レオパが脱皮しそう!脱皮の周期や兆候、脱皮中飼い主がしてあげられること

2022.03.05

レオパが脱皮しそう!脱皮の周期や兆候、脱皮中飼い主がしてあげられること

爬虫類、ヤモリの仲間であるレオパ(ヒョウモントカゲモドキ)は、成長と共に、定期的に脱皮を繰り返す生き物です。 レオパが脱皮をするときに、飼い主さんがしてあげられることはあるのでしょうか。 ここでは、レオパにとって脱皮とは何か、何に気を付けてあげたらよいのかなどについてご紹介します。


レオパの皮膚が剥けている!これは何?

飼っているレオパ(ヒョウモントカゲモドキ)の皮膚が向けているのを見ると、ビックリしますよね。
レオパは、成長に伴い古い皮膚を剥く「脱皮」を定期的に繰り返す爬虫類(ヤモリ)の仲間です。そのため、皮膚が剥けていても心配はいりません。ベビー期のレオパでも、誰から教えられるわけでもなく、一人で上手に脱皮をします。
レオパは成長に合わせて脱皮を繰り返すため、飼い主さんは「大きくなるんだね。」と温かく見守ってあげましょう。

◆爬虫類にとっては普通のこと!

レオパのような爬虫類にとって脱皮には、人間がお風呂に入るのと同じように、新しい皮膚にして身体の清潔を保ったり、かさぶたが取れるように、傷を治したりする働きがあります。
また、爬虫類の皮膚は、人間のように成長に合わせて伸びる性質がありません。そのため、身体が大きくなることできつくなった皮膚は、脱いでいく必要があるのです。
このように、爬虫類であるレオパにとっては、脱皮はごくごく普通のことであり、身体の成長と健康維持のためにも、とても大切なことなのです。


レオパの脱皮周期

ヒョウモントカゲモドキ

レオパの脱皮は、成長の段階によって変化します。成長期ほど頻度が高く、成体になるにつれて脱皮の周期は長くなっていきます。
温度や湿度、餌の量など、レオパの飼育環境により脱皮の周期や回数は変化しますが、年齢ごとのレオパの脱皮の頻度の目安は、次のとおりです。

  • 生後1年以内:1カ月に1~2回くらい
  • 生後1年前後:1~2カ月に1回くらい
  • 生後3年以降:数か月に1回くらい

レオパは成長に伴って脱皮するため、特に、食べの良い個体は脱皮の頻度が高くなるといわれています
しかし、人間にも個々によって成長に差があるように、レオパの脱皮も個体によって差があり、脱皮頻度の高いレオパは月に3回以上だったり、頻度の低いレオパは1カ月以上脱皮しなかったりということもあります。


レオパの脱皮の兆候は?

レオパの脱皮の兆候は、色味の変化です。レオパは脱皮が近づいてくると、体色が白っぽくくすみ始め、次第に足の付け根辺りの皮膚が浮いてきます。
体色が変わり始めてから数日以内に、口元から尻尾へ順に脱皮をはじめ、ものの数十分で脱皮を終えてしまうことが一般的です。
レオパは、シェルターのなかや夜の間中に脱皮をしたり、脱皮しながら脱皮殻を食べてしまったりすることが多いため、飼い主さんの知らないうちにいつの間にか脱皮が完了していた!ということも多いかもしれません。
なお、脱皮が近くなると餌を食べなくなる場合もありますが、脱皮の兆候がみられたら、できるだけそっとしておいてあげましょう。


レオパの脱皮は手伝ってあげた方がいい?

基本的には、レオパが脱皮しているとき、飼い主さんは静かに見守っていてあげるだけで十分です。
ただし、脱皮の兆候がみられたら、レオパが脱皮しやすいよう、ケージ内の湿度を高くしてあげる必要があります。霧吹きやウェットシェルターに水を張るなど、いつもより湿度を上げてあげるようにしましょう。
また、レオパは、シェルターの壁など凹凸のある所に皮を引っかけて脱皮を始めます。
そのため、ケージのなかには引っ掛かりのあるものを置いてあげるなど、レオパがいつ脱皮を始めてもよいように環境を整えてあげることも大切です。
なお、いつまでも体色が白っぽいままだったり、明らかに皮膚が脱ぎ切れていない状態が続いていたりするような場合は、脱皮不全の可能性があります。
その時は、できるだけケージ内の湿度を上げてあげる、それでも変化がない場合は、ぬるま湯に入れて皮膚を剥いてあげる必要があります。


脱皮中のレオパにしてあげられること

レオパの温浴

レオパにとって、脱皮は、成長と健康維持のために大切な習慣です。
脱皮中のレオパにしてあげられることは、湿度の管理と静かに見守ること。
しかし、レオパがスムーズに脱皮するためには、日頃から、脱皮しやすい環境や健康状態を整え、維持してあげる必要があります。
では、どのように気を付けてあげればよいのでしょうか。
ここでは、脱皮前から脱皮中にかけて、脱皮するレオパに飼い主さんがしてあげられることについてご紹介します。

◆サプリメントを与える

レオパには、ペレットなどの人工餌を食べる子と、コオロギやミルワームといった生餌を食べる子がいます。
日頃から人口餌を食べている場合は、比較的栄養状態が良い傾向にありますが、生餌を食べている場合は、栄養バランスが偏ってしまったり、必要な栄養素が不足してしまったりすることがあります。
特に、レオパが不足しがちな栄養素として、次の2種類が挙げられます。

