コンゴウインコはどんな鳥?大きな体で美しい鳥の魅力を徹底解説

2024.01.19

コンゴウインコはどんな鳥?大きな体で美しい鳥の魅力を徹底解説

コンゴウインコは赤や緑、黄色、青などの鮮やかな原色の羽に包まれた体と長い尾を持つ大型のインコでカラフルな風貌は見とれてしまうくらいの美しさです。動物園で飼育されていることが多いので見たことがある人もいるのではないでしょうか。ペットとしてお迎えすることも可能で生涯のパートナーとして迎える人も最近は増えています。この記事ではコンゴウインコの魅力と飼い方について解説していきます。


【掲載:2021.03.10  更新:2024.01.19】

コンゴウインコとは?

コンゴウインコ(金剛鸚哥 Macaw)は華麗で光沢のある色鮮やかな羽を持つ世界最大級のインコで金剛石(コウンゴウセキ=ダイヤモンド)のように美しいことからコンゴウインコと呼ばれています。コンゴウインコ(金剛鸚哥 Macaw)インコ科で多くある属の中で南北のアメリカ大陸産の6属に分類されるインコを総称したグループ名で、6属の中でさらに多くの種類に分類されます。代表的な種はAra属に多く、コンゴウインコ(学名:Ara macao、英名:Scarlet Macaw)、ベニコンゴウインコ(Red-and-green macaw)、ルリコンゴウイン(Blue-and-yellow macaw)は日本でも良く見られます。丈夫で美しい鳥なので動物園で見ることができますが専門店や大型のペットショップでも販売されており性格が穏やかで人懐こいので人気があります。

◆見た目

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現在日本で見られる代表的な2種類について見ていきましょう。

・ベニコンゴウインコ

ベニコンゴウインコは南アメリカの北部の森林に広く生息していて体長が100cmに達することもあるコンゴウインコ属の中では最大の鳥です。背中や胸は鮮やかな紅色で、羽の付け根から先にかけては黄緑色や青緑色の部分があり白い大きなくちばしが特徴です。長い尾を垂らしている姿は迫力があり、見ごたえのある美しい鳥ですが野生の個体数は減少しています。理由には居住環境の破壊による生息地の減少と不法な取引の為に乱獲されたことがあげられており、現在は保護活動が進められています。ボリビアでは絶滅危惧種のアオキコンゴウインコの人口の巣箱での繁殖に成功しています。

・ルリコンゴウインコ

ルリコンゴウインコは南アメリカ大陸のブラジル、ボリビア、パラグアイの熱帯雨林に生息しています。体の大きさはベニコンゴウインコよりも1まわり小さくて体長が76cm〜86cm位、背中は美しい瑠璃色で腹部は黄色、頭部には緑色が混じりくちばしは黒色です。金色やオレンジ色のようにも見える明るい鮮やかな黄色の腹部と瑠璃色の体とのコントラストが美しいです。(瑠璃色:紫みを帯びた濃い青色)
 

◆原産国

 
コンゴウインコの原産国は中南米のグアテマラやパナマまでの国々の一帯ですが生息地はメキシコや中央、南アメリカ大陸のメキシコ最東端の一部からペルー、ブラジルのアマゾン川流域にいたる湿潤な熱帯常緑樹林です。野生ではつがい又は群れで生活していますが個体数は減少していて既に5つの種が絶滅したとされています。巨木が倒されるなどの森林破壊や幼鳥を捕獲され続けた結果、アオコンゴウインコはすでに絶滅し、絶滅していると思われている品種も多くあり生息地では保護活動が行われています。

◆特徴・性格

・性格は温和で人には良く懐く
頭が良くて温和な性格で人に良く懐きますが特に飼い主さんだけにべったりと懐く傾向があります。飼い主さんが大好きなので構ってもらえないとストレスがたまり毛引きをすることがあるので1日に1時間はコミュニケーションを取るようにしましょう。他のインコに比べると神経質ではないといわれていますが臆病でデリケートな面もあるので不安にさせないことが大切です。電話の音をまねるなどものまねやオウム返しは得意ですが会話はあまり得意ではないことが多いです。
・鳴き声が非常に大きい

声が非常に大きいのが特徴でかなりの音量です。あまりの鳴き声の大きさに驚き飼うのを諦めた人もいる程で飼育するためには声の大きさについて飼い主や家族が理解できるかがポイントになり、周囲の環境や防音対策についても考える必要があります。

・噛む力が強い

コンゴウインコのくちばしはヤシの実やクルミの硬い殻まで砕くほど強い力があります。優しい性格なので人を噛むことは少ないですが、もし本気で噛まれたらケガをするので子供に世話をさせるのではなく大人がしっかりと管理をする必要があります。

◆寿命

寿命は飼育下で約50年といわれていて長い期間を一緒に過ごすことができます。お迎えをする場合は、最後まで世話ができるのか、もし世話ができなくなった時には誰に頼むかなども考える必要があります。体は丈夫で強く暑さや寒さにも強いですが1年中屋外で飼うのは避け、室内で必要に応じて防寒や保温などを行ないましょう。

◆他のインコとの違いについて

世界最大級のインコといわれるコンゴウインコの体はかなり大きく、良く見かける他のインコとの違いは体の大きさだといえます。大型の鳥だからこそ楽しめる迫力のある美しい姿は存在感があり、見るだけでも楽しめという大きな魅力があります。その反面、大きくて丈夫なケージや防音対策も必要てエサの量も多いので費用が掛かることとふんの量が多く掃除の手間がかかるというデメリットもあります。


コンゴウインコの値段

価格は60万~80万で上昇傾向にあります。


コンゴウインコは多頭飼いできる?

