1.ゴシキセイガイインコってどんな鳥?
1-1.ゴシキセイガイインコは「インコ」の仲間
1-2.とてもカラフルな外見
1-3.オーストラリアやパプアニューギニア、東南アジアに分布
1-4.大きさは中型
1-5.高らかな声質
2.ゴシキセイガイインコはどんな性格をしている?
2-1.とっても陽気
2-2.フレンドリー
2-3.賢い
3.ゴシキセイガイインコの飼い方でおさえておくポイント
3-1.ポイント1.ケージは大きめのものを準備する
3-2.ポイント2.集合住宅では飼育が難しい
3-3.ポイント3.食事管理はしっかりと行う
3-4.ポイント4.ケージのお手入れを丁寧にする
3-5.ポイント5.ときどき水浴びできる環境づくり
3-6.ポイント6.狂暴になることもある
3-7.ポイント7.動物病院をチェックしておく
ゴシキセイガイインコってどんな鳥?
ゴシキセイガイインコは綺麗な外見が特徴的です。
いくつもの原色の羽を持ち、ペットとしての人気もあります。
いったいどんな鳥なのでしょうか?
◆ゴシキセイガイインコは「インコ」の仲間
ゴシキセイガイインコは、名前からも分かるように「インコ」の仲間です。
インコは、約300種以上からなる「オウム目 インコ科」で、大きな分類としては、ゴシキセイガイインコはオウムとも類縁関係にあります。
例えば、オカメインコは、名前に“インコ”が入っていますが、分類は「オウム目 オウム科」です。
ちょっと不思議な感じがしますね。
インコは、オウムにも近いものの、体に違う点がいくつかあります。
体の大きさはインコの方が小さめで、尾も長いです。
人間の声色をまねることができるなど、知能の高い個体が多いと言われています。
たくさんのインコのなかでも、人気と知名度がダントツなのは「セキセイインコ」。
小さい体が可愛らしく、カラフルなところも魅力があります。
300種以上ものインコのなかでも、ゴシキセイガイインコは目を引くような華々しさが感じられます。
◆とてもカラフルな外見
ゴシキセイガイインコの大きな特徴は、カラフルな被毛。
漢字だと「五色青灰インコ」と表すことから分かるように、色とりどりの羽色をしています。
青や赤、黄色、緑、黒など、鮮やかなカラーが印象的です。
青い顔のオレンジ色のくちばし…というように、鮮やかな原色でくっきりと線で分かれています。
「どの部分にどんな色か」という色の配色や模様の入り方は、たくさんのバリエーションがあります。
ゴシキセイガイインコの原産エリアによって、見た目がやや異なっていますが、「カラフルで美しい」という大きな特徴は共通です。
ゴシキセイガイインコは、まるで“虹”を体にまとっているような不思議な魅力の持ち主です。
◆オーストラリアやパプアニューギニア、東南アジアに分布
明るいカラーに包まれているゴシキセイガイインコには南国出身のイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。
ゴシキセイガイインコは、オーストラリアやパプアニューギニア、インドネシア、ニューカレドニアなどの熱帯雨林の気候で生息しています。
イメージどおり、ゴシキセイガイインコは暖かな気候で進化した鳥のようです。
◆大きさは中型
ゴシキセイガイインコの大きさは、インコのなかでも中型サイズです。
性別で体の大きさはそれほど違いがなく、オス、メスともに「体長25~30センチ程度・体重130グラム程度」が一般的と言われています。
人気のセキセイインコが「体長19~23センチ程度・体重35~50グラム程度」なので、ゴシキセイガイインコはやや大きい体型ということが分かるでしょう。
◆高らかな声質
ゴシキセイガイインコは、大きく甲高い声を出します。
「キーキー」というイメージの鳴き声です。
笛をふいているような感じもするでしょう。
体は中型サイズのゴシキセイガイインコですが、大きく響き渡る鳴き声にパワフルさを感じさせてくれます。
ゴシキセイガイインコはどんな性格をしている?
