1.ホーランドロップはどんなうさぎ?
1-1.歴史
1-2.大きさ
1-3.色
1-4.性格
1-5.平均寿命
1-6.平均価格
2.ホーランドロップの飼い方と注意点
2-1.基本的な飼い方
2-2.適温
2-3.しつけ
2-4.かかりやすい病気について
3.ホーランドロップの飼育に必要なグッズ
3-1.餌はペレットと牧草
3-2.ケージのサイズ
3-3.トイレなどその他必要なグッズについて
ホーランドロップはどんなうさぎ?
ホーランドロップは垂れ耳を持つ、うさぎの中では比較的小さな品種です。ペットとして飼われるうさぎの中でも特に人気が高く、ネザーランドドワーフに匹敵するほどの人気を誇ります。また、耳の付け根から頭のてっぺんにかけて「クラウン」と呼ばれるフワフワの毛が付いているのも大きな特徴の一つです。
◆歴史
ホーランドロップの原産国はオランダです。大型の垂れ耳うさぎである「フレンチロップ」とうさぎの中では最も体の小さい「ネザーランドドワーフ」を掛け合わせ、そこで誕生したうさぎを他の品種と交配させていくことで誕生しました。そして、1980年にARBA(アメリカンラビットブリーダー協会)に公認されました。
◆大きさ
個体によって多少の違いがありますが、体長は30cm~35cm。体重は1.5kg~2.0kg程になります。
◆色
ホーランドロップには多様なカラーバリエーションがあります。その数は公認されているだけでも30以上になると言われています。自身の好みに合った色を探すことができるもの特徴の一つです。
◆性格
ホーランドロップはペット用に品種改良を繰り返しているため、とても飼いやすいうさぎとして認知されています。見た目の通り、比較的穏やかな性格の子が多く、攻撃的な性格の子は少ないのが特徴的です。警戒心の強いうさぎが多くいる一方で、ホーランドロップはそれほど警戒心がなく、撫でたり、抱っこしたりすることが難しくないため、積極的にスキンシップを取りたいという方にはオススメの品種になります。
◆平均寿命
ホーランドロップの平均寿命は7年~10年です。しかし、年数には個体差があり、与える食べ物の種類や飼育環境によっても大きく異なってくるため一概には言えません。10年以上生きる個体も少なくないため、一般のうさぎに比べ、比較的寿命の長いうさぎと言えるでしょう。
◆平均価格
ホーランドロップの価格は購入する店舗や血統書の有無によって大きく異なってきます。
■ペットショップで購入する場合
一般的なペットショップで販売されているホーランドロップは、大抵混血種である場合が多いです。そのため価格の相場は1万~3万円程になります。人気の高い品種ということもあって、流通数も多いため、比較的購入しやすいでしょう。
■うさぎ専門店・ブリーダーさんから購入する場合
うさぎ専門店やブリーダーさんから購入する場合は血統書が付いていることが多く、価格の相場は5万~11万円程になります。
基本的には生後間もない赤ちゃんの頃の方が値段は高く、大きくなるにつれて安くなる傾向があります。また、里親募集に出されていることもあります。ご興味のある方は、ホームページ等で確認してください。
ホーランドロップの飼い方と注意点
可能な限り、長く元気に暮らしてもらいですよね。ここからはホーランドロップを飼う際に知っておきたい「飼育方法と注意点」についてご紹介していきます。正しい知識を身につけ、過ごしやすい環境を整えてあげましょう。
◆基本的な飼い方
基本的な飼い方は他のうさぎと比べても大きな違いはありません。基本的には室内で飼育を行い、適度に遊ぶことができるスペースを確保してあげましょう。また全てのうさぎに共通して言えることですが、ケージを置く際は直射日光が当たらず、比較的静かな場所を選ぶようにしましょう。玄関の近くや開け閉めの多い扉付近はNGです。
◆適温
ホーランドロップはうさぎの中でも特に気温の変化に敏感な品種です。夏場・冬場は体調を崩しやすい季節なため、温度や湿度管理には十分注意しましょう。ホーランドロップが快適に暮らせる温度は16度~25度です。また湿度は40%~60%を保つようにするのがベストです。
温度管理をする際は、エアコンや暑さ・寒さ対策グッズを使用するのがオススメです。また、飼い主が外出する際は、ケージに毛布等をかけてあげると良いでしょう。
◆しつけ
ホーランドロップも他のうさぎと同様、ある程度のしつけが可能です。トイレも覚えてくれることが多く、また性格も温厚であるため、それほど世話がかからないのも特徴の一つです。
