1.ジャンガリアンハムスターの主な特徴について
1-1.特徴①:ハムスター界の人気者
1-2.特徴②「ジャンガリアン」の由来は「ジュンガル盆地」から
1-3.特徴③:別名「シベリアンハムスター」
1-4.特徴④:飼育しやすいコンパクトボディ
1-5.特徴⑤:いろいろな毛色が楽しめる
2.ジャンガリアンハムスターの飼い方や環境~気になるポイントをおさえておこう
2-1.ジャンガリアンハムスターは単独飼いがおすすめ
2-2.飼育環境を整える
2-3.温度管理をしっかりと
2-4.触れ合うときは穏やかな気持ちで
2-5.寝ているときはそっとしておいて
2-6.寿命について知っておく
3.ジャンガリアンハムスターのエサについて知っておこう
3-1.主食としてペレットがおすすめ
3-2.半生タイプor固形タイプがある
3-3.プラスαで「野菜」もあげられる
3-4.おやつはほどほどに
【掲載:2021.04.29 更新:2022.06.24】
ジャンガリアンハムスターの主な特徴について
ジャンガリアンハムスターはどんな動物なのでしょうか。
主な特徴について見ていきましょう。
◆特徴①:ハムスター界の人気者
ジャンガリアンハムスターは、ゴールデンハムスターと並び、ハムスター界でもかなり人気がある種類。
知名度も人気もあるハムスターで、「どちらにしよう?」と飼う前に迷う人もいるようです。
「ハムスター」という小動物は、体の大きな「ゴールデンハムスター属」に対し、小型のハムスターを「ドワーフハムスター」と呼び、大きく分類しています。
ゴールデンハムスター属には、白い体に茶色の模様が入った“ゴールデンハムスター”、ゴールデンハムスターを品種改良してアプリコット色(オレンジ色)になった“キンクマハムスター”がいます。
毛色こそ違うものの、それ以外の特徴は同じく「ゴールデンハムスター」というくくりになります。
この体の大きめなゴールデンハムスター属に対し、ジャンガリアンハムスターは小型の「ドワーフハムスター」を代表するハムスターです。
ドワーフハムスターにはジャンガリアンハムスター以外にも、キャンベルハムスター、ロボロフスキーハムスター、チャイニーズハムスターなどの種類がいます。
小さく愛らしい姿と、省スペースで飼えることからペット初心者にも人気のあるハムスターです。
◆特徴②「ジャンガリアン」の由来は「ジュンガル盆地」から
中国北部ののジュンガル盆地(ジャンガリア、ジュンガリア)に生息したという説が名前の由来とされています。
この土地は海から遠く離れ降水量の少ない広大な乾燥地です。
実際には次に紹介するシベリア地方がジャンガリアンハムスターの主な生息地になっています。
◆特徴②:別名「シベリアンハムスター」
ジャンガリアンハムスターは、カザフスタンやシベリアが原産国ということから、「シベリアンハムスター」という別名もあります。
◆特徴③:飼育しやすいコンパクトボディ
ドワーフハムスターを代表するハムスターで知名度もあるジャンガリアンハムスターは、小さな体が主な特徴です。
ゴールデンハムスターは18cm前後ほどの大きさになるのに対し、ジャンガリアンハムスターの体長はオスで7~12cm、メスで6~11cmほどの小型サイズです。
体重はオスは35~45g、メスは30~40gほどで、身近なもので例えると大体ピーマン1個分の重さです。
小柄なハムスターなので飼育スペースが小さく済むのはもちろん、エサ代や飼育費用のコストもおさえられます。
小型サイズで、飼育がしやすいというのも人気の理由のひとつかもしれませんね。
◆特徴④:いろいろな毛色が楽しめる
ジャンガリアンハムスターの毛色で主流なのは、グレーベースの被毛に黒っぽい模様が入り混じった野生的な印象のノーマルタイプです。
このノーマルカラーは、ジャンガリアンハムスターを代表する毛色ですが、そのほかにも「ブルーサファイア」「パールホワイト」「スノーホワイト」「ショコラ」「プディング」など、ハムスターのなかでもカラーバリエーションは多いです。
📌【おすすめ記事】ジャンガリアンハムスターの特徴、毛色、性格は?飼育のポイントを詳しく紹介
また、ハムスターには春~秋の暖かい時期の「夏毛」、そして寒い時期の「冬毛」があります。
個体によっては冬にかけて体毛が変化することがあります。
ジャンガリアンハムスターのように寒い地域が原産国の場合、冬になると白っぽく毛色が変化する個体もあるようです。
一説では、白い体毛に変色することで雪に紛れて敵から隠れるためという話もあります。
色の変化には個体差がありますし、ペットとして飼育されていると温度環境が季節を通して一定に保たれるので、冬になったからと必ず白っぽく変わるわけではありません。