それでは、次にゴシキセイガイインコの性格についてです。
◆とっても陽気
ゴシキセイガイインコは、明るく活発な性格をしています。
体を動かしてダンスをしたり、手の平に乗せるとコロコロ動いたりなど、見ているだけでも楽しい気持ちになるでしょう。
◆フレンドリー
野生のゴシキセイガイインコは、群れを作って生活しています。
それが関係しているのか、孤独よりも誰かといるのがお好みのようです。
フレンドリーなタイプなので、コンパニオンバードにぴったりと言えるでしょう。
◆賢い
ゴシキセイガイインコは頭が良く、自分の名前を覚える子もいるそうです。
飼い主さんが発する言葉が自分を呼んでいると理解すると、名前に反応してくることもあります。
ゴシキセイガイインコの飼い方でおさえておくポイント
ゴシキセイガイインコの飼い方のポイントをおさえておきましょう。
◆ポイント1.ケージは大きめのものを準備する
中型のゴシキセイガイインコには、大きめのケージが必要です。
セキセイインコのように、小さいスペースでは飼うのは厳しいでしょう。
高い場所が本能的に好きなので、ケージの高さ、広さともに、中型のゴシキセイガイインコがゆとりをもって過ごせるようなものを選びましょう。
◆ポイント2.集合住宅では飼育が難しい
ゴシキセイガイインコの鳴き声は、鋭く甲高く感じます。
中型サイズのゴシキセイガイインコですが、まるで大型の鳥がいるかのような元気な鳴き声が響き渡るでしょう。
そのため、アパートやマンションのような集合住宅では、窓を閉めていても周囲に聞こえてしまいます。
壁で繋がっている集合住宅では、ゴシキセイガイインコの甲高い鳴き声が伝わるでしょう。
近所への配慮から飼うのは難しいかと思います。
戸建て住宅なら比較的飼いやすいかもしれませんが、隣家との距離が近いような密集地では、音が漏れてしまう可能性もあるでしょう。
「甲高い声で家じゅうに響く」「思ったよりも鳴き声が気になる…」というケースもあるため、ゴシキセイガイインコと一緒に暮らすときには防音対策を考えておくことをおすすめします。
防音対策をしても、鳴き声が聞こえないわけではありません。
静かな暮らしが好きな人は、ゴシキセイガイインコをペットに迎えるのは慎重に考えた方がいいでしょう。
◆ポイント3.食事管理はしっかりと行う
野生で暮らすゴシキセイガイインコは、花の蜜や果物、草の実、昆虫などを食べて生息しています。
長い舌にブラシのようなものがあり、花の蜜も上手に食べることができます。
飼育可でも、
・果物
・花粉
・果汁
・野菜
・果肉
などをたくさん与えましょう。
一般的にインコは穀物を主食としています。
ゴシキセイガイインコは、インコでありながら、ちょっと特殊な食事内容と言えるかもしれません。
「花の蜜を主食」としている体の構造になっているので、ほかのインコのように種子は食べません。
花蜜食用のパウダーフードを「水で溶く」「水でふやかす」などで与えるといいでしょう。
乾燥したままでももちろん与えられますが、そもそも果物や野など水分の多い食事をする鳥ですから、水分不足だとフンがしづらくなることも。
パウダーフードに水を含ませないときは、ほかで水を飲めるように準備してあげましょう。
副食として、りんごやバナナ、ニンジン、小松菜など、新鮮なものを与えましょう。
また、一般的な中型インコが食べるような混合フードも、慣れれば食べることもあるそうです。
消化機能が高い体の構造をしているゴシキセイガイインコは、食べない状態が続くと命に関わることがあります。
エサが足りなくならないように注意が必要です。
ゴシキセイガイインコの食性や体の構造をよく理解し、食事管理をしてあげましょう。
◆ポイント4.ケージのお手入れを丁寧にする
ゴシキセイガイインコは、水分を含んだ食材を食べる食生活のため、排泄物が柔らかめです。
しかも、「ウンチはトイレまで我慢」ということもできません。
ゴシキセイガイインコは活発な性格ですから、ケージ内でよく飛び回ります。
