うさぎにサプリメントは必要?サプリを与える前にできる健康維持について

2022.04.17

うさぎにサプリメントは必要?サプリを与える前にできる健康維持について

大切な家族であるうさぎ。できるだけ長く一緒にいられるよう、常に健康管理に気を使っている、という飼い主さんも多いのではないでしょうか。 なかには、「健康のためにサプリメントは必要?」「どのようなものをあげたらいいのか分からない!」とお悩みの方もいらっしゃると思います。 ここでは、うさぎにとってのサプリメントは必要性について、ご紹介します。


うさぎにサプリメントは必要?

サプリメント

健康維持に有効な成分を簡単に摂取することができるサプリメント。
ワンちゃんやネコちゃんなどにサプリメントを与えている、という話をよく聞きますが、うさぎの健康維持のためにもサプリメントは必要なのでしょうか。
ここでは、うさぎにサプリメントは必要なのか?与えるべきなのか?という疑問について、解説します。

◆場合によっては必要で有効

うさぎの食事は、主に牧草とペレットです。特にペレットは、うさぎの成長と健康維持のために必要な栄養素は十分に含まれているため、「健康維持」という面から考えると、サプリメントは必要ないといえるでしょう。
ただし、うさぎにみられる疾患のなかに、飲み込んだ毛や食べ物、異物などが消化できないことによって発症するうっ滞(ウサギ消化器症候群(RGIS))というものがあります。
動物用のサプリメントのなかには、便で体内に溜まった毛の排出を促すようなものがあります。(猫用のものはよく知られています。)
このような役割のはっきりしたタイプのものは、場合によっては必要ですし、うさぎの健康維持のためにも有効といえます。

◆不要な場合もある

うさぎの健康には「ビタミン」が欠かせない、消化を促進するために「乳酸菌」を取るといい、など、うさぎの健康維持のためにはサプリメントが必要!という話を聞いたことがあるかもしれません。
しかし、うさぎの主食である牧草やペレットには、基本的に「ビタミン」や「食物繊維」などの栄養素は十分に含まれているはずです。実際に、うさぎの健康のために絶対に与えるべきといわれるようなサプリメントは存在しません。そのため、有用性が示されていないサプリメントは与える必要はないと考えた方がよいでしょう。
また、うさぎ自体が、サプリメントを強要してくる飼い主さんを嫌いになってしまう可能性も考えられるため、無理に与えることは避けてあげてください。


うさぎ用サプリメントのメリット

実際に、うさぎの体調が良くなさそうであったり、症状が出ていたりするようなときに与えるサプリメントには、症状を緩和するなどのメリットがあるといえます。
では、サプリメントはどのようなときに与えてあげるのがよいのでしょうか。
ここでは、サプリメントが必要だと思われるタイミングとそのメリットについてご紹介します。

◆うっ滞の予防

うさぎに発症しやすい疾患として、うっ滞(ウサギ消化器症候群(RGIS))が挙げられます。
うっ滞は、何らかの原因により胃腸の動きが悪くなってしまったことから、毛や食べ物などが消化できずに溜まってしまい、食欲が低下したり、便秘のような症状が出たりする病気です。そのため、うっ滞予防としては、お腹の調子を整えてくれるサプリメント、うっ滞の予防効果をうたっているサプリメントがよいでしょう。
また、すでにお腹に毛が溜まっているとき、うんちに毛が絡んでいるようなときは、毛球の排泄を促してくれるサプリメントを選んであげてください。

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◆食欲増進

うっ滞が起こると、便秘によりお腹が張り、食欲が低下します。
さらに、うさぎはとてもストレスに弱い動物のため、強いストレスにより食欲が低下したり、下痢をしたりすることもあります。
うさぎ用のサプリメントのなかには、何となく食欲がなさそうなとき用のもの、便秘気味でお腹が張っていそうなとき用のものなどもあります。
体調が悪いときには、当然、獣医師の診察を受けることが一番ですが、「少し調子が悪そう?」といった場合には、これらの症状を緩和する効果の期待できるサプリメントを与えてあげるとよいでしょう。

◆不足しがちなビタミン類の補給

うさぎは、ビタミンB群やビタミンCなどの水溶性のビタミンを体内で合成できる力を持っています。そのため、一般的には、これらのビタミン類を敢えて補う必要はなく、反対に、うさぎに不足しがちなのは、脂溶性のビタミンであるといわれています。
しかし、脂溶性のビタミンは、摂りすぎると返って健康を害することがあります。なかでも、ビタミンAやビタミンDは、骨や関節の以上、軟組織の石灰化などの異常が発生する可能性があるため、摂取量には十分に注意が必要です。
うさぎは、食糞をする動物です。食糞をすることで、ビタミンKを摂取しているといわれています。万が一、下痢を起こしているようなときは、この食糞ができず、ビタミンKが不足してしまう恐れがあります。ビタミンKが不足すると、免疫力が低下したり、出血性疾患を発症したりする可能性もあります。下痢が続き、食糞が難しいような場合は、ビタミンKを含有するサプリメントを与えてあげることをおすすめします。

