うさぎがもふもふな理由とは

うさぎがもふもふな理由は、ダブルコートと呼ばれる毛の構造に理由があります。
ダブルコートは、「オーバーコート」「アンダーコート」と呼ばれる異なる2種類の毛を持つことを指します。
また、毛の生え方にももふもふな理由が隠されています。
人間は一つの毛穴から1本の毛しか生えていませんが、うさぎの場合は一つの毛穴から7~15本もの毛が生えています。
1本のオーバーコートの周りに数本のアンダーコートが生えていて、二重構造になっていることが、うさぎの毛の「もふもふ」の秘密なのです!!
冬は1番毛量が増える時期ですので、うさぎが最大限にもふもふとしているのは何といっても冬でしょう!!
そんなもふもふなうさぎは寒い時期を超えると春に向けて大量の冬毛が抜けることになります。
「あれ?一回り小さくなった?」と感じられる程抜ける子もいます。
なぜうさぎは「ダブルコート」になったのか??
季節によって寒暖差のある地域に住む哺乳類の多くは、体温調節の為にダブルコートの性質を待ちます。
実はダブルコートの性質を持つ哺乳類は沢山いて、犬(柴犬やゴールデンレトリーバー)や猫(ペルシャやラグドール)・たぬきなど様々な動物が挙げられます。
そして、ダブルコートを持つ動物達は春と秋に換毛をします。
換毛とは、文字の通り毛が生え変わることで、秋の換毛は冬の寒さに耐えられるようにアンダーコートが密集し、春の換毛は夏の暑さに耐えられるようにアンダーコートは抜け、オーバーコートがメインになります。
また雪の多い地域の動物だと、冬は白の被毛、夏は黒っぽい色の被毛と、毛の生え変わりと共に保護色の被毛に包まれる動物もいます。
季節によって見た目が変わる動物としては、豪雪地帯に生息するニホンノウサギは、秋は茶色の被毛で冬になると白くてもふもふの被毛に変わるのが有名ですね。
うさぎの換毛期について
一般的に換毛期は7~10日前後で生え変わり、日照時間や外気温、ホルモンや栄養バランスなどの変化に影響を受けます。
ペットのうさぎは室内飼育の子が多いので、比較的気温の変化が少ないです。
ホルモンバランスに関しては、近年うさぎでも不妊手術が推奨され、手術を行うとホルモンのバランスが変化します。
ペットのうさぎに関しては、春と秋の大きな換毛期に加えて、その他2回くらい小さな換毛期がプラスされて起きるイメージです。
また、換毛期はとてもエネルギーを消費しますので、元気な子でもこの時期のダイエットはあまりお勧めしません。
加齢や病気などで栄養バランスが悪くなり、換毛期が明確でなくなることも多々ありますので、日々のコミュニケーションの中で様子を見てあげることが大切です。
うさぎの換毛期の注意点
換毛期には大量の抜け毛が発生します。
この大量の抜け毛をうさぎが飲み込んでしまうと、「毛球症」や「胃腸うっ滞」を起こしやすくなります。
胃腸うっ滞はうさぎにとって非常に多い消化器の病気の1つですが、急変性も高く、数時間で亡くなってしまうこともあります。
特にうさぎは草食動物なので、病気を隠す傾向にあります。
「うずくまって元気がない」という所見は胃腸うっ滞によくみらえますが、重症度が高い可能性があります。
普段から便の状態や食欲、元気などの健康状態はしっかりとチェックしましょう!
小さな変化を見つけたら迷わず、獣医さんに相談してください。
どんなペットも早期発見早期治療が重要ですが、草食動物の飼い主さんは特に注意しましょう!
様子見は手遅れになる可能性がある事を忘れないで下さい。
また、抜け毛は飼い主さんにとっても健康上悪影響を及ぼす可能性があります。
適切に処理しなければ、アレルギーや喘息の原因になります。
うさぎの換毛期対策
① 定期的にブラッシングをしよう!
ハンドグルーミングに加え、1週間に1回はコームやスリッカーを使ってブラッシングをしてあげましょう。
この時、小動物用のグルーミングスプレーなどを使ってあげると、毛がつやっとさせられたり、乾燥する時期ですと保湿や静電気防止の役割を果たしてくれます。
②サプリメント
パパイヤやパイナップルに含まれるタンパク質分解酵素や乳酸菌の力を借りて、換毛期を元気に乗り切り
ましょう!
