ハリネズミが快適に暮らせるケージレイアウトとは?どんな用品が必要?

2022.02.19

ハリネズミが快適に暮らせるケージレイアウトとは?どんな用品が必要?

ハリネズミのケージと言っても、様々なケージがあり、それぞれメリットとデメリットがあります。飼い主がハリネズミを観察しやすく、ケージ内の適温湿度を保つことができるか、掃除がしやすいかで、購入するケージは変わっていきます。さらにハリネズミを飼う上で必要なレイアウトは何か見ていきましょう。

ハリネズミの生態・環境

ハリネズミの生態と暮らしている環境を知ってケージのレイアウトすることで、ハリネズミが健康で快適に過ごすことができます。

◆どんな生き物?

ハリネズミはネズミではなくモグラの仲間です。
外的から身を守るために体全体が針に覆われていて、危険を感じると体を丸めて針を立てます。
一般的に飼われている、ペットショップで販売されているハリネズミは「ヨツユビハリネズミ」という種類のハリネズミです。
ハリネズミは指が5本ありますが、ヨツユビハリネズミだけ指が4本しかないことが名前の由来で、「ピグミーヘッジホック」とも呼ばれています。
円ら瞳と短い足でちょこちょこ歩く姿はとても可愛らしく、カラーバリエーションが豊富で、「ノーマル」「シナモン」「アルビノ」「パイド」などがいます。

◆野生ではどんなところに住んでいる?

ハリネズミはアフリカ(セネガル~サベンジ)のサバンナに棲んでいて温かい気候に慣れた動物です。
そのため日本の寒暖差がある気候が苦手です。


ハリネズミに適したケージサイズ

ケージのサイズは60~90㎝が理想といわれています。
夜行性で日中ほとんどの時間を寝て過ごしていますが、夜は活発に動き回ります。
野生では夜に餌を探して歩き回っているので、できるだけ沢山歩けるスペースを準備してあげましょう。
高さは、ホイールがスムーズに出し入れできる程度が準備できれば十分です。


ケージの種類

ハリネズミのケージとして使われるケージは「ワイヤーケージ」と「アクリルケージ、水槽」の主に2種類です。
それぞれメリットとデメリットがあります。
ケージを選ぶポイントは、ケージ内を一定の温度に保つことができて、飼い主がハリネズミを観察しやすい、掃除がしやすいケージを選ぶことがポイントです。

◆ワイヤーケージ

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他のケージよりも安価のため手に取りやすいです。
アクリルや水槽のように全面透明ではないので、ハリネズミの様子が見辛いですが、ケージの組み立てが簡単で軽くて持ち運びしやすいです。

柵の部分に回し車や給水ボトルを固定し設置することができます。
ハリネズミによっては、柵に設置した給水ボトルが届かず、水が飲めない場合があります。そのようなときは置き型給水器を設置しましょう。
通気性が良いので、夏場は湿気が籠りにくくハリネズミが過ごしやすいです。
ただし冬場は厳重な保温が必要となります。
ケージ専用のカバーをかけて、複数の保温グッズを使用して厳重な保温を行いましょう。

モルモットやうさぎのケージを代用される飼い主もいらっしゃいますが、その場合はハリネズミが足を踏み外して怪我をしてしまわないように、スノコは取り外して使用しましょう。
また、柵の幅が大きいため、脱走する危険性があります。
必ず、ハリネズミの大きさが柵の間から脱走できない大きさか確認をしておきましょう。

◆アクリルケージや水槽、衣装ケース

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ワイヤーケージより高価です。
アクリルケージと水槽どちらも全面透明なので、ケージ内にいるハリネズミの様子をよく見ることがでます。
保温性が高いです。そのため、雪が多い地方や風通しが良い戸建では、寒さ対策としてアクリルケージや水槽がおすすめです。
アクリルケージはワイヤーケージのように軽くて掃除がしやすく、水槽はワイヤーケージやアクリルケージよりも丈夫で重いです。
ぶつけてしまうとガラス部分が欠けてしまうことがあるので、掃除のときに注意が必要です。
ただし夏場は熱が籠りやすく、ケージ内の温度と湿度が上がりやすいので、クーラーや扇風機など使用し、熱がケージ内に籠らないようにしましょう。
温度もですが、湿気が籠りやすくなると、ダニやカビが発生する原因もなってしまいます。
カビが発生してしまうと皮膚の病気「真菌」に罹ってしまうこともあるので、ダニやカビが発生しにくい紙やコーンなどの床材を使用し、ケージ内を風通し良くしましょう。
衣装ケースを代用される飼い主もいらっしゃいます。
衣装ケースは半透明な色が多く、ワイヤーケージと同じで上からハリネズミを観察することになるので見辛いです。ですが、ある程度の広さがあり保温がしやすいメリットがあります。
ゴールデンハムスターなど大きめハムスター専用のアクリルケージを代用される飼い主もいますが、ハリネズミが生後3か月以上になる場合は必ずハリネズミケージへ移しましょう。
ケージが狭いと怪我をしてしまったりストレスの原因に繋がるからです。

