1.うさぎの1日当たりの飲水量はどのくらい?
2.うさぎの水の飲み過ぎが起こる理由
2-1.腎不全や糖尿病
2-2.室温・湿度がうさぎにとって高い
2-3.ストレスを感じている
4.水飲み過ぎ対策とケア方法
4-1.適切な飲水量の確保
4-2.ストレス軽減のための環境作り
4-3.水分補給の最適化
うさぎの1日当たりの飲水量はどのくらい?
うさぎ生きていく上で必要な1日の飲水量は、『体重1kgあたり50~100ml程度』と言われています。
こちらはあくまで一般的な基準であり、うさぎによっても、食事内容によっても飲水量は変化します。
さらに、人間と同じように夏場は他シーズンよりも飲水量は増えますし、水を飲む量が多いから病気という風には一概に言い切れません。
今飲んでいる水の量が飲み過ぎなのかどうか判断するには、まずは飼っているうさぎの普段の飲水量を把握しておくことが大切です。
うさぎの水の飲み過ぎが起こる理由
うさぎの飲水量が増える理由として考えられる3つのシーンをご紹介します。
◆腎不全や糖尿病
うさぎが異常に多く水を飲むようになったら、体にトラブルが起きている可能性が考えられます。
『腎不全』『糖尿病』『肝不全』『うっ滞』といったうさぎによく見られる病気を発症しているうさぎは、水を多く飲む傾向にあると言えます。
このような場合は飲水量がいつもより多くなる他にも、普段の行動や排泄物にも変化が見られますので、異変を感じた際はまずは病院を受診しましょう。
受診時は、うさぎのおしっこを持って行くとより正確な診断に繋がります。
◆室温・湿度がうさぎにとって高い
うさぎは体温調節が苦手な生き物ですので、部屋の温度や室温が高いと暑さを感じ、普段より水を多く飲みます。
人間も暑い日は寒い日より喉が渇きたくさん水分を欲しますが、うさぎも同じです。
うさぎが快適に過ごせる温度は、室温18℃~24℃・湿度40~60%です。
暑い夏場でも室温は25℃以下にしてあげるのが理想です。ですが、リビングなどで飼育している場合、室温を25℃以下にする飼い主が体調を崩し兼ねません。
ですので、うさぎには特別に冷寒マットなど体温を下がりやすくするアイテムを与えてあげ、うさぎの体感が25℃以下に近くなるようにしてあげましょう。室温や湿度は朝晩でも変動しますので、こまめにチェックしてください。
◆ストレスを感じている
うさぎは動物のなかでもストレスを感じやすく、ストレスに弱い生き物です。
うさぎがストレス下にいるときも水を飲む量はいつもより多くなります。
ストレスが原因の場合は水をよく飲む他にも、体を頻繁になめる・自分の毛を抜くという行為をすることがあります。
うさぎがストレスを感じやすいポイントとしては、下記の通りです。
思い当たるものがあるか確認し、できるだけうさぎのストレスにならないような関わり、環境作りを目指しましょう。適度な飼い主とのコミュニケーションや部屋さんぽ等があることも大事です。
また、飼い主がうさぎのストレスについて考えすぎないことも大切です。気にしすぎることでうさぎの観察をしすぎてしまうことに繋がりますので、適度な心身の距離感を保ってお世話しましょう。
水を飲み過ぎる原因を特定する方法
うさぎの飲水量が増える原因には、病気・環境・ストレスなど様々な原因が考えられます。
適切なケアや対策をするためにもまずは多飲の原因を特定しないことにははじまりません。
水を飲み過ぎる原因を特定するためには、まず病気の有無をはっきりさせておくことが大事ですので、いつもより水を飲むことが続いたら念のため病院を受診しましょう。
病気の可能性を否定できたら次は、多飲の前後に生活の変化はなかったかチェックしましょう。
例えば、去勢手術をした・食事制限をした・食事内容を変えたなどです。
去勢後のうさぎは、痛みやストレスで飲食をしないコのほうが多いのですが、手術や入院生活がストレスとなって水をたくさん飲むコもいます。
うさぎの食事も飲水量と関係します。食欲旺盛でペレットや牧草を沢山食べるコは、喉が渇き、飲水量も自然と多くなります。
ここで、飲水量の増加とともに注意してみてほしいのが、うさぎの様子です。
うさぎが、動き回らなくなった・被毛にツヤがなくなった・トイレ以外の場所で粗相をすることが増えた・トイレ掃除が減った・おしっこの色が濃いor透明といった変化が見られる場合は、病気による多飲の可能性が非常に高くなります。
多飲とともに、多尿の症状もあれば腎臓の疾患を疑うことが多いです。
水分を多く取れば自然と排尿も多くなりますが、うさぎのトイレの砂が吸水できないほどのおしっこ量になった・うさぎのおしっこがトイレシートから溢れるなどあまりにも多い量の時は要観察です。
