1.オカメインコとは?
3.オカメインコの特徴
3-1.冠羽が感情のバロメーター
3-2.オスとメスの見分け方は?
4.オカメインコの種類
4-1.ノーマル(ナミ)
4-2.ルチノー
4-3.アルビノ
4-4.パール
4-5.パイド
4-6.シナモン
4-7.パステルフェイス
4-8.ファロー
4-9.エメラルド
5.オカメインコの性格
5-1.穏やか
5-2.繊細
5-3.寂しがり
6.オカメインコの飼い方
6-1.適切な飼育環境
6-2.餌について
6-3.健康管理について
7.オカメインコを飼う際の注意点
7-1.脂粉
7-2.餌の知識
8.オカメインコのしつけの仕方
8-1.信頼関係を築く
8-2.たくさん褒める
8-3.臆病な性格を理解する
オカメインコとは?
赤いほっぺが可愛いオカメインコ。
この見た目が「おかめ」に似ていることから「オカメインコ」と名付けられましたが、実はオウムの仲間です。
オカメインコの歴史
オカメインコがペットとして飼われるようになったのは、約200年前になります。
もともとオーストラリアの内陸部で群れを作って生息していたオカメインコをイギリス人が本国に持ち帰ったことによって、ペットとしての飼育が始まりました。
日本には明治末期の1910年代に輸入されたものの、色合いが地味であったことからあまり普及しませんでしたが、近年になって様々な品種が開発されたことで人気が出るようになり、ペットショップなどでも入手できるようになりました。
オカメインコの特徴
オカメインコの全長は30cm前後、体重は80〜110gほどで、オオムの仲間では最小サイズです。
平均寿命は15〜25年です。飼育するとなれば、しっかりと今後のライフスタイルも考えておく必要があります。
頬のチークは”チークパッチ”と呼ばれ、オレンジ色や赤色をしています。
野生のオカメインコは、樹木が散開した草原や森や低木地になどに生息しているため、胴部は敵に見つからないように目立たない灰色をしています。
◆冠羽が感情のバロメーター
頭部にある冠羽は犬のしっぽのように感情を表現します。
冠羽が寝ている状態で、口を閉じているときはリラックスをしていて、左右に揺れているとストレスを感じています。冠羽が開いて立ち上がっている時は、喜怒哀楽がマックスになった時だと判断できます。
◆オスとメスの見分け方は?
オカメインコのオスとメスの見分け方としては、「外見」や「仕草」「遺伝の組み合わせ表」などがあります。ただ、素人が見極めるのは難しく、生後間もない雛の場合は専門家であっても困難とされています。
一般的に、オスは顔が黄色くなりますが、メスはヒナの時から顔の色は変化しません。
オカメインコの種類
オカメインコは品種ごとにさまざまなカラーバリエーションがありますが、羽毛のバリエーションは限られています。
理由は、野生のオカメインコの羽毛を構成する色素が 黄色・黒 の2色のみであるため、必然的に限られた色になっています。代表的な品種と特徴を見てみましょう。
オカメインコの品種は以下の要素で構成されています。
・身体の羽色
・身体の模様
・顔の色彩
◆ノーマル(ナミ)
原種はノーマル(ナミ)で、体色は明るいグレー、翼の先や首まわりはホワイトです。
顔と冠羽は薄いレモンイエローで頬のチークはオレンジです。
◆ルチノー
ルチノーは白オカメインコとも呼ばれます。体色はクリーム色からレモンイエローですが、色の強弱は個体差がありますよ。
◆アルビノ
アルビノ(ホワイトフェイス)は黄色の色素を持たない個体で、頬のチークがありません。
真っ白なカラーで人気があります。
◆パール
1967年に、西ドイツでブリードされた個体です。
「レセッシヴ(性染色体劣性遺伝子)」のため、クリーム色の発色が細やかに立つ波のような模様を生み出しています。
原種に比べると、リポクローム色素が全体的に強く現れているという特徴があります。
◆パイド
