亀の冬眠方法と注意点!初心者でも失敗しない準備と起こし方

2025.11.18

亀の冬眠方法と注意点!初心者でも失敗しない準備と起こし方

寒い時期になってくると、自宅の亀が動かずにびっくりする方もいるかもしれません。 うちの子大丈夫?と飼い主さんは心配するかもしれませんが、実は冬眠している場合があります。 家庭での亀の冬眠はリスクもあります。 亀の冬眠のポイントについて、紹介します。


【掲載:2021.10.14  更新:2025.11.18】

亀はなぜ冬眠する?

亀の冬眠

亀が冬眠をすると言うのは、自然界では当然のことであり、亀が寒さに対応する対策として、本能的に行うものです。

しかし、何故冬眠するのか?冬眠のメリットなど知らない方も多いかと思います。
カメの冬眠の理由を紹介します。

◆冬眠の理由

亀は本能的に冬眠すると紹介しましたが、爬虫類である亀は変温動物であり、外気温に左右される生き物です。
自ら熱を作り出すことが苦手な変温動物は、外気にあたり日光浴などをすることにより、体温を維持しています。

ところが冬になると気温が下がり、不活発になりじっと動かなくなります。
命を守るために水や土の中に潜り、冬を越すのです。
この状態が冬眠になります。

カメは必要以上にエネルギーを使わず温存することにより、春の暖かくなる時期を待つのです。

◆いつから冬眠する?

野生のクサガメやイシガメは15℃以下になると、冬眠すると言われています。
家庭でも飼育環境の気温が15℃以下になると冬眠します。

11月から3月下旬ぐらいまでの寒くなる時期に冬眠することが多く、水温も20℃以下になると冬眠しやすい傾向にあります。

家庭で冬眠をさせる場合には、しっかりと準備を行い、亀が春にまた起きて活動できるように環境を整えていくことが大切になります。


亀の冬眠の方法

基本的な家庭での冬眠について紹介します。
飼育しているカメの種類により細かい部分は変化してくるため、カメにあった方法で冬眠の仕方をチョイスしてあげましょう。

◆土の中

土の中に身体を埋めて冬眠する方法です。
水中と陸どちらでも亀の冬眠は可能ですが、陸地の土の中で冬眠させる場合には、乾燥に注意が必要です。

初めて亀を冬眠させる方は水中での冬眠が推奨されますが、亀が自ら陸地で冬眠を始めてしまった時には、土の中で冬眠させる方もいるかと思います。

土の中の冬眠で必要なものは、腐葉土などの亀が潜ることができる柔らかい土と落ち葉です。
亀全体に土を被せるようにして、乾燥を防がなくてはなりません。

冬場は特に空気が乾燥しやすいため、定期的に水をかけて湿度を保つ必要があります。
うっかり水やりを忘れて乾燥してしまうと、ミイラになってしまう危険もあるため、しっかり観察して必ず水やりをするようにします。

土の中で冬眠させる時には、亀が自ら土の中に潜るのを待ち、落ち葉をかけてあげるようにします。
無理やり埋めてしまうと、窒息などの思わぬ事故の原因になります。

冬眠中、日当たりが悪く暗い場所に亀の冬眠スペースを作りましょう。亀が冬眠中は日当たりのよい場所に置いてしまうと、変に体温が上昇して活動を再開してしまう可能性があります。

冬眠を中途半端までに切り上げてしまうと、体力を消耗してしまいそのまま衰弱死してしまう可能性もあるため、冬眠中は春まで室温を調節しながら、起きないように気をつけましょう。

◆水の中

初心者の方は水の中での冬眠の方が比較的簡単ですのでおすすめです。
土の中で冬眠させるよりも乾燥などを気にする必要がないため、お手入れも楽になります。

ずっと水中にいたら、窒息しないのか?と不安になる方もいるかもしれませんが、亀は皮膚呼吸ができるため水中でも問題ありません。

水の中での冬眠方法は、まず冬眠させるための飼育容器を準備します。
水槽で飼育している方はそちらの水槽をそのまま利用しても問題ありません。
新しく容器を購入する際には、一度洗って乾かしてから使用してください。

