1.そもそも「ブタ」とは?
6.飼う時の注意点とは?
6-1.スペース的に余裕があるかをチェックする
6-2.習性を心得ておく
6-3.寿命や健康面を知り、動物病院を調べておく
6-4.掃除をこまめに清潔環境に
6-5.散歩や運動をさせる
6-6.散歩で注意したいポイント
6-7.食事について
6-8.体のお手入れを丁寧にする
6-9.自治体への届け出と報告
そもそも「ブタ」とは?
一般的に「ブタ」と言えば家畜として知られています。
たくさんの品種がありますが、体高1メートルほど、重さはなんと200キロ前後にまで成長する動物です。
ミニブタは家畜のブタを小型化したもの
ミニブタは品種の名前ではなく、一般的なブタを小型に改良したものを言います。
いくつかの種類がありますが、ペットとして飼われている多くは「ポットベリー」と言われる種類です。
ミニブタは本当に“ミニ”なの?
名前に“ミニ”とあれば、小さなイメージが頭に浮かびますよね。
でも、実際には多くの人が思い浮かべるような“ミニサイズ”ではありません。
一般的には100キロ未満の個体を総称して「ミニブタ」と呼んでいます。
生まれた直後は小さく可愛らしいミニブタも、成長すれば50キロ前後と人間ほどの重さになることも。
個体差があるので20~30キロ程度にとどまることもあれば、100キロ近くまで成長する個体もいるようです。
つまり、ミニブタの“ミニ”は、普通のブタよりもミニサイズなのです。
“ミニ”とは言え、かなりの存在感が感じられるでしょう。
ミニブタはとってもきれい好き
ブタと言えば、「ニオイがしそう」というイメージがあるかもしれません。
でも、実際にはブタはきれい好きでニオイもほとんど気にならない動物です。
一般的に家畜として飼われているブタのニオイがきつく感じるのは、排泄物が放置されることも多いからかもしれませんね。
ブタがいる環境が臭くなってしまうので、イコール「ブタはニオイがする」というイメージが浸透しているのでしょう。
つまり、家庭でペットとして飼うときに、「食事の場所」「トイレの場所」「寝る場所」など環境を分ければ、ブタ自身のニオイが強くなることもないでしょう。
そしてミニブタの身の回り用品の掃除や洗濯をこまめにすることで、ニオイ対策ができるのです。
ミニブタは愛嬌のある風貌と甘えん坊な性格がかわいい!!
ミニブタが大きな鼻でブヒブヒ鳴く姿は、とても愛嬌があります。
のそのそと動く様子は、癒し系です。
見た目の愛嬌からどちらかと言えばのんびりした雰囲気が漂っていますが、実はとっても賢い頭脳の持ち主。
賢い動物として知られている犬よりも、知能的には高いのだとか。
そのため、ミニブタには、犬に教えるようなしつけもできます。
トイレも覚えてくれますし、「待て」「おすわり」などのワードもトレーニングで理解できるようになるでしょう。
また、知的な一方で、フレンドリーでお茶目なところもあります。
もともと集団で生きる動物ですから、ペットとして単独で飼われると寂しがり屋になることもあります。
そのため、最も身近な存在となる飼い主さんに甘えるようになるでしょう。
飼う時の注意点とは?
