【うさぎの暑さ対策】室内の熱中症対策はどうする?うさぎにとって危険な状況と対処法

2022.06.22

【うさぎの暑さ対策】室内の熱中症対策はどうする?うさぎにとって危険な状況と対処法

「ウサギって暑さに弱いの?」「エアコンは何度に設定するべき?」「ウサギが熱中症になったらどうすれば良いの?」ウサギを飼っている方の中には、上記のような疑問を抱えている方も少なくないでしょう。結論からお伝えすると、ウサギは暑さに弱い生き物です。そのため、しっかりと暑さ対策を行うことが重要になります。そこで本記事では、ウサギの暑さ対策について詳しく解説します。

【目次】
1.うさぎは暑さに弱い?
 1-1.うさぎが暑さに弱い理由
 1-2.うさぎにとってNGな気温

2.暑いときにうさぎが見せる仕草
 2-1.冷たい床に全身を伸ばして寝ている
 2-2.呼吸が荒くなる
 2-3.耳が赤くなる

3.夏場はエアコンを使用し暑さ対策をするのが基本!
 3-1.うさぎに適した温度・湿度設定をする
 3-2.ケージを置く場所に注意
 3-3.エアコンの不具合や停電に要注意

4.エアコン以外にも暑さ対策グッズを用意しよう
 4-1.エアコン以外の暑さ対策が必要な理由
 4-2.【必須】うさぎ用冷感グッズ(アルミボード、ひんやりマットなど)
 4-3.【エアコンと併用】扇風機
 4-4.【お手軽】保冷剤
 4-5.【お手軽】凍らせたペットボトル

5.夏場にうさぎを留守番させるときは
 5-1.エアコンはつけっぱなしにする
 5-2.外出時はカーテンを閉めていく
 5-3.ペットカメラがあるとさらに安心

6.うさぎが熱中症になってしまったら
 6-1.熱中症に見られる症状
 6-2.熱中症になってしまったときの応急処置
 6-3.扇風機の風を直接当てても効果は薄い
 6-4.とにかくすぐに病院へ連れていく

7.まとめ

【掲載:2021.04.09  更新:2022.06.22】


うさぎは暑さに弱い?

ウサギの暑さ対策

結論をいうと、うさぎは暑さに弱い生き物です。そこで大切になってくるのが、暑さ対策です。
しかし、うさぎ飼い初心者の方の中には「どのように暑さ対策を行えば良いのか分からない」という方もいるでしょう。
まずはなぜうさぎが暑さに弱いのかを理解しましょう。

◆うさぎが暑さに弱い理由

うさぎが暑さに弱い理由は、人間のように汗をかいて体温調節を行うことができないからです。

人間は全身に汗腺があり汗をかくことで放熱し、体温調節を行う生き物です。しかし、うさぎは汗をかく機能が発達していないため、耳で体温調節を行います。
長い耳を空気にさらすことで毛細血管に流れる血液を冷まし、熱を放出することは可能ですが、人とは違い全身で体温調節をすることができないため、効率が悪く限界があります。
そのため、気温が上がりすぎると夏バテや、熱中症、脱水症状などの体調不良を引き起こすうさぎも少なくありません。残念ながら、暑さによって亡くなってしまううさぎもいます。

耳の小さなネザーランドドワーフなどは特に体温調節が苦手ですので注意してください。

◆うさぎにとってNGな気温

一般的に、うさぎは気温が28℃くらいを超えると、体温調節ができなくなると言われています。そのため、6月中旬、遅くとも7月上旬くらいまでには、暑さ対策の準備をしておくことが重要です。


暑いときにうさぎが見せる仕草

◆冷たい床に全身を伸ばして寝ている

犬や猫でも見られる仕草ですが、うさぎも暑いときには自分で冷えた場所を探しだし、全身をくっつけるようにして寝ます。
身体の表面積を広げて、熱を少しでも逃がそうとするためです。

◆呼吸が荒くなる

うさぎは呼吸を早くすることで熱を逃がそうとします。
普通うさぎは「ヒクヒクヒクヒク」と鼻呼吸をしますが、いつもよりゆっくり目で、鼻から口の周りをフゴフゴと動かすような呼吸をしているときは異常な呼吸の可能性があります。
些細な変化ですが、このような呼吸が見られたらすぐに病院に連れていくようにしてください。

◆耳が赤くなる

体温が上昇し、末梢神経が充血するため耳が赤く見えます。体温調節が間に合っていない証拠ですので危険なサインです。


夏場はエアコンを使用し暑さ対策をするのが基本!

