1.リチャードソンジリスとは?
1-1.見た目の特徴・色・サイズ
1-2.原産国・生息地
1-3.特徴・性格
1-4.寿命
6.リチャードソンジリスの飼育に必要なグッズ
6-1.ケージ
6-2.給水器
6-3.回し車
6-4.えさ
6-5.食器
6-6.トイレ
6-7.ハウス
6-8.床材
7.リチャードソンジリスの飼い方
7-1.エサの与え方
7-2.掃除
7-3.ふれあい方
8.リチャードソンジリスの飼育の注意点
8-1.動物病院を探しておく
8-2.適度な運動ができるようにする
8-3.寒さに気をつける
8-4.懐かない個体もいることを理解しておく
【掲載:2021.08.05 更新:2023.10.20】
リチャードソンジリスとは?
◆見た目の特徴・色・サイズ
後ろ足ですくっと立ったその姿はプレーリードックそっくりですが、リチャードソンジリスはリスの仲間に分類されます。リスの中でもジリスといって、木には登らず主に地上や地面に穴を掘って暮らす動物です。
身体の色は、茶色からやや灰色がかったものが一般的です。
体長はおよそ30cmほどで、メスよりもオスの方がやや大きくなりやすいです。体重は250g〜500gほどですが、中には1kgほどまで成長する個体もいるようです。同じ個体でも時期によって体重の変動が大きく、特に発情期には体重が落ちやすいです。体調の変化に早く気づくためにも定期的に体重を測ることが望ましいです。
◆原産国・生息地
野生のリチャードソンジリスは主にアメリカ北部に生息しており、わずかにカナダ南部でも生息しているようです。リスと言えども木に登るのは苦手で、普段は草原や丘陵地帯で地面に巣穴を掘って生活しています。
◆特徴・性格
昼行性の動物で愛嬌があり、元気いっぱい動き回る姿が魅力的です。ジリスには珍しく頬袋があるのが特徴で、両手を使って頬袋に食べ物を詰めていく姿は見ている人を楽しませてくれます。
犬や猫のように簡単になつく動物ではありませんが、根気よく接していると飼い主さんのことを覚えますし、手からエサを受け取ってくれるようになります。ただし、慣れるまでに時間はかかりますので気長に接することが大切です。
リチャードソンジリスは普段はとてもフレンドリーで明るい性格ですが、発情期には気性が荒くなり、よく動き回り、大きな声で鳴いたり噛み癖も強くなります。せっかく懐いたのにとショックを受ける飼い主さんもいらっしゃいますが、発情期が終わると元の性格に戻りますのであまり心配する必要はありません。
◆寿命
野生下での寿命は、オスが2~3年、メスが4~6年と言われています。これは、長い冬眠から覚めると間もなく発情期が来ることが関係しています。冬眠明けで体力が落ちている中でもオスはメスを求めて動き回り、時にはオス同士で激しく争ったりと子孫を残すために身を粉にして奮闘します。それがオスの寿命を縮める大きな要因となっているのです。飼育下であれば5~7年ほど生きることが多いです。
リチャードソンジリスの値段
リチャードソンジリスはいつでもどこでも購入できるわけではありません。まだまだ流通量は少なく、取扱のあるペットショップはごくわずかです。また、繁殖の時期も限られているため、欲しい時にすぐに手に入らない場合もあります。
値段は一般的に30,000円〜50,000で販売されることが多いですが、その時々によって変動します。
リチャードソンジリスは多頭飼いできる?
同じケースで飼育する場合にはその個体の性格と相性が重要になってきます。
リチャードソンジリスは野生下では曖昧な群れを作って生活しているため、他の個体ととても仲良くする個体もいれば、すぐにケンカをふっかける個体もいます。
また、発情期のオスは気性が荒くなるため、オス同士で同居させている場合には怪我の原因になってしまいます。繁殖は比較的難しいとされており、オスとメスの同居であればオス同士よりもケンカによる怪我の心配は減りますが、それでもオスの発情が来るとメスを執拗に追いかけ回したるすることもあるため一時的に別居させるなどの対策が必要になります。
リチャードソンジリスの鳴き声はうるさい?
