1.ミドリフグはどんな生き物?
1-1.ミドリフグの生息地・習性
1-2.ミドリフグの寿命
1-3.ほかの生き物との混泳は可能?
3.ミドリフグの飼い方と飼育の注意点
3-1.基本的なお世話
3-2.餌について
3-3.水質について
4.ミドリフグの飼育に必要なグッズ
4-1.水槽
4-2.歯切り
ミドリフグはどんな生き物?
ミドリフグはフグ科の魚であり、小さな身体つきが可愛らしくペットとしても人気の魚になります。
ミドリフグは一時期クレーンゲームの景品として並んでいた時期もあり、雑貨店などでも見かけた方がいるのではないでしょうか?
ミドリフグの幼体は非常に安価で購入することができるので、アクアリウムをしたい方にも手に取りやすい魚になります。
また、ふっくらとした体と黒い斑点模様は水槽の中でも見栄えがするため満足感のある熱帯魚です。
成長すると17センチ前後に成長するミドリフグですが、2〜3センチの幼体がペットショップで販売されています。
ミドリフグは丸いシルエットと小さな身体で一生懸命泳ぐ姿が可愛らしいですが、飼育にはちょっとしたコツが必要になります。
ミドリフグの基本的な特徴と飼い方について紹介していきますね。
◆ミドリフグの生息地・習性
ミドリフグはスリランカやインドネシアの汽水域に生息する熱帯魚であり、背面側は黄緑色の体色に黒色の斑点があるのが特徴です。
腹部は白色であり、身体が小さな幼体のうちは汽水域で過ごし身体が大きくなると海水域に移動して生活すると考えられています。
野生のミドリフグは淡水域まで遡上することもありますが、飼育するためには塩分が必要になるため、注意が必要です。
また、可愛らしい外見とは裏腹に意外と攻撃性が強く、他の魚のヒレに噛みつくことがあるため、単一での飼育が望ましい魚になります。
幼体のうちは警戒心が強く臆病な面があるためストレスを軽減するために隠れ家や岩などを水槽にいれてあげるのがおすすめです。
幼体がある程度まで成長するまでは、見守りながら刺激しないように飼育することが大切です。
エサを与えていると徐々に懐き、ミドリフグの方から寄ってきてくれるようになります。
◆ミドリフグの寿命
ミドリフグの寿命は平均で5年前後です。
大切に飼育すれば10年以上生きることもありますよ。
人に懐きやすく、餌をねだって水面まで顔を出す個体もいるため、交流を楽しむことができるのが魅力の魚でもあります。
◆ほかの生き物との混泳は可能?
ミドリフグは上記で触れたように、攻撃性が強く他の魚のヒレを噛んでしまうため単一での飼育が望ましい魚になります。
ミドリフグは縄張り意識も強いため、ミドリフグ同士の混泳でも喧嘩をすることがあります。
混泳自体は隠れ家を増やしたり、充分な広さの水槽を用意するようにすれば不可能というわけではありませんが、相性をよく見てバランスよく混泳させる必要があります。
ミドリフグの平均価格
2〜3センチの幼体を300円〜500円前後で購入することができますので、比較的安価で入手しやすい熱帯魚になります。
しかし、ミドリフグの飼育は最終的には海水魚としての塩分を必要とした飼育になるため、海水を立ち上げたり、用品を揃えて準備することがポイントになります。
ミドリフグの飼い方と飼育の注意点
ミドリフグをお迎えしたいなと考えている方向けに基本的な飼育のポイントを紹介します。
汽水の割合やミドリフグの飼育は少しコツがありますので、紹介しますね。
◆基本的なお世話
基本的にミドリフグの飼育には、塩分が必要になります。
幼体の時には、海水の4分の1程度の塩分濃度が必要になります。
海水魚用の人工海水を使用して海水とカルキ抜きをした水道水を用意して、混ぜて汽水を作るようにしましょう。
成魚になると塩分濃度が高い方が、長生きすると言われているため海水魚飼育と同じように飼育することがポイントになります。
飼育下では10センチ前後にとどまることが多いミドリフグですが、身体のサイズに合わせて水槽をサイズアップすることも将来的に検討しましょう。
◆餌について
ミドリフグは肉食よりの雑食性です。
主食として、生餌やアカムシなどの冷凍餌を好み嗜好性も高いため用意するのがおすすめです。
固形の人工餌はあまり食いつきがよくない個体が多いですが、小さな頃から根気強く与えていると人工餌でも抵抗なく食べてくれることがあります。
