1.うずらはどんな生き物?
1-1.特徴
1-2.種類
1-3.サイズ
1-4.原産国・生息地
1-5.性格
1-6.寿命
2.うずらの価格は?
2-1.市販のうずらの卵から孵化させることはできる?
【掲載:2021.10.20 更新:2022.10.03】
うずらはどんな生き物?
◆特徴
うずらは、ニワトリと同じくキジ科の鳥です。草原や農耕地に生息していて、草・種子・木の実・昆虫などを食べています。
地上で生活するキジ科の鳥の中で、うずらだけが長い距離を飛ぶことができます。
野生のうずらは、秋から冬の時期に寒い地域から日本にやってくる渡り鳥です。日本の国内で北から南に渡るものもいますが、中国大陸からはるばる日本へ渡ってくるものもいます。また、日本から暖かい東南アジアに渡って越冬するものもいます。
うずらはもともと日本人にとってなじみのある鳥で、平安時代には、うずらの料理法が記された書物があります。また、江戸時代にはうずらの鳴き声を楽しむために飼育することが流行していました。
そして、明治時代から産卵用の飼育が本格的にはじまり、現在では、愛知県を中心に養殖がおこなわれています。
◆種類
うずらは世界中に広く生息していますが、旧世界うずら、新世界うずら、の大きく2種類に分けられます。
・旧世界うずら
地上で生活しているうずら
ニホンウズラ、ヒメウズラ、ヨーロッパウズラ、など
・新世界うずら
木の上で生活してしいるうずら
コリンウズラ、カンムリウズラ、など
日本ではおもに、ニホンウズラ、ヒメウズラ、コリンウズラ、が飼育されています。
◆サイズ
・ニホンウズラ
体長:約20cm
・ヒメウズラ
体長:約10〜12cm
ニホンウズラよりかなり小さく、手のひらサイズです。
・コリンウズラ
体長:約20〜25cm
ニホンウズラより一回り大きい。
◆原産国・生息地
・ニホンウズラ
日本原産のうずらです。
全体的に茶褐色の羽毛で、黒・クリーム色のまだら模様がはいっています。白色のうずらは、白うずらと呼ばれ、高い人気となっています。
・ヒメウズラ
中国・インド原産のうずらです。
うずらの中で一番小さな種類で、鳴き声も小さいため、ペットとして人気が高いうずらです。
通常の羽の色は、オスが青みを帯びたグレー、メスが褐色ですが、たくさんのカラーバージョンのヒメウズラがいます(ノーマル、ホワイト、シナモン、シルバー、ブルーフェイス、など)。
・コリンウズラ
アメリカ、メキシコ原産のうずらです。
日本には猟犬の訓練用や飼育用として輸入されていますが、国内で野生化したコリンウズラも確認されています。
野生化では木の上で生活しているうずらのため、飼育の際は、高さのあるケージを用意しましょう。
◆性格
基本的に臆病でおとなしい性格のため、飼育しやすい鳥です。
ただ、オス同士は喧嘩をするので、オスは1羽で飼育しましょう。メスの複数飼育は基本的に大丈夫です。
また、オスとメスを一緒に飼うと、オスがメスを追いかけまわすことがありますので、オス1羽に対してメス数羽での飼育が推奨されています。
また、羽毛が生えかわる時期には攻撃的になることがありますが、1〜2週間でもとに戻りますので、そっとしておいてあげましょう。
◆寿命
オスのうずらの寿命は平均で7〜8年です。飼育下では10年生きることもあります。
しかし、メスのうずらは平均で2年と短くなっています。
うずらは生まれて3ヶ月たつと卵を生みはじめ、生涯で300個以上の卵を生みます。早くから卵を生む鳥は、あまり長生きできないようです。
可愛いうずらを少しでも長生きさせるために、栄養バランスの良いえさを与え、清潔な環境を保つようにしましょう。
うずらの価格は?
うずらを販売している店舗は多くありませんが、およそ1,500円〜3,000円程度で購入できます。
愛玩用の鳥としては安価な部類になりますが、あわせて、ケージやエサ・水入れなどの飼育用品が必要になります。
◆市販のうずらの卵から孵化させることはできる?
スーパーで売っているうずらの卵には、大体2パック(20個)に1個の確率で、うまくいけば孵化可能な『有精卵』が混ざっていると言われています。
孵化器を準備する等卵を温める環境を作り、正しい方法であきらめずに何度もチャレンジすれば、市販のウズラの卵からヒナを孵化させることができます。
YouTubeなどで検索すれば、実際にうずらの孵化にチャレンジした人の動画が見られます。
けっして簡単ではない挑戦にはなりますが、誕生の瞬間を味わいたい人はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
うずらの鳴き声はうるさい?