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うさぎの暑さ対策として一番よく利用されるのが「エアコン」です。ここでは、エアコンを使って温度管理を行う際に知っておきたい情報についてご紹介します。

◆うさぎに適した温度・湿度設定をする

うさぎが快適に過ごせる「温度」と「湿度」は下記の通りだと言われています。

温度:16℃~25℃
湿度:40%~50%

ただし、エアコンの温度を20度前後に設定すると、人間にとってはかなりの寒さを感じることになるでしょう。そのため、うさぎの暑さ対策としてエアコンを使うときは、設定温度を23℃~25℃あたりにするのがオススメになります。

また夏場は湿度が上がりやすい季節です。特に雨が降った日には80%を超えることも少なくありません。うさぎが快適に過ごせる湿度は「40%~60%」です。エアコンの除湿機能を上手く利用して調整すると良いでしょう。

ただ室温をチェックするだけでなく、ケージの近くにも温湿度計を設置して、うさぎの周囲の温度・湿度を確認してください。
冷気は下に貯まりやすいため、人が過ごす空間が25℃程度でもでも、うさぎのケージがある付近は思った以上に温度が低くなっている可能性があります。

◆ケージを置く場所に注意

ケージを置く場所は、エアコンから吹き出る風が直接当たらないところがベストです。風が直接当たり続けると、風邪を引いてしまう可能性があります。扇風機などを使って部屋の空気を循環させるのが良いでしょう。

また直接風が当たらない場所以外にも、下記のような場所はNGです。注意しましょう!

  • 直射日光が当たる場所
  • 風通しが悪く、湿気がこもりやすい場所

せっかくクーラーをつけても、このような高温多湿になる場所にケージを置くのでは意味がありません。
エアコンの風が直接当たらず、涼しい場所を見つけてケージを設置しましょう。

◆エアコンの不具合や停電に要注意

暑い季節はエアコンの不具合や停電にも注意が必要です。こういった事態が起こると、室温管理ができず、うさぎの暑さ対策が十分に行えなくなってしまいます。
長時間暑い中で過ごさなければならなくなった場合、最悪の事態を招いてしまう可能性も否定できません。
そのため、エアコン以外の暑さ対策について知っておくことも重要です。

下記では、複数の暑さ対策グッズをご紹介しております。どれも簡単に用意できるグッズばかりなので、気になる方はぜひご覧ください。


エアコン以外にも暑さ対策グッズを用意しよう

具体的なうさぎの暑さ対策のやり方について徹底解説していきます。しっかりとポイントを押さえ、うさぎが過ごしやすい環境を用意してあげましょう。

◆エアコン以外の暑さ対策が必要な理由

うさぎの暑さ対策としてエアコンを使うことは大切ですが、エアコンだけに頼るのはあまり良くありません。エアコン以外にも暑さ対策グッズを用意しておくことが非常に重要です。
先述しましたが、エアコンの不具合や停電が起こってしまった場合、冷房が停止し、うさぎの適温が保てなくなってしまいます。
エアコンの故障に備えて冷風機を同時に稼働している場合でも、停電してしまったらすべて停止してしまいます。
もし飼い主さんの留守中にそのような事態になってしまったとき、室温が急上昇し。最悪の場合うさぎさんが熱中症で亡くなってしまうことも考えられます。

また、2022年3月の福島県沖地震による発電所の停止や世界情勢をうけ、夏季の電力需給見通しが例年より厳しいという発表が経済産業省よりありました。
政府からの節電要請や計画停電の発表がある可能性も否めません。