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サプリメントを与える前にできること

うさぎ

ここまで見てきたように、基本的には、うさぎにサプリメントは必要ありません。
しかし、うさぎの体調に何らかの問題が発生した場合は、その症状を緩和する目的として、サプリメントを活用することは有効だといえます。
そのため、一番大切なことは、うさぎに強いストレスを与えないこと。そして、うっ滞にならないように生活環境を整えてあげ、サプリメントを必要としない生活をさせてあげることが重要であるといえます。
ここでは、サプリメントを与える前に飼い主さんができること、についてご紹介します。

◆牧草とペレットを適正量与える

うっ滞を防ぐためにも、新鮮な牧草を与えることはとても重要です。なかには、牧草をあまり食べない子もいるようですが、きちんと食べられる子には、十分な量の牧草を食べさせてあげてください。
また、最近のうさぎ用のペレットは、必要な栄養素を十分に含み、原材料にもこだわったものが多く販売されています。
まずは、サプリメントを与える前に、日頃の食事から見直してみることをおすすめします。
うさぎが喜んで食べる牧草やペレットを毎日適正量、しっかりと食べられていれば、基本的にサプリメントは不要です。
ただし、万が一、牧草が苦手という子であれば、サプリメントの力を借りることも検討してみましょう。

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◆部屋んぽでしっかりと運動させる

人間と同様に、うさぎにとっても、運動不足は健康に良い影響は与えません。
うさぎが十分な量の食事を摂るためにも、また、うさぎのストレス解消の観点から考えても、部屋んぽでしっかりと運動させてあげることはとても重要です。
運動をすることは、単にお腹を減らすことだけが目的ではなく、身体を動かすことで、胃腸の働きもよくなり、うっ滞防止にも役立ちます。さらに、筋肉や骨格の成長を促し身体も丈夫になります。
うさぎが十分に部屋んぽするためにも、運動させるタイミングはとても重要です。
うさぎは、夕方から夜、明け方に活発になる「薄明薄暮性」の生き物です。そのため、運動は夕方から夜の間にさせてあげるのが一番良いといわれています。
忙しい時間ではありますが、うさぎの生態に合わせて十分に運動をさせてあげてください。

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◆ブラッシングをする

うさぎは、毛づくろいをする動物で、飼い主さんによる日々のブラッシングは、実はとても大切です。
特に、換毛期や長毛種のうさぎの場合は、こまめにブラッシングにより、飲み込んでしまう毛の量を減らす効果が期待できます。お腹のなかに毛をためないようにすることで、うっ滞の防止にもつながります。
食物繊維と運動で胃腸の働きをよくしてあげるだけでなく、お腹のなかに溜まりやすいものを口にすることを極力減らしてあげるのも健康維持には重要です。
また、ブラッシングによるマッサージ効果も期待でき、ストレス解消にもつながります。

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◆おやつの量を減らす

飼い主さんにとって、うさぎが喜んで食べている姿は可愛らしく、とてもうれしいものでしょう。しかし、おやつの与えすぎには、注意が必要です。
おやつを与えすぎると、当然、牧草やペレットなどを食べる量が少なくなり、十分な栄養素を摂取できなくなります。そして、胃腸の動きの低下を招く可能性があります。
栄養面から考えると、牧草やうさぎ用のペレットを適正量しっかりと食べられていれば、うさぎにおやつは必要ありません。
おやつは、あくまでも飼い主さんとうさぎのコミュニケーションの手段であり、うさぎにとっても楽しみという位置づけです。
おやつの食べ過ぎで、必要な量の食事が摂れなくなることは、うさぎの健康維持に悪い影響を及ぼします。「おやつ」は、あくまでも「おやつ」として与えるようにしてください。

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まとめ

今回は、うさぎの健康のためにサプリメントを検討されている飼い主さんに向け、有効なサプリメントの使い方についてご紹介をしました。
うさぎの身体には、とても素晴らしい機能が備わっており、必要な栄養素を体内で十分にまかなえる力があります。そのため、うさぎには、有用性が示されていないサプリメントを与える必要はありません。
しかし、それもうさぎが健康であってこそ、です。
食事が思うように摂れない、栄養の補給が難しい、といった場合には、サプリメントの力を借りることも必要です。
うさぎの健康維持のため最も重要なことは、しっかりと食べ、しっかりと運動し、ストレスのない生活をすること。そして、うっ滞を予防するためにも、また、飼い主さんとのスキンシップのためにも、定期的にブラッシングをしてあげることが大切です。



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こどもの頃から、爬虫類、小動物、ワンコなど、さまざまな動物と共に生活してきました。 今まで出会ってきた動物たちとの経験を活かしながら、新しい情報、役立つ情報をキャッチし、ご紹介していきたいと思います。


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