コンゴウインコは飼い主との密接な関係を求めるので多頭飼いは向かない傾向があります。もしもう1羽増やす場合は新しくお迎えしたインコのためにもう1つ別のケージを用意する必要があり、様子を見ながら時間をかけながら少しずつ慣らしていくことが大切です。


コンゴウインコの飼育環境

コンゴウインコ

次に飼育に必要な環境について順番にお伝えしていきます。

◆必要な基本のグッズ一覧

お迎えをする際には基本グッズを準備してあとから様子を見て必要なものを足していきます。
・専用のケージ、食器類、ケージ用止まり木、防音設備

ケージは十分な広さがあるものを準備します。市販の大型インコ用は60cm×60cm×110cm程度と少し狭いのでオーダー品の方が安心です。防音のためのアクリルケースも同様で飼うための準備費用は高額になると考えましょう。ケージに合わせた食器類、止まり木を準備し、アクリル板などで防音設備を整えます。
・スタンド式の止まり木

スタンド式の止まり木はくつろぐ場所として好ましく設置することを推奨します。リビングなどに置くことを飼い主のそばにいることができるのでインコが安心できます。移動も簡単にできるので水浴びや日光浴の時にも使用できるのでぜひ準備しましょう。
・おもちゃ

ケージ内にいる時に退屈しないようにおもちゃを吊るします。おもちゃで遊ぶことでストレスの解消や運動不足の解消にもなります。

◆温度設定

寒さに強いといわれているコンゴウインコですが寒い時期は保温が必要です。1年未満の時は特に注意が必要で25度位に保ちます。その後は15度位を目安に保温します。鳥専用のヒーターをおもちゃだと思い壊されることがあるので注意しましょう。夏はケージ内の温度が上がりすぎないようにエアコンで調節しますがエアコンの冷風を直接体にあてないように調整しましょう。

◆飼育の注意点

鳴き声の大きさについて理解して対策をしっかりと行うことと、清潔を保つためにこまめにケージ内の掃除をすることが大切です。コンゴウインコの体臭は強くありませんがふんも大きく、体から白いフケの様な粉が出るのでケージは思ったよりも汚れます。ケージが大きく掃除も大変ですが定期的に洗うようにします。清潔を保つためとストレスの解消のために水浴びをさせます。コンゴウインコは水浴びが好きなので特に夏は積極的に行って水浴びの後には日光浴もさせます。その際に直射日光は避けてカラスや猫など外敵にも注意を払い目を離さないようにしましょう。


コンゴウインコの飼い方

基本的なグッズの準備ができたらいよいよ迎えです。コンゴウインコの飼い方の注意点について順番に説明していきます。

◆ご飯について

コンゴウインコは様々な種類の餌を必要とします。インコ用ペレット、ひまわりの種子などのシード類、リンゴやミカン、バナナなどの果実やニンジン、小松菜などの野菜、イモやパンなどをバランスよく与えます。パスタなど安全な食物を飼い主と同じものを楽しむことは広く行われていますがアボカドやチョコレートなどインコにとって有害なものもあるので注意が必要です。

◆トイレについて

トイレのしつけをする必要はないのでトイレは用意する必要はありません。排泄したふんを毎日きれいに掃除をして清潔を保つことがトイレの世話だと考えましょう。
 

◆臭いについて

コンゴウインコは体臭もきつくなくふんもほとんどにおいません。においの感じ方は人によって違うので気になる場合はケージを洗浄する際に鳥専用のクリーナーを使用するか空気清浄器を活用しましょう。
 

◆かかりやすい病気について

コンゴウインコは丈夫な鳥ですがインコがかかりやすいと言われるウィルスや細菌が原因の病気にかかることがあります。体調が悪くても外見からは分かりにくいことが多いので少しでもおかしいと思ったら可能なかぎり早く病院に連れて行くことが大切です。信頼できる獣医さんが近くにいると心配なことがあった時は相談できるので安心です。お迎えが決まったら大型鳥をみてくれる動物病院も探しておくことをおすすめします。


まとめ

コンゴウインコは存在感があり見ているだけで癒される美しい鳥で体が丈夫で飼いやすく順応性もあります動物園で見るだけではなくポイントを押さえれば家庭でも飼育することができ、飼い主1人だけに懐くので生涯のパートナーとして最高の鳥という声もあるくらいです。鳴き声が大きいことを理解し、飼育環境さえ整えれば魅力的なコンゴウインコと共に暮らすことができます。生涯のパートナーとしてコンゴウインコのお迎えを考えてみませんか。



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