小鳥のような鳴き声を持っているリチャードソンジリス。普段はそれほど鳴く動物ではありませんが、特に警戒している時や心細い時などは大きな声で鳴きます。鳴き声は「ピー」「キュッ」といった高い声で、それを可愛いと感じる人もいれば、飼育している環境によってはうるさいと感じる人もいるでしょう。
ただし、発情期のオスは昼夜問わず大声で鳴き続けることがあります。ケージを噛んだり、回し車でしきりに走り回ったりと、鳴き声以外の音でも悩まされることがあるかもしれません。
リチャードソンジリスはにおう?
リチャードソンジリス自体にはあまり臭いはありませんが、トイレは覚えないと思っておいた方が良いでしょう。そのため、ケージ内は常に清潔を心がけ、排泄物やそれによる周囲の汚れは小まめに取り除いてあげてください。
また、リチャードソンジリスが主食とするチモシーの香りは、人によっては苦手と感じる人もいますので、消臭剤や脱臭機などの設置が必要と考える人もいるでしょう。
普段は臭わないリチャードソンジリスですが、発情期のオスは別物です。臭いの程度は個体差が大きいですが、独特の香りがオスの身体からも排泄物からも立ち込めるので消臭対策が必要となるでしょう。しかしこれは発情期のみですので発情期が終わると臭いも自然と落ち着きます。
リチャードソンジリスの飼育に必要なグッズ
それではここからはリチャードソンジリスを飼育する際に必要になってくるグッズを紹介していきましょう。
◆ケージ
リチャードソンジリスはリスと言えども木には登りません。そのため、ケージに上下運動をさせるための高さは必要ありません。
通気性を考えると金網タイプものものがオススメですが、噛み癖の強い個体だと噛むことに夢中になってしまい、不正咬合の原因となってしまいます。
ガラスケージは金網タイプのものよりも保温性に優れているため、寒いのが苦手なリチャードソンジリスにとっては快適ですが、通気性は金網タイプに比べると悪いため夏場の管理には注意が必要です。
このように、飼う個体の性格や飼育する環境を理解してからケージを選ぶと良いでしょう。
リチャードソンジリスを購入する前に現在の飼育環境を聞いて参考にすることもオススメです。
ガラスタイプであれば、こちらのタイプがオススメです。扉が広く、餌を入れたり排泄物を掃除する際にも何かと使い勝手が良いです。透明なので、観察のしやすさや写真撮影もスマートに行えます。
商品紹介
金網タイプでは、足元の素材に気をつけてください。地面を掘る習性があるため、床も金網状になっている場合には手足を怪我する心配があります。
こちらのタイプのようにある程度保護されているものの方が良いでしょう。
コンパクトなのに広々使える小動物用のケージです。
高さがあるので、小鳥にもおススメです!
