1.うさぎは「怖い」と感じやすい?
2.怖いと感じたうさぎに起こること
2-1.じっと固まる
2-2.速やかに逃げる
2-3.威嚇したり噛んだり攻撃する
2-4.ストレスによる体調不良
3.デリケートなうさぎの為にできること
3-1.逃げ場所隠れ場所など飼育環境を整える
3-2.無理なコミュニケーションは取らない
3-3.うさぎの嫌なことを理解する
うさぎは「怖い」と感じやすい?
うさぎは野生の動物たちの弱肉強食の世界で、常に餌として狙われる立場にあることから、本能として警戒心がとても強い生きものです。
ペットとして飼育されている現代のうさぎにもその本能が残っていますので、うさぎはストレスを感じやすく怖がりやすい生き物といえます。
室内での物音や会話、テレビや掃除機・洗濯機のような家電の音など、私達が気にならないような生活音にも敏感に反応し、個体によっては大きなストレスを抱えたり怖いと感じたりしています。
これは本能からくる仕方のないものなので、うさぎが怖いと感じない環境を作っていくことが大切と言えるでしょう。
「怖がっている」「ストレスを抱えている」にも関わらず環境を改善せず、ストレスを与え続けると、最悪の場合、うさぎが病気にかかってしまったり、さらに病気が悪化して命の危険が及んでしまうことも。
そうならないためにも、うさぎが『怖い』と感じている時の行動を知り、予防していくことが必要になります。
怖いと感じたうさぎに起こること
うさぎは臆病で怖がりな動物であることをご紹介しました。
では、実際怖いとうさぎが感じているとき、どのような行動をとるのでしょうか。
以下で詳しくご紹介します。
◆じっと固まる
うさぎが怖いと感じたときにとる行動の一つ目は「じっと固まって動かない」です。
これも野生の名残の行動といえます。
捕食者が近くにきたときに物音をたてないようにじっとして動かずにいることで、捕食者に気付かれずに去っていくのを待っている場合があります。
このような状態と同じことが起こっているといえるでしょう。
「じっと固まる」はただ大人しくしているようにも見えるので、最初は気づきにくいかもしれません。
ですが、毎日うさぎを観察していると大人しくしている場合とは違うと自然とわかるようになりますので、その様子に気づいたら怖いと感じている原因を取り除いてあげるようにしましょう。
◆速やかに逃げる
うさぎが怖いと感じたときにとる行動のふたつめは「速やかに逃げる」です。
これは上記で説明した「じっと固まる」と違い、とてもわかりやすい状態です。
うさぎも他の生き物と同様、ストレスや恐怖を感じるとその場から立ち去ります。
少しの恐怖を感じているときはじわりとさり気なく逃げていき、強い恐怖を感じた場合はダッシュでその場から逃げていくことが多いです。
うさぎは上のほうや後ろから来られるのが苦手なので、苦手な方向から急に抱っこしようとしたりすると、怖いと感じて逃げてしまうケースが多いです。
自分(うさぎ)が安全だと思っているケージ内に逃げたり、見るからにパニックになって走って逃げる場合は強いストレスや恐怖を感じていると思っていいでしょう。
◆威嚇したり噛んだり攻撃する
うさぎが怖いと感じたときにとる行動の3つ目は「威嚇したり噛んだり攻撃する」です。
よく「抱っこしようとしたら噛まれた」「スキンシップをとろうとしたら威嚇された」といううさぎの飼い主さんがいますが、それは飼い主さんのことを嫌っている・懐いていないのではなく、怖がっている合図かもしれません。
威嚇したり噛んだりして攻撃する行動も、野生の本能からくるもので、敵に狙われて逃げ場がなくなった場合、最終手段として攻撃を仕掛けることがあります。
ここまでくると、ストレスや恐怖がピークの状態と思っていいでしょう。
噛まれたり攻撃されたからといって、そこでしつけと称して大きな声で叱ったりしてしまうと、さらにストレスや恐怖がかかってしまうので、うさぎが落ち着くまで静かに待ってあげるようにしましょう。
◆ストレスによる体調不良
上記でうさぎが怖いと感じたときにとる行動をご紹介しました。
このような行動が続くということは、ストレスや恐怖を感じ続けているということでもあります。
そしてストレスが元でうさぎが体調を崩してしまうこともあり、体調不良が続くと、命に関わる場合もあります。
そのため、上記のような行動を見ることのないように、なるべくうさぎがストレスを感じないような生活をしていくことがうさぎが長く健康に暮らしていくために肝心になっていきます。
次の項目では、デリケートなうさぎが恐怖やストレスを感じないために、どのようなことができるかをご紹介していきます。
デリケートなうさぎのためにできること
ご紹介したように、非捕食者のうさぎはとても臆病で怖がりなデリケートな生き物です。
