口に入る大きさのものは、なんでも餌になる」といわれるほど捕食性の強いカエルです。
そんなウシガエル、いったいどのようなカエルなのでしょうか。
◆分類
ウシガエル(牛蛙)は、両生類のなかの無尾目(カエル目)、アカガエル科アメリカ赤ガエル属に分類されるでかいカエルです。
◆生息地
ウシガエルは、本来、北米(アメリカ東部・中部、カナダ南東部)の緩やかな河川、池、沼などに生息しています。
日本には、1918年にアメリカ南部(ニュー・オリンズ)から持ち込まれた、食用のカエルです。
なお、現在ウシガエルは「特定外来生物」に指定されており、新たにペットとすることはできません。
◆特徴
ウシガエルは、成長すると体長12~18cm、体重は約0.6kgになるでかいカエルで、1回のジャンプで身体の10倍もの距離をジャンプする脚力をもちます。
ウシガエルの名前の由来は、牛の声のように「ヴォー」というような鳴き声からです。
なお、ウシガエルの平均寿命は、野生で約7~8年、飼育下では16年という個体もいるといわれています。
日本で一番でかいカエル!「ニホンヒキガエル」
日本で一番でかいカエルはウシガエルですが、日本固有種のカエルの中で最もでかいカエルは「ニホンヒキガエル」です。
もしかしたら、「ガマガエル」という別名の方が、聞きなれているかもしれません。
では、このカエル界の日本代表ともいえるニホンヒキガエルは、いったいどのようなカエルなのでしょうか。
ここでは、日本固有種のなかで最もでかいカエル「ニホンヒキガエル」について、ご紹介していきましょう。
◆分類
ニホンヒキガエルは、両生類のなかの無尾目(カエル目)、ヒキガエル科に分類されるでかいカエルです。
◆生息地
ニホンヒキガエルは、日本国内(本州西部、四国、九州、壱岐、大隅半島)の平地・山地の林などに生息しています
◆特徴
ニホンヒキガエルは、成長すると体長7~15cm、体重は約0.5kgになる日本固有のカエルのなかで一番でかいカエルです。
なお、ニホンヒキガエルの平均寿命は、野生で3~4年、飼育下では約10年といわれています。
また、ニホンヒキガエルは耳の後ろの「耳腺」と背中にも毒腺があり、ここから白い毒液(ブフォトキシン)を出します。
この毒液を乾燥させたものは「センソ」と呼ばれ、漢方薬として用いられています。
まとめ
今回は、カエルのなかでも、とりわけ「でかいカエル」を中心に、ご紹介してきました。
近年、カエルがペットとして飼われることも多くなり、SNSなどでは、カラフルなカエルや小さなカエル、そして今回ご紹介したようなでかいカエルなど、さまざまな種類のカエルをみるようになりました。
特に、でかいカエルは存在感もあり、興味を持たれた方もいらっしゃるかもしれません。
しかしながら、本来日本にいない種類のカエルをお迎えする場合は、最期まで面倒を見ることがルールです。
実際に、飼いきれなくなったカエルを放流するなどして数が増え、生態系を乱したとして「特定外来生物」に指定されたカエルは、2023年現在、「でかいカエル」としてご紹介したウシガエルを含め15種類にも及びます。
このように、特定外来生物に指定されたカエルは、飼育したり、輸入・販売したりすることができなくなってしまいます(指定された時点で、既に飼育されていたものは除く)。
また、万が一違反した場合、最高で3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金が科せられます。
いつまでも、魅力的なカエルたちをペットとしてお迎えできる環境でいられるよう、最期までしっかりと面倒がみられるかどうか、十分に検討したうえで迎い入れてあげましょう。
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