賢くて甘えん坊なミニブタは、ペットとして可愛がることができる動物です。
愛嬌のある顔立ちにマイペースな歩き方…と魅力がいっぱい。
ミニブタの愛すべき特徴を知ると、ペットとして飼いたい気持ちになる人も多いでしょう。
ただ、犬や猫のようにメジャーなペットではないため、飼う時には知っておくべき注意点も多いです。
事前におさえておきたい点をいくつか紹介していきます。
◆スペース的に余裕があるかをチェックする
普通のブタと比べると小さいものの、犬や猫などのペットよりはかなり大きく育つミニブタ。
人間と大差ないほどの重さにもなりますし、なかにはミニブタの平均体重よりも増え、100キロを超える個体もいます。
幼少時は室内で飼えても、成長すると大きさ的に難しくなるケースもあるでしょう。
狭い環境で閉じ込めて飼うのは、ミニブタのストレスにもつながります。
戸建て住宅ならスペース的にも余裕がありそうですが、いわゆる「狭小住宅」などの狭い環境は飼育が難しいかもしれません。
また、成長時を考えると、集合住宅は厳しいでしょう。
◆習性を心得ておく
ブタは、地面に鼻をつけて土を掘る、穴掘り行動をよくします。
これは、ブタの「鼻掘り」「ルーティング」と呼ばれる習性です。
実際に地面を掘る環境にない場合でも、「穴を掘りたい」という欲求を満たせるようなブタ用のおもちゃ選びもしてあげましょう。
また、ミニブタは結構パワーがあります。
子豚の頃はそれほど感じなくても、成長するにつれて力が強くなるでしょう。
ミニブタにとって挨拶のようなもので、鼻をぐりぐりと押し付けてくることがあります。
しかし、その力の強さに転んでしまう飼い主さんも。
愛嬌のある仕草や顔立ちはとても魅力ですが、ミニとは言っても人間の大人ほどであることを理解しておきましょう。
ミニブタよりも体の小さなお子さんがいる家庭の場合、思わぬケガにつながらないように飼うことには慎重な判断が必要です。
◆寿命や健康面を知り、動物病院を調べておく
ミニブタは10~15年ほどの寿命と言われています。
ペットとして迎えたら長生きしてほしいですが、健康に気を遣わずに過ごせば平均よりも短い命となることも…。
日々、ミニブタの様子を観察し、長生きできるようにしましょう。
また、動物病院について調べておくことも大事です。
犬や猫を診察してくれる動物病院はたくさんありますが、ミニブタは診察できないケースも多いです。
いざ「具合が悪くなった」という状況に直面したとき、近所にミニブタを診察してくれる病院がなければ、遠くまで足を運ぶ必要があるかもしれません。
ペットブームで身近に動物病院は多いでしょうが、「ミニブタは診てくれるかどうか」をチェックしておきましょう。
◆掃除をこまめに清潔環境に
排泄物の量は多くなる傾向なので、トイレ掃除は頻繁にしてあげたいところです。
ミニブタは学習能力もあり、トイレも覚えてくれます。
ただ、しつけの段階でトイレを失敗することもあるでしょう。
きれい好きなミニブタですから、粗相をしたところは、ペット用の消臭剤で清潔な環境に整えてあげてくださいね。
◆散歩や運動をさせる
ミニブタを健康的に育てるには、体を動かすことが大事です。
戸建て住宅でミニブタが動けるような庭があると日頃から運動させやすいでしょう。
穴掘りができる環境なら、それだけで結構な運動量になるかと思います。
散歩は必須ではないですが、健康維持にもつながります。
「室内であまり動いてくれない」「庭が狭くて遊ばせにくい」などの場合、数日に1回程度は散歩に連れ出してあげるといいでしょう。
◆散歩で注意したいポイント
散歩に行くときには、注意したいポイントがいくつもあります。
まずは、リードやハーネスをつけておくことです。
大きなサイズ感で体力もあるため、いきなり突進して事故にあっては大変。
ミニブタが自由に動き回れないように、飼い主さんが主導権を持った散歩をしましょう。
雑食で食欲もあるため、拾い食いにも要注意です。
除草のための薬が散布されているケースもあるので、公園などの草には気をつけましょう。
また、ミニブタは毛が短いため、暑さや寒さには弱いです。
夏は強い日差しやアスファルトの照り返しがダメージとなるので、時間帯を選びましょう。
逆に、寒さが厳しい季節はなるべく太陽がのぞいている時間に散歩をさせてくださいね。