ジャンガリアンハムスターの飼い方や環境~気になるポイントをおさえておこう
小型で初心者にも育てやすいと言われているジャンガリアンハムスター。
迎える前には、どんな飼い方をすべきか、気になるポイントをおさえておきましょう。
◆ジャンガリアンハムスターは単独飼いがおすすめ
そもそも縄張り意識と警戒心が強いジャンガリアンハムスターは、周囲に警戒アンテナを張り巡らすタイプです。
人間に対しては、慣れるまでは多少時間がかかりますが、いったん心を開けば温和でフレンドリー、初心者でも扱いやすいと言われています。
しかし、そもそジャンガリアンハムスターは、野生下においては縄張り争いをする生き物。
特に、オスは縄張り争いが激化することもあります。
他者を受け入れることができず、いつも「敵だ!」と攻撃を繰り返し、ケガが絶えないこともあるでしょう。
基本的に、ジャンガリアンハムスターの多頭飼いはおすすめできません。
また、個体によっては、多頭飼いでもケンカをせずに穏やかに見えることもあるでしょう。
ただ、この場合、それぞれの性格が「臆病で攻撃ができない」というケースのことも。
多頭飼いで一緒に暮らしている相手のことを仲間と認めているわけではなく、「同じ空間にいるのがイヤだけどどうにもできない…」と大きなストレスを抱えているのかもしれません。
一見、多頭飼いが上手くいっているように見えて、実はストレスが体に負担になっていることもあります。
ジャンガリアンハムスターの性格から考えると、単独での飼い方がおすすめです。
ハムスターの多頭飼育をしてみたい人は、唯一多頭飼育に向いているといわれるロボロフスキーハムスターをおすすめします。
◆飼育環境を整える
ジャンガリアンハムスターは、活発に動き回ります。
狭いスペースでは、たくさん動き回れずにストレスになるでしょう。
ゆとりのあるサイズのケージを選んでくださいね。
巣穴で暮らす習性を持つハムスターですから、「狭い・暗い」という環境が落ち着くようです。
巣穴の代わりとして、巣箱や隠れ家を入れてあげるといいでしょう。
木製のハウスなら、齧ってストレス解消と歯の伸びすぎ防止に役立ちます。
陶器やテラコッタの素材であれば涼しく、布製でしたら暖かく過ごせるので、季節や用途に応じて使い分けてあげるのがおすすめです。
また、排泄のためのトイレ、運動のための回し車も設置してあげましょう。
トイレの場所は端がおすすめですが、様子を見ながらジャンガリアンハムスターが排泄しやすい場所を見つけてあげてくださいね。
また、ハムスターケージは綺麗で過ごしやすい環境を作ってあげましょう。汚れたときには掃除して清潔にしてあげなければいけません。
ただ、あまり頻繁だと、縄張り意識の強いジャンガリアンハムスターはストレスをためてしまうこともあります。
トイレや給水器の近くは汚れやすいので数日おき、それ以外のところは汚れ具合を見ながら、1~2週間、もしくは2~4週間のサイクルで掃除しましょう。
前述のように睡眠中に掃除をするとジャンガリアンハムスターは、自分の領域を荒らされたと反撃するかもしれません。
起きている時間帯にするように配慮が必要です。
掃除をするときはハムスターを蓋つきの入れ物に入れてあげるのがおすすめです。
脱走防止とストレスの軽減にもなります。
ハムスター用のキャリーバッグなどがあればいいですが、持っていない場合は水槽や100均で買える虫かごでも大丈夫ですよ。
◆温度管理をしっかりと
寒い地域が原産でも、ジャンガリアンハムスターは寒さに弱いです。
冬は室内でも温度が下がるため、暖房をつけなければジャンガリアンハムスターの体には負担が大きいです。
また、注意したい温度のボーダーラインは「15℃」。
15℃を下回るとジャンガリアンハムスターの体は冬眠できるようにスタンバイし、5℃より低い温度では疑似冬眠と言われる状態になることも。
疑似冬眠は、低体温になって動きが鈍く眠ることで、適切な処置をしなければ死に至るケースもあります。
それを防ぐには、ふだんから15℃以下にならないように、ジャンガリアンハムスターが快適と感じる20~25℃を保ってあげることが大事です。
冬季は、部屋全体を温めるほか、ケージ用のヒーターを設置して、ジャンガリアンハムスターの体に負担をかけないようにしましょう。
◆触れ合うときは穏やかな気持ちで
夜行性のジャンガリアンハムスターは日中の視力はあまりよくありません。
周囲の様子を確認するときは、「目で追う」というよりも「鼻でニオイをかぎ、耳で聞く」というスタイル。
慣れるまでは臆病な性格の子も多いです。
「突然抱きかかえて触れ合おうとする」「急に顔の前に手を出す」などの行動は、視力がよくないジャンガリアンハムスターにとっては恐怖でしかないでしょう。
