1.うさぎにお風呂やシャンプーは必要?
1-1.うさぎをお風呂に入れるということ
2.うさぎの基本的なお手入れ方法
2-1.ブラッシング
2-2.おしぼり・ボディシート
2-3.ドライシャンプー
2-4.ニオイが気になった時には
【掲載:2020.12.09 更新:2024.01.24】
うさぎにお風呂やシャンプーは必要?
うさぎは自分で毛繕いをして体をキレイに保っているので、特別汚れていない限りはお風呂に入れる必要はありません。
うさぎは野生下でも水浴びをしませんので、水に濡れることは基本的に嫌がります。
お風呂に入れる行為はうさぎにとって大きな負担になると言えますので、一緒に暮らす上で本当に必要な時以外はしない方が無難です。
うさぎの体臭が気になると感じた時、ほとんどの原因は排泄物の臭いです。ケージやトイレの掃除をしっかりとしましょう。
◆うさぎをお風呂に入れるということ
うさぎにとってお風呂は大きな負担になると紹介をしましたが、具体的にはどのような負担があるのでしょうか。
うさぎの入浴がよくない理由は主にこちらの3点が挙げられます。
- 体が濡れると体温が急激に低下するおそれがある
- ストレスになる
- 耳に水が入ると危険
まずはじめに、うさぎは体が小さいので、濡れると体温が急激に下がりやすくなり、体調を崩す原因となります。
また、うさぎは基本的に水に濡れるのが嫌いなため、シャワーをかけたり湯船につけたりすることで、強いストレスを受けてしまいます。
お風呂に入れるとじっとしてお湯につかる子もいるようですが、お風呂に慣れて平気な子もいれば、慣れない環境に驚いてただ動けなくなっているだけの子もいます。
人間にとって入浴は心地よいものですが、うさぎにとっては怖い体験、不快な体験になることも多いです。
そして、うさぎの耳に水が入ってしまうと、外耳や内耳に炎症を起こす可能性もあります。
うさぎにとって耳は特に重要な器官であり、耳に水が入ると最悪大きな支障をきたすおそれがあるので水で洗い流す「お風呂」は避けるべきです。
また、うさぎの被毛はびっしりと生えているため、少しでも濡れてしまうと乾かすのも一苦労。
なかなか乾かずうさぎの体に負担をかけますし、ドライヤーの風や音がストレスとなってしまうこともあります。
このようにうさぎはデリケートなため、うさぎをお風呂に入れるという事には様々な注意点・危険性があるのです。
うさぎの基本的なお手入れ方法
うさぎの体をキレイにするには、お風呂に入れる方法とお風呂以外のお手入れの仕方があります。
ひどい汚れ以外なら、わざわざお風呂に入れなくても落とせることが多いものです。まずはブラッシング、おしぼり(ボディシート)、ドライシャンプーで汚れを落としてみましょう。
これらはうさぎのストレスが少なく、飼い主さんも手間がかからない方法です。また体が濡れないので気温の低い時期にも安心して利用できます。
◆ブラッシング
うさぎ(小動物)用のブラシで、背中、腰をやさしくブラッシングします。
ブラッシングには、抜け毛や毛玉、ゴミ、ダニなどの虫を取り除く効果があります。また、シャンプーや入浴前の予洗いの役割も果たします。
毛先だけにこびりついたフンや泥などの汚れは、ブラッシングをするだけでキレイになることもあるでしょう。
ただし水分を含んだ汚れ、毛にしみついた汚れがある場合は、ブラッシングだけでは取れないのでほかの方法で洗います。
◆おしぼり・ボディシート
毛にこびりついた汚れは、おしぼり、または市販のボディシート(ウサギ用)で拭き取るとよいでしょう。
むやみにごしごしこすらず、汚れた部分だけをぬぐい取るよう拭くのがポイントです。タオルを使う場合は、お湯で濡らしてから硬くしぼります。そして、汚れが落ちたら乾いた清潔なタオルで水分を拭き取って仕上げます。
ボディシートは、気になったときにさっと使えて便利ですね。
◆ドライシャンプー
水やお湯を使わない「ドライシャンプー」で汚れを落とすという方法もあります。
必ずウサギや小動物専用のドライシャンプーを使いましょう。
製品の指示に従ってうさぎの体にドライシャンプーをかけ、ブラシやタオルを使って汚れを拭き取ります。
触られたりブラッシングが好きな子にとっては、マッサージの一環として出来るでしょう。
無理強いはせずに、うさぎの様子を見ながら行ってあげてくださいね。
うさぎのお風呂の入れ方