必要に応じて、ミニブタの体型に合わせた洋服を着せてあげると寒さ対策になります。
◆食事について
雑食のミニブタは、食欲旺盛です。
出されたエサはモリモリと食べてくれます。
美味しそうに食べる様子を見ていると可愛らしいですが、食べるほどに吸収され大きく育つため、食事量をコントロールしてあげることが大事です。
また、ペットとして飼われるミニブタ専用のフードも市販されています。
野菜や穀物など、栄養バランスが偏らないような食事にしましょう。
ミニブタにとって食べることは喜びです。
そのため、一定量を食べても「もっと食べたいな」というサインを送ってくるかもしれません。
食べ物のおねだりをされると、その可愛らしさについつい与え過ぎることがありますが、肥満の原因になります。
スキンシップのためにおやつ量が増えるのもNGです。
肥満は、
・体の重みで動きづらい
・関節を圧迫して骨折しやすくなる
・ストレスがたまる
などデメリットだらけなので注意しましょう。
ただ、太り過ぎを心配するあまり、本来与えるべき量をグンと下回るような食事制限はよくありません。
特に、成長期は健やかに育つことが大事ですから、正しい知識を持って食事管理に取り組みましょう。
◆体のお手入れを丁寧にする
ミニブタの皮膚には汗腺がないため、汗をかきづらく体臭はほぼありません。
しかし、排泄や食事などで体は汚れるので、お手入れで清潔を保ってあげましょう。
また、被毛があまりなくすっきりした印象を持つミニブタですから「ブラッシングはいらないのでは…」と思うかもしれません。
でも、汚れ落とし、マッサージ、スキンシップの効果があるのでブラッシングはしてあげましょう。
そのほか、爪切りや耳掃除、歯磨き、シャワーなども必要です。
◆自治体への届け出と報告
普通のブタよりも小さめならミニブタですが、全体的に見ると家畜と同じ扱いになってしまいます。
ペットとして飼うつもりでも、自治体への届け出が必要です。
家畜関連の伝染病の法律に基づき、年に1回は状況を報告する義務があるので、忘れずに行いましょう。
マイクロブタはもっと小さなブタちゃん
ペットとして飼われているブタには、「ミニブタ」のほか、「マイクロブタ」もいます。
ミニブタとはどんな違いがあるのでしょうか。
◆かなり小型のマイクロブタ
“ミニ”とは言え、個体差によっては普通のブタほどまで成長するミニブタ。
食事管理や運動管理で50キロ前後をキープできるとしても、大型犬や人間の大人ほどの大きさに尻込みする人もいるかもしれません。
そんな背景から、大きくならないように品種改良されたのが「マイクロブタ」です。
マイクロブタは、ブタ界のなかでも最もコンパクトサイズで、成長しても10~20キロ程度にしかなりません。
200キロを超える普通のブタと比べると10分の1程度、50キロ前後のミニブタと比べても小さめです。
小さい体から「ティーカップピッグ」と呼ばれることもあります。
中型犬くらいのサイズ感で飼育ができるため、犬を飼えるようなスペースがあれば、マイクロブタの飼育もできそうですね。
ただ、個体差や食事の与え方によっては、20キロを超えるマイクロブタもいます。
◆ミニブタのように愛嬌のある性格
マイクロブタは、ミニブタよりも体が小さいだけで、生物学的に違う動物というわけではありません。
体の小ささの違いで、同じブタなので性格や習性も似ています。
頭が良く、綺麗好き、甘えん坊で人懐こいなどの魅力が満載です。
まとめ
ミニブタはペットとして飼える小型のブタです。
とても頭が良く、簡単な人間の言葉も覚えてくれるほどです。
マイペースに動き回る姿や、飼い主さんだけに見せてくれる甘え上手な一面もとてもかわいらしいですよ。
「ミニ」と言っても、食べさせ過ぎや運動が足りていないことから、巨大化するケースもなかにはあるようです。
ペットとして注目されつつあるミニブタですが、まだまだ珍しいペット。
飼う前には、ミニブタの体の特徴や習性、性格をきちんと知っておくことが大事です。
また、具合が悪くなったときや健康面で不安を感じたときには、相談できるような動物病院を見つけておきましょう。
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