こちらの商品は専用のカバーも別売りで販売されていますので、気温が下がる季節に重宝するでしょう。
コジマオリジナルサイズのイージーホームネクスト70の専用カバーです。
◆給水器
給水器はボトルタイプのものがオススメです。身体の大きさの割にはあまり水を飲まない動物なので、それほど大きなものでなくても大丈夫です。
水は毎日交換して衛生的に管理しましょう。
◆回し車
ケージ内で生活しているとどうしても運動不足になってしまいます。ケージ内に回し車を設置すると喜んで運動してくれます。
◆えさ
リチャードソンジリスは草食の動物です。主食はチモシーというイネ科の牧草を与え、副食としてペレットや野菜を与えます。
販売されているチモシーの中には短くカットされたものもあります。確かに食べやすいのですが、食事時間が短くなることで過食になったり、体力を持て余し噛み癖が強くなってしまうこともありますので、若くて健康な個体にはカットされていないタイプがオススメです。
フードはハムスターやプレーリードックのドライフードを代用することができます。リチャードソンジリスは本来粗食の動物で高カロリーなものを与えると太りやすいので注意が必要です。ハムスター用フードで代用する場合には、種子やドライフルーツなどが入っていないタイプのものを選ぶようにしてください。
◆食器
噛み癖が強いため、食器は陶器製のものが良いでしょう。
また、主食とするチモシーを入れる容器を設置すると部屋の汚れが軽減され、掃除が楽になります。こちらのケースもまた、噛み癖対策として木製でかじっても害のないものが好ましいです。
◆トイレ
基本的にトイレは覚えませんが、根気よく教えると同じところでするようになる個体もいます。トイレは覚えると衛生的で臭いも軽減され、何より日頃の掃除がとても楽になります。
しかし、一度トイレを覚えても不衛生にしているとすぐに別の場所でするようになってしまうため、小まめに掃除することが大切です。
◆ハウス
地面に穴を掘って暮らすリチャードソンジリスにとって身を隠すためのハウスはとても重要なものです。必ず用意してあげましょう。
◆床材
ケージの底に床材を敷いてあげると、本来のジリスに必要な穴を掘る行動や身体に床材をかける仕草などでストレスを発散することができます。こちらも誤って口に入ってしまっても害のない天然素材のものが良いでしょう。
リチャードソンジリスの飼い方
◆エサの与え方
主食はチモシーと考えましょう。配合飼料の方を好みますが、栄養価の高いものを短時間で一気に摂取できてしまうため肥満になりやすいですし、消化器に負担をかけてしまいます。チモシーは一日で食べ切る量を数回に分けて与えます。
配合飼料は1日2回に分けて与えます。量はメーカによって異なりますが、大さじ1杯弱程度が一般的です。体重を測りながら適量を探してあげると良いでしょう。
◆掃除
リチャードソンジリスはとてもきれい好きな動物です。排泄物は小まめに取り除き、汚れた場所もササッと一緒に取り除きましょう。基本的に簡単な掃除は毎日行い、最低でも週に一度は敷料を交換しましょう。
◆ふれあい方
犬のように飼い主さんにべったりとなつく動物ではありませんが、リチャードソンジリスは彼らなりに
飼い主さんを覚えますし、コミュニケーションを取っています。
臆病な性格の彼らを怖がらせないようにすることが大切で、まずは向こうから近づいて来てくれるまでそっと待ちましょう。大好きなおやつを与えるのも仲良くなるための手助けとなります。
リチャードソンジリスの飼育の注意点
◆動物病院を探しておく
飼っている人が少ない動物ですからもちろん診療できる病院も限られています。体調が崩れてから慌てて病院を探すのでは間に合わないこともあります。お迎えする前に予め診療のできる病院を探しておくようにしましょう。
◆適度な運動ができるようにする
ケージの中だけで管理するにはどうしても運動不足になりがちです。環境に十分慣れてきたらできれば毎日ケージから出して広めの所で運動させてあげましょう。この時、噛み癖が強いので電気コードや家具を傷つけられないように注意する必要があります。サークルを用意し、その中だけで遊ばせるようにすると良いです。
◆寒さに気をつける
リチャードソンジリスは寒いのが苦手です。野生下では1年の半分以上を冬眠して過ごしていますが、飼育下では冬眠させるには管理が難しく、そのまま死んでしまうことも多いため、冬眠させないようにするのが良いです。気温が下がってきたらペット用のヒーターを用意し、体温が下がらないように部屋の温度にも気をつけて管理してください。
◆懐かない個体もいることを理解しておく
SNSではとてもフレンドリーなリチャードソンジリスを見かけますが、全ての個体が同様に懐くわけではないことを理解しておきましょう。警戒心が強く神経質な性格の彼らの性格を十分に理解し、ストレスのないように優しくゆっくりと時間をかけて距離を縮めていってください。愛らしい表情で飼い主さんと戯れている子たちの姿は、飼い主さんの愛情の賜物でもあるのです。
まとめ
ペットとして飼っている人はまだまだ少なく、飼育情報も乏しいリチャードソンジリス。彼らを飼うためには自分で調べ情報を集めることが重要です。生態をしっかりと理解し、正しい知識で飼育すると愛嬌あふれる可愛らしい姿を楽しむことができるでしょう。
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