  • カルシウム
  • ビタミン

これらの栄養素は、市販されている爬虫類用のサプリメントを利用して補うことができます。
成長期のレオパには、餌を与えるたびに、餌にカルシウム剤を添加して与えることをおすすめします。逆に、ビタミン剤は与え過ぎないよう、1~2週間に1度くらいを目安に餌に添加して与えてあげます。
レオパがスムーズに脱皮するための健康状態を維持できるよう、日頃から、これらのサプリメントを取り入れてあげるとよいでしょう。

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◆湿度管理を徹底する

湿度の管理は、日頃から、レオパを飼育するうえで気を付けておくべきことですが、脱皮の兆候が見られた時には、脱皮不全を防ぐためにも、湿度の管理はいつも以上に徹底する必要があります。
レオパは、湿気が多いほど、スムーズに脱皮できます。脱皮の兆候が見られたら、ケージ内の湿度を上昇させ、脱皮がしやすい環境を整えてあげましょう。
脱皮の兆候が見られたら、ケージ内に霧吹きをし、少なくとも80%くらいまではケージ内の湿度を上げてあげます。また、ウェットシェルターに水を張るなどして、湿度が十分に高い場所を作ってあげます。
レオパの脱皮が完了するまでは、霧吹きなどを使って、ケージ内を湿度が高い状態に保ってあげてください。

◆温度を適切に管理する

爬虫類のレオパは、ケージ内の温度が低くなると活性が悪くなります。
レオパにとっての適温は、25~30℃くらい。特に冬場は、湿度と共に温度の管理も重要で、ケージ内の低温状態があまりに続くと、脱皮がうまくできなくなったり、脱皮そのものをしなくなったりしてしまうことがあるため、注意が必要です。
ケージを置く室内の温度管理はもちろんのこと、ケージの下部に敷けるパネルヒーターを設置したり、ケージの上部に設置できるヒーターを利用したりするなど、適切な温度管理ができるように心がけてください。

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脱皮不全が見られたら

レオパを飼育する中で、一番気を付けなければいけないことが「脱皮不全」です。
レオパは、脱皮の際に十分な湿度が保てていない場合、皮膚をうまく剥がすことができず、脱皮不全を起こすことがあります。
脱皮不全を起こしたときは、残ってしまった皮膚を飼い主さんがきちんと取り除く処置をしてあげるか、ひどい場合は、病院で取り除いてもらう必要が出てきます。
では、そもそも脱皮不全とはどういうもので、どのような対処が必要になるのでしょうか。
ここでは、脱皮不全とは何か、脱皮不全になったらどうしたらよいのか、についてご紹介します。

◆脱皮不全とは

脱皮不全とは、脱皮する際に皮膚がうまく剥がれず、指先やまぶたなど、一部分に皮膚が残ってしまう状態のことをいいます。脱皮不全を起こすと、皮膚が残ってしまったところがうっ血して壊死してしまったり、レオパ自身が皮膚を無理やり剥がそうとして指先などの部位を噛みついてケガをしてしまったりする原因になります。
また、まぶたに脱皮不全が起こると、脱皮殻がレオパの眼球を圧迫して目が開けられなくなる場合もあります。

◆脱皮不全になりやすい場所は

特に脱皮の苦手なレオパの場合、脱皮できていないことに気づかなかったり、これ以上脱皮することが面倒で脱皮そのものを止めてしまったりすることがあります。
しかし、脱皮不全はレオパの健康を脅かすこともあるため、その場合は、飼い主さんが気を付けてあげる必要があります。
脱皮不全を起こしやすい部位は、次のような場所が考えられます。

  • 手先や足先、指の部分
  • まぶたなど目の周辺
  • 尻尾周辺

手足の先端部分の脱皮不全は、そのままにしておくと壊死へと繋がりやすいため、特に注意が必要です。

◆温浴をして様子見

脱皮不全が確認できた場合は、レオパを温浴させて様子をみましょう。
脱皮不全のときに行う温浴では、ぬるま湯(30~40℃くらい)にレオパを10分程度入れてあげて残ってしまった皮膚を柔らかくし、ふやけた皮膚を綿棒やピンセットなどで優しく剥がしてあげます。
無理にこすったり、引っ張ったりすると、レオパが嫌がるだけでなく、ケガの原因にもなるため、少しずつ様子を見ながら行いましょう。
なお、温浴をしてもなかなかうまく剥がせなかったり、目元など飼い主さんが手を貸しづらい場所で脱皮不全を起こしてしまったりしているような場合は、速やかに爬虫類を診察してくれる動物病院で診てもらいましょう。


まとめ

レオパにとって、脱皮は成長や健康維持のために必要な習性です。レオパがスムーズに脱皮できるということは、レオパの健康状態にも、レオパの飼育環境にも問題がないというひとつのバロメーターともいえます。
あまり世話に手をかける必要がないといわれるレオパでも、スムーズな脱皮を促すためには、日ごろから、ケージの温度や湿度を正しく管理することはとても重要です。
また、サプリメントなどを活用した栄養管理も、レオパと長く一緒にいるためには大切なことです。
脱皮不全などの病気を防ぐためにも、日頃から、レオパが心地よく過ごせる環境を整えてあげましょう。



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こどもの頃から、爬虫類、小動物、ワンコなど、さまざまな動物と共に生活してきました。 今まで出会ってきた動物たちとの経験を活かしながら、新しい情報、役立つ情報をキャッチし、ご紹介していきたいと思います。


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