そんなうさぎが健やかに暮らしていくためには、ストレスや恐怖を与えないような環境づくりが重要になってきます。
飼い主さんがうさぎのためにできることを下記でご説明します。
◆逃げ場所隠れ場所など飼育環境を整える
デリケートなうさぎのためにできることのひとつめは「逃げ場所や隠れ場所を用意する」です。
生き物を飼育するにあたり、飼育環境を整えるのはとても大切です。
うさぎを飼育する場合も、恐怖やストレスを感じないように、また感じたときに逃げ込めるような逃げ場所や隠れ場所を整えてあげるようにしましょう。
とくにうさぎの場合、野生では土に穴をほって、そこを巣にして暮らしている動物です。
自分の姿が周囲から隠れる場所をケージ内に作ってあげると落ち着いて安心することができます。
うさぎ用の木でできた小屋や、ワラでできたお家などがペットショップで販売されていますので、隠れ家にもおもちゃにもなるのでおすすめです。
◆無理なコミュニケーションは取らない
デリケートなうさぎのためにできることのひとつめは「無理なコミュニケーションは取らない」です。
うさぎは犬のようにたくさん遊んだり触れ合ったりするようなコミュニケーションはあまりしません。
まだ慣れてないうちに仲良くなろうと抱き上げたり、死角から手を出して無理やり撫でるのは逆効果です。
ですが、うさぎは撫でられるのが大好きな個体が多いのも事実。
撫でられてうっとりしたり、撫でるのを催促してくるうさぎもいるほどです。
撫でられることや抱っこ自体というより、慣れないことを無理やりやらされることをストレスに感じているので、最初は無理はせずに、うさぎの様子を見ながらコミュニケーションをとるようにしましょう。
◆うさぎの嫌なことを理解する
デリケートなうさぎのためにできることのひとつめは「うさぎの嫌なことを理解する」です。
うさぎの嫌なことを理解して避けることができれば、ストレスや怖さを感じることを極力少なくしていくことができます。
- 無理矢理抱っこをする
- 大きな音を近くでたてる
- 強い匂いを嗅がせる
- 四六時中うさぎをかまう(うさぎにリラックスできる時間を与えない)
- うさぎを追いかけ回す
- ケージのレイアウトや生活環境を頻繁に変える
上記のようなことはうさぎが嫌がり、ストレスや怖いと感じてしまう原因になります。
心当たりがあるような場合は、できる限り上記のような行動を控えるようにしましょう。
飼い主さんがうさぎを怖いと感じたら
うさぎが怖いと感じた時の行動に、飼い主を威嚇したり、蹴ったり、噛んできたりする場合があります。
いくら可愛いペットといえど、そのような行動をされてしまうと、飼い主さんでもうさぎのことを「怖い」と感じてしまうことも。
その場合は、飼育環境やうさぎとの関わりを見直す必要があります。
◆飼育環境を見直す
飼い主さんがうさぎを怖いと感じたら「飼育環境を見直す」ことがまず重要です。
前述もした通り、うさぎは音に敏感です。
そのため、ドアを大きな音を立てて開け閉めする、食器などで大きな音をたてる、テレビの音量が大きすぎる…など、人間にとっては気にならないような音でもストレスに感じてしまいます。
また、匂いにも敏感で、毎日強い香水をつけている、匂いのきつい柔軟剤で洗濯をしている、タバコの匂いが染み付いている…など、気がつくようなものは改善していくようにしましょう。
もちろん、飼育していく上で適度な温度管理や食事の管理、衛生管理はとても重要なことなので、これらも心がけていくのは大切です。
◆うさぎとの関わり方を見直す
つぎに、飼い主さんがうさぎを怖いと感じたら「うさぎとの関わり方を見直す」ことも重要です。
可愛いうさぎを見ると、ついつい抱きしめてしまいたくなったり、膝の上に乗っけて一緒に過ごしたりしたくなってしまう飼い主さんも多いと思います。
うさぎは多くの場合は抱っこが好きではありません。
地に足がついていないと安心しないのは、被捕食者の本能からなのかもしれません。
ですが、それを無視して抱き上げたり、高い膝の上に乗せたりすると怖いと思い、ストレスが溜まってしまいます。
このように、うさぎのことを無視して人間側だけの感情で関わってしまうと、飼い主とうさぎの関係にヒビが入ってしまうことも。
うさぎとの関わり方を一度見直してみましょう。
まとめ
今回は、うさぎが怖がってしまうことについてご紹介してきました。
野生では被捕食者のうさぎは、とてもデリケートで怖がりな生き物です。
大きな音や匂い、環境の変化などで恐怖やストレスを感じることはよくあります。
飼い主さんも、うさぎが嫌がることを把握して、適切な環境下・適切な距離感でうさぎとの生活を楽しんでいってくださいね。
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