スキンシップのときには、優しい声をかけて安心させるようにしましょう。
毎日話しかけているうち、飼い主さんの声が馴染み深いものになります。
また、「突然触る」のは暴れる原因になるので止めましょう。
おやつで惹きつけ、飼い主さんの手のニオイを記憶してもらい、「人間の手は敵ではない」ことを覚えさせましょう。
包み込むような優しさで、「少しずつ・焦らず・ゆっくりと」を心掛けてスキンシップをしてくださいね。
◆寝ているときはそっとしておいて
ジャンガリアンハムスターは夜行性なので、夜には活発に遊び回るものの、日中は寝ている時間も多いです。
睡眠中は体力温存中のため、そっとしてあげることが大事です。
ふだんのスキンシップに慣れたからと言って、睡眠中にむやみに触れ合おうとするのはNG。
無理やり起こして遊ばせようとすると、人間に対して不信感を持ちます。
せっかく築いた関係性も悪くなるかもしれません。
ジャンガリアンハムスターがスヤスヤ眠っているときは、温かい気持ちで見守ってあげましょう。
◆寿命について知っておく
ジャンガリンハムスターは、2~2年半ほどの寿命と言われています。
とても短い寿命に感じるかもしれませんが、ジャンガリアンハムスターの「1年」は人間換算すると30代半ば程度に相当します。
生後2年ほどで、人間で言う75歳前後なのです。
2年半ほどという寿命は平均ですから、飼育環境や飼い主さんの扱い方次第では、健康的に長生きできることもあります。
また、病気のときの受診先も考えておきましょう。
「具合が悪そう」と異変を感じたとき、自己判断せずに受診することが大事です。
ただ、犬や猫と違い、「ハムスターの診察が可能」と謳っている動物病院は少ないかと思います。
ジャンガリアンハムスターを迎えるときには、病気になったときに「どの病院で診てもらえるか」をあらかじめリサーチしておくと安心です。
ジャンガリアンハムスターのエサについて知っておこう
野生のハムスターは雑食で、穀物や草、昆虫なども食べます。
与えれば、何でも食べる動物です。
しかし、ペットとして飼うときには栄養バランスに注意しなければなりません。
エサを選ぶポイントについて見ていきましょう。
◆主食としてペレットがおすすめ
基本的に、市販のハムスター用のエサとして売られている「ペレット」を主食として食べさせましょう。
ペレットにはサイズがあるので、小型のハムスターに適している
「ドワーフハムスター用」、もしくは「ジャンガリアンハムスター用」と記載されているものを選んであげると食べやすいです。
◆半生タイプor固形タイプがある
ペレットにはやわらかい「半生タイプ」、硬い「固形タイプ」があります。
前歯が伸びすぎるのを防止するには硬めの固形タイプがいいですが、赤ちゃん期や高齢期には硬いのはあまりおすすめできません。
固形タイプは賞味期限が長めですが、半生タイプは賞味期限が短いという特徴があります。
大袋で購入すると、食べきれずに中身が傷んでしまうこともあるでしょう。
品質を保つためには、少ない容量で食べきれる小分けタイプなどにも注目してみてくださいね。
◆プラスαで「野菜」もあげられる
基本的にはペレットを主食にすればOKですが、プラスαとして野菜もあげられます。
キャベツやニンジン、さつまいも、かぼちゃ、ブロッコリー、小松菜などは与えてもよい野菜です。
一方、ネギ類やニラ、アボガド、アスパラガスなど、中毒を起こす野菜もあるので注意しましょう。
◆おやつはほどほどに
ご褒美やスキンシップのときに市販のおやつを与えましょう。
ハムスター用と書かれていれば、安心して与えられます。
かわいいのでたくさんのおやつをあげたいですが、太り過ぎないようにあげ過ぎに注意しましょう。
まとめ
小型サイズのジャンガリアンハムスターは、広いスペースを必要としないのでどんな家庭環境でも飼いやすいペットです。
家族に迎えるときには、ジャンガリアンハムスターの特徴をしっかりと理解し、快適な環境で幸せにしてあげてくださいね。
ハムスターは小柄ですがアクティブなタイプですから、普段生活するスペースには、ゆとりのあるケージを準備してあげましょう。
初めて飼うときには、ペットショップでひと通りの飼育アイテムを揃えておくと安心です。
また、ジャンガリアンハムスターは雑食ですが、基本的には栄養バランスのよい市販の「ペレット」をエサとして選びましょう。
年齢や状態に応じて、食べる量やフードの種類を変え、バランスの良い食事を心掛けてくださいね。
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