うさぎ専用のサプリメントも多数販売されていますので、一度試してみるのもおすすめです。
③栄養管理
換毛期はエネルギーを多く消費します。
この時期はペレットや牧草の量は減らさないで下さい。
ダイエットが必要な子もこの時期は避けましょう。
④ストレスに配慮する
ストレスは胃腸の動きを悪くします。
通常であれば、飲み込んでしまった毛は腸の蠕動運動によって便と一緒に排出されますが、胃腸の動きが悪くなると適切に排出できなくなり、毛球症の原因になります。
運動不足もストレスになるので、ケージの中だけでなく、室内の安全な所で遊ばせてあげましょう。(人と関わるのが苦手な子もいます。その子の性格を見て遊んであげて下さい。)
様々なもふもふなうさぎを紹介!
うさぎには世界中に150種類もの品種が存在します。
毛皮や食肉として品種改良が進んだ時代もありましたが、近年ではペットとしての品種改良が進んでいます。
犬ほどの品種差はありませが、うさぎにも大型の品種から小型の品種まで様々あり、その性格や気質の傾向も多々あります。
品種による性格差や飼育の注意点も異なるので、これからうさぎを飼いたい人は必見です。
日本でもよく知られている品種を紹介していきます。
◆ネザーランドドワーフ
うさぎブームの立役者と言えば、「ネザーランドドワーフ」です!
短い耳と大きくて丸い顔を持つこのうさぎは、今までのうさぎのイメージを一変させました。
ダッチ種の突然変異種として生み出され、20世紀のヨーロッパで人気となりました。
活発な子が多いイメージですが、中には臆病な子もいます。
体重は約1㎏でカラーバリエーションは豊富です。
目と鼻先が短いので、鼻涙管閉塞に注意しましょう。涙が止まらないなどの目の症状がある時は獣医師に相談して下さい。
また、丸い顔の特徴を持つ事から、歯の不正咬合になりやすいです。よだれや食欲低下の症状がある時は要注意です!
◆ホーランドロップ
ホーランドロップと言えば、垂れ耳と鼻ぺちゃがトレードマークです。
1950年代に垂れ耳うさぎとネザーランドドワーフなどの交配により誕生しました。
体重は1.8㎏前後で垂れ耳うさぎの中では小型の品種になります。
食欲旺盛で肉付きの良い子が多いので、肥満には気を付けましょう。
性格はおっとりした子が多く、ネザーランドドワーフに比べると警戒心は少ないイメージです。
垂れ耳なので、外耳炎に注意しましょう。
また、鼻ぺちゃなので、鼻涙管閉塞と歯の不正咬合に注意しましょう。
◆ライオンラビット
雄ライオンのような豊かな“たて髪”を持つ、小さなライオンのようなうさぎです。
「ライオンヘッド」という品種と他品種との交配によって生み出されたミックスうさぎの総称です。
飾り毛の部分は長毛になるので、毛玉になりやすいです。被毛の手入れは定期的に行いましょう。
性格は交配した品種により様々ですが、比較的活発で社交的、人に懐き易い性格の子が多いです。
◆フレミッシュジャイアント
「フレミッシュジャイアント」は“世界最大のうさぎ”と言われるほどの大型品種です。
フランスの巨人と言う意味を持ち、体重は10㎏以上にもなります!
大型品種の場合、体重が重いのでソアホック(足底皮膚炎)に注意しましょう。
うさぎの足の裏には肉球がありません。
どの品種でも注意が必要な疾患ですが、継続的に足に負担がかかるとなりやすいので、体重が重い大型品種は要注意です。また、肥満にも気を付けましょう。
まとめ
うさぎの「もふもふ」の秘密は被毛にありました。
うさぎは、ダブルコートという毛の二重構造を持つことで季節によって換毛をし、気温の変化に対応しています。
人間でいう、衣替えみたいですね。
そして、換毛期には大量の毛が抜けます。
抜け毛はうさぎにとっても、飼い主さんにとっても健康上悪影響を及ぼす可能性があります。
定期的なブラッシングやサプリ、適切なブラッシング用品を使って換毛期を乗り切りましょう!
うさぎの毛は本当にもふもふで、触れている人間に癒しのパワーを与えてくれます。
また、うさぎは比較的臭いが少なく、大人しい性格からアニマルセラピーの場でも活躍しています。
一般的にうさぎは無表情で懐かないと言われて来ましたが、近年ペットとしての品種改良も進み、人懐っこい子も多くいます。
子供の情操教育にも良く、犬や猫の飼育が難しいご家庭でもうさぎを選択肢の1つとして考えてもらえると嬉しいです。
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