1949年にアメリカのカリフォルニア州で初めて発見された個体です。
レセッシヴのため、身体の様々な部分にクリーム色の発色がまだら模様として現れます。
色の抜け具合によって、様々な呼称があります。
◆シナモン
灰色に赤灰色が混ざったパーグルグレーをしています。
幼鳥の頃はブドウ色の目をしていますが、成鳥になると黒目に変化します。
◆パステルフェイス
頬にある丸い斑紋がノーマルよりも薄く、黄色みがかっているという特徴があります。
◆ファロー
シナモンの色合いを淡くしたような体色をしています。
赤目の品種なので、成鳥になっても赤目のままという特徴があります。
◆エメラルド
1980年代後期のアメリカで誕生した種類です。別名、エメラルドとも呼ばれます。
淡色のグレーと黄色が混ざった淡いオリーブのような色調をしています。
背翼部分に現れる「スパングル」と呼ばれる色の濃淡は、パイドのような斑模様ではなく、独特なもやっとした形をしています。
オカメインコの性格
オカメインコはオスとメスで性格が異なります。
一般的には、オスは活動的でよく喋る性格で、メスは穏やかで大人しい個体が多いとされています。
◆穏やか
オカメインコは穏やかな性格なので、飼い主さんにそっと寄り添うなど、心が和むしぐさを見せてくれることが多いです。多頭飼いとして、セキセイインコやジュウシマツとも一緒に飼うことができますよ。
ただ、大人しい性格ゆえにストレスが溜まりやすいので、他の種類の鳥と一緒に飼うときは虐められていないか、注意してあげてください。
◆繊細
デリケートな性格をしているので、地震や大きな音がすると、ちょっとした恐怖から「オカメパニック」と呼ばれる錯乱状態になることがあります。驚いてケージの中で暴れだし、出血をして骨を痛める程のパニック状態になる場合があるので注意が必要です。
オカメパニックになってしまった際には、優しく声をかけてあげてくださいね。
◆寂しがり
オカメインコは寂しがりやの一面もあります。
集団で生活する習性があるので、1羽だけで飼育すると寂しさから大きな声で鳴くといった問題行動をとることもあります。
ストレスを感じさせないように2羽以上での飼育がおすすめです。
もし、1羽しか飼えないときは長時間の留守番にならないように気をつけてあげてください。
オカメインコの飼い方
オカメインコは、インコやオウムの仲間では比較的丈夫で飼育しやすいのが特徴ですが、雛から幼鳥の寒い季節は慎重な飼育が必要です。
オカメインコの適温は25~30℃と言われています。温度管理をしながら、最適な環境で飼育していくことが大切です。
◆適切な飼育環境
部屋が静かすぎると、ちょっとした物音で錯乱状態になりやすいため、大きな音がする部屋は厳禁ですが、ストレスにならない程度の物音には慣れさせておくことがオカメパニックの対策につながります。
◆餌について
オカメインコは主に植物の種子や穀物を好み、アワ・ヒエ・キビ・カナリーシードのミックスフードを与えるのが一般的です。
オカメインコが健康で長生きするためには、餌の内容や与え方が大きなポイントとなります。また、栄養が偏らないように、副食や青菜なども食べさせることが大切です。
人間の食べ物を欲しがることもありますが、病気の原因となるため与えないようにしましょう。
◆健康管理について
睡眠は、10~12時間を目安に、規則正しく生活させることが大切です。
また、運動不足にならないように毎日一時間ほど、放鳥時間に部屋の中で遊ばせてあげましょう。
オカメインコはほかのインコと比べて、暑さや寒さに弱いです。
1歳までは特に注意が必要で、夏場はエアコンを活用し、冬場はペットヒーターを使うなど、快適な温度を心がけてあげてくださいね。
オカメインコを飼う際の注意点
オカメインコを飼育していく上で、特に気を付けたいポイントを2つ紹介します。
◆脂粉
オカメインコに限らず、インコやオウムは「脂粉」という白い粉を出します。