いつもとどれくらい変化があるのか把握することが重要ですので、日々どのくらい水を飲んでいるかの確認をまず行いましょう。
確認の方法は、まずすぐできるのが、メモリがついた給水ボトルにして毎日同じ量の水を入れることです。メモリがない場合は、計量カップ等で計測してからボトルにメモリを書くと便利ですよ。
水は毎日同じ量を入れるのがポイントです。減った量をこまめに確認し、日々の飲水の増減を確認してください。
うさぎに与える水は、水道水や浄水にします。
水道水はカルキが入っているため、腐りにくいというメリットがありますがカルキが気になる場合は、浄水でも構いません。
浄水の場合は、カルキが含まれていないので長時間入れておくと痛みやすくなります。浄水の場合は水道水よりもこまめに取り換えましょう。
また、給水容器は知らず知らずのうちに劣化していますので、突然壊れたりします。
予備があって損はないので、使用中のものの他に1つは予備のも給水ボトルを用意しておいてください。
うさぎの様子に変化はないのに、水の減りが早いと思ったら、給水ボトルが水漏れしていただけ、ということもありますので、劣化や破損がないかこまめに確認しましょう。
水飲み過ぎ対策とケア方法
◆適切な飲水量の確保
うさぎが水を飲み過ぎると、疾患がなくても、下痢やお腹の冷えなどトラブルに繋がりますので、飲み過ぎ防止の対策が重要です。
まずは、うさぎの給水ボトルに1度に沢山の水を入れないことです。
目安量は、うさぎの体重×50~100mlとなります。どうせ飲むからと、満杯に水を入れるのがおすすめしません。飲み過ぎることのほかに、水が痛み、思わぬ体調不良を招く恐れがあるからです。
日に何度も水を入れ替えるのは面倒かもしれませんが、うさぎの健康のために飲み過ぎが続くコにはぜひこの方法をとってもらいたいです。
◆ストレス軽減のための環境作り
うさぎがストレスを感じ、多くの水を飲んでいることが判明したら、ストレス緩和のため環境を整える必要があります。
うさぎは音に敏感ですので、飼い主はいつも通りの生活音だと思っていても、テレビや換気扇の音などがうさぎには気になる音になっていることもあります。
うさぎの近くでは大きな音を極力出さないのように意識するのが大事です。
矛盾しているかもしれませんが、うさぎはさみしがり屋でもあるので、飼い主との関わりが少なすぎるのもストレスになります。
どのくらいがよいのか、どのように過ごすのがいいのかというのは一概には言えませんので、うさぎの行動や反応を見ながら適度に一緒に遊んであげ、毎日声をかけてあげましょう。
飼い主が不在のときでも退屈にならないように、かじることができるものや隠れられる場所を用意しておくのもうさぎのストレス緩和に効果的です。
◆水分補給の最適化
うさぎに快適な暮らしをしてもらうためには、アイテムを工夫することです。
現在、うさぎにはボトル型で水を与えていますか?皿タイプのものですか?
うさぎが飲みやすい位置に水は置いてありますか?
水はうさぎが無理のない姿勢で飲める高さや位置であることが理想です。
ボトルタイプのものはどうしても高さが出てしまいます。元気な若いうさぎには良いのですが、高齢うさぎには少し負担がかかる飲み位置です。高齢うさぎや子うさぎには、皿タイプで水を与えることをおすすめします。
皿タイプのものを使用するときは、低すぎるのもうさぎの体に負担をかけますので、うさぎが自然な姿勢で飲めているか確認しながら調節しましょう。
皿型の給水容器ではなく、給水ボトルをお使いの方も多いはずです。給水ボトルはメモリがついているものも多く、うさぎがどのくらい飲んだか把握しやすい容器です。
皿に比べるとノズル部分の手入れがしづらいですが、皿にも、こぼれやすい、汚れが入りやすいという難点があります。
ボトル型、皿型どちらの容器の良いとこ取りをしたアイテムもありますので、それぞれのタイプを使ってみて、使用感を体験してみてください。
まとめ
うさぎが突然水を飲み過ぎたら心配になりますよね。
まずは水を大量に飲む原因を特定することが大切です。
病気、環境、ストレスさまざまな要因が考えられますが、まずはうさぎにいつもと違う様子がみられたらまずは獣医さんに相談しましょう。
病気の可能性を否定できたら、給水容器に入れた水の量を日々記録することから始めましょう。
そして水は1度に大量に入れず、うさぎそれぞれに合った1日の目安量上限にこまめに給水してください。
うさぎは暑いだけでも水分を多く飲みますので、室温や湿度の管理も大切です。
もう一度うさぎの飼育環境を確認し、できるだけうさぎにストレスのかからない暮らしをしていきましょう。
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