うずらは、小さなからだに似合わず力強い声で鳴きます。特にオスのうずらは雄叫びのような鳴き声をあげることがあります。
うずらの鳴き声がとても勇ましいので、江戸時代には、うずらを持ち寄って鳴きあわせをさせて楽しむことが流行していました。オスの鳴き声は「ゴキッチョー(御吉兆)」と表現されます。
ただ、室内での飼育では、窓を閉めていても外まで鳴き声が聞こえることがありますし、早朝から鳴くこともありますので、集合住宅で飼育する際は防音対策に十分な配慮が必要になります。ケージを真っ暗な部屋におくことで、鳴き止ませることもできます。
うずらはなつく?
臆病な性格のため、大人のうずらをなつかせるのは難しいですが、野菜や果物を手から与えながら優しく接することで、少しずつならすことができます。
その際、大きな音をたてたり、急にさわったりして、うずらを驚かせるのは厳禁です。
また、ひなの頃から慣らしていけば、手乗りができるほどなつかせることができます。
しかし、ペットショップなどでうずらのひなを販売していることはあまりないため、愛好家から譲り受たり、孵卵器を使って有精卵からひなをかえらせるのが一般的となっています。
うずらの飼い方
◆必要な飼育用品
基本的にうずらの飼育には、以下の用品を用意してあげると良いでしょう。
・ケージ(飼育かご)
ひなの間は保温の面からも30cm程度のガラス水槽で飼育するのがおすすめです。ひなは特に寒さに弱いため、小動物用のペットヒーターを併用してください。
大人のうずらは鳥かごやウサギ用ケージなどで飼育するのがおすすめです。
ニホンウズラやヒメウズラは、ケージの高さより床面積が必要なので、広めのものを選ぶと良いでしょう。また、地面で生活しますので、鳥かごの床網や、ウサギ用ケージのスノコは取り外して使用してください。
コリンウズラは木の上で生活していますので、高さのある鳥かごでの飼育がおすすめです。
・エサ・水入れ
体の小さなうずらが届くように背の低い陶器製のものを用意しましょう。プラスチック製の軽い容器だと、うずらがひっくり返してしまうことがあります。
・砂浴び容器
うずらは砂浴びが大好きです。野生の環境では、体についた虫を落とすために砂浴びをする習性があるためです。いつでも砂浴びができるように深めの容器に砂を入れておいてください。
・焼き砂
うずらは消化を助けるために砂を食べることがあります。チンチラやハムスター用に市販されている清潔な焼き砂を使うことをおすすめします。
・ヒーター
うずらは寒さに弱いため、冬はペットヒーターを使用して保温してください。あわせてケージの上から毛布をかけてあげるのもおすすめです。
◆えさは何を与える?
配合飼料を基本に、野菜や昆虫、カルシウムをバランス良く与えましょう。
・配合飼料
うずら専用の配合飼料が市販されています。ニワトリ・チャボ用の配合飼料でも代替できます。
えさを巻き散らかしてしまう場合は、少し水を加えて練ってから与えると良いでしょう。ただし、えさが痛みやすくなるので、注意が必要です。
・野菜
小松菜、チンゲンサイ、キャベツなどの野菜を細かく刻んで、配合飼料に混ぜて与えてください。ビタミンやミネラルを補給できます。
・エサ用昆虫
可能であれば、動物性たんぱく質を補給するために、ミルワームなどのエサ用昆虫を与えることをおすすめします。その際、うずらの内蔵を傷つけないように、ミルワームの頭は潰すか、切り落とすかしてください。
うずらはエサ用昆虫が大好きなので、ならす際に与えるのも効果があります。昆虫が苦手な方にはなかなか難しいかもしれません。
・カルシウム
うずらのメスはオスがいなくても卵を産み続けるので、カルシウム不足になることがあります。鳥用に市販されているボレー粉(カキの貝がらを細かく砕いたもの)やサプリメントを与えてください。
◆お世話の仕方
えさは、1日1〜2回、30分ぐらいで食べきるくらいの量を与えましょう。一緒にきれいな水も与えてください。
そして、排泄物で不潔にならないように、定期的にケージの中を掃除して清潔な飼育環境を保ちましょう。
うずらは、すばしっこくてジャンプ力もあるので、掃除の際に逃げ出すことがあります。十分注意してくださいね。
また、骨の異常を防ぐために、うずらに日光浴をさせてください。
夏は涼しい午前中に1時間程度、冬は寒さや冷たい風に気をつけながら、できるだけ日光浴をさせましょう。
まとめ
うずらの特徴と飼育方法についてご紹介しました。
うずらは、小さくて可愛らしく、性格もおとなしいため飼育しやすいペットとしておすすめの鳥です。
本記事が、うずらを飼いたいと思っている方や、ペットを探している方の参考になれば幸いです。
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