一方で、習性として物をかじったり、マーキングとしてオシッコをあちこちに飛ばしたりすることもあります。これはうさぎの本能とも言える行動なので、やめさせることは難しいです。そんな可愛い一面も受け入れてあげましょう。直らない場合には、かじり木を置いたり、運動をさせたりして、ストレスを解消させてあげるのがオススメです。
◆かかりやすい病気について
ここからはホーランドロップが特にかかりやすい病気についてご紹介します。
①中耳炎
ホーランドロップは垂れ耳のため、耳に湿気が溜まりやすく、中耳炎になりやすい傾向があります。定期的に優しく耳を拭いてあげるのが良いでしょう。また、頻繁に耳を掻いていたり、痛がっていたり、ニオイが強い場合には、動物病院を受診するようにしましょう。うさぎは体温調節を耳で行うため、耳の病気は特に注意が必要になってきます。
②不正咬合
不正咬合とは歯がおかしな方向に伸び続けてしまう病気です。うさぎによく見られる病気の一つです。柔らかい食べ物ばかりを食べていたり、しつこくケージをかじったりすることが原因です。不正咬合になることで、食欲が低下したり、場合によっては歯が口に刺さってしまうこともあります。治療にはそれなりの費用がかかってくるため、注意が必要です。牧草を多めに与えたり、かじり木を置くなど、普段から気にかけてあげることが大切です。
③毛球症
毛球症とは被毛を飲み込んでしまうことで、胃腸の動きが悪くなり、食欲低下・フンが小さい・つながったフンが出るなどの症状が見られる病気です。ホーランドロップに多い病気の一つでもあります。毛球症になると、お腹に痛みがあるため、元気がなく、うずくまったりすることが多くなります。定期的にブラッシングを行い、被毛を食べないような状態を作ることが大切です。
ホーランドロップの飼育に必要なグッズ
ここからはホーランドロップの飼育に必要なグッズについてご紹介していきます。大切な家族として一緒に暮らしていくために、快適な環境を用意してあげましょう。
◆餌はペレットと牧草
ホーランドロップの食事の基本は、牧草とペレットになります。牧草はいつでも食べれるようにケージの中に常に入れておきましょう。うさぎは新鮮なものを好む傾向があるため、少なくなったらその都度追加してあげましょう。
そしてペレットは1日に2回、朝と夕方に与えるのが良いです。理想は朝に40%、夕方に60%です。様子を見ながら与えていきましょう。
ペレットの量ですが、年齢と体重により異なってきます。以下をご参考にしてください。
幼年期(生後4か月まで)⇒体重の5%
青年期(生後4カ月~3歳頃)⇒体重の3〜5%
壮年期(3歳頃~)⇒体重の1〜2%
◆ケージのサイズ
ホーランドロップの体長は30cm~35cm程ですが、足を伸ばして寝転ぶことを考えると80cm程のケージが最適です。特に飼い主が外出中はケージの中で過ごすことが多くなります。リラックスができるように、少し広めのケージにしてあげると良いかもしれません。
■ケージを選ぶ際のポイント
掃除のしやすさ⇒手前と天井の両方に扉があると、掃除をする際に物の出し入れがしやすいためオススメです。キャスターが付いているとさらに便利です。
安全性⇒怪我をしないように、ケージ内に爪が引っ掛かりそうな隙間がないかチェックしましょう。
◆トイレなどその他必要なグッズについて
- ケージ
- トイレ・トイレ砂
- 食器・牧草入れ・給水器
- グルーミンググッズ(爪切り・ブラシなど)
- 床材
- かじり木
- 温度計
- 保温器具
- おもちゃ
ホーランドロップは毛球症にかかりやすい品種です。グルーミング用品は必ず用意し、換毛期に備えることが大切です。また、ホーランドロップの中には好奇心旺盛な子が多く、遊ぶのが大好きな傾向にあります。スキンシップを取る際は、おもちゃを利用するのがオススメです。
まとめ
本記事では、ホーランドロップの特徴についてご紹介しました。垂れ耳を持つうさぎの中では最小の品種です。可愛いらしさと、カラーバリエーションが豊富なことから、大人気のネザーランドドワーフに匹敵するほどの人気を誇っています。
温厚な性格なため、比較的世話がしやすい一方で、病気には注意しなければなりません。特に中耳炎・不正咬合・毛球症はホーランドロップがかかりやすい病気になります。異変を感じた際は可能な限り早く、動物病院を受診するようにしましょう。
最近は、うさぎの平均寿命も延びてきており、うさぎの長寿化が話題となっております。10年以上生きるケースも非常に多く見受けられます。少しでも元気で長く、一緒に過ごせるように、快適な環境を作ってあげましょう。
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