そのため、排泄物は周辺に散らかりがち。
液状の排泄物で、「お手入れが大変」という飼い主さんも多いです。
ケージを準備するときには「掃除がしやすいか」という観点で選ぶのもおすすめです。
また、いくらお手入れをしても排泄物の汚れは浸みていきますから、耐久性のあるものを選ぶといいでしょう。
木製のように壊れやすい素材は避け、軽く運びやすい「アルミ」や錆びづらく長持ちする「ステンレス」など、材質にも注目して選ぶことをおすすめします。
◆ポイント5.ときどき水浴びできる環境づくり
ゴシキセイガイインコは、水浴びが大好き。
どんな季節でも、自分から水浴びをします。
●鳥用シャワーがついたバスタブ
●シンプルな置き型の容器
●ケージの外側にかけるタイプ
など、さまざまな水浴びアイテムを用意しましょう。
小さなシャワー付きの遊び心が満載のバスタブも市販されています。
電池式で、浴槽にはった水が循環してシャワーから出るしくみ。
まるでシャワーを浴びているようで、微笑ましい様子が見られそうですね。
置き型の容器なら、価格的にもリーズナブル。
設置やお手入れも簡単でしょう。
また、ケージの外側の網に引っ掛けるタイプのものは、ケージ内を広く使えるという特徴があります。
水浴びで注意したいのは、お湯やシャンプーなどを使わないことです。
お湯やシャンプーは、羽の油分を失う原因になるので注意しましょう。
ゴシキセイガイインコの羽には、適度な油分が含まれています。
健康維持のためにも、ふつうの水を準備してくださいね。
◆ポイント6.狂暴になることもある
人なつこく手乗りで遊ぶこともできるゴシキセイガイインコですが、ときに狂暴になることもあります。
これまで楽しく遊んでいたのに、急に「噛む」「暴れる」などもあるようです。
これは、ゴシキセイガイインコの繁殖期と深い関係がある行動と言われています。
ゴシキセイガイインコの尖ったくちばしで噛まれると飼い主さんがケガをするリスクがあるので、注意が必要です。
また、狂暴化することで見られる行動は、「なぜ?」を理解することで解消できるケースも多いです。
飼い主さんが安心できる人だ…としっかり理解できれば、絆も深まり、狂暴性も少なくなっていくでしょう。
ただ、小さい子どもがいる家庭の場合、ゴシキセイガイインコへの接し方がおおざっぱだと、「主人だ」とは認識できず、敵視して威嚇することもあります。
基本的には、社交的で人見知りのしない性格ですが、ゴシキセイガイインコの特性を理解し、迎える判断は慎重にした方がいいでしょう。
◆ポイント7.動物病院をチェックしておく
寿命は15~20年と言われているゴシキセイガイインコ。
健康に気をつけた飼い方をしていても、その間、まったく病院のお世話にならないとは言えません。
動物病院は、全国各地にたくさんありますが、犬や猫を中心としていることが多いです。
鳥を診察してくれるかどうかは、あらかじめ確認しておかなければなりません。
また、動物病院は、「ほかの動物たちがいる」「待ち時間が長いことも多い」など、連れていくだけでもゴシキセイガイインコのストレスになります。
・小動物を診てくれる病院は近くにあるか?
・連れていくときはどうすればいいか?
など、ゴシキセイガイインコを飼うときには、病院に関する注意ポイントはおさえておくと安心です。
まとめ
虹色のカラーに身をまとった素敵なゴシキセイガイインコ。
社交的で人間と関わることが大好きで、コミュニケーション能力も高い鳥です。
コロコロとしたダンスを踊ったり、手乗りで甘えてきたりなど、飼い主さんを楽しい気持ちにしてくれるでしょう。
ただ、大きな鳴き声や特殊な食生活、ケージ内の頻繁なお手入れ…というように、お世話するうえで注意ポイントがたくさん。
これから大事なパートナーになるのですから、あらかじめゴシキセイガイインコの特徴や飼い方をよく理解しておくことが大事です。
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