1.うさぎが安心して過ごせるケージサイズ
1-1.ケージはウサギ専用のものを選ぼう
1-2.ウサギ用ケージの特徴
1-3.うさぎに最適なケージの広さとは
1-4.体の大きさに合わせてケージのサイズを選ぼう
3.うさぎのケージレイアウトの一例
3-1.基本のレイアウト
3-2.ロフトを作る
3-3.夏のレイアウト
3-4.冬のレイアウト
3-5.サークルの中にケージを置く
3-6.高齢のうさぎには
うさぎが安心して過ごせるケージサイズ
ペットのウサギさんにとって、ケージは1日の大半を過ごす重要な場所です。また、同時に大切な「なわばり」にもなります。
うさぎは土の中に巣穴を作ってその中で暮らす動物なので、ペットのウサギさんも狭くて隠れやすい所が落ち着きます。ですが、活動的で適度な運動も必要です。そういった特性をふまえ、ウサギ用ケージをレイアウトしていきましょう。
◆ケージはウサギ専用のものを選ぼう
ケージはペット用のかごのことですが、どれでもよいわけではなくウサギの習性と体の大きさに合ったものを選ぶことが大切です。
市販のウサギ専用ケージを選ぶといいですね。「うちの子には小さすぎた、大きすぎた」といった失敗もないでしょう。
◆ウサギ用ケージの特徴
ウサギ用のケージは体の大きさ、特性にあわせて設計され、うさぎが過ごしやすくお手入れしやすいのが特徴です。
商品によっても異なりますが、次の工夫がなされています。
- 床にスノコまたは金網が敷いてあり、フンが下に落ちるようになっている
- フンや落ちた牧草が掃除しやすいよう、下にトレイが設置されている
- トイレ、食器、牧草入れの置けるスペースがある
- 飛び出しを防ぐため天面にフタがある
大きさは商品によっても異なりますが、横幅60~80cm、奥行き45~60cm、高さは50~60cmくらいのタイプが一般的となっています。
◆うさぎに最適なケージの広さとは
ケージは狭すぎても広すぎても、ストレスの原因になるといわれます。うさちゃんにとって最適なケージの広さはどれくらいなのでしょうか。
ケージは、うさぎが足を伸ばしてゆったりくつろげてケージ内を動き回れる広さ、立っても頭をぶつけないくらいの高さが必要とされています。
あくまでも参考情報として紹介しますと、実験動物のうさぎをストレスなく管理する場合でも理想の床面積は
1羽あたり、2.0kg以下…1.4㎡以上 2.0~4.0kg…2.7㎡以上 高さは35.6cm以上
という基準がきちんと定められています。
P.158表 2 ペア飼育又は群飼育しているウサギ、ネコ及びイヌのための最小飼育スペースの推奨値 https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2911/0-full.pdf
実験動物、家庭のペットにかかわらず、うさぎを飼育する場合には最低でもこの広さのスペースを確保する必要があるということです。
ちなみに、ペットショップ等でペットのウサギ向けに販売されているケージは、上記の基準よりも広めのサイズに設定されているので、きゅうくつになる心配はありません。
逆に、大型動物用のケージにうさぎをポツンと入れるのはどうでしょうか。動き回れてうさちゃんのためにはよさそうですが、隠れる場所がないので落ち着きません。飼い主さんの掃除も大変になりますね。
うさぎのケージは「自由に動き回れて落ち着ける程よい広さ」が丁度よいのです。イメージとしては衣装ケースよりひと回り大きいくらい、たたみ半畳分くらいの大きさです。お部屋に置いて、それほど邪魔になる大きさではないですね。
◆体の大きさに合わせてケージのサイズを選ぼう
うさぎは品種によって体の大きさが異なります。仔ウサギを迎え入れる際には、うさちゃんが大人になった時の大きさを考えてケージを選ぶといいですね。
ウサギ用ケージを選ぶ時のサイズの目安
小型種(体重1.5kg以下)…横幅50~60cm×奥行40~50cm×高さ50cm
ネザーランドドワーフ
中型種(体重1.5~3㎏)…横幅60~70cm×奥行50cm×高さ50cm
ホーランドロップ・ライオンラビット・ミニレッキス・ミニウサギ
※ミニウサギはミックスなのでこれより大きくなることもあります。
大型種(体重3kg以上)…横幅80cm×奥行60cm×高さ60cm以上
フレンチロップ・ジャパニーズホワイト・アンゴラ
うさぎのケージに必要な用品

新しくうさちゃんを迎え入れる際には、飼育に必要な用品を一式そろえておきましょう。
ウサギの飼育に必要なもの
- ウサギ用ケージ
- 食器(ペレット入れ)
- フィーダー(牧草入れ)
- ウサギ用トイレ