水槽に水を気持ち多めに入れるようにして、水面から凍っても亀自身が凍らないようにします。

亀は皮膚呼吸が可能と紹介しましたが、それは冬眠中の話になります。
春先は亀が起き出す場合があるため、水面に顔を出しやすいように簡単な足場を水中に用意しておくとよいでしょう。

亀が溺れないように注意してくださいね。


冬眠のリスクは?メリットとデメリットを比較

具体的な冬眠の方法を紹介しましたが、冬眠することのメリットとデメリットについて紹介します。
冬眠を検討している方はこちらを参考にしてくださいね。

◆メリット

項目 内容
① 自然な飼育環境 野生に近い環境でのびのび育てられる。
② 繁殖面でプラス 繁殖能力向上に関係するといわれる。
③ お世話の手間が軽減 冬眠中は餌やりやライト管理が減る。
④ 免疫力向上 自然なリズムで免疫力が高まりやすい。

◆デメリット

項目 内容
① 失敗リスク 冬眠に失敗すると死亡の可能性がある。
② 幼体・弱った個体には危険 体力の少ない個体は冬眠中に体力が尽きやすい。
③ 冬眠前の準備が必要 食欲・体力が十分であることを必ず確認する。

ペットの亀は冬眠させたほうがいいの?

冬眠について紹介してきましたが、実際に家庭で飼育している亀を冬眠させるかお悩みの飼い主さんもいるかと思います。

上記で紹介したように、療養中だったり、幼体の亀や年齢を重ねて弱っている亀は冬眠させないほうがよいです。

亀の動いている姿を1年中鑑賞したい方も無理に冬眠させる必要はありません。
飼育スペースを20℃以下にしないようにして、バスキングライトを飼育スペースに設置して、亀の体温が下がらないように工夫します。

ホットスポットと呼ばれる亀の日光浴の代わりになる場所を必ず用意して、水中にはヒーターを導入しましょう。
気温差があると、中途半端に冬眠してしまう可能性があるため、冬眠しないように暖かく保つようにします。

家庭での冬眠は、繁殖の予定がある場合にはおすすめですが、飼い主さんが亀とどのように過ごしたいかにより決定するとよいでしょう。
また、亀の健康状態など考慮して冬眠を取り入れるのかよいでしょう。

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冬眠させるときの注意点

冬眠を成功させるためには、準備が大切になります。
まずは、暗くて日当たりの悪い場所に冬眠場所を決めて作るようにします。

水の中でも土の中でも落ち葉などでカラダを覆ってあげると、落ち着いて冬眠するため落ち葉を準備してあげるのがおすすめです。

落ち葉がひどく汚れていないか、油などがついていないかチェックして比較的綺麗な落ち葉を準備するようにしてください。
落ち葉を洗剤などで洗う必要はありませんが、心配な方は、昆虫の寝床用に売られている落ち葉を購入するのもよいでしょう。

上記で紹介したように、冬眠の失敗は死に至る危険もあり、リスクもあります。
安易な気持ちで冬眠させてしまうと亀が逆弱ってしまい、体調不良の原因にもなります。

亀のために冬眠の知識をきちんとつけてチャレンジしてくださいね。


冬眠から起こす方法

亀を冬眠から起こす

冬眠中に気をつけたいのは、暖かくなったからと言って無理やり亀を起こすことは絶対にやめてください。
亀が自然に起きてくるのを待つのが基本です。

暖かくなってくると、冬眠場所からごそごそ動いて起きてくる様子が見られます。
20℃以上の日が2日〜3日続くようならば、冬眠している容器を日当たりのよい場所にそっと移動してあげると、冬眠明けを手助けすることができますよ。

さらには、20℃以上の日が続くと亀が自然に起きて活動を再開します。
その時に亀が脱走しないように注意が必要です。

3月下旬には起きて活動を再開できるように、亀が起きたら徐々に元の飼育環境に戻すようにしましょう。
餌はいきなり大量に与えると、胃腸に負担がかかるため、温かい日が続いたら徐々に与えていくようにします。


まとめ

亀の冬眠について紹介しました。
ご自宅の亀を冬眠させるかどうかは、飼い主さんが飼育環境に合わせて選択してください。

冬眠を活用して、丈夫な亀に育ててあげることもおすすめです。
温度に注意しながら、冬眠にチャレンジしてください。



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