餌を与えすぎると消化不良を起こしてしまい、お腹の中にガスが溜まってしまったり体調不良の原因にもなるためミドリフグの様子を見ながら量を与えるようにします。
◆水質について
海水に近いpH8前後のアルカリ性の水質を好み、元気に泳ぐ姿を見ることができます。
水温は24℃〜28℃前後が適温になります。
ミドリフグは水温管理が必要になりますので、ヒーターと水温計を導入するようにしましょう。
ミドリフグが火傷しないように水槽内でヒーターを使用する場合には、カバー付きのものを使用するようにします。
ミドリフグが火傷してしまうと、そこから感染症になってしまい最悪死んでしまう可能性もあるため注意が必要です。
ミドリフグの飼育に必要なグッズ
ミドリフグの飼育に必要な基本的なグッズについて紹介します。
どのような道具を用意すればよいのか疑問に感じている方は参考にしていただければ幸いです。
ミドリフグの幼体を育てるためには、汽水を作る必要があり難しく感じる方もいるかもしれませんが、準備をしっかりしておけば安心してミドリフグをお迎えすることができます。
◆水槽
幼体の時期は小型水槽でも問題ありませんが、成魚だと10センチ前後の大きさになることと、海水はある程度の水量が必要なため、60センチ水槽を準備しましょう。
最低でも、45センチ水槽が必要になります。
また、ミドリフグが休めるように珊瑚や岩などをいれてあげるのがおすすめです。
以下のグッズがあればミドリフグを飼育するにあたり必要です。
- ろ過装置
- カルキ抜き
- アカムシなどの餌
- 人工海水の素
- 照明
- 珊瑚や貝殻
◆歯切り
ミドリフグの飼育においてもう一つポイントになるのが「歯切り」というお手入れです。
ミドリフグはエビなどをすりつぶすための歯が生えており、噛まれると出血するほど鋭い歯があります。
この歯は伸び続けており、歯が伸びてしまうと餌が食べられない状態になるため、適切な長さに切ってあげる必要があります。
歯切りにはニッパーを使用して、濡らした手袋をつけてミドリフグを保定して素早く歯を切ります。
切る目安としては口から餌がこぼれる、餌を食べないなどの状態になると必要です。
少なくとも半年に一度は歯切りをするようにします。
歯が伸びるのを予防するために、水槽内にミドリフグが噛める珊瑚や貝殻を入れておくのも有効です。
歯切りはコツが必要なため、歯切りの頻度を減らすためにも、珊瑚などを入れておくのがおすすめです。
一つ注意したいのは、珊瑚や貝殻を水槽内に入れるとミドリフグが噛んだカケラがたまるため水が汚れやすくなります。
定期的な水換えが必要になります。
ミドリフグをお迎えする前にすること
ユニークな表情と可愛らしいシルエットが魅力のミドリフグは安価で購入できる熱帯魚ですが、長く育てるためには汽水や海水についての知識が必要です。
特に幼体は水質の影響を受けやすく、弱りやすい一面があるためミドリフグをお迎えする1週間前には水槽を準備して水を作り始めましょう。
海水は水槽の立ち上げから、水が安定するまでに約一ヶ月かかります。
ミドリフグに快適な環境で生活してもらうためにも、水槽を立ち上げてからお迎えするのがベストです。
◆海水の立ち上げ
①水道水にカルキ抜きと人工海水の素を入れ、比重計を使い比重が1.023になるように調節します。
②人工海水が完成したら、水槽にゆっくりと海水を入れていきます。
この時に砂利が巻き上がらないように静かに入れていきましょう。
③ヒーターやクーラーを設置して水温を調節していきます。
ミドリフグの場合には、24℃前後が適切です。
④海水にバクテリアを投入してろ過装置を回します。
照明器具などがある場合には、先に取り付けて水槽のレイアウトを作ってから最後にろ過装置を循環させましょう。
⑤生体を入れていない状態でろ過装置を稼働して、2週間前後すると水質が安定してきます。
バクテリアがろ過フィルターに定着して、海水魚にとっても快適な環境になります。
ミドリフグの飼い方に関するまとめ
ミドリフグの飼育や特徴について紹介しました。
ミドリフグの飼育には、少しコツがありますが汽水を作ることができれば初心者も挑戦しやすい魚になります。
単一飼育が望ましいミドリフグはよく飼い主さんにも懐くので、コミュニケーションが取れる点が嬉しい熱帯魚になります。
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