- 給水機
- スノコ
- かじり木
あると便利なもの
- ロフト(トンネルなど)
- ケージカバー(おしっこよけ)
- 床材(牧草)
- かじり木
うさぎのケージレイアウトの一例
ケージは、うさちゃんが快適に過ごせるように用品を配置することが大切です。
うさぎを飼い始めたら、季節、年齢、体調などに合わせてコーディネイトを変えると、より快適に過ごすことができます。
◆基本のレイアウト
ケージにスノコを敷いたら、うさちゃんの動線を邪魔しないよう用品を配置します。あまり色々なものを置くと狭くなるので、必要最低限の用品を置くのがポイントです。
また、食器、フィーダー、トイレはくわえてひっくり返すことがあるので、壁面に固定するのが望ましいです。
◆ロフトを作る
実は、少し高い所に乗りたがるウサギさんも多いのです。特に必要なものではありませんが、少し高い所にロフトを設置すると、うさちゃんの高い所に乗ってみたい気持ちが満たされるでしょう。
ロフト付きのケージも販売されていますが、後付けで壁面に取り付けるタイプの用品もあります。
ただし、落下すると危険なので、高齢のうさちゃん、段差の昇り降りが難しいうさちゃんのケージにロフトを設置してはいけません。
◆夏のレイアウト
うさぎは高温多湿に弱いので、梅雨から夏にかけて快適に過ごせる工夫をしてあげましょう。
うさぎは室温28℃を超える暑さが苦手です。気温がそれ以上高くなる場合は、基本的にエアコンで冷房をかけ、ケージは風通しが良く、日光やエアコンの風が直接当たらない場所に置くことが望ましいです。
そして、暑さが気になる場合はうさちゃんが涼めるよう冷却グッズを入れてあげましょう。
◆冬のレイアウト
うさぎの飼育に適した気温は16~21℃とされています。急に気温が下がると体調を崩しやすくなるので、冬は冷え込みに注意が必要です。
冬は室温が20℃前後になるよう部屋を暖房するのが望ましいです。もしも部屋に暖房がつけられない時や夜間の冷え込む時にはケージをしっかり保温しましょう。
たとえば、ケージの外側にカバーをかけたり段ボール箱を被せたりすると保温効果があり、すき間風も防ぎます。
また、スノコの上にうさちゃんがかじっても問題ない敷物を敷くと、底冷えやお腹の冷えが防げます。
冷え込む時は、ペット用のヒーターをケージの中に設置するのもおすすめです。
◆サークルの中にケージを置く
もしお部屋のスペースに余裕があるならば、サークルを併用しケージから自由に出入りできるようにしておくと、うさちゃんの行動範囲が広がって運動不足の解消につながります。
狭い所を好むうさぎですが、1日中狭い所でじっとしているのが好き、というわけではありません。
うさぎは活動的で体を動かさないとストレスが溜まります。また運動不足になると運動機能が低下してしまうので、体を動かす機会を与えてあげることも大切です。
うさちゃんを毎日ケージから出して部屋で遊ばせている場合は、ケージの中で1日の大半を過ごさせても大丈夫です。
ただ、なかなか部屋で遊ばせることができない場合、うさちゃんが若くて活発な場合は、サークル内で自由に遊ばせてあげるのもよいでしょう。
◆高齢のうさぎには
高齢のうさちゃんは足腰の筋肉が弱ってきて、段差でつまづいたり、登れなくなったりすることが増えてきます。そのため、ケージ内は段差をなくして過ごしやすくしてあげることが必要です。
トイレは、入口がフラットになってうさぎが飛び乗りやすいタイプがおすすめです。
レイアウトする時の注意点
ケージ内は、うさぎが安全で楽しく過ごせるレイアウトにする必要があります。レイアウトの際は以下の点に注意しましょう。
- うさぎがかじると危険な素材(ビニール、布など)は避ける
- 用品が外れないよう、しっかり固定する
- 事故を予防するため、ロフトはなるべく低い位置に設置する
- 安全のため、ウサギ用ではない用品で代用をしない
- 電気コードを使う場合はかじられないよう、コードにカバーをする
よかれと思って、うさぎのおうちを豪邸や遊園地のように仕立てるのはNG。骨折、誤食などが起こりやすく危険です。「シンプルなレイアウトのほうがうさぎは過ごしやすい」と考えておきたいですね。
うさぎ用ケージの選び方に関するまとめ
うさぎが快適に過ごせるケージの選び方、レイアウトの仕方についてご紹介いたしました。ウサギはなわばり意識が強く、自分のケージにこだわりを持ちます。ぜひ飼い主さんが素敵なレイアウトをして、愛兎さんを満足させてあげてくださいね。
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