きれいな羽を維持するのに必要な脂粉ですが、毛づくろいをすると白くもやっとしたものが舞い散り、掃除が大変になることもあります。
換羽期に関係なく毎日出るものなので、喘息など気管支系に疾患を抱えている人は、飼育に適しているとはいえません。
◆餌の知識
オカメインコをはじめとした外来種の鳥は、犬や猫と比べてペットとしての歴史も浅いです。他の鳥類の飼育法を準用したものも多いので、誤った情報やあやふやな情報も少なくありません。できるだけ多くの情報を収集したり、鳥についての知識がある獣医師に相談することが大切です。
炊いたご飯や加工食品類は素嚢炎(そのうえん)になる可能性があるので、与えないようにしてくださいね。
オカメインコのしつけの仕方
飼い主さんのしつけ方次第で、オカメインコの成長の仕方は変わっていきます。
まずは飼い主さんとオカメインコの信頼関係を築いていくことから始めましょう。
◆信頼関係を築く
臆病な性格をしているので、怒鳴るなどの行為は厳禁です。
また、軽くであっても暴力的なことをすると、信頼関係が一気に失われますので絶対にやめましょう。
優しく接してあげることが信頼関係を築くカギになります。
◆たくさん褒める
良いことをした時は、大げさなくらい褒めるようにします。
悪いことをしたらフッと息を吹きかけて10秒ほど睨むようにすれば十分ですが、そのあとは優しく接してあげてくださいね。
◆臆病な性格を理解する
人の手に擦り寄ってスキンシップを求めるなど可愛らしい面が多いですが、本来は臆病な性格をしていることを忘れてはいけません。
オカメパニックの対処法
パニックになる場面は、「他のペットがケージの中に侵入しようとしている」「夜間の騒音」「車のハイビームなどの強烈な光の刺激」「飼い主さんに相手にしてもらえない時」「窓の外に犬や猫がいる」など個体によって様々です。
パニックはオカメインコが不安や恐怖を感じなくなるまで続くので、ケージをバスタオルなどで覆い安全な場所に移動させる、インコと触れ合う時間を増やすなど原因に照らし合わせて最適な対処をしてあげてください。
オカメインコの気をつけたい病気は?
オカメインコに関わらず、ペットを飼う際には事前にかかりやすい病気を知っておくことで、適切な対処ができたり、予防することができます。
◆風邪
体力が低下している時に、病原菌に感染して発症することが多いです。
初期症状は「くしゃみ」や「鼻水」などですが、悪化すると止まり木から降りて目を閉じうずくまるなどの行動をとります。
普段から注意して観察するようにしましょう。
◆素嚢炎
ヒナの時に発症することが多い病気です。
低温の場所に長時間居たことによる体の冷えが原因で発症し、嘔吐物が増え酷い匂いを発症するようになります。
抗生物質、抗真菌剤、ビタミン剤の投与などで治療しますが、悪化した場合は切開手術をしなければならない時もあります。
◆毛引き症
ストレスが原因となって、自分の羽を抜いてしまう病気です。
癖になってしまうと長期にわたる治療が必要となるため、見つけたら早期に獣医さんのもとで診察をうけるようにしましょう。
言葉を覚えさせたいならオスがおすすめ!
オカメインコは人間の言葉をなかなか覚えないといわれていますが、オスはメスに比べておしゃべり好きな子が多いのです。
単語であれば少しずつ覚えることができるので、言葉を覚えさせたいならオスの飼育がおすすめですよ。
一人暮らしの飼い主さんには、おっとりした性格のメスがおすすめです。
まとめ
オカメインコは闘争心が弱く、人懐こくて甘えん坊。
その反面、臆病で寂しがりなため、時にパニック症状を引き起こすこともありますが、飼い主さんが優しく寄り添ってくれれば、オカメインコは安心することができます。
オカメインコはとても頭が良いので、工夫次第でいつの日か飼い主さんとコミュニケーションが取れるようになるかもしれませんね。
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