エアコンを使用するのは前提として、もしもの事態に備えて暑さ対策グッズを十分に準備してください。

◆【必須】うさぎ用冷感グッズ(アルミボード、ひんやりマットなど)

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ペットショップやネット通販で、うさぎの暑さ対策として多くのグッズが販売されています。最近では100均でもペット用の涼感グッズを扱っていることもあります。
その種類は豊富で、触るとひんやりする冷感生地で作られているベッドや、大理石やテラコッタ、アルミなどで作られたプレートなどがあります。
ペット用に製造されているため安全性が高く、かじっても大きな問題はありません。また排泄物が付いても水洗いできるものが多く販売されています。
ペットボトルや保冷剤と違い取り換える必要がなくいつでもひんやりしているので、家を空ける時間が長い飼い主でも安心して利用できるのが魅力の一つです。
冷房と併用してこのようなアイテムを使いましょう。最高気温が25℃を超える日が続いたら、うさぎのケージ内に設置してあげてください。

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◆【エアコンと併用】扇風機

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日中に気温が高くなりそうな日には、扇風機をつけておくのが良いです。扇風機を使って、エアコンの冷風と部屋にこもった空気を循環させることで、気温は次第に下がっていきます。扇風機のみの単独使用ではなくエアコンと一緒に使ってください。
あくまでも空気を循環させる目的での利用ですので、扇風機だけでは空間を冷やせません。
ただしエアコンと同様、扇風機の風が直接うさぎに当たらないように注意しましょう。

◆【お手軽】保冷剤

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暑さ対策として、ケージの中に保冷剤を入れてあげるのも良いでしょう。場所を取らないので、ケージが狭い場合などにオススメです。設定する際には水滴が付かないよう、タオルで巻いたり、袋に入れたりするのが良いでしょう。

一方で、保冷剤のみで暑さ対策を行うのは危険です。というのも2〜3時間経てばぬるくなり効果が弱まりますし、うさぎが誤って保冷剤の中に入っている「高吸水性ポリマー」を食べてしまう危険性があるからです。
タオルで巻いていても、うさぎによってはほどいてしまう子もいるでしょう。特に噛み癖のあるうさぎを飼っている場合は、保冷剤を暑さ対策として利用するのは辞めた方が良いかもしれません。

◆【お手軽】凍らせたペットボトル

ペットボトル

ケージのそばや上に、水を入れて凍らせたペットボトルを置いておくのも良い方法です。
設置する際はペットボトルの水滴が垂れてきてしまわないよう、タオルで巻いたり、お皿の上に置くなど工夫しましょう。
うさぎ用アイテムの中には凍らせたペットボトルを利用して冷たくできるグッズもあります。
エコで電気代も節約できる便利な方法ですので、エアコンとあわせて活用してみましょう。

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夏場にうさぎを留守番させるときは

◆エアコンはつけっぱなしにする

飼い主さんの在宅時でも留守時でも、夏場はエアコンをつけっぱなしにすることが基本中の基本です。

◆外出時はカーテンを閉めていく

朝、うさぎさんのいる部屋のカーテンを開けて外出してしまうと日光が差し込み、部屋の温度が上昇してしまいます。
特に窓際は真夏では40℃以上になってしまうので、ケージの置き場所によっては大変危険です。
日中出かける場合はカーテンを閉めてから外出しましょう。遮光カーテンであればなお安心です。

◆ペットカメラがあるとさらに安心

暑さ対策を完璧にしてから出かけても、何らかの要因で室温があがってしまう可能性もあります。
そのような事態にいち早く気付けるように、ケージの外側に温度計を付けて、それが映るようにペットカメラを設置しましょう。
そうすることで外からうさぎのいる空間の室温をいつでもチェックすることが可能です。
外出先から遠隔操作できるエアコンであれば