汚れの中にはうさぎが自分で落とせないものもあります。
ウサギさんも体が汚れると不快なので、場合によってはお風呂に入れるなどのお手入れをしてあげましょう。
うさぎをお風呂に入れたほうがよいのはこのような時です。
- お尻や足がおしっこやフンで汚れて臭い時
- 軟便(盲腸糞)や下痢便が毛にこびりついている時
- 高齢、病気やケガなどにより、排泄や毛づくろいがうまくできない場合
うさぎは上手に排泄をしますが、踏んづけたフンがお尻や足の裏にこびりついて取れなくなることがあります。
また、排泄や毛づくろいができなくなるとお尻やお腹、足が排泄物で汚れやすくなります。
その汚れを放置すると皮膚炎、尿やけ、脱毛などが起こりやすくなり、ただれや痛みでウサギさんが辛い思いをすることになります。
におい、ひどい汚れがあったら、すぐに汚れた部分を洗ってあげましょう。
一部が汚れてしまっても、全身を洗う必要はありません。汚れた部分だけ洗ってあげてください。
おしっこなどで広範囲がびしょびしょに濡れた時、軟便や下痢がこびりついて取れない時は、お風呂に入れてお湯で洗うと落としやすくなります。
入浴に必要なものをきちんと準備しておけば、飼い主さんひとりでも入浴させられますが、慣れない場合は2人でするとよりスムーズにできます。
◆準備するもの
入浴を始めるまでに、全てそろえて準備しておきましょう。
- 洗面器、たらいなど
- タオル3~4枚
- ドライヤー
- 暖房器具(暑い時期以外)
- 40度のお湯
- ブラシ
- 汚れがひどい時はウサギ用シャンプー
◆お風呂の入れ方
1)浴室など濡れても良い場所で、洗面器(たらい)に40度くらいのお湯を入れます。
タオルはそばに置いておき、うさぎが普段いる部屋が肌寒い場合は暖房をつけておきます。
2)入浴前にブラッシングをします。
毛に固まった汚れがこびりついていたら、なるべく取り除いておきます。
3)汚れた部分の毛をほぐしながら洗っていきます。
※シャンプーを使う場合は、お湯にシャンプーを少量入れて薄め、そのシャンプー液を汚れた毛に揉みこんで洗います。
4)汚れた場所によりますが、洗面器のお湯につけたり、お湯をかけ流しながらすすいでいきます。
湯が汚れたら捨てて新しいお湯を入れ、下半身をつけて毛をきれいにすすぎます。(40度のシャワーですすいでもよいです。)
※濯ぎ残しがないように十分注意しましょう。
5)うさぎを速やかにタオルで包み、水分を拭き取ります。
お腹やももの内側にある細くてやわらかい毛は乾きにくいので、毛束をしぼったりタオルでつまんだりして、丁寧に水分を取り除いていきましょう。
6)うさぎが普段いる部屋へ移動し、ドライヤーの温風を濡れている部分に当ててしっかりと乾かします。ドライヤーの音を怖がる場合は弱風にするとよいでしょう。
7)ドライヤーが済んだら毛の内側や皮膚を手で触り、毛や皮膚が完全に乾燥していることを確認します。
少しでも水分が残っていると体温低下や皮膚炎を起こしやすくなるので、しっかり丁寧に乾かしましょう。
◆お風呂に入れる時の注意点
正しい方法で入れれば、うさぎのお風呂は問題ありません。
ただし、お風呂の入れ方が間違っていると入浴中の事故や体調不良につながってしまいます。お風呂に入れる時の注意点をおさらいしておきましょう。
- 病気やけがをしている子は、獣医師に相談してからお風呂に入れる
- 日常的にお風呂に入れない
- 顔や耳にお湯がかからないようにする
- 絶対に仰向けでお風呂に入れない(脊椎を傷める可能性があり危険)
- 入浴は手短に済ませる
- 体温低下に注意する
もし、お風呂に入れてもいいのか迷う場合はペットショップ、かかりつけの獣医師さんに相談することをおすすめします。
まとめ
うさぎは基本的にお風呂に入れる必要はないことをご説明いたしました。うさぎにとっては毛づくろいが私たちの入浴のようなもの。自分で体をキレイにすることができるので、お風呂に入らなくても大丈夫なのですね。
そして、ウサギさんが自分で落とせない汚れが付いた時だけ、飼い主さんが正しい方法でやさしく洗ってあげましょう。ウサギさんを清潔で健康な状態を保つためにも、お風呂の正しい入れ方をマスターしてくださいね。
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