◆手作りケージ

100均一ショップやホームセンターで、スノコやワイヤー、人工芝などを使用して、ケージを手作りされる飼い主もいらっしゃいます。
ケージを手作りするときは、ハリネズミのケガがないように安全確保と脱走できないケージを作りましょう。
初めてハリネズミを飼う方は市販のケージを使用するほうがおすすめです。


【基本】ハリネズミのケージに必須なもの

ハリネズミのケージに必要なもの

◆床材

ハリネズミは排泄量が多いため体が汚れないように床材を敷きます。
中には床材でアレルギーを発症してしまう子もいるため、紙やコーンなど低アレルゲンの床材を選ぶようにしましょう。

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悪戯をしないハリネズミであればペットシーツを利用する飼い主もいます。

◆隠れ家

ハリネズミは日中、隠れて寝ます。
落ち着いてリラックスして寝られるように隠れ家を用意してあげましょう。

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◆ホイール

日中はほとんど寝ていますが、夜になるとケージの中を活発に歩き回ります。
沢山歩いて運動できるようにホイールを設置してあげましょう。

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ホイールに乗らないハリネズミや、走り過ぎて怪我をするハリネズミもいます。
その場合は、できるだけケージを広くし沢山歩いてもらったり、ケージの外に出して部屋の中を散歩する「部屋んぽ」の時間を増やしましょう。
ホイールで走ったり沢山歩いてもらうことで、肥満防止やストレス解消に繋がります。

◆エサ入れ・水入れ

エサ入れは、ハリネズミがご飯を食べやすいように平らで高さが低いお皿が良いでしょう。
水入れはケージの側面部に設置できる「給水ボトル」と床に置く「置き型給水器」2種類あります。
まだ生後が幼いハリネズミや給水ボトルで飲むのが苦手なハリネズミには置き型給水器がおすすめです。

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エサや水は1日1回、新鮮な餌や水に取り換えましょう。


【季節に応じて】ハリネズミのケージに必要なもの

ハリネズミの適温湿度は25~28度、40~60%です。
季節によって寒暖差がある日本では、この理想的な温度を保つために必ず季節グッズが必要となります。
冬場は保温グッズ、夏場は涼感グッズを必ず設置してあげましょう。
またケージが置いてある部屋の空間温度とケージ内の温度が違う場合はあります。
実際にケージに居るハリネズミがどれぐらいの温度で過ごしているのかを、すぐに把握できるように温湿度計を設置することがおすすめです。

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◆保温グッズ

ハリネズミは寒さがとても苦手です。
パネルヒーターや保温球やサーモスタットなどを利用して適温度を保ちましょう。

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ハリネズミが直接温まれるようにケージの中や外にペットヒーターを設置します。
全面にペットヒーター敷いてしまうと低温火傷を起こす原因にもなるため、ケージの1/2か1/3にペットヒーターを敷くようにしてください。

ケージ内の空間を温めるために保温球を使いますが、温度調節が可能なサーモスタットを設置して、温度調節をすると一定に温度が保ちやすいです。
悪戯が少ないハリネズミであれば、毛布など温かい隠れ家を設置するのもいいでしょう。

◆涼感グッズ

ハリネズミ暑さもとても苦手です。
エアコンや扇風機をつけて適温度を保ちながら風通しを良くして、ケージ内には涼感グッズを設置しましょう。

冬眠と夏眠とは

ハリネズミは寒さにも暑さにも弱い生き物です。
寒過ぎてしまうと「冬眠する」といわれていますが、本来、ヨツユビハリネズミは冬眠をしません。
冬眠ではなく、低体温症という症状です。この状態なってしまうと、最悪の場合、亡くなってしまう危険があります。
また、ケージ内が暑過ぎてハリネズミが寝てしまうことを「夏眠(かみん)する」といいます。さらに熱中症にも注意が必要です。
これらのような事態を防ぐためにも、ケージ内は季節に応じて、保温グッズや涼感グッズを使用しながらエアコンや扇風機を使い、ハリネズミが快適に過ごせる環境作りを心がけましょう。


ハリネズミのケージに置いてはいけないもの

ハリネズミが登って落下し怪我をしてしまう可能性がある物は置かないようにしましょう。
ハリネズミは目が悪く、歩くのは得意ですが、飛び跳ねる構造の足ではありません。
そして、万が一、高い所に登ってしまったら落下して骨折してしまう危険性があるので、ハリネズミが怪我をしてしまう高さは作らないように注意してください。


まとめ

ハリネズミのケージを選ぶときは、ハリネズミをしっかり観察できて適温湿度が保ちやすい、飼い主が日ごろのお世話がしやすいケージを選ぶことが大切です。それはケージ内のレイアウトにも同じことが言えます。
環境を整えることで、飼い主もハリネズミも快適に過ごすことができ、よりハリネズミがいる生活を楽しみましょう。



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まるいやま

まるいやま

まだ幼い息子と個性豊かな小動物(フェレット、文鳥、キンカチョウ、レオ パ、ハリネズミ)と毎日笑って癒され暮らす母。


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