ペットカメラをこまめにチェックすれば、なにか異常があった場合でもすぐに気付いて同居家族に連絡したり、外出先から自宅に戻ることができるかと思います。

またペットカメラに関しては通年使える便利なグッズですので、ぜひ導入をおすすめします。

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うさぎが熱中症になってしまったら

ご紹介している通り、うさぎは暑さに弱い動物です。しっかりと暑さ対策を行ったつもりでも、熱中症にかかってしまうことがあります。
そんな時のために、熱中症に見られる症状や対処法を知っておくことは非常に重要です。いざという時に備えて、ポイントを押さえておきましょう。

◆熱中症に見られる症状

うさぎは熱中症にかかると、様々な症状を引き起こします。主に下記の7つです。

  • 体温が高い
  • 呼吸が荒い
  • ぐったりと横たわっている
  • 鼻や口周りが濡れている
  • 心拍数が多い
  • 尿が少ない
  • けいれんを起こす

熱中症にかかると、荒い呼吸をすることが多くなります。これは呼吸の速度を上げることで、熱を少しでも逃がし体温調整しようとするからです。また鼻や口周りがよだれで濡れていたり、通常よりも心拍数が多くなります。

症状がひどくなると、けいれんを起こしたり、最悪の場合には血液の凝固異常・急性腎不全・脳障害などで命を落としてしまうこともあります。朝は元気だったにも関わらず、飼い主が帰宅する夕方頃には症状が悪化していることも少なくありません。

特に「高齢のうさぎ」「長毛種のうさぎ」「妊娠中のうさぎ」「耳の小さなうさぎ」などは健康なうさぎと比べて熱中症にかかりやすいため、注意する必要があります。また狭いケージの中で、複数匹のうさぎを飼っている場合も注意しましょう。

◆熱中症になってしまったときの応急処置

では、うさぎが熱中症になってしまったら、どのような対処をするべきなのでしょうか。

熱い部屋の中でうさぎがぐったりと横たわっているのを見つけたら、まず涼しい部屋へ移動し、体を冷やして応急処置をします。
体温を下げるため、水で濡らしたタオルで全身を包んであげましょう。

急激に体温を下げるのは危ないので、冷たすぎる水を使ってはいけません。また、うさぎの耳の内側や首の後ろ・脚の付け根などを重点的に冷やしてあげると効果的です。
意識があれば、水を与えてあげましょう。ただし、無理やり水を飲ますのはNGです。

そして、できるだけ早く、必ず動物病院を受診しましょう。軽度であっても悪化する可能性があるため、早めに動物病院を受診することをオススメします。

◆扇風機の風を直接当てても効果は薄い

うさぎが熱中症にかかったからといって、扇風機の風を直接当てるのは効果が薄いです。うさぎは発汗しないため、どれだけ風を当て続けても、体を冷やすことはできないからです。
さらに、室温が高い状況で扇風機の風を送り続けると、熱い風を送ってしまうことになり逆効果となってしまいます。
必ず水で濡らしたタオルで全身を包んであげましょう。ご自身で勝手に判断するのはNGです!

◆とにかくすぐに病院へ連れていく

上記で紹介した、タオルで全身を冷やす方法はあくまで応急処置です。どんなに軽い症状だとしても、熱中症の症状を起こした場合は動物病院につれていくべきです。
飼い主さんによる応急処置で症状が落ち着いたように見えても、その後内臓や脳に障害が残る場合があります。
獣医師さんの診察を受け、適切な治療を受けさせてあげましょう。


まとめ

いかがだったでしょうか。本記事では「うさぎの暑さ対策」をテーマに、暑さ対策グッズや熱中症にかかった時の対処法についてご紹介しました。

うさぎは暑さに弱い生き物です。暑さ対策をおろそかにしていると「熱中症」や「脱水症状」にかかり、最悪の場合には死んでしまうケースもあります。
熱中症ほど深刻な症状にならなくても、暑さで夏バテをし、食欲不振などの症状が出ることもあります。。エアコンと併用して、うさぎ用の涼感グッズを使ったり、扇風機・ペットボトル・保冷剤などを上手に用いて、暑さをしのぐことが重要です。

また万が一熱中症にかかった際には、本記事でご紹介した内容を参考に、できるだけ早めの対処を行い動物病院に連れていきましょう。



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